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一章 〜雑魚魔物使い〜
19.5話 安全地帯
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そうして最後の力を振り絞った俺は、まず自称神様のいる辺り目掛けてカエルとプチ男をぶん投げ。
次に、自由になった両腕をこれまた千切れんばかりに振って走り、何とか皆のいる場所へと辿り着いたのだった。
ところが……そこは木々も碌に生えていない、林の中にあるただの空き地であったのだ。
一体全体、何を考えているんだアイツは!?
これではギガントトロールが動き易く、そして俺達と言う名の食料を拾い易くなってしまうだけではないか!?
と、そこで……やはりと言うべきか。
俺達に追い付いて来たギガントトロールは、引き返そうとする気配も無いままに、ごく自然に、かつ容易に。
神様の言う安全地帯へと、踏み込もうとしていた……
「お前まさか、裏切ったのか?」
「ぼ、僕って本当に信用ないんですね……
まあ、見てて下さいよ」
そんな事言われなくても、カムラ地方最強の生物が手の届く距離にまで迫っているのだ。見たくなくても目なんて離せるワケが無いであろう。
「もし死んだら覚えとけよ」
「クボタさんは一応、もう死んでますよ」
……クソッ!
この野郎、飛べるからって余裕かましやがって!
……そして、遂に。
ギガントトロールは俺達の前で仁王立ちとなり。
疲れ果てた俺は座り込んでいるにも関わらず、矢面には立たされているという、言葉にするとよく分からなくなる構図が完成してしまうのだった。
おいおい、洒落にならないぞ?
本当に助かるんだろうな……?
…………あれ?
何もされない。攻撃が来ない。
不思議に思った俺は限界まで仰け反り、沈黙する緑の壁を見上げた。
すると、ギガントトロールは、俺達の頭上の先に視線を向け、『マズい……』とでも言いたげな表情をしている。
あ、いや、不味いモノを食べたみたいな顔ではなくてだな。何やら不味そうな……そう、得体の知れない何かを見つけたような顔だ。
すると、暫くそうしていた巨人であったが。
何とそれは、仕留める寸前まで追い詰めたはず獲物を放り出し、雑木林へと戻って行ってしまったのだ。
「これは……どういう事なんだ?」
「クボタさん、アレが見えますか?」
コイツに指は無いが、何となく後方を指されているような気がする。そこで俺は背後を振り返った。
そこで目にしたのは……何だろう?
天辺が龍の顔のような形をしている、奇妙で大きな岩がそこにはあった。
「アレはカムラ地方最果ての目印であり、この地方の守り神が岩になった姿とされている物なんですよ。
そして、この辺りは魔力に満ち溢れていて、魔物にとっても神聖な場所…ここで暴れるような魔物はまずいないでしょう」
「へえ、凄い岩なんだな……あ。
もしかして、君がここにいたのって」
「そうです。僕はここに用があったんです。
でもクボタさん、たまたまとはいえ僕と出会えて本当に良かったですねぇ」
「ま、まあね、助かったよ……
さっきは酷い事言って、悪かったね」
「いえいえ、大丈夫ですよ。
……あの、良ければ帰り道も僕が案内しましょうか?変な道を通っちゃうとまた魔物に見つかるかも知れませんし」
「う~ん……そうだね、じゃあお願いしようかな」
「分かりました!
……ところで久保田さん。
そのスライム、新しく仲間にしたんですか?」
「え?どれ?」
妙な事を言う奴だ。
俺が今まで抱えていたのはUMAガエルであって、スライムでは…………あれ?
カエルの様子がおかしい。
恐怖から解放され疲労を覚えたのか、地面にへたり込んでいるそれは、何だか形が崩れているような気がする。
そのまま見ていると、カエルは段々と丸みを帯び始め……そして、最後には。
プチスライムと瓜二つの姿となった。
「ほら!やっぱりスライムじゃないですか!
にしてもクボタさん、スライム好きですねぇ~」
「ち、違……えぇ!?」
その後、自称神様の案内でジェリア班と合流出来た俺は、元UMAガエルであるそのスライムを二人にも見せたのだが……
ジェリアのみ多少興奮していたものの、これがお目当てのモノだとは全く信じてもらえず。
最終的に、コイツは俺が預かる事となった。
次に、自由になった両腕をこれまた千切れんばかりに振って走り、何とか皆のいる場所へと辿り着いたのだった。
ところが……そこは木々も碌に生えていない、林の中にあるただの空き地であったのだ。
一体全体、何を考えているんだアイツは!?
これではギガントトロールが動き易く、そして俺達と言う名の食料を拾い易くなってしまうだけではないか!?
と、そこで……やはりと言うべきか。
俺達に追い付いて来たギガントトロールは、引き返そうとする気配も無いままに、ごく自然に、かつ容易に。
神様の言う安全地帯へと、踏み込もうとしていた……
「お前まさか、裏切ったのか?」
「ぼ、僕って本当に信用ないんですね……
まあ、見てて下さいよ」
そんな事言われなくても、カムラ地方最強の生物が手の届く距離にまで迫っているのだ。見たくなくても目なんて離せるワケが無いであろう。
「もし死んだら覚えとけよ」
「クボタさんは一応、もう死んでますよ」
……クソッ!
この野郎、飛べるからって余裕かましやがって!
……そして、遂に。
ギガントトロールは俺達の前で仁王立ちとなり。
疲れ果てた俺は座り込んでいるにも関わらず、矢面には立たされているという、言葉にするとよく分からなくなる構図が完成してしまうのだった。
おいおい、洒落にならないぞ?
本当に助かるんだろうな……?
…………あれ?
何もされない。攻撃が来ない。
不思議に思った俺は限界まで仰け反り、沈黙する緑の壁を見上げた。
すると、ギガントトロールは、俺達の頭上の先に視線を向け、『マズい……』とでも言いたげな表情をしている。
あ、いや、不味いモノを食べたみたいな顔ではなくてだな。何やら不味そうな……そう、得体の知れない何かを見つけたような顔だ。
すると、暫くそうしていた巨人であったが。
何とそれは、仕留める寸前まで追い詰めたはず獲物を放り出し、雑木林へと戻って行ってしまったのだ。
「これは……どういう事なんだ?」
「クボタさん、アレが見えますか?」
コイツに指は無いが、何となく後方を指されているような気がする。そこで俺は背後を振り返った。
そこで目にしたのは……何だろう?
天辺が龍の顔のような形をしている、奇妙で大きな岩がそこにはあった。
「アレはカムラ地方最果ての目印であり、この地方の守り神が岩になった姿とされている物なんですよ。
そして、この辺りは魔力に満ち溢れていて、魔物にとっても神聖な場所…ここで暴れるような魔物はまずいないでしょう」
「へえ、凄い岩なんだな……あ。
もしかして、君がここにいたのって」
「そうです。僕はここに用があったんです。
でもクボタさん、たまたまとはいえ僕と出会えて本当に良かったですねぇ」
「ま、まあね、助かったよ……
さっきは酷い事言って、悪かったね」
「いえいえ、大丈夫ですよ。
……あの、良ければ帰り道も僕が案内しましょうか?変な道を通っちゃうとまた魔物に見つかるかも知れませんし」
「う~ん……そうだね、じゃあお願いしようかな」
「分かりました!
……ところで久保田さん。
そのスライム、新しく仲間にしたんですか?」
「え?どれ?」
妙な事を言う奴だ。
俺が今まで抱えていたのはUMAガエルであって、スライムでは…………あれ?
カエルの様子がおかしい。
恐怖から解放され疲労を覚えたのか、地面にへたり込んでいるそれは、何だか形が崩れているような気がする。
そのまま見ていると、カエルは段々と丸みを帯び始め……そして、最後には。
プチスライムと瓜二つの姿となった。
「ほら!やっぱりスライムじゃないですか!
にしてもクボタさん、スライム好きですねぇ~」
「ち、違……えぇ!?」
その後、自称神様の案内でジェリア班と合流出来た俺は、元UMAガエルであるそのスライムを二人にも見せたのだが……
ジェリアのみ多少興奮していたものの、これがお目当てのモノだとは全く信じてもらえず。
最終的に、コイツは俺が預かる事となった。
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