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乗っ取られた部活〜体育教師晴真・無惨
誓いの言葉
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「……筋トレで潰れてるようじゃ、話にならねぇ」
素っ裸で倒れ伏し、汗まみれでビクビクと踠く佐藤を見下ろす。
佐藤のシュッとした男前の顔は歪み、己の巨根、玉袋、そして、尻を隠す余裕もない。
哀れな体勢ではあったが、長身を筋肉が覆う均整の取れた肉体はパンプアップされ、逞しく、美しく、哀れな残酷絵の様相を呈していた。
「筋肉の鎧だけつけて、土台が歪んでたら何の意味もねぇよ。基礎がなってねえんだよ。まずは柔軟をやれ。股割りを見せてみな」
息も絶え絶えの佐藤が言う。
「っ、ま、待ってくれ、、、黒崎、、、や、やすませてくれ、、、しばらく、、、や、、すませてくれぇぇっ、、、、」
粗い息を切らし、肩を上下させ、額から汗がダラダラと滴れる顔を上げ、必死で言う佐藤に、黒崎は容赦のない視線を向けた。
蠢く佐藤に近づくと、肩を掴み厳しい声で言う。
「座れ。脚を開け」
倒れ伏している腋の下に手を入れ引き起こす。
まるで巨大な人形のように佐藤は、黒崎の手でマットに腰を下ろし、足を投げ出した形で座る。
そして、黒崎が荒々しく太ももに手をかけ、教師の脚を左右に開いた。
「柔軟を無視して筋トレに励むってことは、股割りくらいは簡単に出来んだろ?体育教師の顧問なら、それくらいやってみせろっ!おら、足くらいもっと自分で開けるだろっ!」
精神の萎えかけている佐藤は抵抗する気力もなく、足を開こうとする。
が、すでに酷使された内転筋とハムストリングが悲鳴をあげ、思うように開かない。
180度には程遠い角度で、太腿が突っ張り、膝がわずかに震えていた。
「骨盤が寝てんだよ。背中が丸まってるし、これじゃあ何も伸びてない。効いてる“気になってる”だけだ」
冷静な声が佐藤を貫いた。
黒崎は、呼吸ひとつ乱すことなく、佐藤の目の前に立つと、ゆっくりとマットに座り、何の苦もなく両脚を真横に180度まで開いた。
脚の裏がピッタリと床につき、背筋を真っ直ぐに伸ばしたまま、胸がそのまま前に倒れ、マットにピタリとつく。。
完璧なフォームだった。
「これが“股割り”だ」
佐藤は目を見張る。
「そんな、、、それは、、、むり、、、無理だ、、、」
か細い声で言う。
「28歳の男が、たったそれくらいで何を情けねぇこと言ってんだよ。お前、体育教師だろ?この部の顧問だろ?」
ぐ、と言葉に詰まる佐藤に、黒崎は続ける。
「柔軟もできねえ奴が、筋トレしてどうすんだ。動けない筋肉なんて、ただの飾りだろ。」
黒崎の言葉は静かだったが、冷えた刃のように佐藤の心を切った。
「股、開け。骨盤立てろ。背中、丸めるな。さっきのスクワットより楽だろ?」
マットに座った佐藤の脚は左右に投げ出されていた。
だが、開ききっていない。
内腿の筋が硬く、脚の角度はせいぜい100度ほど。
手を後ろについて支えながら、息を荒げる佐藤の肩が、わずかに震えていた。
「違うって言ってんだよ。骨盤が寝てる。背中を真っ直ぐ、軸を下げろ。腰から下に圧をかけていけ。」
黒崎はそう言いながら、背後に立ち、片膝をついた。
「いくぞ。」
その一言の直後、黒崎の掌が佐藤の背中に触れたかと思うと、一気に上体を前へと押した。
「——ッぐぅああああっ!!」
佐藤の叫びが、部屋の空気を震わせた。
ピキピキと悲鳴を上げるような股関節の痛み。
内転筋が引き裂かれるように震え、太腿の内側に汗が滲む。
「い、痛いっ、、、痛いィィィ、、、く、黒崎、、、ちょ、ちょっと待ってくれッ!無理だってばっ、これ以上、いったらっ、裂けるっ、股が裂けるぅぅぅぅっ!」
叫ぶ佐藤の言葉は聞き入れず、黒崎は冷たく言う。
「脚がついてこないなら、補助を入れる。おい、小林、田中。両足首、押さえろ。」
「えっ、はいっ……」
気圧されながらも、返事をした小柄な二人の後輩が左右から佐藤に近づき、それぞれ彼の足首をがっちりと押さえる。
動揺を隠せない佐藤は、顔をこわばらせる。
「ちょっ、待ってくれ!さ、小林、、、田中、、、頼む、、、」
教師の嘆願の声にも関わらず、部員の手は徐々に、確かに圧を加えていった。
「ぐうぅぅうっ、やめ、やめてくれ、、、頼むっ、、、やめろ、、、もう無理なんだよぉ、、、!」
佐藤の声が、次第に哀われな嘆願に変わっていく。
握られた足首はジリジリと外へと広げられ、180度へ近づいていく。
「おい、デカチンの芋虫チンポがブルブル震えてるぜっ!」
「チンポは堂々としてんのに、持ち主は股割り程度で情けない声出してんなぁ」
太腿が裂けるような激痛に、生徒の嘲りの声も耳に届かない。
生徒の視線の変化に気づかず、佐藤は教師としての見栄も体裁もかなぐり捨て、自身の身体を拘束する三人の部員に惨めな嘆願を続ける。
「う、うぅう、、、俺が何をしたぁ、、、悪いことをしたなら謝る、、、ごめん、、、無理なんだよ、、、ほんとにぃ、、、もう、許してくれよぉ、、、ほんとにごめん、黒崎ぃ、、、田中ぁ、、、小林ぃ、、、誰か、止めてくれヨォ、、、本当に、やめて、、、やめてくれよぉ」
その呻きは、大の大人の男であり、教師、顧問のものとは思えないほど小さく、子供のようだった。
目尻からは涙がこぼれ、マットにぽつりと染みを作る。
部員の目に蔑みの目が広がる。
「もっと開け。まだ動く。生徒がここまで押してくれてんだ、根性見せろ。」
黒崎の冷淡な声が、まるで業務のように響く。
再び背中への圧が強まり、佐藤の全身がビクンと跳ねる。
「ひいいいいッ!!ダメだッ、、、裂ける、裂けるってばっ!たすけっ、誰かっ、もう無理だぁ、、、っ!!」
それでも、黒崎は動じない。
冷静に、身体の重みを均等にかけながら、言葉を重ねていく。
「深層まで伸びてる。そこだ。痛みの向こうに柔軟がある。限界は、越えろ。」
脚を拘束する二人の下級生が視線を交わすが、手を緩めることはない。
黒崎に完全に心酔していた。
佐藤の口から、再び嗚咽のような声が漏れる。
「っ、、、ひっ、うぅぅっ、、、なんで、、、なんで、こんなこと、、、俺は、教師なのに!なんで、こんな酷いことされるんだヨォ、、、」
その惨めな言葉が、生徒の心を遠退け、見下されていくことに気づいていない。
全身が小刻みに震え、汗が吹き出し、張り詰めた筋肉を艶々と際立たせる。
「仕上げるゾッ!」
黒崎が体重をさらにかける。
「ぅあ……あぐ……っ!」
身体がプルプルと震え、呼吸は浅く早くなる。
「まだだ。腰が落ちてねぇ。あと5度、いや3度前傾できる。根性見せろよ、先公っ!」
「黒崎……っ、もう……ムリだ、ホントに……やめてくれ、頼む……!」
次の瞬間、、、
「――ッッッ!!!!!」
全体重を預けるように、黒崎が佐藤の背中を真下に押し込んだ。
ビキィ、と音がしそうなほど、佐藤の股関節と太腿の筋が引き裂かれるような衝撃が走る。
「ぐあああああああああああああああっっっっ!!!!!」
声にならない絶叫が、マットに響く。顔は汗で濡れ、目の端には涙が滲む。
「もっと脚を広げろ。田中、小林、固定だけじゃなく、左右に少しずつ押してやれ」
「う、うすっ……!」
遠慮がちな部員たちの手が、佐藤の足首にさらに圧を加える。
左右から押し広げられる脚、悲鳴を上げる股関節、そして背には黒崎の体重が容赦なく乗り続ける。
「黒崎、もう無理だっ……裂ける、マジで、俺の身体……!」
「耐えろ!教師だろっ!男だろっ!それを超えたところに、ホンモノの柔軟性がある」
黒崎の言葉は明らかにたの部員達を意識している。
佐藤は背中を震わせ、身体をヒクつかせながら、声にならない嗚咽をもらし続ける。
「も、もう、、、誰か、、、やめてさせくれよぉ、、、たのむ、、、これから、ちゃんとやるから、、、せめて、、、せめて力、緩めてっ、!、」
その声はもはや、体育教師でも顧問でもない。
ただひとり、試練の最中にいるひとりの人間の、哀れなつぶやきだった。
佐藤の顔は歪みきり、額からは滝のように汗が滴り落ちる。
震える顎、痙攣する口元。
張り詰めた唇の端からは、濁った唾液がこぼれる。
両脚は左右に引き裂かれたまま、固い床に食い込むようにして伸ばされ、股関節の奥が悲鳴を上げていた。
「もっと押せっ!」
佐藤の背に体重をかけながら、黒崎が言う。
田中と小林は、顔を見合わせつつも、黒崎の一声で指の力を強める。
佐藤の足首にかかる圧はじわりと、だが確実に強まった。
「うあっ、、、裂ける、、、裂けるうぅっ!」
佐藤は悲痛な声で叫び、首を横に振る。
筋張った首筋が痙攣し、背中は強張り、全身が限界のシグナルを発していた。
「っ……うあああああああああああぁっ……!」
佐藤の口が裂けるように開き、咽び泣くような悲鳴が空気を切り裂く。
指先は床を掻き、肩は小刻みに痙攣していた。
脚の内転筋、ハムストリング、腸腰筋、尻の奥にある梨状筋までが引き裂かれそうに悲鳴をあげている。
そして黒崎は一瞬だけ動きを止め、佐藤の背後でふっと息を吸い、全体重をかける。
パキ、と小さく音が鳴ったのは、床に押し付けられた佐藤の膝か、それとも限界にきた股関節か。
「うああああああぁあああああああッッ!!」
佐藤は絶叫した。
白目を剥き、口を限界まで開き、身体全体を震わせながら、割れるような声で室内に轟いた。
そして、黒崎が佐藤の体から離れ、立ち上がる。
後輩たちが手を離す。
部屋の空気が重く、だが静かだった。誰も声を発しない。
マットの上に伏した佐藤の身体は、わずかに痙攣していた。
肩が、背中が、小さく、小刻みに震える。
「……はぁ……っ、く……ぅう……」
そして、かすかに声が漏れた。
「はぁ、、、、は、、は、、ははは、、、き、筋トレより、、柔軟、、、柔軟の方がきついんだな、、、、あ、は、、は、、、」
誰に向けたわけでもない。泣き笑いの混じったような、空虚な呟きだった。
マットに伏せたその背中が、小さく痙攣していた。
「俺の、、、俺の指導、、、間違ってた、、、ははっ、ひどいな、俺、、、」
佐藤の呟きは、空虚に宙に吸い込まれる。
「股、、、裂けたかと思った、、、はは、、、避けなかった、、、、開いた、開いたよな、、、黒崎、、、開いたんだよな、俺、、、」
震える唇から漏れた声は、どこか幼子のように混濁していた。
脳が酸欠と疲労でうまく働かず、記憶が混濁し、現状の認識が出来ていない。
佐藤の眼は焦点を結ばず、宙をさまようように動く。
「なぁ、、、俺、、、教師だったよな、みんな、、、? 指導、する立場だったんじゃ、、、なかったっけ、、、ははっ、、、おかしいな、、、」
笑いながら、涙が溢れている。
「、、、もっと、、、もっとできたはずなんだ、、、脚も、、、強かったはずなんだ、、、サッカー部で、、、全然、負けてなかった、、、のに、、、活躍して、賞もとったのに、、!」
言葉の切れ端はやがてただの吐息に変わっていく。
両脚は開かれたまま力なく床に横たわり、内腿の筋肉がピクピクと反応を続けていた。
両腕も脱力し、肩から先がマットに溶け込むように横たわっていた。
黒崎はそれを見下ろし、静かに言った。
「先生よぉ、俺があんたを指導してやるぜ、、、男として、教師として、、、いいかっ?!」
佐藤は息も絶え絶えに頷く。
「立てっ!そして、これからは、1番下っ端の新人としてレスリング部に参加すると誓えっ!」
佐藤はヨロヨロと立ち上がり、部員達に向かい、誓いの言葉を力無く言い、頭を下げた。
レスリング部の実権は完全に黒崎に移った。
素っ裸で倒れ伏し、汗まみれでビクビクと踠く佐藤を見下ろす。
佐藤のシュッとした男前の顔は歪み、己の巨根、玉袋、そして、尻を隠す余裕もない。
哀れな体勢ではあったが、長身を筋肉が覆う均整の取れた肉体はパンプアップされ、逞しく、美しく、哀れな残酷絵の様相を呈していた。
「筋肉の鎧だけつけて、土台が歪んでたら何の意味もねぇよ。基礎がなってねえんだよ。まずは柔軟をやれ。股割りを見せてみな」
息も絶え絶えの佐藤が言う。
「っ、ま、待ってくれ、、、黒崎、、、や、やすませてくれ、、、しばらく、、、や、、すませてくれぇぇっ、、、、」
粗い息を切らし、肩を上下させ、額から汗がダラダラと滴れる顔を上げ、必死で言う佐藤に、黒崎は容赦のない視線を向けた。
蠢く佐藤に近づくと、肩を掴み厳しい声で言う。
「座れ。脚を開け」
倒れ伏している腋の下に手を入れ引き起こす。
まるで巨大な人形のように佐藤は、黒崎の手でマットに腰を下ろし、足を投げ出した形で座る。
そして、黒崎が荒々しく太ももに手をかけ、教師の脚を左右に開いた。
「柔軟を無視して筋トレに励むってことは、股割りくらいは簡単に出来んだろ?体育教師の顧問なら、それくらいやってみせろっ!おら、足くらいもっと自分で開けるだろっ!」
精神の萎えかけている佐藤は抵抗する気力もなく、足を開こうとする。
が、すでに酷使された内転筋とハムストリングが悲鳴をあげ、思うように開かない。
180度には程遠い角度で、太腿が突っ張り、膝がわずかに震えていた。
「骨盤が寝てんだよ。背中が丸まってるし、これじゃあ何も伸びてない。効いてる“気になってる”だけだ」
冷静な声が佐藤を貫いた。
黒崎は、呼吸ひとつ乱すことなく、佐藤の目の前に立つと、ゆっくりとマットに座り、何の苦もなく両脚を真横に180度まで開いた。
脚の裏がピッタリと床につき、背筋を真っ直ぐに伸ばしたまま、胸がそのまま前に倒れ、マットにピタリとつく。。
完璧なフォームだった。
「これが“股割り”だ」
佐藤は目を見張る。
「そんな、、、それは、、、むり、、、無理だ、、、」
か細い声で言う。
「28歳の男が、たったそれくらいで何を情けねぇこと言ってんだよ。お前、体育教師だろ?この部の顧問だろ?」
ぐ、と言葉に詰まる佐藤に、黒崎は続ける。
「柔軟もできねえ奴が、筋トレしてどうすんだ。動けない筋肉なんて、ただの飾りだろ。」
黒崎の言葉は静かだったが、冷えた刃のように佐藤の心を切った。
「股、開け。骨盤立てろ。背中、丸めるな。さっきのスクワットより楽だろ?」
マットに座った佐藤の脚は左右に投げ出されていた。
だが、開ききっていない。
内腿の筋が硬く、脚の角度はせいぜい100度ほど。
手を後ろについて支えながら、息を荒げる佐藤の肩が、わずかに震えていた。
「違うって言ってんだよ。骨盤が寝てる。背中を真っ直ぐ、軸を下げろ。腰から下に圧をかけていけ。」
黒崎はそう言いながら、背後に立ち、片膝をついた。
「いくぞ。」
その一言の直後、黒崎の掌が佐藤の背中に触れたかと思うと、一気に上体を前へと押した。
「——ッぐぅああああっ!!」
佐藤の叫びが、部屋の空気を震わせた。
ピキピキと悲鳴を上げるような股関節の痛み。
内転筋が引き裂かれるように震え、太腿の内側に汗が滲む。
「い、痛いっ、、、痛いィィィ、、、く、黒崎、、、ちょ、ちょっと待ってくれッ!無理だってばっ、これ以上、いったらっ、裂けるっ、股が裂けるぅぅぅぅっ!」
叫ぶ佐藤の言葉は聞き入れず、黒崎は冷たく言う。
「脚がついてこないなら、補助を入れる。おい、小林、田中。両足首、押さえろ。」
「えっ、はいっ……」
気圧されながらも、返事をした小柄な二人の後輩が左右から佐藤に近づき、それぞれ彼の足首をがっちりと押さえる。
動揺を隠せない佐藤は、顔をこわばらせる。
「ちょっ、待ってくれ!さ、小林、、、田中、、、頼む、、、」
教師の嘆願の声にも関わらず、部員の手は徐々に、確かに圧を加えていった。
「ぐうぅぅうっ、やめ、やめてくれ、、、頼むっ、、、やめろ、、、もう無理なんだよぉ、、、!」
佐藤の声が、次第に哀われな嘆願に変わっていく。
握られた足首はジリジリと外へと広げられ、180度へ近づいていく。
「おい、デカチンの芋虫チンポがブルブル震えてるぜっ!」
「チンポは堂々としてんのに、持ち主は股割り程度で情けない声出してんなぁ」
太腿が裂けるような激痛に、生徒の嘲りの声も耳に届かない。
生徒の視線の変化に気づかず、佐藤は教師としての見栄も体裁もかなぐり捨て、自身の身体を拘束する三人の部員に惨めな嘆願を続ける。
「う、うぅう、、、俺が何をしたぁ、、、悪いことをしたなら謝る、、、ごめん、、、無理なんだよ、、、ほんとにぃ、、、もう、許してくれよぉ、、、ほんとにごめん、黒崎ぃ、、、田中ぁ、、、小林ぃ、、、誰か、止めてくれヨォ、、、本当に、やめて、、、やめてくれよぉ」
その呻きは、大の大人の男であり、教師、顧問のものとは思えないほど小さく、子供のようだった。
目尻からは涙がこぼれ、マットにぽつりと染みを作る。
部員の目に蔑みの目が広がる。
「もっと開け。まだ動く。生徒がここまで押してくれてんだ、根性見せろ。」
黒崎の冷淡な声が、まるで業務のように響く。
再び背中への圧が強まり、佐藤の全身がビクンと跳ねる。
「ひいいいいッ!!ダメだッ、、、裂ける、裂けるってばっ!たすけっ、誰かっ、もう無理だぁ、、、っ!!」
それでも、黒崎は動じない。
冷静に、身体の重みを均等にかけながら、言葉を重ねていく。
「深層まで伸びてる。そこだ。痛みの向こうに柔軟がある。限界は、越えろ。」
脚を拘束する二人の下級生が視線を交わすが、手を緩めることはない。
黒崎に完全に心酔していた。
佐藤の口から、再び嗚咽のような声が漏れる。
「っ、、、ひっ、うぅぅっ、、、なんで、、、なんで、こんなこと、、、俺は、教師なのに!なんで、こんな酷いことされるんだヨォ、、、」
その惨めな言葉が、生徒の心を遠退け、見下されていくことに気づいていない。
全身が小刻みに震え、汗が吹き出し、張り詰めた筋肉を艶々と際立たせる。
「仕上げるゾッ!」
黒崎が体重をさらにかける。
「ぅあ……あぐ……っ!」
身体がプルプルと震え、呼吸は浅く早くなる。
「まだだ。腰が落ちてねぇ。あと5度、いや3度前傾できる。根性見せろよ、先公っ!」
「黒崎……っ、もう……ムリだ、ホントに……やめてくれ、頼む……!」
次の瞬間、、、
「――ッッッ!!!!!」
全体重を預けるように、黒崎が佐藤の背中を真下に押し込んだ。
ビキィ、と音がしそうなほど、佐藤の股関節と太腿の筋が引き裂かれるような衝撃が走る。
「ぐあああああああああああああああっっっっ!!!!!」
声にならない絶叫が、マットに響く。顔は汗で濡れ、目の端には涙が滲む。
「もっと脚を広げろ。田中、小林、固定だけじゃなく、左右に少しずつ押してやれ」
「う、うすっ……!」
遠慮がちな部員たちの手が、佐藤の足首にさらに圧を加える。
左右から押し広げられる脚、悲鳴を上げる股関節、そして背には黒崎の体重が容赦なく乗り続ける。
「黒崎、もう無理だっ……裂ける、マジで、俺の身体……!」
「耐えろ!教師だろっ!男だろっ!それを超えたところに、ホンモノの柔軟性がある」
黒崎の言葉は明らかにたの部員達を意識している。
佐藤は背中を震わせ、身体をヒクつかせながら、声にならない嗚咽をもらし続ける。
「も、もう、、、誰か、、、やめてさせくれよぉ、、、たのむ、、、これから、ちゃんとやるから、、、せめて、、、せめて力、緩めてっ、!、」
その声はもはや、体育教師でも顧問でもない。
ただひとり、試練の最中にいるひとりの人間の、哀れなつぶやきだった。
佐藤の顔は歪みきり、額からは滝のように汗が滴り落ちる。
震える顎、痙攣する口元。
張り詰めた唇の端からは、濁った唾液がこぼれる。
両脚は左右に引き裂かれたまま、固い床に食い込むようにして伸ばされ、股関節の奥が悲鳴を上げていた。
「もっと押せっ!」
佐藤の背に体重をかけながら、黒崎が言う。
田中と小林は、顔を見合わせつつも、黒崎の一声で指の力を強める。
佐藤の足首にかかる圧はじわりと、だが確実に強まった。
「うあっ、、、裂ける、、、裂けるうぅっ!」
佐藤は悲痛な声で叫び、首を横に振る。
筋張った首筋が痙攣し、背中は強張り、全身が限界のシグナルを発していた。
「っ……うあああああああああああぁっ……!」
佐藤の口が裂けるように開き、咽び泣くような悲鳴が空気を切り裂く。
指先は床を掻き、肩は小刻みに痙攣していた。
脚の内転筋、ハムストリング、腸腰筋、尻の奥にある梨状筋までが引き裂かれそうに悲鳴をあげている。
そして黒崎は一瞬だけ動きを止め、佐藤の背後でふっと息を吸い、全体重をかける。
パキ、と小さく音が鳴ったのは、床に押し付けられた佐藤の膝か、それとも限界にきた股関節か。
「うああああああぁあああああああッッ!!」
佐藤は絶叫した。
白目を剥き、口を限界まで開き、身体全体を震わせながら、割れるような声で室内に轟いた。
そして、黒崎が佐藤の体から離れ、立ち上がる。
後輩たちが手を離す。
部屋の空気が重く、だが静かだった。誰も声を発しない。
マットの上に伏した佐藤の身体は、わずかに痙攣していた。
肩が、背中が、小さく、小刻みに震える。
「……はぁ……っ、く……ぅう……」
そして、かすかに声が漏れた。
「はぁ、、、、は、、は、、ははは、、、き、筋トレより、、柔軟、、、柔軟の方がきついんだな、、、、あ、は、、は、、、」
誰に向けたわけでもない。泣き笑いの混じったような、空虚な呟きだった。
マットに伏せたその背中が、小さく痙攣していた。
「俺の、、、俺の指導、、、間違ってた、、、ははっ、ひどいな、俺、、、」
佐藤の呟きは、空虚に宙に吸い込まれる。
「股、、、裂けたかと思った、、、はは、、、避けなかった、、、、開いた、開いたよな、、、黒崎、、、開いたんだよな、俺、、、」
震える唇から漏れた声は、どこか幼子のように混濁していた。
脳が酸欠と疲労でうまく働かず、記憶が混濁し、現状の認識が出来ていない。
佐藤の眼は焦点を結ばず、宙をさまようように動く。
「なぁ、、、俺、、、教師だったよな、みんな、、、? 指導、する立場だったんじゃ、、、なかったっけ、、、ははっ、、、おかしいな、、、」
笑いながら、涙が溢れている。
「、、、もっと、、、もっとできたはずなんだ、、、脚も、、、強かったはずなんだ、、、サッカー部で、、、全然、負けてなかった、、、のに、、、活躍して、賞もとったのに、、!」
言葉の切れ端はやがてただの吐息に変わっていく。
両脚は開かれたまま力なく床に横たわり、内腿の筋肉がピクピクと反応を続けていた。
両腕も脱力し、肩から先がマットに溶け込むように横たわっていた。
黒崎はそれを見下ろし、静かに言った。
「先生よぉ、俺があんたを指導してやるぜ、、、男として、教師として、、、いいかっ?!」
佐藤は息も絶え絶えに頷く。
「立てっ!そして、これからは、1番下っ端の新人としてレスリング部に参加すると誓えっ!」
佐藤はヨロヨロと立ち上がり、部員達に向かい、誓いの言葉を力無く言い、頭を下げた。
レスリング部の実権は完全に黒崎に移った。
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