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八章 決意する少女
邪眼への一撃!
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「なんと……っ!?」
アレクさんはギリギリの所でイービルアイの牙を避けるが、少し掠めたクマの縫いぐるみの身体からは綿が少し飛び出していた。
「アレクさんっ!?」
「儂は大丈夫じゃ!幸いにもこの身体は痛みを感じぬようじゃ。しかし、どこから出てくるか分からんのが厄介じゃな……」
そのイービルアイは再び亜空間へと姿を消している。
今度は一体どこに……?
周囲を伺っていると今度はアルアナの近くの空間が歪み、イービルアイの姿が出現し始めていた!
「アルアナっ!?」
「な……っ!?」
気がつくのに遅れたアルアナは回避行動が遅れてしまう!
危ない……っ!
だが、走ろうにも距離が遠くとても間に合わない……!
魔法を唱えようにも間に合わない!
こうなれば弓で……!
私は魔法の弓を構えると、凄まじい勢いで何かが飛んでいった!
『くたばりやがれっ!!』
それは再びドラゴンに変身したカレンだった!
カレンはイービルアイを突き飛ばすように突進するとと、そのまま噛みつきその鋭い牙を突き立てていく……が、イービルアイの表面でカレンの牙が止まってしまっていた!
『な……なんだと……っ!?』
「これは魔力障壁!物理攻撃も効かないのか……っ!?」
イービルアイの触手の先端の口が開き、光が灯される。
またカレンにビームを撃ち込む気だ……!
「カレンっ!?」
『分かっているっ!』
カレンは勢いよく首を振ってイービルアイを放り投げるとそのまま火炎弾を吐き出した!
しかし、火炎弾が着弾する寸前にイービルアイは亜空間へと姿を消してしまった……。
『くそ!これじゃあ手の打ちようがねえっ!あの移動能力だけでも何とかならねえのかっ!?』
「恐らくあの亜空間移動も魔力障壁もあの邪眼によるものだ。あれを潰さぬ限り難しいだろう」
あの邪眼か……。
私は弓を背負って目を閉じ、イービルアイの気配を探ってみる。
しかし、亜空間にいるせいか、イービルアイの気配は全く感じない。
イービルアイは一体どこに……っ!?
「カナ危ないっ!後だ……っ!!」
「え……?」
アルアナに言われ、後ろを振り向くとそこには幾つもの牙が生えた瞼で私に襲いかかろうとしていた!
私はすぐに魔法の詠唱を始め、イービルアイの牙が届くか届かないかの所でそれは完成した!
「『フラッシュボム』っ!!」
私は目を閉じ、イービルアイの目の前で炸裂したフラッシュボムは眩いばかりの閃光を放ち、イービルアイは気絶したのか、目を回して地面へと転がった。
チャンスだっ!
私は剣を抜き邪眼を狙って斬りかかる……!
しかし、魔力障壁に阻まれ剣が通らない!
ならばと切っ先を突き立てるがイービルアイの邪眼には届かない。
普通に攻撃しただけではダメだというとこか……!
「はぁ~……」
私は心を鎮め、明鏡止水を発動させると剣に魔力を込めた。
「はあっ!!」
再びイービルアイの邪眼を目掛けて切っ先を突き立てる!
しかし、何度やっても魔力障壁に阻まれてしまう!
「この……!この……っ!!!」
私は剣にさらに力と魔力を込めて何度も何度も切っ先で突くと、遂に魔力障壁を突き破り、剣がイービルアイの邪眼に突き刺さったっ!!
しかし、その痛みで目を覚ましたのかイービルアイの邪眼が光りだした!
マズイ……!
私は剣を抜こうとするが、突き刺さった剣が抜けない……!
抜くのを諦めその場からすぐに離れると同時に邪眼から大出力のビームが放たれたっ!
ひ……ひえぇぇぇ……。
剣を抜くのに執着していたら今頃私は消し飛んでいただろう……。
その証拠にイービルアイの邪眼に突き刺さっていた私の剣は蒸発して消えていた。
「剣がなくても……っ!」
次は魔法の弓を構えて魔法の矢を放つっ!
私の放った魔法の矢は幾つにも分かれイービルアイへと飛んでいくと全てが命中した!
あれ……?当たっちゃった……?
もしかすると、邪眼に剣を突き立てた事で魔力障壁が張れなくなったのかもしれない。
『攻撃が当たる……?ならこれを喰らいやがれっ!!』
カレンはイービルアイに向けて連続で火炎弾を吐き出し、そのうちの数発がイービルアイへと命中する。
明らかにイービルアイはダメージを受けているが、それとは別の事に私は気が付いた。
「亜空間移動をしてこない……?」
邪眼に与えた一撃はイービルアイから亜空間移動の能力も奪ったようだ。
アルアナやアレクさんは好機と捉え魔法の詠唱を始めるが、イービルアイは触手の先端の口から何か小さな丸いものを幾つも吐き出したのだった。
アレクさんはギリギリの所でイービルアイの牙を避けるが、少し掠めたクマの縫いぐるみの身体からは綿が少し飛び出していた。
「アレクさんっ!?」
「儂は大丈夫じゃ!幸いにもこの身体は痛みを感じぬようじゃ。しかし、どこから出てくるか分からんのが厄介じゃな……」
そのイービルアイは再び亜空間へと姿を消している。
今度は一体どこに……?
周囲を伺っていると今度はアルアナの近くの空間が歪み、イービルアイの姿が出現し始めていた!
「アルアナっ!?」
「な……っ!?」
気がつくのに遅れたアルアナは回避行動が遅れてしまう!
危ない……っ!
だが、走ろうにも距離が遠くとても間に合わない……!
魔法を唱えようにも間に合わない!
こうなれば弓で……!
私は魔法の弓を構えると、凄まじい勢いで何かが飛んでいった!
『くたばりやがれっ!!』
それは再びドラゴンに変身したカレンだった!
カレンはイービルアイを突き飛ばすように突進するとと、そのまま噛みつきその鋭い牙を突き立てていく……が、イービルアイの表面でカレンの牙が止まってしまっていた!
『な……なんだと……っ!?』
「これは魔力障壁!物理攻撃も効かないのか……っ!?」
イービルアイの触手の先端の口が開き、光が灯される。
またカレンにビームを撃ち込む気だ……!
「カレンっ!?」
『分かっているっ!』
カレンは勢いよく首を振ってイービルアイを放り投げるとそのまま火炎弾を吐き出した!
しかし、火炎弾が着弾する寸前にイービルアイは亜空間へと姿を消してしまった……。
『くそ!これじゃあ手の打ちようがねえっ!あの移動能力だけでも何とかならねえのかっ!?』
「恐らくあの亜空間移動も魔力障壁もあの邪眼によるものだ。あれを潰さぬ限り難しいだろう」
あの邪眼か……。
私は弓を背負って目を閉じ、イービルアイの気配を探ってみる。
しかし、亜空間にいるせいか、イービルアイの気配は全く感じない。
イービルアイは一体どこに……っ!?
「カナ危ないっ!後だ……っ!!」
「え……?」
アルアナに言われ、後ろを振り向くとそこには幾つもの牙が生えた瞼で私に襲いかかろうとしていた!
私はすぐに魔法の詠唱を始め、イービルアイの牙が届くか届かないかの所でそれは完成した!
「『フラッシュボム』っ!!」
私は目を閉じ、イービルアイの目の前で炸裂したフラッシュボムは眩いばかりの閃光を放ち、イービルアイは気絶したのか、目を回して地面へと転がった。
チャンスだっ!
私は剣を抜き邪眼を狙って斬りかかる……!
しかし、魔力障壁に阻まれ剣が通らない!
ならばと切っ先を突き立てるがイービルアイの邪眼には届かない。
普通に攻撃しただけではダメだというとこか……!
「はぁ~……」
私は心を鎮め、明鏡止水を発動させると剣に魔力を込めた。
「はあっ!!」
再びイービルアイの邪眼を目掛けて切っ先を突き立てる!
しかし、何度やっても魔力障壁に阻まれてしまう!
「この……!この……っ!!!」
私は剣にさらに力と魔力を込めて何度も何度も切っ先で突くと、遂に魔力障壁を突き破り、剣がイービルアイの邪眼に突き刺さったっ!!
しかし、その痛みで目を覚ましたのかイービルアイの邪眼が光りだした!
マズイ……!
私は剣を抜こうとするが、突き刺さった剣が抜けない……!
抜くのを諦めその場からすぐに離れると同時に邪眼から大出力のビームが放たれたっ!
ひ……ひえぇぇぇ……。
剣を抜くのに執着していたら今頃私は消し飛んでいただろう……。
その証拠にイービルアイの邪眼に突き刺さっていた私の剣は蒸発して消えていた。
「剣がなくても……っ!」
次は魔法の弓を構えて魔法の矢を放つっ!
私の放った魔法の矢は幾つにも分かれイービルアイへと飛んでいくと全てが命中した!
あれ……?当たっちゃった……?
もしかすると、邪眼に剣を突き立てた事で魔力障壁が張れなくなったのかもしれない。
『攻撃が当たる……?ならこれを喰らいやがれっ!!』
カレンはイービルアイに向けて連続で火炎弾を吐き出し、そのうちの数発がイービルアイへと命中する。
明らかにイービルアイはダメージを受けているが、それとは別の事に私は気が付いた。
「亜空間移動をしてこない……?」
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