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リライト 生徒の造反
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和彦は暗い顔で校舎の廊下を歩いていた。
足が鉛のように重く、まるで地面に吸い付くように一歩を踏み出すのが億劫だ。
水曜日の放課後、ホームルームの時間が間もなく始まる。
教室に向かうのが怖い。
人と向き合うのが怖い。
赴任当初の希望とやる気に満ちた笑顔は遠い過去のものとなり、今は暗く沈んだ表情が顔に張り付く。
あの日、体育倉庫で晒した屈辱的な失態、、、ジャージの股間にテントを張ってしまった、、、そして、校長室で白川に脱がされ晒してしまった全裸姿、、、
正体不明のアドレスから送られた盗撮画像が、和彦の心に、見えない悪意に対する怯え、恐怖と周囲の者に対する疑心暗鬼を巻き起こしている。
「誰かが、知っている。この学園の中の誰かが、、、」
廊下ですれ違う生徒、教師、、、
普段と変わらぬ姿だが、それが仮面に思えてしまう。
その仮面の下から、和彦のことを嘲笑っているように感じられる。
あの画像は、誰が見ているのだろう、、、
拡散されていないだろうか、、、
悩んでも仕方がないのだが、ついつい考えてしまう。
理想の空間だったはずの学園が、威嚇する怪物の群れのように思われ、登校するだけで胸が苦しく押し付けられるような気がする。
なぜ、、、なんであの時、身体が反応したんだ?
なんで俺は、自分の身体くらい制御できなかったんだ?
自己嫌悪が心を蝕む。
負のループに入り込んでいる。
あの画像が広がったら、、、
不安は雪だるま式に膨らむ。
そして、先週の教員会議で、正担任への昇格を告げられた。
藤木先生の産休による補充で、和彦の副担任は空席のまま。
一人でクラスに向き合わなければならない。
本来、以前の和彦ならば、大役に戸惑いながらも必死で取り組もうとしただろう。
だが、今は、ただでさえ不安が多い中、無理矢理、大役を押し付けられたような気がする。
正担任、、、
そのプレッシャーも伸し掛かる。
正担任昇格を命じられた夜、和彦は指導要領や教育書を必死に読み込んだ。
寝る間も惜しみ、週末の買い物や洗濯も犠牲にして、学内の資料室で資料を読み漁った。
クラスの生徒一人一人の情報を何度も見直し、メモを取り、頭に叩き込んだ。
生徒のために立派な正担任にならなきゃ、、、あの失態に気を取られる暇はない、、、今は、生徒のために、力を注がなきゃ、、、、
だが、送られてきた画像がフラッシュバックのように脳裏に蘇り、頭を抱える。
だが、この週明けに学年主任の白川から呼び出されてしまった。
相談室の重い空気の中、白川の顔には喜ぶような、ゾクゾクするサディスティックな光が浮かんでいた。
学年主任、、、また俺を責めるのか? あの日のことを?もう許してほしい、、、
和彦は椅子にオドオドと座り、汗が額を伝う。
何を言われるのだろう、、、
不安が胸を締め付け、息が苦しくなる。
心臓がドクドクと鳴り、視界が揺れる。
「杉山先生、、、私が恐れていたことが起こってしまいましたよ、、、」
白川がもったいぶった口調でゆっくり言う。
まるで、かよわい獲物をいたぶるように、、、
和彦の心臓がドクンと跳ね、不安が一気に膨らむ。
恐れていたこと? まさかあの画像が広がったのか? 生徒や父兄にバレた?
頭の中で最悪の想像が渦巻く。
喉が締め付けられ、息が浅くなる。
「本当に困ったことだ。君を気に入っている学園長のご英断だから受け入れたけれど、杉山先生にクラスの正担任は早すぎましたかなぁ…やはり、反対すべきだった。」
具体的な話はまだなのに、和彦の血の気が引く。
だが、何の話か分からない。
正担任?
俺の恥ずかしい画像の話ではないのか?
「杉山先生に、心当たりはありませんか?」
白川の視線が、和彦をナメるように這い、恐怖と不安を増幅させる。
心当たりは山のようにある。
だが、どれ?
心臓が激しく鼓動し、胃がキリキリと締め付けられる。
和彦の頭は混乱している。
白川の視線が恐ろしく、ギュッと目を閉じた顔は辛そうに歪んでいる。
「こ、、、この間の体育館での私が晒してしまった恥ずかしい姿を、生徒に見られてしまったんですね?」
絞り出すような声で、思い出したくない出来事を口にする。
自分の言葉が心の傷を抉り、胸が締め付けられる。
白川は返答せず、鋭く冷たい視線を投げる。
身を切るような沈黙が和彦を包む。
「それは、杉山先生が、学内で、破廉恥なことを考えて、授業中にもかかわらず、下半身を、勃起させた、穢らわしい、件のことですか?」
白川が、一言一言を区切りながら意地悪く言う。
和彦の顔がさらに青ざめ、小さく頷く。
「ふっ、、、そんなつまらないことではないですよ。まぁ、校内で股間を膨らませることもあってはならないことですがね、、、」
え? あの件じゃない!? じゃあ、何?
混乱がさらに増し、不安が胸を押しつぶそうとする。
「先日、学級委員の勇気くんが、私に話があると訪ねてきましてね、、、、」
え?
結城が?
白川に?
どんな話を?
「学級委員の結城くんが言うには、君のようなヤル気のない教師が正担任になるのは困ると、クラスの意見が纏まったそうだ。」
ガツンと脳天を殴られたような衝撃が走る。
和彦は思わず顔を上げ、白川を見る。
「ヤル気がない…?」
顔がみるみる青くなり、ショックで息が詰まる。
教職に全力で取り組んできたつもりだった。
授業外も生徒と向き合い、寮で交流し、トレーニングに励んできた。
それなのに、、、
しかも、結城が?
親しげに「カズ先生!」と呼びかけ、休み時間や放課後に慕って集まっていた結城の姿が脳裏に浮かぶ。
その結城が自分を否定し、クラスの総意だと言う。
嘘だ、、、嘘であってくれ、、、
身体が震える。
頭をかきむしりたい衝動に駆られるが、白川が嘘をつくはずがない。
「杉山先生は、教師の立場を忘れ、生徒と遊んでばかりでしたからなぁ。頼りないと思われても仕方ないでしょう。ヤル気がないと生徒に言われるのは困りますなぁ。私も、もっと君を指導していれば」
白川のネチネチした説教が続くが、和彦の頭はグルグル回り、上の空になる。
ヤル気がない? こんなに必死なのに、どこがいけなかったんだ?
俺の接し方がダメだったのか?
ショックが胸を締め付ける。
相談室の重い空気と、白川のサディスティックな視線が、和彦の心をさらに追い込む。
心が折れる音が聞こえる気がした。
その翌日、和彦が担任する結城たちのクラスの授業。
いつもなら「カズ先生!」と手を振ってくる生徒たちが、グラウンドに黙って整列している。
まるで和彦を拒絶するかのような空気。
親しげに声をかけても、投げやりな返事しか返ってこない。
だが、和彦の指示は、無言のままこなす。
褒めても、目も合わせない。
俺が正担任になるのがそんなに不満なのか?
心が裂かれる。
それでも、できるだけ快活に振る舞ったが、生徒の素っ気ない態度に見事に空回りした。
どうして、お前たちは、急に、俺をそんな冷たい目で、、、
授業が終わる頃、和彦の心はボロボロだった。
グラウンドを去ろうとする結城に、勇気を振り絞って声をかける。
「ゆ、結城、、、結城くん、少し話さないか?」
胡散臭そうな結城の視線が、胸を突き刺す。
「何ですか?」
明らかに面倒臭そうな、つれない返事。
「正担任のことだ。君たちに不満はあるかもしれないが、俺が勤める以上は精一杯務めたい。だから、僕のどこが不満なのか、頼りないのか言ってくれ。自分の悪いところは改める」
「は?」
結城の冷たい声が響く。
「そんなこと、、、、教師なんだから、生徒に聞かず、自分の胸に聞いてみればいいでしょう。大人なんだから。」
くるりと背を向け、結城は歩き出す。和彦は呆然と立ち尽くす。
「どうした? 説教か?」
「ウザい話。正担任になったとたん偉そうに、鬱陶しいったらない」
生徒たちの会話が耳に届き、身体の力が抜け、ヘタリ込みそうになるのを堪えるのがやっとだった。
そして、今、和彦は正担任として初めてのホームルームに向け、廊下を歩いている。
教室が近付く。
一歩近づくごとに、心が重くなる。
新米教師として必死に取り組んできたつもりだった。
中学、高校、大学で最上級生時には必ず部長、キャプテンを務め、統率力を褒められ、実際に、チームは纏まった。
その自負が壊れていく。
何を間違った?
必死に思いを巡らせるが、答えは見つからない。
疑心暗鬼に苛まれるだけだ。
同僚に相談しても、「そんなことを気にしてたら身が持ちませんよ」と軽く返される。
だが、この状態は、打破しなければならない。
己の手で。
ホームルームでは、正担任としての抱負を伝え、どこが悪かったのか、どうしてほしいか、忌憚なく話してほしいと言うつもりだ。
腹を割って話さなきゃ、、、ちゃんと話を聞かなきゃ、、、嫌な言葉も良薬だ、、、耳が痛ければ痛いほど、俺を育ててくれるはずだ、、、自分を成長させなきゃ、、、
自分に言い聞かせる。
教室が近づく。
他の教室はガヤガヤしているのに、担当クラスの教室はシンと静まり返っている。
その静けさが恐怖を煽る。
心臓がギュッと締め付けられる。
緊張で、吐き気すらおぼえる。
教室のドアに立つ。
シンとした静けさ、、、
向き合わなきゃ、、、話さなきゃ、、、
自分に言い聞かせ、震える手でドアに触れる。
ドアを開けた瞬間、和彦の顔が強張る。
クラス中の生徒が机と椅子の向きを反対にし、教卓に背を向けていた。
な、何だ、、、この光景は、、、
俺は、ここまで生徒から拒絶されているのか、、、?
絶望が胸を締め付け、足が竦む。
和彦の心は、混乱と恐怖の渦に飲み込まれる。
シンとした教室で、和彦の受難の幕が開く。
足が鉛のように重く、まるで地面に吸い付くように一歩を踏み出すのが億劫だ。
水曜日の放課後、ホームルームの時間が間もなく始まる。
教室に向かうのが怖い。
人と向き合うのが怖い。
赴任当初の希望とやる気に満ちた笑顔は遠い過去のものとなり、今は暗く沈んだ表情が顔に張り付く。
あの日、体育倉庫で晒した屈辱的な失態、、、ジャージの股間にテントを張ってしまった、、、そして、校長室で白川に脱がされ晒してしまった全裸姿、、、
正体不明のアドレスから送られた盗撮画像が、和彦の心に、見えない悪意に対する怯え、恐怖と周囲の者に対する疑心暗鬼を巻き起こしている。
「誰かが、知っている。この学園の中の誰かが、、、」
廊下ですれ違う生徒、教師、、、
普段と変わらぬ姿だが、それが仮面に思えてしまう。
その仮面の下から、和彦のことを嘲笑っているように感じられる。
あの画像は、誰が見ているのだろう、、、
拡散されていないだろうか、、、
悩んでも仕方がないのだが、ついつい考えてしまう。
理想の空間だったはずの学園が、威嚇する怪物の群れのように思われ、登校するだけで胸が苦しく押し付けられるような気がする。
なぜ、、、なんであの時、身体が反応したんだ?
なんで俺は、自分の身体くらい制御できなかったんだ?
自己嫌悪が心を蝕む。
負のループに入り込んでいる。
あの画像が広がったら、、、
不安は雪だるま式に膨らむ。
そして、先週の教員会議で、正担任への昇格を告げられた。
藤木先生の産休による補充で、和彦の副担任は空席のまま。
一人でクラスに向き合わなければならない。
本来、以前の和彦ならば、大役に戸惑いながらも必死で取り組もうとしただろう。
だが、今は、ただでさえ不安が多い中、無理矢理、大役を押し付けられたような気がする。
正担任、、、
そのプレッシャーも伸し掛かる。
正担任昇格を命じられた夜、和彦は指導要領や教育書を必死に読み込んだ。
寝る間も惜しみ、週末の買い物や洗濯も犠牲にして、学内の資料室で資料を読み漁った。
クラスの生徒一人一人の情報を何度も見直し、メモを取り、頭に叩き込んだ。
生徒のために立派な正担任にならなきゃ、、、あの失態に気を取られる暇はない、、、今は、生徒のために、力を注がなきゃ、、、、
だが、送られてきた画像がフラッシュバックのように脳裏に蘇り、頭を抱える。
だが、この週明けに学年主任の白川から呼び出されてしまった。
相談室の重い空気の中、白川の顔には喜ぶような、ゾクゾクするサディスティックな光が浮かんでいた。
学年主任、、、また俺を責めるのか? あの日のことを?もう許してほしい、、、
和彦は椅子にオドオドと座り、汗が額を伝う。
何を言われるのだろう、、、
不安が胸を締め付け、息が苦しくなる。
心臓がドクドクと鳴り、視界が揺れる。
「杉山先生、、、私が恐れていたことが起こってしまいましたよ、、、」
白川がもったいぶった口調でゆっくり言う。
まるで、かよわい獲物をいたぶるように、、、
和彦の心臓がドクンと跳ね、不安が一気に膨らむ。
恐れていたこと? まさかあの画像が広がったのか? 生徒や父兄にバレた?
頭の中で最悪の想像が渦巻く。
喉が締め付けられ、息が浅くなる。
「本当に困ったことだ。君を気に入っている学園長のご英断だから受け入れたけれど、杉山先生にクラスの正担任は早すぎましたかなぁ…やはり、反対すべきだった。」
具体的な話はまだなのに、和彦の血の気が引く。
だが、何の話か分からない。
正担任?
俺の恥ずかしい画像の話ではないのか?
「杉山先生に、心当たりはありませんか?」
白川の視線が、和彦をナメるように這い、恐怖と不安を増幅させる。
心当たりは山のようにある。
だが、どれ?
心臓が激しく鼓動し、胃がキリキリと締め付けられる。
和彦の頭は混乱している。
白川の視線が恐ろしく、ギュッと目を閉じた顔は辛そうに歪んでいる。
「こ、、、この間の体育館での私が晒してしまった恥ずかしい姿を、生徒に見られてしまったんですね?」
絞り出すような声で、思い出したくない出来事を口にする。
自分の言葉が心の傷を抉り、胸が締め付けられる。
白川は返答せず、鋭く冷たい視線を投げる。
身を切るような沈黙が和彦を包む。
「それは、杉山先生が、学内で、破廉恥なことを考えて、授業中にもかかわらず、下半身を、勃起させた、穢らわしい、件のことですか?」
白川が、一言一言を区切りながら意地悪く言う。
和彦の顔がさらに青ざめ、小さく頷く。
「ふっ、、、そんなつまらないことではないですよ。まぁ、校内で股間を膨らませることもあってはならないことですがね、、、」
え? あの件じゃない!? じゃあ、何?
混乱がさらに増し、不安が胸を押しつぶそうとする。
「先日、学級委員の勇気くんが、私に話があると訪ねてきましてね、、、、」
え?
結城が?
白川に?
どんな話を?
「学級委員の結城くんが言うには、君のようなヤル気のない教師が正担任になるのは困ると、クラスの意見が纏まったそうだ。」
ガツンと脳天を殴られたような衝撃が走る。
和彦は思わず顔を上げ、白川を見る。
「ヤル気がない…?」
顔がみるみる青くなり、ショックで息が詰まる。
教職に全力で取り組んできたつもりだった。
授業外も生徒と向き合い、寮で交流し、トレーニングに励んできた。
それなのに、、、
しかも、結城が?
親しげに「カズ先生!」と呼びかけ、休み時間や放課後に慕って集まっていた結城の姿が脳裏に浮かぶ。
その結城が自分を否定し、クラスの総意だと言う。
嘘だ、、、嘘であってくれ、、、
身体が震える。
頭をかきむしりたい衝動に駆られるが、白川が嘘をつくはずがない。
「杉山先生は、教師の立場を忘れ、生徒と遊んでばかりでしたからなぁ。頼りないと思われても仕方ないでしょう。ヤル気がないと生徒に言われるのは困りますなぁ。私も、もっと君を指導していれば」
白川のネチネチした説教が続くが、和彦の頭はグルグル回り、上の空になる。
ヤル気がない? こんなに必死なのに、どこがいけなかったんだ?
俺の接し方がダメだったのか?
ショックが胸を締め付ける。
相談室の重い空気と、白川のサディスティックな視線が、和彦の心をさらに追い込む。
心が折れる音が聞こえる気がした。
その翌日、和彦が担任する結城たちのクラスの授業。
いつもなら「カズ先生!」と手を振ってくる生徒たちが、グラウンドに黙って整列している。
まるで和彦を拒絶するかのような空気。
親しげに声をかけても、投げやりな返事しか返ってこない。
だが、和彦の指示は、無言のままこなす。
褒めても、目も合わせない。
俺が正担任になるのがそんなに不満なのか?
心が裂かれる。
それでも、できるだけ快活に振る舞ったが、生徒の素っ気ない態度に見事に空回りした。
どうして、お前たちは、急に、俺をそんな冷たい目で、、、
授業が終わる頃、和彦の心はボロボロだった。
グラウンドを去ろうとする結城に、勇気を振り絞って声をかける。
「ゆ、結城、、、結城くん、少し話さないか?」
胡散臭そうな結城の視線が、胸を突き刺す。
「何ですか?」
明らかに面倒臭そうな、つれない返事。
「正担任のことだ。君たちに不満はあるかもしれないが、俺が勤める以上は精一杯務めたい。だから、僕のどこが不満なのか、頼りないのか言ってくれ。自分の悪いところは改める」
「は?」
結城の冷たい声が響く。
「そんなこと、、、、教師なんだから、生徒に聞かず、自分の胸に聞いてみればいいでしょう。大人なんだから。」
くるりと背を向け、結城は歩き出す。和彦は呆然と立ち尽くす。
「どうした? 説教か?」
「ウザい話。正担任になったとたん偉そうに、鬱陶しいったらない」
生徒たちの会話が耳に届き、身体の力が抜け、ヘタリ込みそうになるのを堪えるのがやっとだった。
そして、今、和彦は正担任として初めてのホームルームに向け、廊下を歩いている。
教室が近付く。
一歩近づくごとに、心が重くなる。
新米教師として必死に取り組んできたつもりだった。
中学、高校、大学で最上級生時には必ず部長、キャプテンを務め、統率力を褒められ、実際に、チームは纏まった。
その自負が壊れていく。
何を間違った?
必死に思いを巡らせるが、答えは見つからない。
疑心暗鬼に苛まれるだけだ。
同僚に相談しても、「そんなことを気にしてたら身が持ちませんよ」と軽く返される。
だが、この状態は、打破しなければならない。
己の手で。
ホームルームでは、正担任としての抱負を伝え、どこが悪かったのか、どうしてほしいか、忌憚なく話してほしいと言うつもりだ。
腹を割って話さなきゃ、、、ちゃんと話を聞かなきゃ、、、嫌な言葉も良薬だ、、、耳が痛ければ痛いほど、俺を育ててくれるはずだ、、、自分を成長させなきゃ、、、
自分に言い聞かせる。
教室が近づく。
他の教室はガヤガヤしているのに、担当クラスの教室はシンと静まり返っている。
その静けさが恐怖を煽る。
心臓がギュッと締め付けられる。
緊張で、吐き気すらおぼえる。
教室のドアに立つ。
シンとした静けさ、、、
向き合わなきゃ、、、話さなきゃ、、、
自分に言い聞かせ、震える手でドアに触れる。
ドアを開けた瞬間、和彦の顔が強張る。
クラス中の生徒が机と椅子の向きを反対にし、教卓に背を向けていた。
な、何だ、、、この光景は、、、
俺は、ここまで生徒から拒絶されているのか、、、?
絶望が胸を締め付け、足が竦む。
和彦の心は、混乱と恐怖の渦に飲み込まれる。
シンとした教室で、和彦の受難の幕が開く。
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