17 / 20
エピローグ 世界はこんなにも、賑やかだ
しおりを挟む
あの壮絶な決戦から一年が過ぎた。
十月最後の土曜日、川口の空は完璧な秋晴れだ。空気が澄み渡り遠くの建物の輪郭までくっきりと見渡せる。どこからか運ばれてくる金木犀の香りが甘く鼻腔をくすぐり、公園の木々は赤や黄色に色づいた葉をきらきらと陽光に輝かせていた。絶好のパーティー日和である。
「だーかーらー! なんで俺が朝から焼きそば用のキャベツを千切りにしなきゃなんねえんだよ!」
俺、佐藤健太は腰に妙にファンシーなクマさんのエプロンを巻きつけ涙目で叫んでいた。ここは俺たちの新しい職場『株式会社アストラル・チューニング・ソリューションズ』の広々としたテラス。本日は我が社の法人化一周年を記念した『地域住民感謝祭』が盛大に開催されるのだ。そして俺の役職は現場チーフ(仮)兼、焼きそば屋台のキャベツ千切り担当である。どうなってんだ俺のキャリアパスは。
「文句言わないの、佐藤先輩! ほら、人参もお願いします!」
「ぴゅい!」
俺の隣ではすっかりATSの正式職員となった橘ひかりちゃんと、その周りを飛び交うキラポコたちが山のような野菜と格闘している。ひかりちゃんがにこりと笑うたびにキラポコたちが人参のヘタをちゅんちゅんと突いて応援している。尊いが戦力にはならない。
見渡せばパーティー会場はすでに俺の理解を超えたカオスと化していた。
テラスの中央では代表取締役になったはずの鬼頭さんが、ねじり鉢巻き姿で巨大な鉄板を前に汗だくで焼きそばを焼いている。
「へい、らっしゃい! ATS特製、周波数焼きそばだよ! 食えば心も体もいい感じにチューニングされるぜ!」
その姿はもはやIT企業の社長ではなく夏祭りのテキ屋の親父そのものだ。
その隣では技術開発部長の姫川さんが子供たちに囲まれてヒーローショーさながらのパフォーマンスを披露していた。
「さあお嬢ちゃん、よく見てな! このあたしの『アイアンクロー・ファイナル』の力にかかれば…!」
彼女は新型ガントレットを装着した腕をリンゴに向かって振り下ろす。次の瞬間リンゴは皮だけが美しい螺旋状に剥かれ、中身は完璧なウサギさんの形にカットされていた。
「すっごーい!」「うさぎさんだー!」
子供たちの歓声に姫川さんは「ふん、当然だ」と満更でもない顔をしている。その女子力、完全に使い方を間違っている。
会場の隅では犬飼さんがパイプ椅子に座り『エクトお悩み相談室』という怪しげな看板を掲げていた。
「…なるほど。奥さんのポメラニアンのエクトが最近言うことを聞かない、と」
相談に来たおばあさんの腕の中で半透明の犬のエクトがそっぽを向いている。犬飼さんはそのエクトの声をじっと聞いている。
「…彼は言っています。『最近ご主人が自分よりテレビの野球中継ばかり見ているのが不満だ』と」
「まあ! あのスケベじじい!」
おばあさんは何かに納得したように犬飼さんに深く感謝して帰っていった。犬飼さん、いつの間にそんなニッチな能力を開花させたんだ。
パーティー会場はまさに異種格闘技戦の様相を呈していた。
田中住職は「ありがたい説法付きスーパーボールすくい」の屋台で子供相手に般若心経の奥義を説いている。神代と周防はパーティーそっちのけで招待客の投資家たちを捕まえては「我々のこの量子通信ネットワーク『スピリッター』に投資すればあなたの資産は10の23乗倍になります」「いえ彼の計算は希望的観測です。正確には10の19乗倍です」と夫婦漫才のようなプレゼンを繰り広げている。
そしてメインステージではスペシャルゲストである星野キララのミニライブが始まろうとしていた。
「みんなー! 今日は来てくれてありがとー! 私の歌でみんなの心もエクトちゃんたちもみーんなハッピーにしちゃうよー!」
その天使の歌声に会場のボルテージは最高潮に達する。その華やかなステージの設営費やパーティーの費用を全てポケットマネーで賄っている大スポンサーの西園寺かおりはといえば、「あなたたち、ちゃんと働きなさいよ!」とテラスの隅でシャンパングラスを片手に優雅に俺たち下々の者を見下していた。
俺は山積みのキャベツを前に天を仰いだ。なんだこの会社。なんだこのごった煮のような最高にハッピーな空間は。
そんなパーティーの真っ最中、小さなしかし見過ごせない事件が起きた。
キララのライブの一番盛り上がるサビの部分で、突如ステージの音響機材がぷつんと全ての音を止めてしまったのだ。
「あれ?」
会場が一瞬ざわつく。
「周防さん、どうした!」俺がインカムで叫ぶ。
『…ダメです! 会場の電源を管理している電源ボックスのエクトがへそを曲げてストライキを起こしてます!』
「なんだそりゃ!」
『原因は不明。ですが彼は今、『誰にも俺の気持ちなんて分かりっこない』と完全に心を閉ざしています!』
絶体絶命のピンチ。だが今の俺たちには最高の仲間がいる。
「よし、あたしに任せな!」姫川さんがガントレットを構える。「物理的に電源を叩き起こす!」
「待つんだ姫川殿!」田中住職がそれを制する。「彼のその歪んでしまった心をまずはわしのありがたい説法で…」
「二人とも待って!」キララがマイクを握りしめる。「彼の気持ち、私には少し分かる気がする。…私に歌わせて」
キララは音の出ないステージの上でアカペラで静かに歌い始めた。
それは新曲でもヒット曲でもない。ただ優しく語りかけるようなバラード。
『頑張らなくていいんだよ。疲れた時は休んでいいんだよ』
その歌声は会場の誰にでもなく、たった一人心を閉ざした小さなエクトのためだけに捧げられていた。
すると奇跡が起きた。
電源ボックスがぽうっと温かいオレンジ色の光を放ち始めたのだ。そして止まっていた音響機材から再びクリアなサウンドが会場に響き渡った。ストライキを起こしていたエクトの心がキララの歌声によって見事に『調律』された瞬間だった。
「やったー!」
会場は今日一番の歓声と拍手に包まれた。
夕暮れ時、パーティーがお開きになり俺たちは後片付けをしていた。
西の空は息を呑むようなオレンジと紫のグラデーションに染まっている。一番星が瞬き始めていた。
「…先輩、お疲れ様です」
ひかりちゃんが俺の隣に来て冷たい缶コーヒーを手渡してくれた。
「おう。お前もお疲れ」
俺たちはしばらく二人で黙って美しい夕焼けを眺めていた。
「…私、決めたんです」ひかりちゃんが不意に言った。「私も大学で周波数とかエネルギーのことをもっと専門的に勉強しようって。そしていつか周防さんや神代さんみたいに、このチームのもっと力になれる存在になりたいんです」
「…そっか。お前ならきっとなれるさ」
「はい! …だからその…」
彼女は顔を真っ赤にしながら俺の作業で汚れた大きな手を、その小さな両手できゅっと握りしめた。
「…卒業しても先輩の隣にいさせてください…!」
そのあまりにもまっすぐな告白。俺はもう照れ隠しにコーヒーをすすることもできなかった。ただその温かい手を強く強く握り返すことしかできなかった。
俺はこのかけがえのない愛おしい日常を守り続けていきたいと心の底から思った。俺の隣で、はにかむこの最高の相棒と一緒に。
事務所からの帰り道、すっかり夜の帳が下りた見慣れた道を歩きながら俺は考えていた。
この世界は俺たちの目に見えるものが全てじゃない。聞こえる音や肌で感じるものが全てじゃない。そんな当たり前の事実にほとんどの人間は気づかずに一生を終える。…だけどたぶん、それでいいんだろう。
見えない世界は確かにここにあって、俺たちの日常とぴったりと隣り合わせで息づいている。
それは時々牙を剥いて俺たちを恐怖のどん底に突き落とす。でもそのほとんどは、ひかりちゃんの周りを嬉しそうに飛び交うキラポコみたいに、夜中の公園でただブランコに乗りたかったあの小さな子供みたいに、悪意なくただそこに『いる』だけなのだ。
俺たちの仕事はそんな二つの世界のほんの僅かな『ズレ』を見つけ出してそっと元に戻してやること。優しく『調律(チューニング)』してやること。
まあ相も変わらず月給分の苦労は絶えないし、あの個性しか取り柄のないような愉快な仲間たちに毎日振り回されるドタバタな日々だけどな。
俺は隣を歩くひかりちゃんの嬉しそうな横顔を盗み見た。
彼女も俺に気づいてにこりと世界で一番美しい笑顔を向けてくれた。
俺はふっと笑みがこぼれるのをどうすることもできなかった。
悪くない。
いや。
最高に面白いじゃないか。
このどこまでも騒がしくてどこまでも面倒で、そして途方もなく美しい世界で生きていくというのも。
十月最後の土曜日、川口の空は完璧な秋晴れだ。空気が澄み渡り遠くの建物の輪郭までくっきりと見渡せる。どこからか運ばれてくる金木犀の香りが甘く鼻腔をくすぐり、公園の木々は赤や黄色に色づいた葉をきらきらと陽光に輝かせていた。絶好のパーティー日和である。
「だーかーらー! なんで俺が朝から焼きそば用のキャベツを千切りにしなきゃなんねえんだよ!」
俺、佐藤健太は腰に妙にファンシーなクマさんのエプロンを巻きつけ涙目で叫んでいた。ここは俺たちの新しい職場『株式会社アストラル・チューニング・ソリューションズ』の広々としたテラス。本日は我が社の法人化一周年を記念した『地域住民感謝祭』が盛大に開催されるのだ。そして俺の役職は現場チーフ(仮)兼、焼きそば屋台のキャベツ千切り担当である。どうなってんだ俺のキャリアパスは。
「文句言わないの、佐藤先輩! ほら、人参もお願いします!」
「ぴゅい!」
俺の隣ではすっかりATSの正式職員となった橘ひかりちゃんと、その周りを飛び交うキラポコたちが山のような野菜と格闘している。ひかりちゃんがにこりと笑うたびにキラポコたちが人参のヘタをちゅんちゅんと突いて応援している。尊いが戦力にはならない。
見渡せばパーティー会場はすでに俺の理解を超えたカオスと化していた。
テラスの中央では代表取締役になったはずの鬼頭さんが、ねじり鉢巻き姿で巨大な鉄板を前に汗だくで焼きそばを焼いている。
「へい、らっしゃい! ATS特製、周波数焼きそばだよ! 食えば心も体もいい感じにチューニングされるぜ!」
その姿はもはやIT企業の社長ではなく夏祭りのテキ屋の親父そのものだ。
その隣では技術開発部長の姫川さんが子供たちに囲まれてヒーローショーさながらのパフォーマンスを披露していた。
「さあお嬢ちゃん、よく見てな! このあたしの『アイアンクロー・ファイナル』の力にかかれば…!」
彼女は新型ガントレットを装着した腕をリンゴに向かって振り下ろす。次の瞬間リンゴは皮だけが美しい螺旋状に剥かれ、中身は完璧なウサギさんの形にカットされていた。
「すっごーい!」「うさぎさんだー!」
子供たちの歓声に姫川さんは「ふん、当然だ」と満更でもない顔をしている。その女子力、完全に使い方を間違っている。
会場の隅では犬飼さんがパイプ椅子に座り『エクトお悩み相談室』という怪しげな看板を掲げていた。
「…なるほど。奥さんのポメラニアンのエクトが最近言うことを聞かない、と」
相談に来たおばあさんの腕の中で半透明の犬のエクトがそっぽを向いている。犬飼さんはそのエクトの声をじっと聞いている。
「…彼は言っています。『最近ご主人が自分よりテレビの野球中継ばかり見ているのが不満だ』と」
「まあ! あのスケベじじい!」
おばあさんは何かに納得したように犬飼さんに深く感謝して帰っていった。犬飼さん、いつの間にそんなニッチな能力を開花させたんだ。
パーティー会場はまさに異種格闘技戦の様相を呈していた。
田中住職は「ありがたい説法付きスーパーボールすくい」の屋台で子供相手に般若心経の奥義を説いている。神代と周防はパーティーそっちのけで招待客の投資家たちを捕まえては「我々のこの量子通信ネットワーク『スピリッター』に投資すればあなたの資産は10の23乗倍になります」「いえ彼の計算は希望的観測です。正確には10の19乗倍です」と夫婦漫才のようなプレゼンを繰り広げている。
そしてメインステージではスペシャルゲストである星野キララのミニライブが始まろうとしていた。
「みんなー! 今日は来てくれてありがとー! 私の歌でみんなの心もエクトちゃんたちもみーんなハッピーにしちゃうよー!」
その天使の歌声に会場のボルテージは最高潮に達する。その華やかなステージの設営費やパーティーの費用を全てポケットマネーで賄っている大スポンサーの西園寺かおりはといえば、「あなたたち、ちゃんと働きなさいよ!」とテラスの隅でシャンパングラスを片手に優雅に俺たち下々の者を見下していた。
俺は山積みのキャベツを前に天を仰いだ。なんだこの会社。なんだこのごった煮のような最高にハッピーな空間は。
そんなパーティーの真っ最中、小さなしかし見過ごせない事件が起きた。
キララのライブの一番盛り上がるサビの部分で、突如ステージの音響機材がぷつんと全ての音を止めてしまったのだ。
「あれ?」
会場が一瞬ざわつく。
「周防さん、どうした!」俺がインカムで叫ぶ。
『…ダメです! 会場の電源を管理している電源ボックスのエクトがへそを曲げてストライキを起こしてます!』
「なんだそりゃ!」
『原因は不明。ですが彼は今、『誰にも俺の気持ちなんて分かりっこない』と完全に心を閉ざしています!』
絶体絶命のピンチ。だが今の俺たちには最高の仲間がいる。
「よし、あたしに任せな!」姫川さんがガントレットを構える。「物理的に電源を叩き起こす!」
「待つんだ姫川殿!」田中住職がそれを制する。「彼のその歪んでしまった心をまずはわしのありがたい説法で…」
「二人とも待って!」キララがマイクを握りしめる。「彼の気持ち、私には少し分かる気がする。…私に歌わせて」
キララは音の出ないステージの上でアカペラで静かに歌い始めた。
それは新曲でもヒット曲でもない。ただ優しく語りかけるようなバラード。
『頑張らなくていいんだよ。疲れた時は休んでいいんだよ』
その歌声は会場の誰にでもなく、たった一人心を閉ざした小さなエクトのためだけに捧げられていた。
すると奇跡が起きた。
電源ボックスがぽうっと温かいオレンジ色の光を放ち始めたのだ。そして止まっていた音響機材から再びクリアなサウンドが会場に響き渡った。ストライキを起こしていたエクトの心がキララの歌声によって見事に『調律』された瞬間だった。
「やったー!」
会場は今日一番の歓声と拍手に包まれた。
夕暮れ時、パーティーがお開きになり俺たちは後片付けをしていた。
西の空は息を呑むようなオレンジと紫のグラデーションに染まっている。一番星が瞬き始めていた。
「…先輩、お疲れ様です」
ひかりちゃんが俺の隣に来て冷たい缶コーヒーを手渡してくれた。
「おう。お前もお疲れ」
俺たちはしばらく二人で黙って美しい夕焼けを眺めていた。
「…私、決めたんです」ひかりちゃんが不意に言った。「私も大学で周波数とかエネルギーのことをもっと専門的に勉強しようって。そしていつか周防さんや神代さんみたいに、このチームのもっと力になれる存在になりたいんです」
「…そっか。お前ならきっとなれるさ」
「はい! …だからその…」
彼女は顔を真っ赤にしながら俺の作業で汚れた大きな手を、その小さな両手できゅっと握りしめた。
「…卒業しても先輩の隣にいさせてください…!」
そのあまりにもまっすぐな告白。俺はもう照れ隠しにコーヒーをすすることもできなかった。ただその温かい手を強く強く握り返すことしかできなかった。
俺はこのかけがえのない愛おしい日常を守り続けていきたいと心の底から思った。俺の隣で、はにかむこの最高の相棒と一緒に。
事務所からの帰り道、すっかり夜の帳が下りた見慣れた道を歩きながら俺は考えていた。
この世界は俺たちの目に見えるものが全てじゃない。聞こえる音や肌で感じるものが全てじゃない。そんな当たり前の事実にほとんどの人間は気づかずに一生を終える。…だけどたぶん、それでいいんだろう。
見えない世界は確かにここにあって、俺たちの日常とぴったりと隣り合わせで息づいている。
それは時々牙を剥いて俺たちを恐怖のどん底に突き落とす。でもそのほとんどは、ひかりちゃんの周りを嬉しそうに飛び交うキラポコみたいに、夜中の公園でただブランコに乗りたかったあの小さな子供みたいに、悪意なくただそこに『いる』だけなのだ。
俺たちの仕事はそんな二つの世界のほんの僅かな『ズレ』を見つけ出してそっと元に戻してやること。優しく『調律(チューニング)』してやること。
まあ相も変わらず月給分の苦労は絶えないし、あの個性しか取り柄のないような愉快な仲間たちに毎日振り回されるドタバタな日々だけどな。
俺は隣を歩くひかりちゃんの嬉しそうな横顔を盗み見た。
彼女も俺に気づいてにこりと世界で一番美しい笑顔を向けてくれた。
俺はふっと笑みがこぼれるのをどうすることもできなかった。
悪くない。
いや。
最高に面白いじゃないか。
このどこまでも騒がしくてどこまでも面倒で、そして途方もなく美しい世界で生きていくというのも。
0
あなたにおすすめの小説
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
サイレント・サブマリン ―虚構の海―
来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。
科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。
電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。
小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。
「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」
しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。
謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か——
そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。
記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える——
これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。
【全17話完結】
偽夫婦お家騒動始末記
紫紺
歴史・時代
【第10回歴史時代大賞、奨励賞受賞しました!】
故郷を捨て、江戸で寺子屋の先生を生業として暮らす篠宮隼(しのみやはやて)は、ある夜、茶屋から足抜けしてきた陰間と出会う。
紫音(しおん)という若い男との奇妙な共同生活が始まるのだが。
隼には胸に秘めた決意があり、紫音との生活はそれを遂げるための策の一つだ。だが、紫音の方にも実は裏があって……。
江戸を舞台に様々な陰謀が駆け巡る。敢えて裏街道を走る隼に、念願を叶える日はくるのだろうか。
そして、拾った陰間、紫音の正体は。
活劇と謎解き、そして恋心の長編エンタメ時代小説です。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
別れし夫婦の御定書(おさだめがき)
佐倉 蘭
歴史・時代
★第11回歴史・時代小説大賞 奨励賞受賞★
嫡男を産めぬがゆえに、姑の策略で南町奉行所の例繰方与力・進藤 又十蔵と離縁させられた与岐(よき)。
離縁後、生家の父の猛反対を押し切って生まれ育った八丁堀の組屋敷を出ると、小伝馬町の仕舞屋に居を定めて一人暮らしを始めた。
月日は流れ、姑の思惑どおり後妻が嫡男を産み、婚家に置いてきた娘は二人とも無事与力の御家に嫁いだ。
おのれに起こったことは綺麗さっぱり水に流した与岐は、今では女だてらに離縁を望む町家の女房たちの代わりに亭主どもから去り状(三行半)をもぎ取るなどをする「公事師(くじし)」の生業(なりわい)をして生計を立てていた。
されどもある日突然、与岐の仕舞屋にとっくの昔に離縁したはずの元夫・又十蔵が転がり込んできて——
※「今宵は遣らずの雨」「大江戸ロミオ&ジュリエット」「大江戸シンデレラ」「大江戸の番人 〜吉原髪切り捕物帖〜」にうっすらと関連したお話ですが単独でお読みいただけます。
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
輿乗(よじょう)の敵 ~ 新史 桶狭間 ~
四谷軒
歴史・時代
【あらすじ】
美濃の戦国大名、斎藤道三の娘・帰蝶(きちょう)は、隣国尾張の織田信長に嫁ぐことになった。信長の父・信秀、信長の傅役(もりやく)・平手政秀など、さまざまな人々と出会い、別れ……やがて信長と帰蝶は尾張の国盗りに成功する。しかし、道三は嫡男の義龍に殺され、義龍は「一色」と称して、織田の敵に回る。一方、三河の方からは、駿河の国主・今川義元が、大軍を率いて尾張へと向かって来ていた……。
【登場人物】
帰蝶(きちょう):美濃の戦国大名、斎藤道三の娘。通称、濃姫(のうひめ)。
織田信長:尾張の戦国大名。父・信秀の跡を継いで、尾張を制した。通称、三郎(さぶろう)。
斎藤道三:下剋上(げこくじょう)により美濃の国主にのし上がった男。俗名、利政。
一色義龍:道三の息子。帰蝶の兄。道三を倒して、美濃の国主になる。幕府から、名門「一色家」を名乗る許しを得る。
今川義元:駿河の戦国大名。名門「今川家」の当主であるが、国盗りによって駿河の国主となり、「海道一の弓取り」の異名を持つ。
斯波義銀(しばよしかね):尾張の国主の家系、名門「斯波家」の当主。ただし、実力はなく、形だけの国主として、信長が「臣従」している。
【参考資料】
「国盗り物語」 司馬遼太郎 新潮社
「地図と読む 現代語訳 信長公記」 太田 牛一 (著) 中川太古 (翻訳) KADOKAWA
東浦町観光協会ホームページ
Wikipedia
【表紙画像】
歌川豊宣, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる