詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~

Gaku

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第2章:学園生活と仲間との絆

第13話:レオの悩み 〜頭でわかってても、体が追いつかない〜

放課後の図書室は、時間がそこだけ澱んでしまったかのような、特有の静謐さに包まれていた。
西日に照らされた高い窓から、オレンジ色の光の束が斜めに差し込んでいる。その光の帯の中を、微細な埃たちがゆっくりと、まるで無重力空間を漂うように舞い上がっては沈んでいく。
古い羊皮紙と、革装丁の背表紙から漂う、甘くカビ臭いような独特の匂い。
静寂。それは耳鳴りがするほどの「無音」ではなく、誰かの衣擦れの音や、遠くで鳥が鳴く声すらも、分厚い空気の層に吸い込まれていくような、深く柔らかな静けさだった。

「サクッ……」

ガクが、指先で古代魔法の文献のページをめくる。その微かな摩擦音だけが、ガクの周囲半径一メートルにだけ響いていた。
昨日、初めてのチーム任務でゴブリンの群れを退けた後から、レオの様子がおかしかった。
帰り道の茜色の空の下、彼は一人だけ、何か重いものを飲み込んだような暗い顔をして、口を閉ざしていたのだ。

ガクはふと、窓の外へ視線をやった。
ステンドグラスの縁で切り取られた景色。眼下に広がる広大な訓練場の片隅に、長く伸びた影が一つ、せわしなく動いているのが見えた。

レオだった。

ガクは文献を閉じ、図書室を後にした。
「コツ……カツ……コツ……」
誰もいない石造りの廊下を歩く。硬い革靴のヒールが石畳を叩く音が、夕暮れの冷たい空気に反響し、どこまでも遠くへ転がっていくように聞こえた。

訓練場に降り立つと、風が吹き抜けた。
夕暮れの風はすでに昼間の熱を失い、肌を刺すような微かな冷気を帯びている。グラウンドの乾いた白砂が、風に撫でられてサラサラと波打ち、足元を通り過ぎていく。

その風の音に混じって、焦燥感に満ちた呟きが聞こえてきた。

「……違う、発音のアクセントが〇・二秒遅れた。術式の第二節、摩擦係数の変数指定が甘い。だから魔力流が安定しないんだ。もう一度。最初から……完璧に……」

レオは、何かに取り憑かれたように、一人でぶつぶつと早口で呟きながら、木でできた標的の前に立っていた。
彼の顔は青ざめ、額にはべっとりと冷や汗が張り付いている。眼鏡の奥の瞳は、目の前の標的ではなく、自分の頭の中にある「完璧な理論の設計図」だけを血走った目で見つめていた。

「大気の精霊よ、熱素の渦を巻き起こし、赤き爆炎の……」

レオが杖を振りかざす。
その声は裏返り、呼吸は浅く、肩にガチガチに力が入っていた。

「……顕現せよッ!」

シュゥゥゥ……ポンッ。

レオの杖の先から放たれたのは、威厳ある「赤き爆炎」などでは断じてなかった。
それは、湿った導火線に火をつけた時のような情けない音を立て、ソフトボール大の薄ぼんやりとした赤い煙の塊となって射出され……標的に届く前に、夕暮れの風に吹かれて呆気なく霧散した。

「あああっ! なんでだ! なんで理論通りに動かないんだ!?」

レオは頭を抱え、その場に崩れ落ちた。
「一言一句、教科書通りに唱えたはずだ! 魔力の流動ベクトルも、熱力学の公式にも当てはめた! 頭の中では完璧に組み上がっているのに……っ!」

彼は「完璧な詠唱」と「完璧な理論」という見えない鎖に、自らをガンガンに縛り付けていた。
教科書通りにやらなければならない。一文字でも間違えれば失敗する。その強迫観念が、彼の体を石のように硬直させ、魔力の自然な流れを首を絞めるように堰き止めてしまっていたのだ。
思い通りにいかない現状に、彼は一人で暗闇でもがいていた。

「なあ」

不意に背後から声をかけられ、レオはビクッと肩を震わせた。
振り返ると、逆光を背負ったガクが、ポケットに手を突っ込んだまま立っていた。オレンジ色の夕日がガクの輪郭を縁取り、表情は影になって読み取れない。

「昨日から、ずっと暗くないか」 

ガクの低い声が、夕暮れの静寂にストンと落ちた。
レオは一瞬、誤魔化そうと愛想笑いを浮かべかけたが、すぐに観念したように深く肩を落とした。
足元の砂を、杖の先で力なく突く。

「……実技の評価が、全然伸びないんだ」 
レオの声は、掠れていた。
「筆記は問題ない。理論も、自分では誰よりも深く理解できてるつもりなんだ。でも……魔法を実際に使うとき、頭で思い描いたとおりに体が動かせない。理論と体の間に、どうしても分厚い壁がある気がして……」 

ガクは、風に揺れる訓練場の草をぼんやりと見つめながら、レオの言葉を黙って聞いていた。
(理論と体の壁、か。前世で自転車に乗る理屈を本で読んでも、いざペダルを漕ぐと盛大にスッ転んだあの感覚に似てるな)

「レオ」
ガクは、ゆっくりと口を開いた。
「俺がどうやって魔法を使ってるか、聞いてもいいか?」 

レオが、ハッと顔を上げた。
「き、聞きたい! 君のあの規格外の無詠唱! 魔力流の安定化をどうやって言語化せずに成立させているのか、そのメカニズムを……」 
「ストップ」
ガクは手で制した。
「そういう『小難しい理屈』を考えてるから、ドツボにハマるんだよ」

レオが目を瞬かせる。

「俺、詠唱も術式も使わないだろ」 とガクは言った。「その代わり、ものすごく具体的にイメージするんだ」 
「具体的に……? 燃焼の化学方程式とか?」
「違う違う。そんな頭痛がするようなもんじゃない」

ガクは一歩前に出て、自分の手のひらをレオに向けた。
「『熱い』とか『燃える』っていう言葉を頭で唱えるんじゃない。五感で作り出すんだ」 
ガクの言葉のトーンが変わった。低く、しかし熱を帯びた声。
「炎の色。それはただの赤じゃない。中心の青白い鋭さ、外側の揺らめくオレンジ色。熱さが手のひらの皮膚をジリジリと炙る、あのヒリつくような感覚。炎の周りの空気が陽炎のように歪んで、景色がぐにゃりと曲がって見える視覚。……まずそれを、頭の中で全部、圧倒的にリアルな『体験』として作り上げてから、そこに魔力を流し込むんだ」 

レオは、息を呑んでガクの言葉を聞いていた。

ガクはさらに畳み掛ける。
「前世……いや、昔、俺が読んだ本に書いてあったんだがな。極上の肉を炭火で焼く時を想像してみてくれ」
「は? に、肉……?」
「そう。真っ赤に熾った炭。そこに肉の脂がポタッと落ちる。その瞬間、『ジュワァァァッ!』と爆発的に煙が上がり、香ばしくて焦げた匂いが鼻腔を強烈に突き抜ける。顔が熱くてたまらない。あの感覚だ。あの圧倒的な『実感』の前に、言葉なんて必要か?」

レオは呆然としていた。魔法の極意を聞いていたはずが、なぜか脳内が焼肉の煙で満たされていた。
だが。

「……術式ってのは」
ガクは、レオの目を真っ直ぐに見据えた。
「その強烈なイメージを、他人に伝えるために後からくっつけた『言語化したもの』にすぎないと思うんだよ。言ってみれば、ただの『補助輪』だ」 

「補助輪……!」

レオの瞳孔が、カッと開いた。
脳天を雷で打たれたような衝撃。
ガクの言葉が、レオの中で凝り固まっていた分厚い執着の壁を、ハンマーで粉々に打ち砕いたのだ。

「言語化、か……」 
レオの口から、無意識に言葉が漏れる。
「逆に言うと……僕は、言語に縛られていた、ってことか」 
彼はずっと、「完璧な呪文」という枠組みの中に魔力を押し込めようとしていた。補助輪にしがみつくあまり、自分でペダルを漕ぐ感覚を忘れていたのだ。

「僕は、術式を正確に一言一句間違えずに唱えることに集中しすぎて……その前にあるべき、一番大事な『燃えるという感覚』そのものを、作り損ねていたんだ……!」 

レオの顔から、青ざめた悲壮感がスッと消え去った。
代わりに、憑き物が落ちたような、清々しい光が瞳に戻ってくる。
彼を縛り付けていた鎖が、音を立てて千切れた瞬間だった。

「もう一度、やってみる」
レオは、標的に向き直った。
肩の力が抜け、杖を握る手も柔らかい。冷や汗はもうかいていなかった。

彼は、すぐには呪文を唱えなかった。
深く、静かに息を吸い込む。 
目を閉じ、ガクが言った「五感」を呼び起こす。
ただの公式ではない。
手のひらを炙る熱。空気を焦がす匂い。揺らめく光。炭火に落ちる脂の音(なぜかそこは引きずっていた)。
自分の中の「内なる像」を、極限まで鮮明に描き出す。

そして、ゆっくりと目を開け、ぽつりと、まるで確認するように短い言葉を紡いだ。

「……顕現せよ」

ゴォォォォッ!!

空気が、低く重い鳴動を上げた。
レオの杖の先から、これまでの不発弾のような煙とは次元の違う、燃え盛る巨大な炎の球が生まれ出た。
それは、夕日のオレンジ色を食い尽くすほどに赤く、そして圧倒的に「安定」した完全な球体を保って、宙に浮かび上がったのだ。 

周囲の空気が一気に熱を帯び、風が炎に煽られて熱風となって二人の頬を撫でる。
眼鏡のレンズに、美しく揺らめく真紅の炎が反射していた。

「……できた」 

レオは、震える声で呟いた。
その声は小さかったが、彼の表情は、夕暮れの空よりも晴れやかで、これまでに見たどんな顔よりも輝いていた。 
過剰なこだわりを捨て去り、ただ感覚に身を委ねた時に訪れる、圧倒的な清々しさ。

ガクは、ズボンのポケットから手を出し、小さく拍手をした。
「完璧だな。焼肉の匂いがしそうなくらい、いい炎だ」
「ありがとう、ガク。焼肉のくだりはよくわからなかったけど、君のおかげで、壁が越えられた気がする」
レオが、破顔して笑った。

帰り道。
完全に日が落ち、空は深い藍色に染まり始めていた。一番星が、西の空に冷たい光を瞬かせている。
二人で学園の寮へと向かう石畳の道を歩きながら、夜風が火照った体を心地よく冷ましてくれた。
靴音が、静かな夜の空気にリズミカルに響く。

ふと、レオが立ち止まり、何かを思い出したようにガクを見た。
「そういえば、さっき思い出したんだけど……」 
「ん?」
「今日、図書室で君が調べてた古代魔法の文献にあっただろ?」 
レオは、眼鏡をクイッと押し上げ、少し興奮した口調で言った。
「古い記録の中にね、こう記述があったんだ。『術者の内なる像が、魔力に形を与える』って」 

ガクの足が、ピタリと止まった。 
夜風が、サァッと冷たく吹き抜ける。

「ガクのやり方……僕に教えてくれた五感のイメージの作り方。それ、その古代の記述と、まったく同じなんだよ」 
レオは、無邪気な感嘆の声を漏らした。

ガクは、自分の手のひらをゆっくりと見つめた。
心臓が、ドクリ、と一つ大きく鳴った。
(術者の内なる像が、魔力に形を与える……) 

前世の知識。SFや物理学、あるいはキャンプや焼肉といった俗っぽい「経験」。
それらを駆使して感覚的に魔力を操ってきた自分のやり方が、この異世界の、それも遥か昔に失われた「古代魔法」の真髄と、完全に一致している?

(俺の魔法は……やっぱり、古代魔法と繋がってるのか……?) 

夜の闇の中、無数の星が瞬き始めている。
自分がこの世界に転生してきた意味。そして、自分に与えられたこの規格外の力のルーツ。
ガクは、点と点が微かに繋がり始めたような、しかし底知れぬ深淵を覗き込んでしまったような、奇妙な悪寒と高揚感に包まれていた。

「どうしたの、ガク?」
「……いや、なんでもない。帰って飯にしようぜ。肉が食いたくなった」
「また肉? 君、本当に変わってるね」

二人の笑い声が、夜の学園に溶けていく。

だが、ガクたちの知らないところで、物語は静かに動き始めていた。
翌朝、誰もいないはずの薄暗い裏庭から、空気を切り裂くような鋭い音が響き渡ることになるのを、今のガクはまだ知らない。
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