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第十話:『聖女様のおなりまし? いいえ、恋のライバルです!』
しおりを挟む嵐の夜が過ぎ去ってから、数日が流れた。世界は、まるで何事もなかったかのように、しんと静まり返っていた。天から舞い降りた無数の白い羽が、城も、森も、遠くの山々も、全てをその下に覆い隠し、音という音を吸い込んでしまったかのようだ。
冬が、本格的に訪れたのだ。
私の執務室の窓から見える景色は、昨日までとはまるで違う、白銀の世界だった。枝という枝に、綿帽子のような雪が積もり、重たげに頭を垂れている。空は、薄い墨色と乳白色が混じり合ったような、柔らかな光を地上に落としていた。時折、風が吹くと、枝から粉雪がさあっと舞い上がり、陽の光に反射して、ダイヤモンドダストのようにきらきらと輝いては消えていく。それは、この世のものとは思えないほど、幻想的で、そしてどこか寂しい光景だった。
城の中は、暖炉の薪がはぜる音と、分厚い絨毯が足音を吸い込む、穏やかな静寂に満ちている。しかし、私の心の中は、この静かな冬景色とは裏腹に、ちっとも穏やかではなかった。
(…どういう顔をして、会えばいいのよ…)
嵐の夜。熱に浮かされ、普段の冷静さからは想像もつかない、切実な想いを吐露したクラウス。彼の傷は、幸い順調に回復に向かっている。だが、あの日以来、私は彼とまともに顔を合わせることができずにいた。
彼の言葉が、耳の奥で何度もリフレインする。
『この命に代えても…ただ、あなただけを…』
あれは、熱のせいだ。そうだ、きっと熱が見せた、ただのうわ言。そう自分に言い聞かせようとする。だが、あの時の、潤んだ青い瞳の真剣な光を思い出すたびに、心臓がぎゅっと掴まれたように痛むのだ。
それは、今まで私が知らなかった、全く新しい種類の痛みだった。
「アリシア様、聖女リリア様が、間もなく王都に到着されるとのことです」
侍従の声に、私は思考の海から引き戻された。
聖女リリア。
その名前は、この国でも伝説のように語られている。彼女は、特定の国に属さず、大陸中を旅しながら、その奇跡的な「治癒の力」で、多くの人々を病や苦しみから救っているという。その姿は、まるで物語から抜け出してきたかのように清楚で可憐。その心は、誰に対しても分け隔てなく向けられる、慈愛に満ちている、と。
(聖女、ねえ…)
転生前の世界の知識では、「奇跡」なんてものは、大抵が巧妙なトリックか、集団心理が引き起こす思い込みだ。しかし、この世界には魔法が存在するのかどうか、まだ判然としない。もしかしたら、本当に特別な力を持った人間がいるのかもしれない。
「それで、ご訪問の目的は?」
「はっ。我が国の動乱と、先の事故のことを聞きつけ、民の平安を祈り、傷ついた方々を癒すために、と。一切の見返りを求めない、慈悲の旅でございます」
「…そう」
私は、窓の外の雪景色に再び目をやった。見返りを求めない、慈悲。聞こえはいいが、どうにも胡散臭さが拭えない。
だが、私のそんな猜疑心とは裏腹に、城下は、聖女の来訪の報に、沸き立っていた。腐敗した政治と貧しさにあえぐ人々にとって、「聖女」という存在は、まさに天からの救いの光なのだ。
そして、その報に、城の中で誰よりも沸き立った人物が、もう一人。
「おお、聖女リリア様が! なんと慈悲深く、そして気高いお方だ! アリシア、聞いたか! 僕は、この僕が! 直々にお出迎えに上がるとしよう!」
レオナルドである。
彼は、どこから聞きつけてきたのか、私の執務室に駆け込むなり、目をキラキラさせながら大興奮でそうまくし立てた。相変わらず、全身から「俺様」オーラと甘ったるい香水が漂ってくる。
「リリア様こそ、真の気品と美しさを兼ね備えた、僕の隣に立つにふさわしい女性かもしれん! アリシア、君もそう思うだろう!?」
(思う! 思う! めっちゃ思うわ!)
私は、内心で激しくガッツポーズをした。そうだ、行け! 行け、レオナルド! その顔だけの美貌と、中身空っぽの頭で、聖女様とやらに猛アタックするのよ! そして、私との婚約なんて、さっさと破棄して、二人で幸せにおなりなさい!
「ええ、レオナルド様。きっと、素晴らしいお方なのでしょうね」
私の顔には、きっと「さあ、どうぞどうぞ! 遠慮なさらず!」と書いてあったに違いない。レオナルドは、私の肯定的な(と彼が思った)反応に気を良くし、「よし、最高の衣装に着替えてくる!」と、スキップでもしそうな勢いで部屋を飛び出していった。
ようやく、目の上のたんこぶが、自ら転がり出ていってくれそうだ。これで、私の悩みも一つ減る。そう、この時の私は、本気でそう思っていたのだ。
***
聖女リリアが、王城の正門に到着した。
その知らせに、私は、レオナルドや他の貴族たちと共に、雪が降り続く中庭で彼女を出迎えることになった。吐く息は白く、体の芯まで凍えるような寒さだ。貴婦人たちは、高価な毛皮のコートに身を包み、寒さに耐えている。
やがて、門が開かれる。
そこに現れた彼女の姿に、誰もが息を呑んだ。
降りしきる雪と同じ、一点の曇りもない純白のドレス。しかし、それは貴族が着るような華美なものではなく、極めてシンプルで、清潔なデザインだった。雪のように白い肌、ゆるやかにウェーブのかかった亜麻色の髪。そして、その顔に浮かべられた、全てを包み込むような、穏やかな微笑み。
まるで、彼女の周りだけ、厳しい冬の空気が、ふわりと春の陽だまりに変わったかのようだった。
「聖女様だ…」
「おお、なんとお美しい…」
集まった人々から、ため息のような感嘆の声が漏れる。
彼女は、ゆっくりと歩みを進め、私たちの前で、深々と、しかし優雅に頭を下げた。
「皆様の心の安寧を祈るため、参上いたしました。わたくしは、リリアと申します。以後、お見知りおきを」
その声は、まるで銀の鈴を転がしたかのように、清らかで、そして心地よく響いた。
「おお、リリア様! よくぞお越しくださいました!」
真っ先に前に躍り出たのは、案の定レオナルドだった。彼は、これ以上ないほどにきらびやかな衣装をまとい、リリアの手を取ると、その甲にうやうやしく口づけをした。
「この僕が、アストレア王国第一王子、レオナルドだ。あなたのことは、かねがね噂で伺っていた。ぜひ、城でゆっくりと、その旅の疲れを癒してほしい」
「まあ、ご親切にありがとうございます、レオナルド王子様」
リリアは、うっすらと頬を染め、はにかむように微笑んだ。その可憐な仕草に、レオナルドの目は、完全にハートマークになっている。
(よしよし、いいぞ、その調子だ!)
私は、少し離れた場所から、その光景を満足げに眺めていた。これで、面倒な婚約者問題は、一気に解決へと向かうだろう。実に、結構なことだ。
リリアは、その奇跡の力とやらを、早速披露してみせた。出迎えの兵士の中にいた、古傷の足を引きずる初老の兵士に、彼女はそっと手を差し伸べた。
「お辛そうですね。よろしければ、少しだけ、その痛みを和らげるお手伝いをさせていただけますか?」
彼女が、その兵士の足に、優しく手を触れる。その手から、ふわりと、淡い緑色の光が放たれた。
「こ、これは…!?」
兵士は、目を見開いて絶句した。そして、おそるおそる、今まで引きずっていた足を動かしてみる。
「…痛くない…。長年、わしを苦しめてきた痛みが、嘘のように…!」
その光景に、周囲はどよめいた。本物の奇跡だ、と。
(…なるほど。トリックというよりは、一種の治癒魔法、か。あるいは、プラセボ効果を最大化する特殊な才能…?)
私が、冷静にその現象を分析している、その時だった。
ふと、視線を感じた。リリアが、私の方を、じっと見ていた。その微笑みは、先ほどまでと何も変わらない。慈愛に満ちた、聖女の微笑みだ。だが、その瞳の奥が、ほんの一瞬だけ、温度を失い、まるで私の全てを見透かすかのような、鋭い光を宿したように見えた。
気のせいか、と思った、次の瞬間。彼女は、私を通り越し、私の背後に立つ人物に向かって、さらに深く、恭しい礼をした。
「あなた様が、近衛騎士団長のクラウス様でいらっしゃいますね。いつも、王女様を、そしてこの国をお守りくださり、心から感謝申し上げます」
その言葉に、私は、ハッと息を呑んで振り返った。
クラウスが、そこに立っていた。彼は、怪我の後、まだ本調子ではないはずなのに、今日の警備の任についていたのだ。
そして、彼は、聖女リリアに向かって、彼が見せたことのないほどに、深く、丁寧な騎士の礼を返していた。
「もったいないお言葉にございます、聖女様。騎士として、当然の務めを果たしているまで」
その声は、いつも以上に低く、そして硬質だった。だが、そこには、紛れもない敬意が込められていた。聖女という、特別な存在に対する、純粋な、畏敬の念。
その光景を見た瞬間、私の胸の奥が、チクリ、と小さな針で刺されたかのように、痛んだ。
(…なに、これ…)
心臓が、きゅっと冷たくなるような感覚。
クラウスは、騎士として、聖女に敬意を払っているだけだ。当たり前のこと。私が、口を挟むようなことではない。頭では、そうわかっている。
わかっている、はずなのに。
なぜ、彼のその姿が、こんなにも、私の心をざわつかせるのだろう。なぜ、リリアに向けられた彼のその敬意が、まるで、私から何かを奪っていくかのように、感じられるのだろう。
「アリシア様?」
私の表情に、何かを読み取ったのか、クラウスが訝しげに私を見た。
「…なんでもないわ」
私は、そう言って、無理やり笑顔を作った。だが、その笑顔は、きっと、ひどくぎこちないものだったに違いない。
降りしきる雪が、私の肩に積もっていく。その冷たさが、まるで、心の中に生まれた、この名前のわからない感情そのもののように感じられた。
***
その夜、私の執務室で、聖女リリアと、二人きりで話す機会が設けられた。
暖炉の炎が、静かに部屋を暖めている。私は、彼女に、この国で一番良いとされる茶葉で淹れた紅茶を勧めた。
「まあ、美味しい紅茶ですわ。心まで温まるようです」
リリアは、カップを両手で包み込むように持ち、幸せそうに目を細めた。その仕草の一つ一つが、計算され尽くしたかのように、可憐で、守ってやりたいという庇護欲をかき立てる。
「お口に合って、ようございました」
「アリシア王女様。あなた様の噂は、旅の途中、何度も耳にしておりましたわ。ご自身の贅沢を投げ打って、民のために尽くしておられると。なんと、お強く、そして気高いお方なのでしょう。同じ女性として、心から尊敬いたします」
彼女は、うっとりとした表情で、私を褒め称える。その言葉は、どこまでも甘く、心地よい。
だが、私は、その言葉を素直に受け取ることができなかった。
完璧すぎるのだ。彼女の言葉も、表情も、仕草も。まるで、事前に用意された「聖女の脚本」を、一言一句、間違えずに演じているかのように。そこには、人間らしい、ほんの少しの揺らぎや、矛盾が、全く感じられない。
「…聖女様こそ。あなた様のご尽力には、感謝の言葉もございません。ですが、一つ、お聞きしてもよろしいでしょうか」
「ええ、なんでしょう?」
「聖女様は、なぜ、そこまでして、見返りもなく、人々をお救いになるのですか?その力の源は、一体、どこから来るのですか?」
私の問いに、リリアは、一瞬だけ、その完璧な微笑みを止めた。そして、まるで、この世の真理を語るかのように、静かに、そしてゆっくりと、答えた。
「…わたくしには、何の力もございませんわ。わたくしは、ただ、神の愛と慈悲を、人々にお伝えする、か弱い器にすぎないのです。全ての奇跡は、神が起こされるもの。わたくしが、何かを為しているわけではないのです」
彼女は、そう言うと、胸の前で、そっと十字を切った。その姿は、神々しいまでに、敬虔に見える。
だが、私は、その言葉の裏に、巧妙に隠された、巨大な傲慢さを感じ取っていた。
『私は、神に選ばれた、特別な存在です』
彼女は、そう言っているのだ。究極の謙遜は、究極の自己肯定の裏返し。
「…素晴らしい、お考えですわね」
私は、それ以上、何も言わなかった。ただ、笑顔の仮面を貼り付けて、当たり障りのない会話を続けただけだ。
彼女が退出した後、私は、一人、冷え切った紅茶のカップを手に、深く、考え込んでいた。
彼女は、敵だ。
まだ、確たる証拠は何もない。だが、私の、転生者としての直感が、警鐘を鳴らしている。あの完璧な聖女の仮面の下には、全く別の、冷たく、そして危険な素顔が隠されている、と。
コンコン、とドアがノックされ、クラウスが入ってきた。
「アリシア様、聖女様は、お戻りになられました」
「…そう。ご苦労様、クラウス」
「…何か、ございましたか? お顔の色が、優れませんが」
彼は、心配そうに私の顔を覗き込む。その青い瞳が、私だけを、真っ直ぐに見つめている。その視線に、私の心は、少しだけ温かくなる。
だが、すぐに、昼間の光景が脳裏をよぎった。リリアに、深い敬意を払う、彼の姿。
また、胸が、チクリと痛んだ。
「…別に。ただ、少し、冷えただけよ。この部屋は、暖炉がついているのに、なんだか、寒いわね」
私は、自分の腕を抱きしめるようにして、そう呟いた。
それは、嘘ではなかった。私の心は、嫉妬という、生まれて初めて知った、冷たい感情に、じんじんと、凍え始めていたのだから。
白銀の世界に現れた、純白の聖女。彼女の訪れは、この国に、そして私の心に、静かだが、間違いなく、新たな波乱の季節を連れてきたのだった。
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