異世界魔物大図鑑 転生したら魔物使いとかいう職業になった俺は、とりあえず魔物を育てながら図鑑的なモノを作る事にしました

おーるぼん

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番外編 クボタさんの魔物図鑑

クボタさんの魔物図鑑 その64 ダイラッカソウ

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No.86 ダイラッカソウ
魔草類アスタープラント科

高さ 約3.2m

能力値(野生下での平均値)
『力』50~65
『魔力』0
『機動力』10~18

討伐依頼受諾可能最低ランク
なし。付けたとしてG

・ロシバ地方にのみ生息。
・同地方訪問時に発見。

コイツは魔草類にしては珍しく、肉体の一部どころかほぼ全てを動かす事が出来、そして移動すらも可能な魔物だ。

説明に入る前に一応言っておこう。
ダイラッカソウは以前紹介した※『ラッカソウ』とは全然関係のない魔物だ。同じのは種族だけで見た目も科も異なる。

……紛らわしいとは俺も思うが。
だが別に、この名前を付けたのは俺じゃあないし、それに、わざわざこんな名前なのには納得出来る程の理由があるのだ。

それを今から説明するので、何に安心したら良いのか分からないとは思うがとにかく、安心して聞いて欲しい。

まずはダイラッカソウの見た目から話そう。
コイツは……そうだな、『水面に浮かんだどデカいローソク消し』のような姿をしている。と言うのが1番分かりやすいかもしれない。

と言うか、もう面倒なのでそのままそれに例えてしまうが、消す部分が花で持ち手の部分が水中へと垂れているような感じだ。

そして、そのような状態でいるからこそ、地に根を張っていないコイツは動く事が可能で、その上水分の心配は一切必要無いのである。

ただし、その移動はかなり遅く、水の流れを利用したとしても老人とデッドヒートを繰り広げる程度のものではあるのだがな……

まあそれは良いとして、次はダイラッカソウの食事の様子について説明しよう。

ここからがコイツ最大の見所だ。名前の由来もここで判明するぞ。

ダイラッカソウは水だけではその大きな体を維持する事が出来ない。なのでそれ以外にも〝食事〟をするのだが、その獲物は何と小型の魔虫類だ。

それをどうやって捕らえるのかと言うと……

まずコイツは花から独特な香りを放ち、それで獲物を誘き寄せる。

そして、獲物が蜜を得ようと花に触れると、それが突如水面へと落下して来て花と水で出来た檻によって閉じ込められてしまうのだ。

ちなみに、花は頭を垂れるような恰好で水面の方を向いており、花弁は長く、下に突き出るようになっているので中心までやって来た獲物は残念ながらほぼ逃げる事は出来ない。

で、その後はゆっくりと降下するだけだ……

そして最後に、貴重なタンパク質を得たダイラッカソウは。再びゆっくりと中空に花を持ち上げ、次の獲物がやって来るのを待ち続けるのである。

……どうだ?
これで名前の理由は分かっただろう?

最後に余談だが、人間がコイツにうっかり触れても何の心配もいらない。

余程非力なものでさえなければ、花を手で簡単に押し上げる事が出来るからだ。



注釈

※ ラッカソウ 『クボタさんの魔物図鑑 その34』にて紹介
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