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第零章 プロローグ
伝説の勇者の物語
しおりを挟む『それ』は、突如として現れた。
生物でありながら、異形の存在であるモノ。
人智を超え、既存の生物学的存在から遥かに逸脱した『それ』は、平和だった世界を突如として混沌の渦に陥れた。
『それ』は、突如として現れては大地を吹き飛ばし、人々や動物の命を奪い、そして嘲笑うかのように忽然と姿を消す。
いつ現れるのか、そして何なのか全く予測できず、理解もできない『それ』は、まるで厄災そのものを体現しているようで、人々にとって恐怖の象徴そのものとなっていた。
やがて全てを奪い、蹂躙し、破壊する圧倒的な存在である神の如き力を持つ『それ』は、畏怖の念を込めていつしか『魔神』と呼ばれることになった。
そして『魔神』の恐怖による時代が、永らく続くこととなった。
しかし、人々の中で『魔神』を討伐しようとする者が現れた。
その者達は、武器を手に取って勇敢に『魔神』に立ち向かう姿から、勇者と呼ばれることとなる。
勇者と『魔神』の戦いは幾度となく続き、そして何世代も続いた。
流れる時代の中で、何人もの勇者は命を散らすが、しかし勇者の魂と意志は次の時代の勇者達へと引き継がれ、遂に一人の勇者が『魔神』討伐の悲願を達成する。
その勇者の名はレガリアといい、自分の百数倍にも及ぶ対格差を持つ『魔神』を、同じ志を持つ仲間達と共に討伐したのだった。
誰もが為し得なかった偉業を達成したレガリアは伝説の勇者と称えられ、そして彼の仲間達も伝説の戦士という称号を冠することとなる。
『魔神』討伐を果たしたのは、今から僅か二十年前のことであった。
だが、『魔神』討伐を果たしてから三年後。
今から十七年前。
討伐されたはずの『魔神』が、再び姿を現す。
歓喜に包まれていた世界は、再び混沌の渦に呑み込まれ、そして『魔神』による支配が始まろうとしていた。
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