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第3部:真実と覚醒編
第63話:陽動作戦
しおりを挟む地獄の釜の蓋が開いた。
朝倉颯太(あさくら そうた)の純白のヴァルキリー『アルテミス』がコックピットのメインモニターに映し出す光景は、まさしくその言葉が相応しかった。空は人類が誇る宇宙戦艦から放たれる無数のミサイルが引く白線で埋め尽くされ、大地は数千機のヴァルキリーが放つプラズマ砲の閃光で絶え間なく明滅している。爆音と絶叫、そして鋼鉄が引き裂かれる不協和音が、世界の終わりを告げるオーケストラのように鳴り響いていた。
「A班、前進! 敵の第一陣を叩き、中央突破の活路を開く!」
颯太は、自らを鼓舞するように叫んだ。アルテミスの両腕に懸架された高出力エネルギーライフルが火を噴き、光の槍となって敵陣へと突き刺さる。彼の動きには一切の迷いがなかった。訓練で体に染み込ませた英雄の動き。仲間を守り、敵を殲滅するための、完璧な戦闘機動。彼の放った一撃が、昆虫の骨格を思わせる敵の戦闘機を三機まとめて串刺しにし、派手な火球へと変える。インカムからは、仲間たちの賞賛と歓声が響いた。
『さすが隊長!』
『続け! このまま押し切るぞ!』
その声援は、かつての彼ならば心地よい高揚感をもたらしたはずだった。しかし今、その言葉の一つ一つが、彼の心を鈍い鉛のように重くしていく。
(俺は、何と戦っているんだ?)
出撃直前に玲奈から突きつけられた、あの冷たい真実。回収された『始祖の卵』の写真。非人道的な研究計画『プロジェクト・アーク』の断片的な記録。そして、親友・譲が最後に残した『俺たちは、とんでもない嘘の上で戦わされていただけなんだ』という、呪いのような言葉。
もし、玲奈の言うことが真実なら。もし、この戦いが人類が犯した罪を隠蔽するための、壮大な茶番劇だとしたら。今、自分の手で殺しているこの「怪物」たちは、本当に絶対悪なのだろうか。親友の弔いのために、自分はただ、何も知らない被害者を殺し続けているだけなのではないか。
思考の迷宮に囚われそうになる颯太の理性を、戦場の現実が引き戻す。
「隊長! 敵の動きが変です!」
部下からの報告に、颯太は我に返り、戦況を再分析する。確かに、おかしい。敵の動きは、これまでの無差別な破壊衝動とは明らかに異なっていた。彼らの攻撃は、こちらのヴァルキリーを破壊することよりも、その足を止め、動きを拘束することに重点が置かれているように見える。一撃離脱を繰り返し、深追いはせず、まるで巨大な羊の群れを牧羊犬が追い立てるように、こちらの部隊を意図的に特定のエリアへと誘い込んでいる。
そこには、憎しみや殺意といった生々しい感情が奇妙なほど希薄だった。彼らの動きは、混沌とした戦場の熱狂とは無縁の、冷たく、計算され尽くした舞踊のようだった。それは、明確な『戦術』だった。
(殺戮が目的じゃない。だとすれば、奴らの本当の狙いは何だ?)
疑問が、毒のように彼の心を蝕んでいく。弔い合戦という単純な物語は、目の前の複雑な現実の前で、もはや彼の心を支える柱にはなり得なかった。颯太は、自らが信じてきた戦場の常識そのものが、足元からガラガラと崩れ落ちていく音を聞いていた。
---
その頃、地上の喧騒とは完全に隔絶された防衛隊総本部の地下深くで、宮沢譲(みさわ ゆずる)は、息を殺して闇の中を進んでいた。
地上で繰り広げられている壮絶な総力戦は、彼とエヴァがこの場所に潜入するための、壮大な陽動作戦だった。主要な警備戦力は全て前線へと引き抜かれ、人類最強の要塞であるはずのこの場所は、まるでゴーストタウンのように静まり返っていた。
譲の覚醒した感覚は、この無機質な迷宮を、完璧な地図として脳内に描き出していた。巡回する警備兵たちの足音の周期。監視カメラが首を振る僅かな駆動音とその死角。空調ダクトを流れる空気の微細な淀み。それら全てが、彼にとっては指揮者の目前に広げられたオーケストラの楽譜のようなものだった。そして、彼とエヴァは、その楽譜に記された休符と静寂の間を縫うように進む、二人の孤独な演奏者だった。
彼らは一度も言葉を交わさない。ただ、エヴァが譲の袖を軽く引く。それは、次の角を右に曲がれという合図。譲が指で壁を二度叩く。それは、30秒後に警備兵が二人、ここを通過するという合図。言葉を介さない、思念と予測による完璧なコミュニケーションが、二人を施設の奥深くへと導いていく。
しかし、その完璧な譜面の上に、時折、譲の心を激しく乱す不協和音が鳴り響いた。それは、彼が意図せず拾ってしまう、すれ違う警備兵たちの思考の断片だった。
通路の角でやり過ごした、若い警備兵。その心は、恐怖ではなく、別のことで満たされていた。
(……あと三時間。任務が終わったら、急いでケーキを受け取って帰らないと。今日は、娘の五歳の誕生日なんだ。約束したんだ、絶対に帰るって……)
次にすれ違った、初老の警備兵。その思考は、遠い故郷へと飛んでいた。
(……この戦争が終わったら、もう引退しよう。田舎に帰って、親父が遺してくれたあの小さな土地で、パン屋でも開くんだ。焼きたてのパンの匂い、もう何年も嗅いでないな……)
彼らは、譲が討つべき「敵」という記号ではなかった。娘の誕生日を祝い、故郷でパン屋を開くことを夢見る、あまりにも平凡で、あまりにも人間的な、ただの「父親」であり「息子」だった。彼らは、玲奈が暴いた欺瞞も、譲が知ってしまった真実も、何も知らない。ただ、愛する家族や平和な日常を守るため、組織が与えた「正義」を信じ、命を懸けて戦っているだけなのだ。
(俺は、この人たちの夢を、未来を、これから踏みにじろうとしているのか……?)
その思考は、鋭いガラスの破片となって譲の心を突き刺す。自分のやっていることは、本当に正しいのか。大義のためなら、個人のささやかな幸福を犠牲にしてもいいのか。その問いに、彼が拠り所としてきた論理やデータは、何の答えも与えてはくれなかった。
自己矛盾の重さに膝が折れそうになった、その時。隣を歩くエヴァが、そっと彼の手を握った。冷たく、しかしどこまでも優しいその感触と共に、彼女の思念が流れ込んでくる。
『――彼らもまた、真実を知らぬまま戦わされている、哀れな被害者なのです』
その声には、彼らを殺そうとする人間に対する憎しみは微塵もなかった。ただ、深い、深い慈悲だけがあった。
『だからこそ、終わらせなければならないのです。これ以上、誰もが被害者になることのないように。あなたが、その道を示すのです』
エヴァの言葉は、譲の心の闇に差し込んだ一筋の光だった。そうだ。これは破壊ではない。救済なのだ。彼ら警備兵が守ろうとしている日常も、エヴァの一族が取り戻そうとしている未来も、その根源は同じ「平和への願い」のはずだ。その両方を踏みにじっている、巨大な嘘を終わらせる。それが、自分の役割。
譲は、エヴァの手を強く握り返した。その瞳に宿っていた迷いは消え、再び鋼のような決意の光が灯っていた。
---
一方、地上では、朝倉颯太の部隊が、敵が意図的に作り出した巨大な包囲網の中心へと完全に誘い込まれていた。それは、高層ビル群が複雑に折り重なる、旧首都圏のビジネスエリアだった。
「くそっ、完全に袋の鼠か!」
赤城剛(あかぎ ごう)が忌々しげに吐き捨てる。四方八方を敵に囲まれ、退路はない。しかし、颯太は気づいていた。敵の攻撃は、こちらのヴァルキリーを破壊するには明らかに威力が足りなかった。それは殲滅を目的とした包囲網ではない。ただ、この場所から一歩も動けないようにするための、巧妙に設計された「足止めの罠」だった。
(やはり、奴らの目的は時間稼ぎ……。だが、何のために? 本隊が、この場所に、これだけの戦力を釘付けにしている間に、一体どこで、何をしようとしているんだ?)
思考が空転し、焦りだけが募っていく。その時だった。
『――颯太! 聞こえる!?』
後方支援部隊に残っていた橘陽葵(たちばな ひまり)からの、ノイズ混じりの緊急通信が、彼の思考を中断させた。その声は、今にも泣き出しそうに切迫していた。
『大変なの! たった今、総本部に最高レベルの非常事態警報が発令された! 正体不明の侵入者が、地下深くの最重要区画に向かってるって……!』
侵入者。
その言葉が、雷となって颯太の脳天を貫いた。
陽動。時間稼ぎ。本部の警報。そして、地下深くへ向かう、正体不明の侵入者。
バラバラだった全てのピースが、彼の頭の中で、音を立てて一つの形を結んだ。その中心にいたのは、死んだはずの、あの親友の顔だった。
「――まさか、譲……ッ!」
全ては、このためだったのか。この壮大な陽動は、譲が何かを成し遂げるための、たった一人と一体のための、壮大な時間稼ぎだったのだ。自分が憎しみに駆られて敵を殺せば殺すほど、皮肉にも親友の計画を手助けしていたことになる。そのあまりに巨大な構図に、颯太は眩暈すら覚えた。
『――A班隊長! 司令部より入電! 現地点を死守せよ! 繰り返す、現地点を死守せよ!』
オペレーターからの、冷静で非情な命令が響く。だが、颯太の耳にはもう届いていなかった。信じるべきは、組織の命令か、それとも親友の真意か。彼が選ぶべき道は、もはや一つしかなかった。
「――全機、俺に続けッ!!」
颯太は、魂の底から絞り出すように絶叫した。
「目標、総本部! このクソみたいな罠を、全力で突破するぞッ!!」
司令部の命令を公然と無視した、完全な反逆行為。だが、部下たちは誰一人として異を唱えなかった。彼らもまた、この不毛な戦いの裏にある何かを、肌で感じ取っていたのだ。
しかし、颯太がアルテミスを反転させ、活路を開こうとライフルを構えた、その瞬間。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……ッ!!
足元の地面が、まるで巨大な生き物が身じろぎでもしたかのように激しく鳴動した。アスファルトに亀裂が走り、次の瞬間、目の前の高層ビルよりも巨大な何かが、大地を突き破って雄叫びと共に姿を現した。
それは、エヴァの一族の中でも伝説として語られていた、最大・最強の個体。山脈そのものが意志を持って立ち上がったかのような、あまりに巨大で、あまりに神々しい『守護者』だった。その琥珀色の巨大な瞳が、まるで小さな虫けらを見るかのように、颯太のアルテミスを静かに見下ろしている。
その圧倒的な存在感を前に、颯太の心は、希望ではなく、絶対的な絶望に染め上げられていた。
「行かせは、しない」
脳内に直接響いたその声は、この星そのものの、揺るぎない意志のように聞こえた。
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