チートはないけど異世界頑張って生きて、神様いつかぶっとばす!

桜花龍炎舞

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「ぶっとばす!」

 「やってみろよゴミがぁ!!」

 カリュがククリ刀を構え突っ込んでくる。

 そのスピードはゴブリンとは比べ物にならない。

 槍で威嚇するが、其れをカリュはスルリと躱し、その流れで俺の腹部に蹴りを入れる。

 体がくの字に折り曲がり息が吹き出る。

「グフゥ!!」

「ぐははは!誰が誰をぶっ潰すだって?」

 今度はアッパーが飛んできて顔面を直撃。

 右、左、右、左と何度も何度も俺の顔面を甚振る様に殴り続けられる。

 此奴マジ強い。

 やべぇ!ドンドン意識が朦朧としてきやがった。

 ゴブリン相手に戦っていたから自分を過信し過ぎた。

 ついこの間まで喧嘩だってした事なかったのだ。

 この手の言わばプロみたいな奴にいきなり勝てる訳がなんてないのだ。

  が、これも当たり前の事で覚悟の上だ。

 唯一俺がカリュに勝てるとするならば、この実力差によりカリュから出る余裕の隙だ。

 間違いなくコイツは現状俺を舐めている。

 コイツの実力ならば容易く俺を殺す事だって可能なのに遊ぶように痛めつけるのみ。

 これを利用しない手はないのだ。

「うおぉおぉ!!!!」

 がむしゃらに怒声をあげる。

 それをしたからって強くなる訳じゃないけど、勇気をかりたてれる。

 片手全体に体重が乗る様に槍をカリュに突き出した。

「ははは!馬鹿め!」

 チャギーン!!!

 俺の槍はカリュの持つククリ刀で切断され飛ばされた。

 が。その瞬間。

 俺はもう片方の手に無限収納から槍を取り出しカリュの身体を貫いた。

ズシュゥ!!!

「ば、‥バカな。何処から‥槍‥が」

  カリュに突き刺さる槍をまた収納し直すと、カリュはフラつき、一歩二歩と後退する。

 それを確認すると俺は強く握り拳を作る。

 「歯ぁ食い縛れや!!!」

全身全霊の力でカリュの顔面に拳を振り上げた。

「うおぁぁぁぁぁぁ!!!」

 ドカァァ!!!

 俺の拳がカリュの顔面にめり込み、吹き飛ぶようにドサッとカリュは地に崩れ落ちた。

「ぶっ潰す!!!って‥言ったろが。」

 そして俺も前に倒れる様に意識を手放した。

 〇〇〇〇。

 「う‥ん。」

  気を失っていたのか?と徐々に身体が目覚めていき、目を開けた。

 目を開けて見えたのはテントの天位一面に描かれた絵だった。

 非現実的な妖精や人とが結託し、悪魔と戦争をしている様な絵が様々な色彩により彩られ思わず感嘆の声を漏らす程の物だった。

 暫く眺め満足すると、次に状態を起こそうと手をつけようとすると、柔らかな物をムギュッと押し付けた。

「あぁん‥。」

 あぁん?

 艶やかな声に思わずギョッとし、その方へと視線を向ければ更にギョッとした。

 なんと隣でルナが寝ているではあーりませんか!

 なぁぁぁ!!!?ななな!何故こんな所にルナさんが?いや、っつか何てエロい格好をしているんだ。
 
 露出度の多い民族衣装から見える綺麗な褐色肌が更にエロさを際立たせる。

思わず生唾を飲み込み、もう片方の手もワキワキと胸に近づいて行く。

 だって男の子だもん!

 仕方ないよね?こんなの誰だってこうなるでしょ。

  手は自然とルナの胸に触れる。改めて触り、尋常じゃないスライムみたいな弾力に手が弾かれ感動、そしてそのまま突起物に触れる。

「う‥。あ‥。」

 艶めかしい声が漏れる。

ダメだぁ!!!理性が効かねぇ!!

 俺の唇は自然とルナの唇に吸い寄せられて行くと急にルナの目が開かれた。

 !!!?

 コンマ数十秒と行った所だろう。

 一瞬にして何も無かったかのようにのけ反り反対を向く。

 心臓に剣を刺された様な驚きで恐る恐る振り返る。

 まだ寝ぼけ目蓋のルナに軽く手をふった。

「ど、どうも~」

 誤魔化すにしてももっといいやり方があっただろうと思ったがルナはパッと起き上がり、慌てて髪を整えた。

「め、目が覚めたのですね。私ったらうたた寝を失礼しました。」

 その言葉にホッと胸を撫で下ろす俺。

 どうやら気付いてないようだ。多分‥

 いや、そう言う事にしておこう。

 これだからDTはダメなんだ。

 理性をすぐ飛ばしてしまうからな。

 男はどんな時でも冷静でかつ紳士であるべきなのだ!

 平常心を取り戻した俺はある事に気づく。

 身体の傷口が一つ残らず無くなっていたのだ。

 自然治癒?そんな類いではない。

 まるで魔法で治したような感じだ。

「あ、あの。」

 少しの沈黙の間が耐え切れなかったのかルナが話をふってきた。

「昨日はありがとうございました。」

 ルナは俺に頭を下げる。

 昨日?

 そうか、気絶してそのまま翌朝まで寝てたというわけか。

 なんだかんだで疲れていたのかな?

 「あ、あぁーえーと。ま、まぁ成り行き?的な?それより、この身体の傷って‥」

 「あ、はい。治癒魔術で治させて頂きました。」

 治癒魔術!?

 治癒魔術って言ったよね?

 ゴブリンがいたのだからあるだろうと思ったがやっぱり魔法はあった。

 驚きを隠せなかったのか、ルナは訝しむ様に俺を見る。

「あの、どうかされましたか?」

「い、いやいや、どうもないけど‥」

 ‥‥

 またしばしの沈黙。

 これだからダメなんだよなぁ。

 女の子を前にするとどうしても上がってしまって気の利いた言葉を発せないのだ。

 そんな奴が DTを卒業なんて烏滸がましい事この上ない。

 途中で止まって良かったよ本当。

 それを察してとかではないがルナがまた話しを切り出す。

「カリュとは昔から良く遊んだ中だったのですが、まさかこんな事になるなんて思いもしませんでした。」

 ルナは悲しそうな表情で俯いてしまった。

「あ、か、カリュね。そうか‥幼なじみの裏切り‥か。」

 嫌な事を思いだす。

 だがルナの悲しみに比べれば俺のは下らないので今は置いておこう。

 昔の事だ。

 忘れたい過去だな。

 しかしこう言う時、どう声をかければ良いものだろうか?

 元気出せよベイビー!

 いや、それは馬鹿の発言だろう。

 えぇい!暗い話は無しだ!

 取り敢えず話を変えて自己紹介でもしてみるか。

「え、えーと。自己紹介がまだだったよね?俺の名前は神崎 輪廻カミサキ リンネ。傷口を治してくれてありがとう。よ、宜しく。」

手を差し出すと、ルナも忘れてたと言わんばかりに慌てて言葉をかえす。

「も、申し訳ございません。私としたことが!
私はこのクジャ族の巫女、ルナ・ランディールです。貴方の事は神のお告げにより存じておりました。」

 思わぬ言葉にキョトンと惚けてしまった。

「はい?」



 



 

 

 

 

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