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「ここ、どこ?」
目を開ければそこに映るのは見知らぬ天井。慌てて起き上がり周りを見渡すと、まったく知らない部屋のベッドの上にいた。
え、なんでどうして・・・
窓の外を見ると建物がなく、たくさんの木が見える。それは明らかに自宅から見える景色ではない。
もしかして誘拐?
実家も私も大金なんて持っていないごく普通の一般庶民だ。誘拐なんて有り得ないだろうけど、誘拐という言葉しか頭に思い浮かばなかった。
「え・・・」
ベッドから降りようとして驚く、服が変わっていた。ちゃんとパジャマで寝ていたはずなのに足首まで丈のある小綺麗な白いレースのAラインのワンピースを着ていた。
もしかして犯人に着替えされられた?まさか、犯された?
最悪の事態を考え一気に身体の体温が下がった気がする。
下に繋がる階段を見つけ、犯人がいるかもしれないと息を抑えながらなるべく足音をたてないよう気をつけて足を進めると、驚くことに下の階は可愛らしいアメリカンカントリー風のリビングだった。特に目に止まったのが素敵なアイランドキッチンだ。とても可愛らしい。いや待てまて、今はそれどころじゃない。
人の気配は全くない。それでも周りを警戒し、怯えながら玄関であろう扉に手をかけ思いきり飛び出した。
少し走ったとこで捕らわれていた建物を確認しようと振り返ると、その外見は中の雰囲気にとても合っている可愛らしいログハウスだった。
綺麗な芝生が広がりその周りと、このログハウスを木々が囲っている。
まさに某有名アニメの世界に入り込んでしまったのではないかと思うほどだ。
ヒヒィンーー
「何あれ・・・!?」
音がした方へ顔を向けるとそこにいたのは馬に翼が生えたペガサスがいた。いや角が生えてるからユニコーンか、どちらにせよ・・・
ああ、そうか。これは夢だ。
ペガサスユニコーンことペガユニは怪我をしているようで足をひきずりながらこちらへ向かってくる。その様子は痛々しいながらも体から淡い光を放っていて神々しく見えた。
私も誘われるように近づく。
ペガユニはまるで挨拶をするかの様に頭を下げ、ゆっくりと体を横にし、怪我を見てくれと言っているようにその箇所を鼻で撫でた。
大きな刃で切られたような傷口から、血がタラタラと流れている。とても痛そうだ。
まずは傷口を綺麗にして血を止めないと。
再度周りを確認するとログハウスには外通路が繋がっていてその先に屋根付きの露天風呂と井戸があった。
井戸まで駆け足で行き水を汲み上げペガユニの傍へと運ぶ。
後は包帯代わりに巻ける布があればいいのだけど・・・あ、これでいいや。
自分の身につけている服を下から思いきり引き裂いた。レース生地だった為、爪が引っかかりやすくてよかった。どうせ自分で出したお金で買った服じゃないし、こんな服どうでもいい。ミニスカート丈のワンピースになったが下着が見えなければいいんだ。
破いた服を更に破き、濡れ用と乾き用と分けてペガユニの手当をした。
白いレースの包帯とは少しお洒落で怪我をしているのに不謹慎だが可愛く見える。
「ごめんね、こういうの全然詳しくなくて。とりあえずこれで大丈夫かな?痛い、いたいのとんでけー」
労わるようにペガユニの背を撫でながら言ったおまじないの言葉。これで早く良くなればいいな。
そういえばログハウスの中に電話機があるかもしれない。まだ犯人が居ない今の内に外と連絡する事が出来れば助かる可能性が高くなるのではと思い、再びログハウスの中に入る。
電話機を探すため中をうろうろすると大きくて丸いダイニングテーブルの上に紙が置いてあった。中身を確認して驚愕する。見たこともない文字なのにふりがなを振ってあるように読めた。
〝ようこそ コハル〟
頬を抓ると確かに痛い。これは夢じゃないのね。心臓がうるさい。
何がなんだか訳が分からない。
これは、誘拐ではないのか?っていうかこの文字はどこの国の文字だ?
そもそも先程のペガユニはファンタジーでしかないはずだ。
ダメだ。頭がまわらない。
もうあれだ、納得するしかない。
これはきっと異世界トリップというやつだ。
きっと神様が私の現実逃避をしたいという夢を叶えてくれたんだ。そう、着地せざるをえなかった。だってペガユニがいるんだもん。頬っぺ痛いんだもん。
そしてこのログハウスは神様が私にここに住みなさいと託してくれた家だろうとポジティブ解釈をし、ここに住むことに決めた。
目を開ければそこに映るのは見知らぬ天井。慌てて起き上がり周りを見渡すと、まったく知らない部屋のベッドの上にいた。
え、なんでどうして・・・
窓の外を見ると建物がなく、たくさんの木が見える。それは明らかに自宅から見える景色ではない。
もしかして誘拐?
実家も私も大金なんて持っていないごく普通の一般庶民だ。誘拐なんて有り得ないだろうけど、誘拐という言葉しか頭に思い浮かばなかった。
「え・・・」
ベッドから降りようとして驚く、服が変わっていた。ちゃんとパジャマで寝ていたはずなのに足首まで丈のある小綺麗な白いレースのAラインのワンピースを着ていた。
もしかして犯人に着替えされられた?まさか、犯された?
最悪の事態を考え一気に身体の体温が下がった気がする。
下に繋がる階段を見つけ、犯人がいるかもしれないと息を抑えながらなるべく足音をたてないよう気をつけて足を進めると、驚くことに下の階は可愛らしいアメリカンカントリー風のリビングだった。特に目に止まったのが素敵なアイランドキッチンだ。とても可愛らしい。いや待てまて、今はそれどころじゃない。
人の気配は全くない。それでも周りを警戒し、怯えながら玄関であろう扉に手をかけ思いきり飛び出した。
少し走ったとこで捕らわれていた建物を確認しようと振り返ると、その外見は中の雰囲気にとても合っている可愛らしいログハウスだった。
綺麗な芝生が広がりその周りと、このログハウスを木々が囲っている。
まさに某有名アニメの世界に入り込んでしまったのではないかと思うほどだ。
ヒヒィンーー
「何あれ・・・!?」
音がした方へ顔を向けるとそこにいたのは馬に翼が生えたペガサスがいた。いや角が生えてるからユニコーンか、どちらにせよ・・・
ああ、そうか。これは夢だ。
ペガサスユニコーンことペガユニは怪我をしているようで足をひきずりながらこちらへ向かってくる。その様子は痛々しいながらも体から淡い光を放っていて神々しく見えた。
私も誘われるように近づく。
ペガユニはまるで挨拶をするかの様に頭を下げ、ゆっくりと体を横にし、怪我を見てくれと言っているようにその箇所を鼻で撫でた。
大きな刃で切られたような傷口から、血がタラタラと流れている。とても痛そうだ。
まずは傷口を綺麗にして血を止めないと。
再度周りを確認するとログハウスには外通路が繋がっていてその先に屋根付きの露天風呂と井戸があった。
井戸まで駆け足で行き水を汲み上げペガユニの傍へと運ぶ。
後は包帯代わりに巻ける布があればいいのだけど・・・あ、これでいいや。
自分の身につけている服を下から思いきり引き裂いた。レース生地だった為、爪が引っかかりやすくてよかった。どうせ自分で出したお金で買った服じゃないし、こんな服どうでもいい。ミニスカート丈のワンピースになったが下着が見えなければいいんだ。
破いた服を更に破き、濡れ用と乾き用と分けてペガユニの手当をした。
白いレースの包帯とは少しお洒落で怪我をしているのに不謹慎だが可愛く見える。
「ごめんね、こういうの全然詳しくなくて。とりあえずこれで大丈夫かな?痛い、いたいのとんでけー」
労わるようにペガユニの背を撫でながら言ったおまじないの言葉。これで早く良くなればいいな。
そういえばログハウスの中に電話機があるかもしれない。まだ犯人が居ない今の内に外と連絡する事が出来れば助かる可能性が高くなるのではと思い、再びログハウスの中に入る。
電話機を探すため中をうろうろすると大きくて丸いダイニングテーブルの上に紙が置いてあった。中身を確認して驚愕する。見たこともない文字なのにふりがなを振ってあるように読めた。
〝ようこそ コハル〟
頬を抓ると確かに痛い。これは夢じゃないのね。心臓がうるさい。
何がなんだか訳が分からない。
これは、誘拐ではないのか?っていうかこの文字はどこの国の文字だ?
そもそも先程のペガユニはファンタジーでしかないはずだ。
ダメだ。頭がまわらない。
もうあれだ、納得するしかない。
これはきっと異世界トリップというやつだ。
きっと神様が私の現実逃避をしたいという夢を叶えてくれたんだ。そう、着地せざるをえなかった。だってペガユニがいるんだもん。頬っぺ痛いんだもん。
そしてこのログハウスは神様が私にここに住みなさいと託してくれた家だろうとポジティブ解釈をし、ここに住むことに決めた。
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