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柚葉の章 ロリっ子で不器用な生徒会長
如月姉弟
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放課後——通学用のリュックを背負い、教室を出て昇降口へ向かっていると、聞き覚えのある声が耳に届いた。
「おーい!御堂っ!」
誰かに呼ばれてる……?
僕は辺りを見渡すも誰もいない……。
(空耳かな……?)
僕はそう思うと再び歩き始める。
「こら御堂!無視をするなっ!」
まだ呼ばれてる!
……が、今回も誰もいない。
(やだ、ちょっと怖い……)
昼間なのに、まさか学校の怪談……!?
「御堂……お前わざとやってるだろ……?」
視線を下げると、そこにはプリントの束を抱えた如月先輩がいた。
「わざとなんてとんでもありません!それで……如月先輩、僕になにか用事ですか?」
「……言いたいことはいろいろあるがまあいい。御堂、このプリントを650枚を運ぶのを手伝ってくれ」
「は……っ!?」
僕は先輩から突然半分くらいのプリントを押し付けられると腕にズシリと重さがのしかかる。
(紙って、束になると想像以上に重いんだよな……)
押し付けられたプリントを見ると、「生徒会便り」と書いている。
「いや、本来のこれは生徒会の仕事なのだが……今みんな手が離せなくてな……。ミレイ一人で運んでいたところを偶然御堂を見かけたと言うわけだ!こういう時は頼りなる後輩だな!」
如月先輩は「あははは……!」と笑いながら歩いているけど、いや、これ……枚数が尋常じゃないぞ!?
と言うか、650って全校生徒と同じくらいの数じゃないのか?
いや正確には生徒数のほうがもう少し少ないんだけど、教員や掲示板に貼る枚数で数えれば少し余るくらいの数だ。
「……如月先輩、僕が全部持ちますよ」
僕は如月先輩の持っていたプリントを奪い取ると、自分のプリントの上に重ね、そのまま歩き始める。
「えっ……?あ……!ふ、ふん!好きにすればいい……!な……、ならミレイはお前が運びやすいように先に行って生徒会室のドアを開けておいてやる!」
如月先輩はなぜか少し顔を赤くしながら先へと進む。
時折振り返って僕の様子を気にする仕草が、なんだか妙に可愛らしく見えた。
◆◆◆
紙の束を抱えて生徒会室に入ると、そこには男女二人の姿があった。
男子の方は黒髪とメガネをかけた見た目からして優等生タイプ。
女子のほうはやや茶色がかったショートヘアで、真面目そうな雰囲気がある。
「会長、戻られたのですね……ところで、そちらは……?」
メガネの男子は如月先輩へと話しかけた後、僕を見るとメガネをクイッとあげる。
(なんだろう……この絵に描いたような優等生キャラは……)
「コイツはミレイの知り合いで御堂と言うやつだ。偶然見かけたのでプリントを運ぶのを手伝ってもらったんだ」
「御堂……ああ、2年B組の……。僕は2年A組の如月律です。ご協力、感謝します」
如月という人は淡々と話した後ペコリとお辞儀を一つする。
(何ていうか……硬い感じの人だな……)
て、それよりも如月……?
彼の名前を聞いたとき、僕はピンとくる。
(そう言えば如月先輩には弟がいるって言ってたな……、もしかしたら彼が……?)
「律はミレイの弟で副会長だ。それよりも今回は助かったぞ御堂!」
如月先輩は笑いながら僕の背中を叩いてくる。
……って、これ意外と痛いんだけど。
それにしても、やっぱり彼が先輩の弟さんなのか……。
「いえ、では僕はこれで失礼します」
僕はプリントをテーブルの上に置くと生徒会室を出て下校した。
◆◆◆
家に帰ると、リビングのソファに亜希が座り、再放送と思われるドラマを見ていた。
「ただいま」
「あら……?彼方遅かったわね。先に学園を出たんじゃないなかったの?」
「うん、途中で如月先輩に呼び止められて……」
不思議そうな顔をしている亜希に僕は苦笑しながら答えた。
「如月先輩って生徒会長の?」
「え?亜希って如月先輩を知ってるの?」
「当たり前でしょ?ウチの学園の生徒会長だし、彼女の人気を考えれば知らない人のほうが少ないわよ」
「……僕はつい最近知ったんだけど」
「……あっそ」
僕はバツの悪そうな顔で亜希を見ると、彼女は呆れた顔で僕を見てくる。
なんだろう……、すごくバカにそれてるような気がする。
「ところで、由奈ちゃんと真奈美さんは?」
「由奈は自室。母さんは仕事よ」
リビングを見渡しながら亜希へと問う、すぐにその答えが返ってきた。
どうやら由奈ちゃんは自分の部屋で、真奈美さんは仕事らしい。
「なら、僕は夕飯の支度を始めるよ」
僕は背負っていたリュックを自室へと一度置きに行くと夕飯の支度を始める。
しかし……この時の僕はまだ知らなかった、生徒会に不穏な事態が起きていたことに……。
「おーい!御堂っ!」
誰かに呼ばれてる……?
僕は辺りを見渡すも誰もいない……。
(空耳かな……?)
僕はそう思うと再び歩き始める。
「こら御堂!無視をするなっ!」
まだ呼ばれてる!
……が、今回も誰もいない。
(やだ、ちょっと怖い……)
昼間なのに、まさか学校の怪談……!?
「御堂……お前わざとやってるだろ……?」
視線を下げると、そこにはプリントの束を抱えた如月先輩がいた。
「わざとなんてとんでもありません!それで……如月先輩、僕になにか用事ですか?」
「……言いたいことはいろいろあるがまあいい。御堂、このプリントを650枚を運ぶのを手伝ってくれ」
「は……っ!?」
僕は先輩から突然半分くらいのプリントを押し付けられると腕にズシリと重さがのしかかる。
(紙って、束になると想像以上に重いんだよな……)
押し付けられたプリントを見ると、「生徒会便り」と書いている。
「いや、本来のこれは生徒会の仕事なのだが……今みんな手が離せなくてな……。ミレイ一人で運んでいたところを偶然御堂を見かけたと言うわけだ!こういう時は頼りなる後輩だな!」
如月先輩は「あははは……!」と笑いながら歩いているけど、いや、これ……枚数が尋常じゃないぞ!?
と言うか、650って全校生徒と同じくらいの数じゃないのか?
いや正確には生徒数のほうがもう少し少ないんだけど、教員や掲示板に貼る枚数で数えれば少し余るくらいの数だ。
「……如月先輩、僕が全部持ちますよ」
僕は如月先輩の持っていたプリントを奪い取ると、自分のプリントの上に重ね、そのまま歩き始める。
「えっ……?あ……!ふ、ふん!好きにすればいい……!な……、ならミレイはお前が運びやすいように先に行って生徒会室のドアを開けておいてやる!」
如月先輩はなぜか少し顔を赤くしながら先へと進む。
時折振り返って僕の様子を気にする仕草が、なんだか妙に可愛らしく見えた。
◆◆◆
紙の束を抱えて生徒会室に入ると、そこには男女二人の姿があった。
男子の方は黒髪とメガネをかけた見た目からして優等生タイプ。
女子のほうはやや茶色がかったショートヘアで、真面目そうな雰囲気がある。
「会長、戻られたのですね……ところで、そちらは……?」
メガネの男子は如月先輩へと話しかけた後、僕を見るとメガネをクイッとあげる。
(なんだろう……この絵に描いたような優等生キャラは……)
「コイツはミレイの知り合いで御堂と言うやつだ。偶然見かけたのでプリントを運ぶのを手伝ってもらったんだ」
「御堂……ああ、2年B組の……。僕は2年A組の如月律です。ご協力、感謝します」
如月という人は淡々と話した後ペコリとお辞儀を一つする。
(何ていうか……硬い感じの人だな……)
て、それよりも如月……?
彼の名前を聞いたとき、僕はピンとくる。
(そう言えば如月先輩には弟がいるって言ってたな……、もしかしたら彼が……?)
「律はミレイの弟で副会長だ。それよりも今回は助かったぞ御堂!」
如月先輩は笑いながら僕の背中を叩いてくる。
……って、これ意外と痛いんだけど。
それにしても、やっぱり彼が先輩の弟さんなのか……。
「いえ、では僕はこれで失礼します」
僕はプリントをテーブルの上に置くと生徒会室を出て下校した。
◆◆◆
家に帰ると、リビングのソファに亜希が座り、再放送と思われるドラマを見ていた。
「ただいま」
「あら……?彼方遅かったわね。先に学園を出たんじゃないなかったの?」
「うん、途中で如月先輩に呼び止められて……」
不思議そうな顔をしている亜希に僕は苦笑しながら答えた。
「如月先輩って生徒会長の?」
「え?亜希って如月先輩を知ってるの?」
「当たり前でしょ?ウチの学園の生徒会長だし、彼女の人気を考えれば知らない人のほうが少ないわよ」
「……僕はつい最近知ったんだけど」
「……あっそ」
僕はバツの悪そうな顔で亜希を見ると、彼女は呆れた顔で僕を見てくる。
なんだろう……、すごくバカにそれてるような気がする。
「ところで、由奈ちゃんと真奈美さんは?」
「由奈は自室。母さんは仕事よ」
リビングを見渡しながら亜希へと問う、すぐにその答えが返ってきた。
どうやら由奈ちゃんは自分の部屋で、真奈美さんは仕事らしい。
「なら、僕は夕飯の支度を始めるよ」
僕は背負っていたリュックを自室へと一度置きに行くと夕飯の支度を始める。
しかし……この時の僕はまだ知らなかった、生徒会に不穏な事態が起きていたことに……。
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