チートはないけど異世界頑張って生きて、神様いつかぶっとばす!

桜花龍炎舞

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まさかの展開!?

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「そ、それはどう言う事?あのゴブリンの襲撃も予知されていた事ってことなの?」

 ルナは首を横にふる。

「いえ、あれは予知されていたものではありませんでした。私が聞いたお告げでは『近い内に黒髪の少年が現れる。その者とお主は身を結ぶこととなろう』との事でした。」

「え!?み、身を結ぶとは!?け、結婚的なやつで?」

 動揺を隠せずに声が裏返る。

 カッコ悪すぎて赤面する様を見てルナが初めて悪戯っぽくだが笑顔を見せた。

「フフ、救世主様は意外とシャイなのですね。」

 ボッフン!

 脳天から湯気が爆発した。

 顔を隠すように後ろを向き馬鹿みたいに脈打つ心臓を押さえ込む。

 無理無理無理無理無理!!

 死ぬ!

 もう死ぬ!

 死にまぁーすぅ!!

 可愛すぎてもう目もあわせらんねぇ!!

 し、しかしここで取り乱しては紳士となるには遠い道のりとなる。

 そう、何度も言うようだが俺は紳士なのだ。

 いつも平常心を保つのだ。

 ゆっくりと新呼吸し、気持ちを落ち着かせると、ふと気付いたことを口にしてみた。

「そのお告げって皆んなは知ってるの?」

「勿論です。巫女を通じての神のお告げは古くからクジャ族にとっては重宝されるもので、絶対的権限を持ちますので。」

 ははぁ~ん。

 つまりはあのカリュとかいう奴は、ずっとルナに惚れていたのに急にそんなお告げが降り、焦って暴挙にでてしまったというわけか。

 暴挙がエゲツなく最悪ではあったが‥

 カリュ、哀れなり。

 っつか神が前もって俺がくる事を知らせたのか?

 いや、黒髪とかいっぱいいるだろうし俺とはかぎらない。

 あのマルコメ野郎の何かの陰謀だろうか?

 ブツブツと色々考えているとルナが困った表情をしていた。

「何かお気に召せませんでしたか?」

 おっといかんいかん。

 人が喋ってる時に考えこむなど失礼だよな。

「あ、いや、ちょっと考えてただけ。ごめん。それより神のお告げで黒髪なんて奴はいっぱいいるだろ?俺じゃないんじゃない?」

 ルナは首を傾げた。

「いえ、この世界で黒髪は大変珍しくリンネ様ぐらいでしかあった事もございません。」

マジか。

「け、けど、仮にね、神は俺と身を結べと言ったのかもしれないけど、まさかだけど、本気とかじゃないよね?」

 ルナは少し悲しそうな表情を一瞬みせ、少し俺に近づき上目遣いで見つめてきた。

「私ではダメですか?」

 うわぁ。

 反則!反則だはそれ!

 はい!もうルナ優勝!!

 頭の中の機関車がポッポーだよ!

 け、けど流されちゃだめだ。

「ダメとかじゃないけど、やっぱりその‥なんてゆーか、けけけけ、結婚!とかになったら‥そ、
 その間には、あ、愛とかいるじゃん?」

 何を言ってるんだ俺は!

 もう死にたい!帰りたい!潜りたい!
 
 帰れないし、潜るって何!?って感じ!

 だがルナから帰ってきた言葉は思わぬ返答だった。

「それはもう大丈夫です。強き異性に命がけで救われ露わな姿まで見られた以上、心は既に決まっています。これが神のお告げでなかろうと貴方を選ぶ事でしょう。」

 真剣な眼差しで俺を見つめるルナ。

(へいへいへい!また参上してやったぜ相棒!お困りかい?)

 俺悪魔がまた現れた。

(いいじゃねぇかよ。やっちまえよ結婚!こんな好機もういつ来るかわかんねぇぞ。結婚すりゃこんなベッピンさんと毎日子作りパーリナイだ)

 こ、こここ、子作りパーリナイ!!?

 色んな妄想があたま一杯に広がり鼻血がでそうになると、叱咤するようにまた俺天使が現れる。

(いけません!!!良く考えなさい。貴方は本当にこの少女を愛しているのですか?愛無くしての結婚は相手に失礼というものですよ!)

(けっ!またでてきやがったなボケナスめ!お前の話はつまんねぇんだよ!!この偽善者が!!)

(偽善ではありません!当然の事です!)

 うわぁぁ~。

 俺は、俺はぁぁ!!!と頭を抱えていると、助け舟の如く、テントに誰かがやってきたようだ。

「ルナ様。よろしいでしょうか?」

「いいわよ。」

 ルナがそういうと、体つきのいい中年男性が入ってきて、俺を見るなり慌てて平手に拳を当て頭を下げた。

「おお、救世主さまはお目覚めで。この度はクジャ族の窮地を救って下さり感謝する。」

「い、いえ、貴方は?」

「これは失礼しました。私はこのクジャ族の守り人の団長、シャガールと申す。」

 守り人?

 皆んなやられたと思ったけど‥と、訝しむ表情を見せるとルナが教えてくれた。

「彼は集落の外で血をだして気絶しているのを見つけられ、一命をとりとめました。他数人も間一髪の所でしたが助かっています。」

「そうなんだ。」

 それは喜ばしい事だ!って元気よく言いたい所だけど、俺が来た時でもすでに何人かは倒れていて、守り人も数人は死んだのだろう。

 なんとも言えない感情で言葉を詰まらせると、シャガールが話を切り替えるようにルナに向く。

「おっとそういばルナ様。婚儀の儀式が整いましたがいかがなさいますか?」

 婚儀!?

「そうでしたね。ありがとうシャガール。ではリンネ様参りましょう。」

「え?ど、どこへ?」

 

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