聖域で狩られた教師 和彦の場合

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校長室

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校長と白川の陰に隠れるように和彦はこそこそと校内を進む。

初めて訪れた時は、広々として恵まれた教育環境と思ったが、今は、その広さが恨めしい。

挨拶して通りすぎていく生徒達の視線。

その視線の一つ一つが己の股間の膨らみを伺っているようで、疎ましかった。

そして、純真な生徒達の視線を疎まなければならなくなった己の不甲斐なさと、上裸で股間を体育倉庫の床で汚れたシャツで隠す己の姿の情けなさ、恥ずかしさ。

「あの、、、」

小さな声で和彦が校長と白川に言う。

「なんだっ?」

白川が厳しく言う。

「私だけ、走って校長室まで行かしていただけないでしょうか」

全速力で走れば、股間も目立たず校舎に駆け込める。

「君はまさか、駆け足禁止の校舎の廊下を走ろうというのかね。どこまで非常識なんだか、、、」

白川の言葉。

和彦は自らの発言で、自分自身を追い込む。

6時限目の開始を告げるチャイムが鳴る。

生徒達が教室に駆け込むバタバタとした音が響き、学園内に静寂が戻る。

静寂の中を三人は進む。

落ち着いた校長、なにやら嬉しそうな学年主任、そして、その二人に引っ立てられるように股間をシャツで隠し項垂れる筋肉質の上半身を露にした新任体育教師。

まるで、刑場向かう囚人のようにあわれを誘う、だが、その鍛えられた見事な身体にどのような刑が課されるのか期待させるような姿。

授業中に生徒へ模範を示すべき教師が、勃起してしまうということが罪であるならば、学園の罪人とも言える。

もっとも、気づかない内に催淫剤を飲ませられていたので冤罪でしかないのだが。

三人の姿が校長室に消える。

                          *
落ち着いた色調の部屋。

がっしりとした木製の大きなデスク。

校長はこれもしっかりとした造りの椅子に座る。

フカフカの絨毯。

和彦は俯いて直立している。

顔はどす黒いほど赤らんでおり、筋肉に覆われた上半身はピクピク震えている。

その新任体育教師を冷たい目で白川が見ている。

そして、冷酷そうな笑みを浮かべて言う。

「君は、こんな状況でもまだ、股間を膨らませているのかね。驚いたもんだ。見事な性欲だ」

和彦の前面から股間を見ながら言う。

そして、ゆっくりと近づき、背後に回る。

っ!

背後に回るといきなり和彦が履いている下のジャージに手を掛け、いきなり引き下げた。

下着と共に、、、

和彦は唖然とし、一瞬何が起こっているかわからない。

縛めをとかれた和彦の分身が勢い良くはね上がる。

太く怒張した逸物。

馬並みという表現が相応しい逸品。

グイッっと反り上がり、パンパンに膨らんだ鈴口からは透明で粘りけのある液が滲み出している。

デスクの向こうの校長が目を丸くしてみている。

筋肉のフォルムが美しい身体だ。

上半身はスベスベの若い肌。

胸毛は無い。

それが、臍の上の辺りからチョボチョボと黒い影が生まれ始め、股間に向かって三角に広がっていく。

そして逸物を中心に立派な黒色の繁みとなる。

そして、太く鍛えられた両足の程よい毛に繋がる。

スベスベの上半身と男らしい野性味を感じさせる下半身の見事な対比。

ほうっ、、、と、感心するように校長は見ている。

そして、白川は背後から和彦の裸体を見ている。

がっしりとした肩、広い背中には背筋の塊が浮かび、絞られた腰に向かう。

そして鍛えられてプリッと盛り上がる尻。

そして、ぶっとく逞しい両脚。

素晴らしい肉体。

それを、白川は憎々しげに見る。

「気を付けっ!」

白川が厳しい声で言う。

和彦は条件反射のように背筋を伸ばし、両手を伸ばす。

和彦は混乱の極みに達している。

「君は、教師として弛んでるっ!」

白川は冷たく言うと、校長のデスクの上から長く透明の定規を取り上げ、振り向き様、和彦のおっ立った逸物をビシャリと打つ。

和彦の巨根が衝撃でブルブルと揺れる。

先端から透明な我慢汁の飛沫が飛ぶ。

定規は止まらず、向きを変えると和彦の脇腹をビシッと打つ。

ヒッ!

和彦の短い悲鳴。

白川は無言のまま背後に回り、和彦のプリンとした尻、美しい逆三角形を描く背中をビシッビシッと定規で打ち付ける。

和彦の身体に赤い筋が刻まれていく。

「も、申し訳ありません、、、申し訳ありません、、、申し訳ありませんっ!」

和彦は同じ言葉を繰り返す。

その声はだんだん悲鳴のように大きくなっていく。

「学年主任っ!」

校長が鋭い声で言いながら、立ち上がり二人の近くに素早く移動する。

そして、白川の定規を持つ手を掴む。

「何をやっているんですかっ!これはハラスメントですっ!杉山先生、早く服を着なさいっ!」

顔が濃い赤と血の気の引いた青の斑になっている和彦は身を屈め、足元のジャージを引き上げる。

目には涙が浮かんでいる。

「学年主任、君は、教員室に戻りなさい」

校長が有無を言わせぬ口調で言う。

「で、ですが、校長、、、」

白川が、校長をすがるように見る。

「聞こえなかったのですか?ここは、私に任せて、あなたは業務に戻りなさい」

悔しさを滲ませ白川は校長室を後にする。

扉を閉める時に和彦の背を睨み付けて。

「さて、杉山先生」

「は、はい、、、」

「若いのだから生理現象は仕方がない」

和彦は身を縮めるように校長の言葉を聞く。

「しかし、場は考えないと。杉山先生は真面目ですから、きっと仕事に夢中になりすぎて、ストレスが溜まっていたのでしょう」

校長の低い声。

優しさに満ちている。

和彦の頬に涙がつうっと流れる。

「身体は正直です。ちゃんと発散しないと、無理がうまれる。きっと、今日の杉山先生のように。ですから、教師として全集中するのも大事ですか、たまには自分を労ってください」

そう言うと、校長は和彦の肩に手を回し、優しく力を入れる。

パンパンに張った和彦の心が癒される。

「校長先生、ぼ、ぼくは、教師失格です。。。なんで、こんなことに、、、自分がなさけない、、、もう、生徒の前に立てない、、、」

和彦はすすり泣きながら言い、校長の胸に頭を寄せた。

「杉山先生、たった一回の失態で志した教師の道を諦めるのですか?私は、あなたの熱意と資質を買っています。生徒達もあなたを慕っているじゃないですか。犯してしまった失態は自分自身の成長の糧にすれば良いだけです」

校長は和彦の頭に手をやり、優しく撫でる。

「私が、今まで一度も失態を犯さなかったとお思いですか?正直、他人には言えない失敗を犯したこともあります。他の先生たちも何かしら壁にぶつかってそれを乗り越えてますよ。だから、これからも堂々と生徒の前に立ってください。信じています」

和彦は咽び泣き出した。

校長はそっと和彦を抱き寄せる。

和彦は涙を止められなかった。

その一方で、校長の熱く優しい言葉に感謝すると同時に、自分の裸の背に回された校長の腕の感触をザワザワと喜びに感じている自身の身体に戸惑っている。

校長が身体を離し、クローゼットに向かう。

そこからジャージの上着を取り出す。

「これを着なさい」

和彦に手渡す。

「今日は、もう帰りなさい。私が送っていくよ」

校長の好意。

「いえ、私は、一人で帰れます」

「君の車は大駐車場にあるのではないか?」

そうだった。

和彦が通勤で使っている車は、校舎の奥まった裏にある大駐車場にある。

そこは校長室からは遠く、教室やグラウンド脇を通らなければならない。

生徒の目は避けられない。

勃起は全く収まる気配がない。

こんな状態で大駐車場に行くのは厳しい。

「校舎のすぐ脇に学園用の車が止めてある。私が運転して、君の家まで送っていくよ。明日は、バスか徒歩になるから不便かもしれないが、それは諦めてください」

和彦は、涙の浮かんだ目で校長の顔を見た。

                         













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