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第029話(樹海生活?!)
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火燕のビークを仲間にして、一昼夜。風狼のファングも一緒に生活をしてみて、特に問題らしい問題は起きなかった。
体内時計があるのか、日が昇るとすぐにビークが起きてきて、僕の枕元に下り立つと、ピィピィ言いながら身体を僕の頬にこすりつけて、朝が来たことを教えてくれる。
メイドアンドロイドのポメは、それより早く起きていて朝食の支度をしている。朝食は大抵、前日の残り物を利用することが多く、今日は森のシチューに様々な木の実を砕いた物を入れたオートミールのようなものだった。麦を入れているわけではないのでオートミールという料理名はあっていないと思うのだけど。
ポメもファングも僕と同じオートミール風のものを食し、ビークは砕いた木の実を啄んでいた。
僕達が夜を過ごしている小屋は、ポメがドコからともなく取り出した、非常に頑丈である程度の魔物が来てもびくともしなさそうな小屋のため、特に警戒はしていないが、何かがあると聴覚と嗅覚に敏感なファングが吠えて知らせてくれるから、夜の見張り番などが不要で、しっかり寝れるのが良い。
ビークは燕だけあって、夜目が効かず、日が暮れ始めると僕の肩に止まるのが定位置になっている。日中は、僕の肩や、頭の上に止まったり、少し上を飛んで様子を見てくれたり、進路先に潜んでいる毒虫を啄んだりしてくれているので、森を進むのに非常に役に立っている。
ファングに関しても夜だけでなく、昼間もその鋭敏な嗅覚と聴覚で敵の接近を知らせてくれる。二匹が哨戒を担ってくれているので、僕もしばしば探索の魔法をかけ忘れていることが多い。
ここの所、森で襲ってくる生物は、通常の動物ばかりで、特に危険もなく返り討ちにし、食材に適した動物は、僕達のご飯に早変わりしている。
巨大蜘蛛を倒し、その経験珠をすべて取り込んだ僕は、相当に強化したらしく、森の中での行動で僕が原因で進みが遅くなることは無くなっていた。当然、森の中の知識が身についてきたという理由もあると思う。
そして、このアーグ大樹海は人の手が全然入っていないこともあり、ありのままの自然が広がっていて、数多くの野生動物が生息している。しかも、生物一つ一つが元いた世界より大型になっているような気がするし、強さも相当な感じだ。とはいえ、元の世界で野生動物と戦った経験など無いし、この世界の標準がどんなものかもわからないので、ココが普通なのか異常なのかを判断する基準がないんだけど。
それでも、当初はずっと感じていた命の危機みたいな感覚も、薄れてきているのを考えると、人というものは環境に適用できる生物なのだなと改めて実感したりする。
それも、ポメやファング、ビークといった仲間と常に一緒にいるということも関係しているのは間違いない。僕が一人でココにいたとしたら、不安で押しつぶされそうになっていると思うし、数日生きていくのがやっとだろう。
そんなある日は、朝から動物にも出会わずに順調に森を進む事とが出来、大きな岩が多数鎮座している少し開けた空き地で、昼休憩をすることにした。
「ちょっと食材を探しに行ってくるのです!」
「だったら僕も」
「御主人様は足を引っ張るだけで何の役にも立たないから不要なのです!」
「いや、僕も魔法で」
「……そうして手加減も出来ずにはなった魔法で、獲物がどうなったか忘れたのです?」
「あー、うん。大体黒焦げか、肉片も残さず細切れ……です」
「御主人様は炭を食う嗜好がお有りなのです?または石と身を一緒に煮込んだスープがお好みです?」
「いや……それはちょっと。美味しいご飯が良いです」
「だったら、おとなしく待っているのが良いのです!」
「ポメはファングと一緒に行ってくるのです!」
「……はい。行ってらっしゃい」
ポメはそう言うと、ファングを連れて森の中に入っていく。ファングの嗅覚と聴覚で獲物を探すつもりなのだろう。
僕の肩に止まっていたビークも、少しゆっくりしていたのだが、やがて餌を探しにか飛び立っていった。
一人になった僕は手持ち無沙汰になり、足元に落ちていた石を拾い、何気なく前方の石目掛けて投げつけたのだった。まさかその石がピタ○ラスイッチばりに連鎖反応を起こして、魔物を呼び起こすような真似になるとは露程も思わなかったんだ。
体内時計があるのか、日が昇るとすぐにビークが起きてきて、僕の枕元に下り立つと、ピィピィ言いながら身体を僕の頬にこすりつけて、朝が来たことを教えてくれる。
メイドアンドロイドのポメは、それより早く起きていて朝食の支度をしている。朝食は大抵、前日の残り物を利用することが多く、今日は森のシチューに様々な木の実を砕いた物を入れたオートミールのようなものだった。麦を入れているわけではないのでオートミールという料理名はあっていないと思うのだけど。
ポメもファングも僕と同じオートミール風のものを食し、ビークは砕いた木の実を啄んでいた。
僕達が夜を過ごしている小屋は、ポメがドコからともなく取り出した、非常に頑丈である程度の魔物が来てもびくともしなさそうな小屋のため、特に警戒はしていないが、何かがあると聴覚と嗅覚に敏感なファングが吠えて知らせてくれるから、夜の見張り番などが不要で、しっかり寝れるのが良い。
ビークは燕だけあって、夜目が効かず、日が暮れ始めると僕の肩に止まるのが定位置になっている。日中は、僕の肩や、頭の上に止まったり、少し上を飛んで様子を見てくれたり、進路先に潜んでいる毒虫を啄んだりしてくれているので、森を進むのに非常に役に立っている。
ファングに関しても夜だけでなく、昼間もその鋭敏な嗅覚と聴覚で敵の接近を知らせてくれる。二匹が哨戒を担ってくれているので、僕もしばしば探索の魔法をかけ忘れていることが多い。
ここの所、森で襲ってくる生物は、通常の動物ばかりで、特に危険もなく返り討ちにし、食材に適した動物は、僕達のご飯に早変わりしている。
巨大蜘蛛を倒し、その経験珠をすべて取り込んだ僕は、相当に強化したらしく、森の中での行動で僕が原因で進みが遅くなることは無くなっていた。当然、森の中の知識が身についてきたという理由もあると思う。
そして、このアーグ大樹海は人の手が全然入っていないこともあり、ありのままの自然が広がっていて、数多くの野生動物が生息している。しかも、生物一つ一つが元いた世界より大型になっているような気がするし、強さも相当な感じだ。とはいえ、元の世界で野生動物と戦った経験など無いし、この世界の標準がどんなものかもわからないので、ココが普通なのか異常なのかを判断する基準がないんだけど。
それでも、当初はずっと感じていた命の危機みたいな感覚も、薄れてきているのを考えると、人というものは環境に適用できる生物なのだなと改めて実感したりする。
それも、ポメやファング、ビークといった仲間と常に一緒にいるということも関係しているのは間違いない。僕が一人でココにいたとしたら、不安で押しつぶされそうになっていると思うし、数日生きていくのがやっとだろう。
そんなある日は、朝から動物にも出会わずに順調に森を進む事とが出来、大きな岩が多数鎮座している少し開けた空き地で、昼休憩をすることにした。
「ちょっと食材を探しに行ってくるのです!」
「だったら僕も」
「御主人様は足を引っ張るだけで何の役にも立たないから不要なのです!」
「いや、僕も魔法で」
「……そうして手加減も出来ずにはなった魔法で、獲物がどうなったか忘れたのです?」
「あー、うん。大体黒焦げか、肉片も残さず細切れ……です」
「御主人様は炭を食う嗜好がお有りなのです?または石と身を一緒に煮込んだスープがお好みです?」
「いや……それはちょっと。美味しいご飯が良いです」
「だったら、おとなしく待っているのが良いのです!」
「ポメはファングと一緒に行ってくるのです!」
「……はい。行ってらっしゃい」
ポメはそう言うと、ファングを連れて森の中に入っていく。ファングの嗅覚と聴覚で獲物を探すつもりなのだろう。
僕の肩に止まっていたビークも、少しゆっくりしていたのだが、やがて餌を探しにか飛び立っていった。
一人になった僕は手持ち無沙汰になり、足元に落ちていた石を拾い、何気なく前方の石目掛けて投げつけたのだった。まさかその石がピタ○ラスイッチばりに連鎖反応を起こして、魔物を呼び起こすような真似になるとは露程も思わなかったんだ。
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