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第五章 聖樹の都
32話 岐路
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トレンティア兵とレジスタンス兵が激しく衝突した町、パーティルで……、その戦後においては、嘘みたいに穏やかな日々が流れていた。それは端的に、役目の終わった兵士にとっては。
僕達がのんびりとして感じられる日々にも、当然忙しなく動いていく状況の中で、駆け回る人はいる。戦いさえ終われば暇になった僕達と違い、共に戦った仲間達はめいめいに戦後の役目に追われていた。
ロードは言わずともがな講和会議に駆けずり回っているし、バルドなどもパーティルの商会に繋がりがあった関係で、町人の裏方としてそちらの駆け引きに巻き込まれているらしい。
そして戦闘で壊滅的な被害を被ったヒューグ隊はというと、かろうじて生き残った隊員で連絡を取り合い、隊長亡き後の動きについて協議が行われ始めたようだった。
戦いから一週間も経とうという頃、僕はようやくその代表格であるモルズと話すことができた。しかしとてもゆっくり落ち着けるところではない……、戦いのために損壊した家屋の片付けにとりかかっている彼らの元に、横から話しかけるという形で。
「まあ滞在ついでに頼まれ仕事でやってるんだ。私達からすれば正義の戦いだが、地域の住民からしたらいい迷惑だからな。少しでも償えることがあればやるさ」
そう語って瓦礫の片付けに立ち会う姿は、あの残虐非道と名高いヒューグ隊にはとても似つかわしくないように見えた。
「今ヒューグ隊は臨時に私が指揮をとっている。といっても、生き残った隊員の数は多くないが……」
モルズは片腕がないため、瓦礫の片付けにも参加していないようだ。ただそこに立って部下達を見守っている。
「それで、わざわざこんな所まで訪ねさせて悪かったな。私に何か聞きたいことが?」
モルズはこちらを向いて言った。僕はすぐに本題を切り出す。
「ガロンを探している。生き残っていたと思うがどこにいった?」
ああ、と言ってモルズは眉を寄せてしまった。
「それが、ヒューグ殿が亡くなったのを受けてか……、こつ然と消えてしまった」
「は」
呆気ない答えに、思わず僕も変な相槌を打った。
「もともとガロンは、パーティルの任務に向かう直前に隊長が傭兵として雇い入れた男だ。あいつが連れていた……その、人形兵というのか。あれもガロンが元から独自で率いていたもので、私を含め他の隊員は関わってなくてな。雇い主であるヒューグ殿が亡くなってしまったから、役目を終えたと思って去っていったのだろう」
モルズは淡々と言った。はあ、と僕はため息をついて頭を掻いた。
「あいつに何か用事だったか?」
聞かれて、なんとなく瓦礫の方に視線を移した。
「その人形兵の出どころが僕達も気になったから、確かめておこうと思っただけだ。……消えてしまったなら仕方がないな。まあ、ありがとう。それじゃ」
用件を終えて僕はさっさと歩き出す。僕の愛想の無さに、モルズも不思議そうな顔を向けてきていた。
「ところで魔術師殿と、ヨン殿はこれからどうされるつもりで?」
そう聞いてきたので、一応足を止めて振り向いた。
「さあ……」
そんな曖昧な返事だけをすると、モルズもそれ以上は何も言わなかった。また僕は歩き出して、パウルに報告をするため帰り道に向かった。
僕達もロードからの報酬でかなりの余裕ができたが、次の仕事は探すのか、探すならどこで探すのか、はっきりと決まってはいなかった。
レジスタンス活動を続けるのなら、ひとまずパーティルの動向が落ち着くまでは見守ってから、また次の戦地を探すことになるだろう。
しかしそこでパウルが出した希望は、ガロンが率いていた人形兵の出どころを探ることだった。
聞けばフェリアと、そしてガロンが連れていたウィルという人形を作ったのはミョーネという女で、パウルとは過去に恋仲にあった者らしい。
僕から見れば、魔道人形という存在はおぞましいばかりのものだが、それでもパウルからすれば恋人の形見のようなものなのだろうか。それを探りたくなるのも当然かもしれない。
「魔道人形は生きた人間、それも年若い子どもや若者を犠牲にして作られる。下手な殺人より非人道的なのは言うまでもない。そんな凶行をミョーネが繰り返していた……、もしかしたらあいつがそうまで狂っちまった原因のうちに、俺も入ってるかもしれんからな。さすがに思う所もあるさ。できることならあんな残酷な代物、根絶させたい」
パウルはそう語る。それは必ずしもズミのレジスタンス活動に直結することではないかもしれないが、パウルのその気持ちを無下にしてまで反対する気は僕にも起きなかった。
……ミョーネという女と僕は関わりがないが、今までの戦いで人形兵を見てきただけでも、あんな残酷な行い、僕だって止められるなら止めたいと思う。パウルが「根絶を」と望むのなら、あえて拒むこともない。
しかし、ひとまず身近な手がかりであるガロンに話を聞こうと思ったのだが……こつ然と消えてしまったと言う。早速手詰まりということになるが、パウルはどうするのだろうか。
考えながら歩いていると、驚いたことに道端にその姿を見つけた。なんで外にいるのだろう……。見れば、どうやら誰かと話しているらしい。
建物のすぐ傍で、フードを被って顔を隠した怪しい出で立ちの魔術師は、薄汚れた服を着た浮浪者風の男と何かを話している。何やら、魔術師の手はばたばたと動かしたり手振りで円を書いてみせたりと忙しそうである。
僕が近付くと彼らがこちらを振り向いた。
「ああ、ヨン」
気の抜けた声で呼んでくるので、僕は呆れてやる。
「こんな昼間から外で何してるんだよ……」
「天気がいいのに引きこもってるのもと思ってな、ロスロと喋ってたんだよ。このおっさん、ボスから魔法を教わってるらしくてよ。俺からもいろいろアドバイスをだな」
ロスロは相変わらず感情の薄い顔で、うむ、と言って頷いた。いつの間にか仲良くなっているらしい。
ともかく僕はロスロには構わず、入手したばかりの話をパウルに共有する。
「モルズに会ったけど、ガロンはヒューグが死んだのを聞いて消えたらしいよ。どこ行ったかもわからないし、人形兵についてはモルズ達も元から知らないらしい」
そう報告すると、パウルはがっくりと不機嫌な表情を浮かべた。
「えぇ……? なんだよ、フェリアの身柄を欲しがってたって聞いたから少しは粘ってくると思ったんだがな……。なんとか探し出して追っかけるしか……」
パウルは首を傾げながらそう考え込んだ。横からぬっと、突っ立ったままのロスロが口を挟む。
「人形兵を探しているのか」
「ああ。……そうだロスロ、お前のボスんとこでなんか情報とかないのか?」
「ある」
ロスロは淡々とした調子で言った。あるのかよ! とパウルは勢いよく突っ込みを入れたが、ロスロの調子は変わらない。
「ご主人様も、近年ズミで目撃される魔道人形については関心を寄せていた。本国にも報告を送って情報のやりとりをしていたはずだ。恐らく何か知っている」
それを聞いてパウルはうげえ、と声を漏らした。
「本国に報告って……、フェリアのことも報告されてんのかな……」
そう言って頭を抱えてしまった。ロスロは微動だにしない。
「恐らくお前たちに関わることは何も報告していない。レジスタンスへの関与を知られると困る」
それもそうか、と言ってパウルはすぐに背筋を伸ばして頷いた。なんだか寸劇を見ているような気分になる二人だ。
「となると、そんじゃ次はおたくのボスを訪ねないとな……」
そうパウルが言ったが、ロスロは首を振った。
「ご主人様は多忙だ。訪ねてもいつ会えるか分からん」
またパウルが不機嫌な顔になる。
「……私からご主人様に報告しておこう。会う時間ができそうになればこちらから連絡する」
「そいつはありがとさん。頼んだぜ……」
パウルはそうロスロに言いながらも、疲れた様子でため息をついていた。なかなか、状況は思うほど迅速には進まないものだ。
更に数日が過ぎた頃、パーティルの街中は凄まじい熱気に包まれた。朝から何事かと、僕も驚いて宿から飛び出したほどだ。
道行く民衆が沸いている、ズミの民達が。それはパーティルの商会長とトレンティアの外交官が交わしていた講和が無事結ばれたことによるものだった。
町の広場で多くの民が見守る中、眩しい日光がその代表者達を照らした。急ごしらえに作られた舞台の上に机が引き出され、そこでロード・レイン・クラネルトが書類に名前を走らせる。その瞬間に大きな声援が湧き上がる。
「神聖なるトレント、慈愛深きレインよ、この祝福の時をどうか共に……」
独り言のように言ったロードの祈りの、しかしその意味を理解するものは幾ばくもいないだろう。
その様子を遠くから眺め、魔術師はぼそりとこぼした。
「血門を開いたな。あの書類、ちゃんと魔力照合にかけたほうがいい」
言葉の詳しい意味は分からないが、その口ぶりからなんとなく雰囲気は察せた。僕はうんざりとした表情をして見せる。
せっかく民衆が講和の締結に喜んでるのに、考えているのは陰謀ばかりか。貴族というのは本当に面倒だ。
その講和では、トレンティア軍の駐在を許すものの、ズミ人による自衛組織を持つ権利の保障、その上での相互不戦条約、関税に関わってズミ人の部分的な自治権を認めることなどが結ばれたらしい。
……よく分からないが、ともかく民衆が喜んでいるのだから、それはきっとズミ人にとっていい話だったのだろう。
その日の午後には早速ロスロから連絡があり、ようやく役目から開放されたロードへの面会が許された。街の雰囲気ががらりと変わった後も、僕達が訪ねるのはやはり裏口から、であるが。
応接間まで通ると、そこにはつやつやと輝かんばかりに爽快な笑顔のロードがいた。その眩しさを見てパウルなどは呆れた顔を浮かべるほどだ。
パウルの見立てによると、彼は締結の証書に何か魔法で細工をしていたらしいが……この期に至ってそれを指摘するつもりもないらしい。パウルは素知らぬ顔で、出された紅茶を飲んでいた。
「まあとりあえずはお疲れさんと言っておくか。俺達からの用件はロスロから聞いているな?」
「相変わらずせっかちですねあなた達は。もう少し丁寧に私の努力を労ってくださってもいいでしょうに。国からの圧力と板挟みにあいながらあそこまでの条件を引き出すのは本当に苦労したんですよ」
ロードは愚痴っぽく言いながらも笑っていた。パウルは「はいはい」などと関心もなさそうに聞き流していた。
「まあ良いでしょう。当然あなた方にもいい報せをする準備はできています。何やら魔道人形に興味をお持ちのようで……、いえ、他でもないあなた方が連れておられるのですからそれも当然でしょうが……」
そうゆったりとした口調になると、いつもの妖しい作り笑顔、という印象が強まる。
「ズミで魔道人形が目撃されていることは、少数ながらトレンティア軍でも把握していたことです。期間で言えばここ一年ほどのことですね」
「一年……」
パウルはロードの顔ではなく紅茶を睨みながら、その言葉を繰り返した。
「しかしあなたなら御存知でしょうが、魔道人形を扱う魔術はトレンティアでは禁忌とされ、表立ってそれが生産されることはありません。どこからその技術が流出したのか……、はっきり言って謎……、いえ、推測することはできてもそれはあまりに恐ろしい疑惑になってしまうでしょう」
ロードは何かもったいぶった様子で言葉尻を濁したが、それが語った内容は初耳だった。トレンティアでは禁忌とされていると……。あの存在のおぞましさを思えばそれも当然か、という思いもするが。
「恐ろしい疑惑か、なるほど」
パウルもなにか意味を含めたような相槌を打つ。
「トレンティアでは、ズミでの魔道人形目撃情報を受けて、つい最近、王室魔道学会に緊急会議室が立ちました。そして、後援者の筆頭には他でもないクロス・ギルバート様のお名前が上がっています」
ロード涼しげな声で語る内容は……生憎、僕には何の話か全く分からない。ぼんやりと同席しながら、ただ紅茶を味わっていた。
しかしその話を、当然のごとくパウルは理解しているようだった。どこか真剣な面持ちでロードを見つめては、すぐに何かを考え込み始めた。
「なんだそりゃ。軍じゃなくて学会? それをギルバートが後援って……、絶対何か企んで……議員の名簿は?」
ロードはきょとんとしてパウルを見返した。
「さすがにそんなものはここにはありませんよ。……しかしレーンさん、やはりあなたは話が早いですね」
パウルはハッとして彼から目を逸らして……すぐに舌打ちをした。
そういえばこいつ、ただの脱走兵にしては魔法に詳しすぎるとかでロードに正体を怪しまれているんだったな、なんて僕は他人事にそれを眺める。
「で、それのどこがいい報せなんだよ」
パウルは不機嫌に言うが、ロードはそこで一層笑みを美しく作った。
「いい報せはここからです。今回の件が片付いて、私も一旦帰国することにしたのですが……、レーンさん、あなたにはそれに伴い、このロード・レイン・クラネルトの召使いとして……トレンティアの王都ベルタレイクスへ渡る選択があります」
ロードがそう言ってのけた言葉には、思わず僕も眉を寄せて顔を上げた。パウルなどは呆気にとられて、今にも叫び声を上げそうな顔をした。
しかし実際叫びはせず、驚きと戸惑いとバツの悪さが混ざったような変な表情を固まらせて黙ってしまう。それに追い打ちをかけるように、ロードはくすくすと笑いながら彼を誘う。
「ベルタスへ行けば、その秘密の議会の内容を、現地でリアルタイムで追うことができますよ。今まで“禁忌”の壁に阻まれていた学者達がこぞって人体魔術を研究するでしょうね。その先で、もしかすると魔道人形のズミでの流通経路も明るみに出てしまうかもしれません」
そう滑らかに喋るロードに、パウルは片手の平を突き出して制止をかけた。
「ちょっ……、ちょっと待て! 少し黙れ!」
そんな苦しそうな声を受けて、ロードは微笑んだまますんと言葉を止めた。パウルは疲れた顔で彼を見る。
「……あのな。俺はただ、ズミで魔道人形使って悪さしてる悪党がいるみたいだから気になっただけなんだ。そのー……、ズミの悪党を退治できればそれでいいんだよ。そんなでかい話をされてもな……」
ロードはすとんと表情から笑みを消した。
「なんですか、急に張り合いがなくなりましたね。私の手にかかれば、件の議員名簿だって手に入れることはできると思いますが……」
「ああ、いい、もうそれはいい。いいから、ズミでの魔道人形の目撃地とか、ガロンの居場所とか、そういう手がかりはないのか」
焦ったようなパウルの様子を、ロードは無表情でじっと見つめてから、やがて小さくため息をついた。
「ガロンの居場所は残念ながら、私の方でも掴んではいません。魔道人形の目撃地の情報は……軍が管理していることなので入手には時間がかかると思いますが……。しかし結局流通経路を押さえるなら本国からの経緯を調べる必要はあるでしょう。せっかく渡る手配をすると言ってるのですから、乗ってくださってもいいでしょうに」
パウルは両手を広げて首を振った。
「だから俺は国に帰る気なんかねえって言っただろ……」
「お仲間と離れるのが困るのであればぜひ、ヨンさんやジュリさんもご一緒に」
ロードはにこりと笑った。僕は反射的に眉をひそめた。パウルは焦った顔のままで……、苦しそうに言葉に詰まらせた。
ロードは微笑みながらパウルの反応を楽しんでいる。パウルはぐっと目を瞑ったり頭を抱えたりしながら迷って、やがてがくりと項垂れた。
「……少し考えさせてくれ……」
その頭を見下ろして、ロードは綺麗な笑顔を決めた。
「良い返事をお待ちしております」
……話は聞いていて分かるような分からないようなものだったが、つまりロードはパウルをトレンティアに連れて行きたがっているらしい。前会った時もよほどパウルの腕を気に入ってる様子だったから、何が何でも自分の部下にしたいのかもしれない。
対してパウルは悩ましい様子である。「お貴族様も金のために利用してやるだけだ」なんていつかは笑っていたくせに、すっかり相手のペースに巻き込まれているではないか。
「確かに人形のこと調べるなら本国の学会もいいっちゃいいんだが……、そんなとこまで行かなくてもガロンさえ押さえれば……。だがその背後にトレンティアの組織が関わってる可能性も確かに否めない。俺としちゃあ満更でもない話だが、ヨンお前、そんなとこまで付いてくる気になるか?」
ロードの屋敷から宿屋へ帰る道中、パウルは困った顔で聞いてきた。他人事のように聞いていたが、パウルが迷っている以上、僕にも無関係ではいられない。面倒だが、考えなくてはいけないらしい。
腐れ縁ではあるが、ここまで同行したのだからパウルと別れるという事態は僕としても避けれるなら避けたい。もし彼と離れたら、一人で当てもなく放浪しなくてはいけなくなってしまう。
かと言ってトレンティアまで行くかと言われると、当然気は進まない。
確かに魔道人形のことを探りたいと言った彼の意見に異論は挟まなかったが、さすがに祖国を離れてまでやることか、という思いは出てきてしまう。それも行き先は他でもない、憎むべき敵国だ。
しかしそれならやっぱり、パウルは一人でトレンティアに帰ってしまうのだろう。彼も僕とは離れたくないと思ってくれてはいるらしいが……、魔道人形の調査のため、そしてほかでもない故郷に帰ることのできる機会となれば、さすがにそれを選びたいだろう。
僕もレジスタンスとしての選択をするなら、ここでこのトレンティア人とは別れるのが賢明というものだろうか。
うーん、と言って俯いてしまった僕と並んで、パウルもとぼとぼと歩く。特に寄り道をする用事もないから、宿屋へと真っ直ぐに。
僕達がのんびりとして感じられる日々にも、当然忙しなく動いていく状況の中で、駆け回る人はいる。戦いさえ終われば暇になった僕達と違い、共に戦った仲間達はめいめいに戦後の役目に追われていた。
ロードは言わずともがな講和会議に駆けずり回っているし、バルドなどもパーティルの商会に繋がりがあった関係で、町人の裏方としてそちらの駆け引きに巻き込まれているらしい。
そして戦闘で壊滅的な被害を被ったヒューグ隊はというと、かろうじて生き残った隊員で連絡を取り合い、隊長亡き後の動きについて協議が行われ始めたようだった。
戦いから一週間も経とうという頃、僕はようやくその代表格であるモルズと話すことができた。しかしとてもゆっくり落ち着けるところではない……、戦いのために損壊した家屋の片付けにとりかかっている彼らの元に、横から話しかけるという形で。
「まあ滞在ついでに頼まれ仕事でやってるんだ。私達からすれば正義の戦いだが、地域の住民からしたらいい迷惑だからな。少しでも償えることがあればやるさ」
そう語って瓦礫の片付けに立ち会う姿は、あの残虐非道と名高いヒューグ隊にはとても似つかわしくないように見えた。
「今ヒューグ隊は臨時に私が指揮をとっている。といっても、生き残った隊員の数は多くないが……」
モルズは片腕がないため、瓦礫の片付けにも参加していないようだ。ただそこに立って部下達を見守っている。
「それで、わざわざこんな所まで訪ねさせて悪かったな。私に何か聞きたいことが?」
モルズはこちらを向いて言った。僕はすぐに本題を切り出す。
「ガロンを探している。生き残っていたと思うがどこにいった?」
ああ、と言ってモルズは眉を寄せてしまった。
「それが、ヒューグ殿が亡くなったのを受けてか……、こつ然と消えてしまった」
「は」
呆気ない答えに、思わず僕も変な相槌を打った。
「もともとガロンは、パーティルの任務に向かう直前に隊長が傭兵として雇い入れた男だ。あいつが連れていた……その、人形兵というのか。あれもガロンが元から独自で率いていたもので、私を含め他の隊員は関わってなくてな。雇い主であるヒューグ殿が亡くなってしまったから、役目を終えたと思って去っていったのだろう」
モルズは淡々と言った。はあ、と僕はため息をついて頭を掻いた。
「あいつに何か用事だったか?」
聞かれて、なんとなく瓦礫の方に視線を移した。
「その人形兵の出どころが僕達も気になったから、確かめておこうと思っただけだ。……消えてしまったなら仕方がないな。まあ、ありがとう。それじゃ」
用件を終えて僕はさっさと歩き出す。僕の愛想の無さに、モルズも不思議そうな顔を向けてきていた。
「ところで魔術師殿と、ヨン殿はこれからどうされるつもりで?」
そう聞いてきたので、一応足を止めて振り向いた。
「さあ……」
そんな曖昧な返事だけをすると、モルズもそれ以上は何も言わなかった。また僕は歩き出して、パウルに報告をするため帰り道に向かった。
僕達もロードからの報酬でかなりの余裕ができたが、次の仕事は探すのか、探すならどこで探すのか、はっきりと決まってはいなかった。
レジスタンス活動を続けるのなら、ひとまずパーティルの動向が落ち着くまでは見守ってから、また次の戦地を探すことになるだろう。
しかしそこでパウルが出した希望は、ガロンが率いていた人形兵の出どころを探ることだった。
聞けばフェリアと、そしてガロンが連れていたウィルという人形を作ったのはミョーネという女で、パウルとは過去に恋仲にあった者らしい。
僕から見れば、魔道人形という存在はおぞましいばかりのものだが、それでもパウルからすれば恋人の形見のようなものなのだろうか。それを探りたくなるのも当然かもしれない。
「魔道人形は生きた人間、それも年若い子どもや若者を犠牲にして作られる。下手な殺人より非人道的なのは言うまでもない。そんな凶行をミョーネが繰り返していた……、もしかしたらあいつがそうまで狂っちまった原因のうちに、俺も入ってるかもしれんからな。さすがに思う所もあるさ。できることならあんな残酷な代物、根絶させたい」
パウルはそう語る。それは必ずしもズミのレジスタンス活動に直結することではないかもしれないが、パウルのその気持ちを無下にしてまで反対する気は僕にも起きなかった。
……ミョーネという女と僕は関わりがないが、今までの戦いで人形兵を見てきただけでも、あんな残酷な行い、僕だって止められるなら止めたいと思う。パウルが「根絶を」と望むのなら、あえて拒むこともない。
しかし、ひとまず身近な手がかりであるガロンに話を聞こうと思ったのだが……こつ然と消えてしまったと言う。早速手詰まりということになるが、パウルはどうするのだろうか。
考えながら歩いていると、驚いたことに道端にその姿を見つけた。なんで外にいるのだろう……。見れば、どうやら誰かと話しているらしい。
建物のすぐ傍で、フードを被って顔を隠した怪しい出で立ちの魔術師は、薄汚れた服を着た浮浪者風の男と何かを話している。何やら、魔術師の手はばたばたと動かしたり手振りで円を書いてみせたりと忙しそうである。
僕が近付くと彼らがこちらを振り向いた。
「ああ、ヨン」
気の抜けた声で呼んでくるので、僕は呆れてやる。
「こんな昼間から外で何してるんだよ……」
「天気がいいのに引きこもってるのもと思ってな、ロスロと喋ってたんだよ。このおっさん、ボスから魔法を教わってるらしくてよ。俺からもいろいろアドバイスをだな」
ロスロは相変わらず感情の薄い顔で、うむ、と言って頷いた。いつの間にか仲良くなっているらしい。
ともかく僕はロスロには構わず、入手したばかりの話をパウルに共有する。
「モルズに会ったけど、ガロンはヒューグが死んだのを聞いて消えたらしいよ。どこ行ったかもわからないし、人形兵についてはモルズ達も元から知らないらしい」
そう報告すると、パウルはがっくりと不機嫌な表情を浮かべた。
「えぇ……? なんだよ、フェリアの身柄を欲しがってたって聞いたから少しは粘ってくると思ったんだがな……。なんとか探し出して追っかけるしか……」
パウルは首を傾げながらそう考え込んだ。横からぬっと、突っ立ったままのロスロが口を挟む。
「人形兵を探しているのか」
「ああ。……そうだロスロ、お前のボスんとこでなんか情報とかないのか?」
「ある」
ロスロは淡々とした調子で言った。あるのかよ! とパウルは勢いよく突っ込みを入れたが、ロスロの調子は変わらない。
「ご主人様も、近年ズミで目撃される魔道人形については関心を寄せていた。本国にも報告を送って情報のやりとりをしていたはずだ。恐らく何か知っている」
それを聞いてパウルはうげえ、と声を漏らした。
「本国に報告って……、フェリアのことも報告されてんのかな……」
そう言って頭を抱えてしまった。ロスロは微動だにしない。
「恐らくお前たちに関わることは何も報告していない。レジスタンスへの関与を知られると困る」
それもそうか、と言ってパウルはすぐに背筋を伸ばして頷いた。なんだか寸劇を見ているような気分になる二人だ。
「となると、そんじゃ次はおたくのボスを訪ねないとな……」
そうパウルが言ったが、ロスロは首を振った。
「ご主人様は多忙だ。訪ねてもいつ会えるか分からん」
またパウルが不機嫌な顔になる。
「……私からご主人様に報告しておこう。会う時間ができそうになればこちらから連絡する」
「そいつはありがとさん。頼んだぜ……」
パウルはそうロスロに言いながらも、疲れた様子でため息をついていた。なかなか、状況は思うほど迅速には進まないものだ。
更に数日が過ぎた頃、パーティルの街中は凄まじい熱気に包まれた。朝から何事かと、僕も驚いて宿から飛び出したほどだ。
道行く民衆が沸いている、ズミの民達が。それはパーティルの商会長とトレンティアの外交官が交わしていた講和が無事結ばれたことによるものだった。
町の広場で多くの民が見守る中、眩しい日光がその代表者達を照らした。急ごしらえに作られた舞台の上に机が引き出され、そこでロード・レイン・クラネルトが書類に名前を走らせる。その瞬間に大きな声援が湧き上がる。
「神聖なるトレント、慈愛深きレインよ、この祝福の時をどうか共に……」
独り言のように言ったロードの祈りの、しかしその意味を理解するものは幾ばくもいないだろう。
その様子を遠くから眺め、魔術師はぼそりとこぼした。
「血門を開いたな。あの書類、ちゃんと魔力照合にかけたほうがいい」
言葉の詳しい意味は分からないが、その口ぶりからなんとなく雰囲気は察せた。僕はうんざりとした表情をして見せる。
せっかく民衆が講和の締結に喜んでるのに、考えているのは陰謀ばかりか。貴族というのは本当に面倒だ。
その講和では、トレンティア軍の駐在を許すものの、ズミ人による自衛組織を持つ権利の保障、その上での相互不戦条約、関税に関わってズミ人の部分的な自治権を認めることなどが結ばれたらしい。
……よく分からないが、ともかく民衆が喜んでいるのだから、それはきっとズミ人にとっていい話だったのだろう。
その日の午後には早速ロスロから連絡があり、ようやく役目から開放されたロードへの面会が許された。街の雰囲気ががらりと変わった後も、僕達が訪ねるのはやはり裏口から、であるが。
応接間まで通ると、そこにはつやつやと輝かんばかりに爽快な笑顔のロードがいた。その眩しさを見てパウルなどは呆れた顔を浮かべるほどだ。
パウルの見立てによると、彼は締結の証書に何か魔法で細工をしていたらしいが……この期に至ってそれを指摘するつもりもないらしい。パウルは素知らぬ顔で、出された紅茶を飲んでいた。
「まあとりあえずはお疲れさんと言っておくか。俺達からの用件はロスロから聞いているな?」
「相変わらずせっかちですねあなた達は。もう少し丁寧に私の努力を労ってくださってもいいでしょうに。国からの圧力と板挟みにあいながらあそこまでの条件を引き出すのは本当に苦労したんですよ」
ロードは愚痴っぽく言いながらも笑っていた。パウルは「はいはい」などと関心もなさそうに聞き流していた。
「まあ良いでしょう。当然あなた方にもいい報せをする準備はできています。何やら魔道人形に興味をお持ちのようで……、いえ、他でもないあなた方が連れておられるのですからそれも当然でしょうが……」
そうゆったりとした口調になると、いつもの妖しい作り笑顔、という印象が強まる。
「ズミで魔道人形が目撃されていることは、少数ながらトレンティア軍でも把握していたことです。期間で言えばここ一年ほどのことですね」
「一年……」
パウルはロードの顔ではなく紅茶を睨みながら、その言葉を繰り返した。
「しかしあなたなら御存知でしょうが、魔道人形を扱う魔術はトレンティアでは禁忌とされ、表立ってそれが生産されることはありません。どこからその技術が流出したのか……、はっきり言って謎……、いえ、推測することはできてもそれはあまりに恐ろしい疑惑になってしまうでしょう」
ロードは何かもったいぶった様子で言葉尻を濁したが、それが語った内容は初耳だった。トレンティアでは禁忌とされていると……。あの存在のおぞましさを思えばそれも当然か、という思いもするが。
「恐ろしい疑惑か、なるほど」
パウルもなにか意味を含めたような相槌を打つ。
「トレンティアでは、ズミでの魔道人形目撃情報を受けて、つい最近、王室魔道学会に緊急会議室が立ちました。そして、後援者の筆頭には他でもないクロス・ギルバート様のお名前が上がっています」
ロード涼しげな声で語る内容は……生憎、僕には何の話か全く分からない。ぼんやりと同席しながら、ただ紅茶を味わっていた。
しかしその話を、当然のごとくパウルは理解しているようだった。どこか真剣な面持ちでロードを見つめては、すぐに何かを考え込み始めた。
「なんだそりゃ。軍じゃなくて学会? それをギルバートが後援って……、絶対何か企んで……議員の名簿は?」
ロードはきょとんとしてパウルを見返した。
「さすがにそんなものはここにはありませんよ。……しかしレーンさん、やはりあなたは話が早いですね」
パウルはハッとして彼から目を逸らして……すぐに舌打ちをした。
そういえばこいつ、ただの脱走兵にしては魔法に詳しすぎるとかでロードに正体を怪しまれているんだったな、なんて僕は他人事にそれを眺める。
「で、それのどこがいい報せなんだよ」
パウルは不機嫌に言うが、ロードはそこで一層笑みを美しく作った。
「いい報せはここからです。今回の件が片付いて、私も一旦帰国することにしたのですが……、レーンさん、あなたにはそれに伴い、このロード・レイン・クラネルトの召使いとして……トレンティアの王都ベルタレイクスへ渡る選択があります」
ロードがそう言ってのけた言葉には、思わず僕も眉を寄せて顔を上げた。パウルなどは呆気にとられて、今にも叫び声を上げそうな顔をした。
しかし実際叫びはせず、驚きと戸惑いとバツの悪さが混ざったような変な表情を固まらせて黙ってしまう。それに追い打ちをかけるように、ロードはくすくすと笑いながら彼を誘う。
「ベルタスへ行けば、その秘密の議会の内容を、現地でリアルタイムで追うことができますよ。今まで“禁忌”の壁に阻まれていた学者達がこぞって人体魔術を研究するでしょうね。その先で、もしかすると魔道人形のズミでの流通経路も明るみに出てしまうかもしれません」
そう滑らかに喋るロードに、パウルは片手の平を突き出して制止をかけた。
「ちょっ……、ちょっと待て! 少し黙れ!」
そんな苦しそうな声を受けて、ロードは微笑んだまますんと言葉を止めた。パウルは疲れた顔で彼を見る。
「……あのな。俺はただ、ズミで魔道人形使って悪さしてる悪党がいるみたいだから気になっただけなんだ。そのー……、ズミの悪党を退治できればそれでいいんだよ。そんなでかい話をされてもな……」
ロードはすとんと表情から笑みを消した。
「なんですか、急に張り合いがなくなりましたね。私の手にかかれば、件の議員名簿だって手に入れることはできると思いますが……」
「ああ、いい、もうそれはいい。いいから、ズミでの魔道人形の目撃地とか、ガロンの居場所とか、そういう手がかりはないのか」
焦ったようなパウルの様子を、ロードは無表情でじっと見つめてから、やがて小さくため息をついた。
「ガロンの居場所は残念ながら、私の方でも掴んではいません。魔道人形の目撃地の情報は……軍が管理していることなので入手には時間がかかると思いますが……。しかし結局流通経路を押さえるなら本国からの経緯を調べる必要はあるでしょう。せっかく渡る手配をすると言ってるのですから、乗ってくださってもいいでしょうに」
パウルは両手を広げて首を振った。
「だから俺は国に帰る気なんかねえって言っただろ……」
「お仲間と離れるのが困るのであればぜひ、ヨンさんやジュリさんもご一緒に」
ロードはにこりと笑った。僕は反射的に眉をひそめた。パウルは焦った顔のままで……、苦しそうに言葉に詰まらせた。
ロードは微笑みながらパウルの反応を楽しんでいる。パウルはぐっと目を瞑ったり頭を抱えたりしながら迷って、やがてがくりと項垂れた。
「……少し考えさせてくれ……」
その頭を見下ろして、ロードは綺麗な笑顔を決めた。
「良い返事をお待ちしております」
……話は聞いていて分かるような分からないようなものだったが、つまりロードはパウルをトレンティアに連れて行きたがっているらしい。前会った時もよほどパウルの腕を気に入ってる様子だったから、何が何でも自分の部下にしたいのかもしれない。
対してパウルは悩ましい様子である。「お貴族様も金のために利用してやるだけだ」なんていつかは笑っていたくせに、すっかり相手のペースに巻き込まれているではないか。
「確かに人形のこと調べるなら本国の学会もいいっちゃいいんだが……、そんなとこまで行かなくてもガロンさえ押さえれば……。だがその背後にトレンティアの組織が関わってる可能性も確かに否めない。俺としちゃあ満更でもない話だが、ヨンお前、そんなとこまで付いてくる気になるか?」
ロードの屋敷から宿屋へ帰る道中、パウルは困った顔で聞いてきた。他人事のように聞いていたが、パウルが迷っている以上、僕にも無関係ではいられない。面倒だが、考えなくてはいけないらしい。
腐れ縁ではあるが、ここまで同行したのだからパウルと別れるという事態は僕としても避けれるなら避けたい。もし彼と離れたら、一人で当てもなく放浪しなくてはいけなくなってしまう。
かと言ってトレンティアまで行くかと言われると、当然気は進まない。
確かに魔道人形のことを探りたいと言った彼の意見に異論は挟まなかったが、さすがに祖国を離れてまでやることか、という思いは出てきてしまう。それも行き先は他でもない、憎むべき敵国だ。
しかしそれならやっぱり、パウルは一人でトレンティアに帰ってしまうのだろう。彼も僕とは離れたくないと思ってくれてはいるらしいが……、魔道人形の調査のため、そしてほかでもない故郷に帰ることのできる機会となれば、さすがにそれを選びたいだろう。
僕もレジスタンスとしての選択をするなら、ここでこのトレンティア人とは別れるのが賢明というものだろうか。
うーん、と言って俯いてしまった僕と並んで、パウルもとぼとぼと歩く。特に寄り道をする用事もないから、宿屋へと真っ直ぐに。
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