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柚葉の章 ロリっ子で不器用な生徒会長
「恋」という名の感情
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──柚葉──
御堂にパンフレットのコピーを律経由で頼んだ私は、学園祭の書類をぼんやりと眺めていた。
「ねえミレイ、さっきからずっとボーッとしてるけど、大丈夫?」
その様子に会計の姫野が苦笑しながら声をかけてくる。
「え……?あ、ああ……!勿論だっ!」
私は書類を手に持つと目を通そうとするもなぜか読みにくい。
「ミレイ、それ上下反対だから……」
「わ……分かっている……!」
姫野の指摘に私は顔を赤くしながら反対に戻す。
しかし、思い浮かぶのは御堂の顔ばかり……。
御堂のことを考えると、胸がドキドキして、息が詰まりそうになる。
感情の扱いに困った私は、結果として御堂を避けてしまっていた。
しかし、その寂しげな顔を見るたびに余計でも胸が締め付けられる。
(ミレイは……ミレイはどうしてしまったんだ……!)
私は目をぎゅっと閉じると御堂の笑顔が脳裏に浮かぶ。
「……あのさミレイ。悩みがあるのなら相談に乗るよ?」
姫野が私の手から書類を奪い取るとジッと見つめてくる。
「な……悩みなんてない……!それより書類を返してくれ……!」
私は手を伸ばして取り返そうとするも、身長の高い姫野に届くはずも無く、ただ私の手は空を切るばかりだった。
「嘘ばっかり……、どうせ御堂くんのことで頭がいっぱいなんでしょ?」
「な……なななな……なんでそこで御堂の名前が出てくるんだっ!?」
図星を突かれ私の顔が赤くなる。
姫野は読心術でも持ってるというのかっ!?
「ミレイ動揺しすぎ」
「むぅ……」
姫野が苦笑しながら見つめてくると、私は唇を尖らせる。
「ミレイったら御堂くんの顔を見てはため息ばかりついてるんだもん。それに、いつも目で追いかけてるんでしょ?その割に御堂くんが近付こうとすると逃げるし……、ホント恋する乙女って感じで超分かりやすいんだけど」
「え……?あ……その……違う、違うってば……!」
姫野に最近の自分の行動を指摘されますます私の顔が真っ赤になっていくのがわかる。
その瞬間、ずっと名前のわからなかったこの気持ちに、ようやく言葉が追いついた。
私は……御堂彼方に恋をしていた。
「べ……別に、ミレイは御堂に恋をしているというわけじゃ……」
私はそれをごまかそうと必死に訳をしようとすると、姫野は意地の悪そうな顔でニヤニヤと囁いてくる。
「ふぅ~ん……。そう言えばさ、御堂くんのクラスに彼のことを狙ってる女の子が2人ほどいるって噂なんだよね~。ミレイがボヤボヤしていたら他の女の子に御堂くん取られちゃうかもなぁ~……」
姫野の話を聞き、私は他の女の子と付き合い出す御堂を想像する……。
私が声をかけようとしても振り向いてもらえず、他の女子と仲良く話をしている御堂……。
それを想像すると目から涙が溢れてくる……。
「いやだ……御堂を取られたくない……。姫野……ミレイはどうすればいい……?」
「んふふ、簡単よ。御堂くんに『好きです、付き合ってください』て言えばいいのよ♪」
姫野のアドバイス、それは御堂へ告白をするということだった。
私に出来るだろうか……、いや、やらなければならない。
御堂を……他の女の子に取られるわけにはいかないから……!
私は、御堂にちゃんと伝える。
この胸の高鳴りに、もう嘘はつかない。
隠すんじゃなくて、届けたい。私の“好き”を——彼に。
御堂にパンフレットのコピーを律経由で頼んだ私は、学園祭の書類をぼんやりと眺めていた。
「ねえミレイ、さっきからずっとボーッとしてるけど、大丈夫?」
その様子に会計の姫野が苦笑しながら声をかけてくる。
「え……?あ、ああ……!勿論だっ!」
私は書類を手に持つと目を通そうとするもなぜか読みにくい。
「ミレイ、それ上下反対だから……」
「わ……分かっている……!」
姫野の指摘に私は顔を赤くしながら反対に戻す。
しかし、思い浮かぶのは御堂の顔ばかり……。
御堂のことを考えると、胸がドキドキして、息が詰まりそうになる。
感情の扱いに困った私は、結果として御堂を避けてしまっていた。
しかし、その寂しげな顔を見るたびに余計でも胸が締め付けられる。
(ミレイは……ミレイはどうしてしまったんだ……!)
私は目をぎゅっと閉じると御堂の笑顔が脳裏に浮かぶ。
「……あのさミレイ。悩みがあるのなら相談に乗るよ?」
姫野が私の手から書類を奪い取るとジッと見つめてくる。
「な……悩みなんてない……!それより書類を返してくれ……!」
私は手を伸ばして取り返そうとするも、身長の高い姫野に届くはずも無く、ただ私の手は空を切るばかりだった。
「嘘ばっかり……、どうせ御堂くんのことで頭がいっぱいなんでしょ?」
「な……なななな……なんでそこで御堂の名前が出てくるんだっ!?」
図星を突かれ私の顔が赤くなる。
姫野は読心術でも持ってるというのかっ!?
「ミレイ動揺しすぎ」
「むぅ……」
姫野が苦笑しながら見つめてくると、私は唇を尖らせる。
「ミレイったら御堂くんの顔を見てはため息ばかりついてるんだもん。それに、いつも目で追いかけてるんでしょ?その割に御堂くんが近付こうとすると逃げるし……、ホント恋する乙女って感じで超分かりやすいんだけど」
「え……?あ……その……違う、違うってば……!」
姫野に最近の自分の行動を指摘されますます私の顔が真っ赤になっていくのがわかる。
その瞬間、ずっと名前のわからなかったこの気持ちに、ようやく言葉が追いついた。
私は……御堂彼方に恋をしていた。
「べ……別に、ミレイは御堂に恋をしているというわけじゃ……」
私はそれをごまかそうと必死に訳をしようとすると、姫野は意地の悪そうな顔でニヤニヤと囁いてくる。
「ふぅ~ん……。そう言えばさ、御堂くんのクラスに彼のことを狙ってる女の子が2人ほどいるって噂なんだよね~。ミレイがボヤボヤしていたら他の女の子に御堂くん取られちゃうかもなぁ~……」
姫野の話を聞き、私は他の女の子と付き合い出す御堂を想像する……。
私が声をかけようとしても振り向いてもらえず、他の女子と仲良く話をしている御堂……。
それを想像すると目から涙が溢れてくる……。
「いやだ……御堂を取られたくない……。姫野……ミレイはどうすればいい……?」
「んふふ、簡単よ。御堂くんに『好きです、付き合ってください』て言えばいいのよ♪」
姫野のアドバイス、それは御堂へ告白をするということだった。
私に出来るだろうか……、いや、やらなければならない。
御堂を……他の女の子に取られるわけにはいかないから……!
私は、御堂にちゃんと伝える。
この胸の高鳴りに、もう嘘はつかない。
隠すんじゃなくて、届けたい。私の“好き”を——彼に。
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