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師弟編
第13話 新たなる出会い。
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なんですと!
どうやらティアドラは昨日俺が調合した薬が、店売りに値すると考えたようだ。
それで俺を驚かせようと内緒で連れてきたというわけか。
彼女の優しさが……素直に嬉しい。
「ワシらが作った薬はこうやって直接店に売りに来る。いずれは教えようとは思っておったが、お主はなかなかに筋が良いからこうして早めに来たわけなのじゃ。昨日作った回復薬なんぞ店売りのと遜色はないぞ?」
毎日あんなに怒られていたのに……筋が良い?
思い返してみたが、これまでの彼女が俺の調合の腕前を認めるような様子は全くなかった。
まぁあれだけ怒られながら熱血指導されたら誰でも腕は上がるのだろう。
俺はそう納得することにした。
「あれ?でも俺、昨日作った薬なんて持ってきてないけど……取りに帰る?」
なんせこんなところに来るなんて知りようがなかったため、薬なんて準備している訳もない。
「そんなことは分かっておる。じゃからこうしてワシが持ってきておる。ほれ!」
気付けば彼女の手には俺の昨日作った薬が入ったビンが握られていた。
何故俺のだって分かるか、だって?
そりゃ俺の作ったものなんだから感覚で分かる……訳もなく、普通にコルクっぽい素材で出来たの蓋の部分にペンで署名しているからだ。
彼女はそのビンを俺に手渡す。
「あれ?ティアドラって手ぶらじゃなかったっけ?どこから出したんだ?」
「ん?……内緒じゃ!」
彼女はウインクしながら笑みを浮かべる。
「邪魔するぞ」
ティアドラはまるで自分の家のように店の中に入っていく。
店の中には白髪に白い髭をたくわえた、いかにも紳士といった風貌の初老の男性がいた。
「これはこれは。お久しぶりです、『白銀姫』様。新しい薬でもできましたか?」
ん?ハクギンキ?なんだそれは。
「そのような呼び方は止せ、仰々しい。察しの通り今日は薬を売りに来た」
ティアドラが反応する。
どうやら彼女のことを指しているらしい。
あとで聞いたのだが、どうやらハクギンキ……白銀姫というのはこの街の人々が麗人たるティアドラにつけたあだ名らしい。
彼女はどこかから取り出した薬をカウンターの上に置いていく。
種類は回復薬、魔力薬……他はわからないけど赤やオレンジといった色の薬だ。
本当にどこから出しているんだろう。
「これがワシから……あとは……ほれ、お主も出さぬか」
俺は慌てて先ほどティアドラから渡されたビンを机の上に置く。
「この方は……?」
薬屋の主人は俺を訝しげに見つめる。
「ワシの弟子じゃ。シリウス、自己紹介をしておけ」
あ、はい。
「どうも、ティアドラ……様の弟子をやっております、シリウス・フォーマルハウトといいます。……よろしくお願いします」
小さくペコッとお辞儀する。
コミュ障丸出しである。
先ほど彼女のことをコミュ障だとはいったが……人のこと言えなかった。
ティアドラは今にも吹き出しそうな顔をしているし。
だが、そんな俺の挨拶を肯定的に捉えてくれたのか主人の視線が柔らかくなる。
「これはこれは。まだお若いのに丁寧なごあいさつをありがとうございます。私の名前はベネラ。この街で薬屋をやっております。以後、お見知りおきを」
そういって気品を感じさせる一礼をする。
凄く感じの良い人だ。
「自由奔放を絵に描いたようなティアドラ様が弟子とは……。一体何があったのですか?」
「……気分、かの」
あ、気分なんですね。
ちょっとショック。
「気分、ですか。ですが弟子を取るということは人の人生を握るということ。気分で止めるようなことは決してやってはいけませんぞ」
「そのようなことはせぬ!ワシはシリウスを立派な薬師にするのじゃ!!」
ベネラの発言にティアドラは少々不機嫌になる。甚だ心外といった様子だ。
ちょっと安心。
「これは大変失礼しました。……ということはこの薬は彼が?」
彼は俺の作った薬を手に取る。
「あぁそうじゃ。これぐらいの品質じゃと人前に出しても恥ずかしくないとおもったのでの。自分の作った薬を売る喜びを感じてもらいたくての」
嬉しそうな顔でいうティアドラ。そんな彼女を見るベネラも何故か嬉しそうに頷いている。
「なるほど、良い師匠をしておりますね。……確かになかなかの品質のようですね。では少々失礼して」
彼はそういうと片目を瞑り呪文を呟く。すると開いている目の瞳が元の色である黒色から青色へと変化する。
一体何をやっているんだろう。
そう思っている俺にティアドラが耳打ちしてくる。
「鑑定魔法じゃ。見ている物質の品質を見抜く。商売をやっているものは大抵これを覚えているものじゃ。……覚えておくといい」
俺は小さく頷く。緊張の時間だ。
ベネラはしばらくの間、俺の作った薬を鑑定し、満足そうに頷いた。
「おっしゃる通り中々の品質です。シリウス殿、頑張りましたね」
優しく俺の頭をなでてくれた。
俺は嬉しいような、恥ずかしいような……そんな顔を見られたくなくて下を向いていた。
「それでは彼の薬は銀貨5枚で買い取りましょう」
金額の価値はわからない。
だがティアドラの驚愕した表情となっていた。
「それはいくら何でも出しすぎではないか?完全に赤字じゃろう」
どうやら銀貨5枚というのは相当に法外な金額らしい。
俺の薬にそんな金額をつけてくれるなんて……少々申し訳ないです。
ベネラはティアドラの言葉に首を横に振る。
「ティアドラ様、これは先行投資というやつですよ。彼がこれから立派になって私の店を繁盛させてくれるのでしたら、結果的にはプラスになります。それに……未来ある薬師に頑張っていただきたいですからね」
彼は机から銀貨5枚を取り出し、俺に差し出してくる。
俺はその銀貨を受け取りながら先ほどよりも大きな声で告げる。「これからも頑張ります」と。
そんな俺を彼はにこやかに見つめていた。。
その後ティアドラが作った薬もベネラは鑑定し、鑑定額を彼女に告げる。
額が少々不満だったのか、彼女はベネラに「ワシにも先行投資しろ!」と詰め寄っていた。
師匠、すごく……ダサくて、みっともなくて、大人げないです。
どうやらティアドラは昨日俺が調合した薬が、店売りに値すると考えたようだ。
それで俺を驚かせようと内緒で連れてきたというわけか。
彼女の優しさが……素直に嬉しい。
「ワシらが作った薬はこうやって直接店に売りに来る。いずれは教えようとは思っておったが、お主はなかなかに筋が良いからこうして早めに来たわけなのじゃ。昨日作った回復薬なんぞ店売りのと遜色はないぞ?」
毎日あんなに怒られていたのに……筋が良い?
思い返してみたが、これまでの彼女が俺の調合の腕前を認めるような様子は全くなかった。
まぁあれだけ怒られながら熱血指導されたら誰でも腕は上がるのだろう。
俺はそう納得することにした。
「あれ?でも俺、昨日作った薬なんて持ってきてないけど……取りに帰る?」
なんせこんなところに来るなんて知りようがなかったため、薬なんて準備している訳もない。
「そんなことは分かっておる。じゃからこうしてワシが持ってきておる。ほれ!」
気付けば彼女の手には俺の昨日作った薬が入ったビンが握られていた。
何故俺のだって分かるか、だって?
そりゃ俺の作ったものなんだから感覚で分かる……訳もなく、普通にコルクっぽい素材で出来たの蓋の部分にペンで署名しているからだ。
彼女はそのビンを俺に手渡す。
「あれ?ティアドラって手ぶらじゃなかったっけ?どこから出したんだ?」
「ん?……内緒じゃ!」
彼女はウインクしながら笑みを浮かべる。
「邪魔するぞ」
ティアドラはまるで自分の家のように店の中に入っていく。
店の中には白髪に白い髭をたくわえた、いかにも紳士といった風貌の初老の男性がいた。
「これはこれは。お久しぶりです、『白銀姫』様。新しい薬でもできましたか?」
ん?ハクギンキ?なんだそれは。
「そのような呼び方は止せ、仰々しい。察しの通り今日は薬を売りに来た」
ティアドラが反応する。
どうやら彼女のことを指しているらしい。
あとで聞いたのだが、どうやらハクギンキ……白銀姫というのはこの街の人々が麗人たるティアドラにつけたあだ名らしい。
彼女はどこかから取り出した薬をカウンターの上に置いていく。
種類は回復薬、魔力薬……他はわからないけど赤やオレンジといった色の薬だ。
本当にどこから出しているんだろう。
「これがワシから……あとは……ほれ、お主も出さぬか」
俺は慌てて先ほどティアドラから渡されたビンを机の上に置く。
「この方は……?」
薬屋の主人は俺を訝しげに見つめる。
「ワシの弟子じゃ。シリウス、自己紹介をしておけ」
あ、はい。
「どうも、ティアドラ……様の弟子をやっております、シリウス・フォーマルハウトといいます。……よろしくお願いします」
小さくペコッとお辞儀する。
コミュ障丸出しである。
先ほど彼女のことをコミュ障だとはいったが……人のこと言えなかった。
ティアドラは今にも吹き出しそうな顔をしているし。
だが、そんな俺の挨拶を肯定的に捉えてくれたのか主人の視線が柔らかくなる。
「これはこれは。まだお若いのに丁寧なごあいさつをありがとうございます。私の名前はベネラ。この街で薬屋をやっております。以後、お見知りおきを」
そういって気品を感じさせる一礼をする。
凄く感じの良い人だ。
「自由奔放を絵に描いたようなティアドラ様が弟子とは……。一体何があったのですか?」
「……気分、かの」
あ、気分なんですね。
ちょっとショック。
「気分、ですか。ですが弟子を取るということは人の人生を握るということ。気分で止めるようなことは決してやってはいけませんぞ」
「そのようなことはせぬ!ワシはシリウスを立派な薬師にするのじゃ!!」
ベネラの発言にティアドラは少々不機嫌になる。甚だ心外といった様子だ。
ちょっと安心。
「これは大変失礼しました。……ということはこの薬は彼が?」
彼は俺の作った薬を手に取る。
「あぁそうじゃ。これぐらいの品質じゃと人前に出しても恥ずかしくないとおもったのでの。自分の作った薬を売る喜びを感じてもらいたくての」
嬉しそうな顔でいうティアドラ。そんな彼女を見るベネラも何故か嬉しそうに頷いている。
「なるほど、良い師匠をしておりますね。……確かになかなかの品質のようですね。では少々失礼して」
彼はそういうと片目を瞑り呪文を呟く。すると開いている目の瞳が元の色である黒色から青色へと変化する。
一体何をやっているんだろう。
そう思っている俺にティアドラが耳打ちしてくる。
「鑑定魔法じゃ。見ている物質の品質を見抜く。商売をやっているものは大抵これを覚えているものじゃ。……覚えておくといい」
俺は小さく頷く。緊張の時間だ。
ベネラはしばらくの間、俺の作った薬を鑑定し、満足そうに頷いた。
「おっしゃる通り中々の品質です。シリウス殿、頑張りましたね」
優しく俺の頭をなでてくれた。
俺は嬉しいような、恥ずかしいような……そんな顔を見られたくなくて下を向いていた。
「それでは彼の薬は銀貨5枚で買い取りましょう」
金額の価値はわからない。
だがティアドラの驚愕した表情となっていた。
「それはいくら何でも出しすぎではないか?完全に赤字じゃろう」
どうやら銀貨5枚というのは相当に法外な金額らしい。
俺の薬にそんな金額をつけてくれるなんて……少々申し訳ないです。
ベネラはティアドラの言葉に首を横に振る。
「ティアドラ様、これは先行投資というやつですよ。彼がこれから立派になって私の店を繁盛させてくれるのでしたら、結果的にはプラスになります。それに……未来ある薬師に頑張っていただきたいですからね」
彼は机から銀貨5枚を取り出し、俺に差し出してくる。
俺はその銀貨を受け取りながら先ほどよりも大きな声で告げる。「これからも頑張ります」と。
そんな俺を彼はにこやかに見つめていた。。
その後ティアドラが作った薬もベネラは鑑定し、鑑定額を彼女に告げる。
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