鬼小町!千葉さな子は異世界でリョーマと結ばれる(帰って来ない坂本さまを追いかけてたら、異世界についちゃいました?)

甘い肉

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序章

此処はどこ?

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「、、、、ここは、、何処ですか?」

「ここは?ワシの研究室兼自宅じゃ、あぁ、直ぐに持って来させるからな、おいフリューゲル、、、お前さんに向いてそうなのは、、やはりあの剣かのう、、フリューゲル、あの剣持ってこい」

「アノ剣て、、まさか、、神剣メギドの事いってます?」

「あぁ、、それじゃそれじゃ、、他にここに剣なんてなかろう?」

「ななな何考えてんですか!幾らお礼だって、簡単に渡して良いもんじゃないでしょう!!」

「馬鹿もんがっ主のいない剣の方が可愛そうじゃっ!ええから持ってこんかい!」


 ジジイと定吉と同じくらいの年の若者が怒鳴り合いを始めるが、そばで聞いていたさな子が、止めに入ろうとする


「あ、あの、そんな大切な物を頂戴するわけにはまいりませんよ?」

「なあに、気にするでない、ワシがお主ならと見込んだんじゃ、あの剣の元の持ち主だって納得する筈じゃて」

「、、、知りませんよ?私はどうなっても、、、メギドを持ってまいります」


(それにしても、見たことの無い作り、、この二人は何者なのかしら?、、悪い人達ではなさそうてすが、、)


「そういえば、お嬢さんは名をなんという?ワシはデンぜじゃ」

「あ、、申し遅れました、私は千葉道場で剣術の指南をしている千葉さな子、と申します」

「ほうほう良い名じゃが、、やはり聞き覚えのない名前じゃなぁ」

デンゼに言われたく無いと思ったが、口には出さないさな子

「所で、、この場所はなんというか余り見慣れない物が多いですね?」
 さな子がキョロキョロと見ている部屋の中は、自分がよく知る一般の住居とは全く違っていた。

円形の室内に下に降りる階段と、上に登る階段があり、壁沿いに設置された棚も、日本式の物とは全く違う、テーブルはやけに高く、腰の浮くほどの高さの椅子に、棚は中がむき出しになっており、そこにはやはり見慣れない書物がぎっしりと置かれていた


(あんなに書物を沢山あるって事は偉い人なんでしょうか?)


「、、、所でさな子よ、よかったらその武器を少しばかり見せて貰えんかのう?」

「え?あ、はい、見せるだけであれば構いませんよ」


 椅子に座らせられていたさな子が、立ち上がると、カチャリと音を鳴らし、スラリと刀を抜いて見せる、無銘だが、父重太郎より賜った一刀は、中々の業物だった


「むう、、凄いもんじゃなぁ、、、こんなに綺麗な刃物を見るのは初めてじゃ、、なんという剣なんじゃ?」


「これは無銘ですよ、ただ父上から賜った大事な物です」


 刀を褒められて、ほのかに嬉しそうな顔をするさな子と、刀を見惚れるデンゼの所に、弟子のフリューゲルが戻ってくる


「師匠~メギドをお持ちしましたよ~」

「おお、持って来たか、ではさな子、この剣を抜いてみるが良い」


 その剣は、細身のレイピアのようなデザインをしていた、真っ白な鞘には金銀の細工が施されら先端の方から7つの宝石が等間隔で持ちての方へと両面ではめ込まれており、持ちてを守るように包み込む様な小さなシールドは鏡のように輝いている、それをさな子は抜いていった


「これは、、少し軽いですが、、凄いです、、手に馴染むというか、、本当に良い剣ですね」

「ふむ、、剣の方も喜んでるみたいじゃのう」


 心無しか鞘にはめ込まれた宝石が先程より輝いてるように見えた


「その剣の次の主はさな子、お主じゃ、受け取ってくれるな?」
「、、、え?い、いえいえいえ、そんなつもりで抜いた訳じゃありません、お返しします!」
「じゃから遠慮するでないといっとろおがっ」


 剣を元に戻すと返そうするさな子だか、デンゼも引かないでいた


「あの~~師匠、そろそろ魔法士教会に向かわないと不味いんじゃないでしょうか?」
「ん?もうそんな時間か、とにかくさな子よ、その剣はもうお主のもんじゃ、剣もそう言ってる事ぐらい、お主もわかるじゃろ?ほれコッチこい、お主を家に返してワシも出かけんといかん」


 部屋のテーブルの脇に、新たな光の輪を作り出すデンゼに、驚くさな子


「な、ななななんですか!それわ!」

「何って、転移魔法じゃ、さっき完成したんじゃぞ?凄いじゃろう!」

「テンイ?マホウ?怪しげな、、まさかアヤカシのたぐいじゃ無いでしょうね?」

「アヤカシ?なんじゃそれは、、まぁ、何でもいいわい、ほれ、こいこい、帰りたくないのか?」


 懐の剣を収めながら、デンゼの差し出す手を慎重に掴むさな子、そしてデンゼはさな子の手を掴んで、2人は光の輪の中に消えていく


「行ってらっしゃいませ~!師匠時間ないんだから早く戻って来てくださいよ~」

「なんじゃ?場所が変っとらんではないか?」


 光の輪の向こうにすり抜けただけの2人がニョキっと顔を出す


「え?ど、どういう事ですか?」

「ちょっと黙っておれ、、、、、空間転移魔法トラファームっ」


 一旦光の輪を消すと、ブツブツと念じ、再び光の輪を作り出すデンゼ


「よし、これて大丈夫じゃっ!」


 しかし、結果は何も変わらなかった、、、


「し、師匠?そろそろ本当に不味いですよ?」
「やかましい!さな子を日本に返すのが先じゃろうが!」

「い、いや、しかしですね、、、、日本?いま日本とおっしゃいました?」

「そうじゃ!日本じゃっ、、、日本?」

「それって、、、何百年周期でやってくる迷い人や召喚されてくる勇者の世界が、、確か日本と言っておりませんでしたか?」

「そ、そうじゃ、、服が全く違うので失念しておったわ、、さな子よ?お主が居た場所は日本か?」

「え?ええ、、そうですが、、、、どういう、、意味ですか?」


 2人の様子に段々不安になるさな子


「まいったのぉ、、ワシ、、、どうやって日本とココを繋いだんじゃろ?」

「あ、、あの、、、ココ、、何処なんですか?」

「、、、、さな子さん、、、ココはガスト国のヨーク領、、、さな子さんの居た世界とは、、恐らく、、、別の世界ですっ」

「別、、、の世界、、て、天国ですか?」


 フリューゲルの言ってる意味が全く分からず、分けの分からないことを言うさな子だった。
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