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第12話 エリーゼ、前世の父との追憶
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エリーゼ、前世の追憶
静かな夜だった。風が葉を揺らし、遠くで虫の声が響いている。焚き火のそばに座りながら、エリーゼ=アルセリアはひとり目を閉じた。
胸の奥に、あたたかくて少しだけ切ない記憶が広がる。
――あれは、まだ“わたし”が前の世界にいたころ。名もなき町の、ごく普通の住宅街に住んでいた頃の話。
小学校の低学年の頃だった。毎朝、わたしは誰よりも早く目を覚まし、道着に袖を通す。そして、玄関先に立って父を待っていた。
「お、今日も元気だな、エリ」
父が微笑む。がっしりとした体格に、少し不器用な笑顔。仕事で疲れていても、約束を破ることは一度もなかった。
道場は、家のすぐ近くの公園の一角にある、小さなプレハブ小屋だった。冬は寒く、夏は蒸し暑かったけれど、そこがわたしの“はじまり”だった。
木刀を握る手に、父がそっと手を添える。
「構えはこうだ。力を抜いて、でも心は真っ直ぐに」
父の声は、厳しくも優しかった。まだ幼かったわたしは、時に泣きたくなるほど疲れたが、それでも、稽古を嫌だと思ったことは一度もなかった。
なぜなら、父の目が――わたしを見つめるその目が、本当に嬉しそうだったからだ。
わたしが一本でも綺麗に振れると、父は満足そうに頷いた。
「いいぞ、エリ。その調子だ。お前には才能がある。……だけど、それよりも大事なのは、続けることだぞ」
父の言葉は、いつも真っ直ぐだった。剣道の技術よりも、心を育てることを重んじる人だった。
そうして毎朝の稽古は続いた。わたしは徐々に力をつけ、小学校の剣道大会では優勝もした。父は照れくさそうに頭をかいていたけれど、その顔はとても誇らしげだった。
だが――。
あの日のことは、今でも鮮明に覚えている。
わたしが小学六年生になってすぐの頃だった。父が突然、倒れたのだ。病名は、難しい医学用語だったけれど、簡単に言えば“長くはない”ということだった。
入院してからの父は、日に日にやせ細っていった。それでも、わたしが道場で稽古を続けていると知ると、微笑みながら言ってくれた。
「エリ、剣道は……俺と、お前をつないでくれるものだ。俺がいなくなっても……剣道を続けてくれたら、きっと……俺は、ずっとお前のそばにいられる」
涙がこぼれた。わたしは何も言えず、ただ父の手を握るしかなかった。
――その翌週、父は静かに息を引き取った。
その日から、わたしにとって剣道は、ただの競技ではなくなった。
竹刀を握るたび、父の声が聞こえる気がした。
「構えはこうだ」
「力を抜いて、でも心は真っ直ぐに」
どれだけ辛くても、剣を置こうと思ったことは一度もなかった。父との絆を、自分の中に刻み続けたかったから。
中学、高校と、わたしは剣道に打ち込み続けた。段位も取り、試合でも勝ち続けた。でも、勝つことだけが目的ではなかった。
父に褒めてもらいたかった。
「よくやったな、エリ」
その言葉を、夢の中でもう一度聞きたかった。
――そして。
ある日、突然すべてが終わった。交差点での事故。赤信号を無視して突っ込んできたトラック。わたしはそのまま――命を落とした。
何もかも、唐突だった。でも、最期の瞬間、わたしは父の姿を見た気がする。
「……よく、がんばったな」
その声を胸に刻み、気がつけば、わたしはこの異世界に転生していた。
新しい名前、エリーゼ=アルセリア。
この世界では剣が命を左右する。そして、わたしはまた“剣”を選んだ。まるで、父との絆をこの世界でも繋ぎ直すかのように。
――わたしは、剣を捨てない。
この手に握るものが、木刀ではなく長剣であっても。
この足が、フェンリルの銀の力を宿していても。
わたしの心は、あの早朝の道場にある。
父とともに振った、あの一本の素振り。
わたしにとって、すべての始まりだった。
焚き火がぱちりと音を立てる。エリーゼは目を開け、右手を見つめた。金色に輝く右腕――金龍の力。その内側には、今も変わらぬ父の教えが息づいている。
「ありがとう、お父さん」
小さく、誰にも聞こえぬようにそう呟いて、彼女は静かに目を閉じた。
静かな夜だった。風が葉を揺らし、遠くで虫の声が響いている。焚き火のそばに座りながら、エリーゼ=アルセリアはひとり目を閉じた。
胸の奥に、あたたかくて少しだけ切ない記憶が広がる。
――あれは、まだ“わたし”が前の世界にいたころ。名もなき町の、ごく普通の住宅街に住んでいた頃の話。
小学校の低学年の頃だった。毎朝、わたしは誰よりも早く目を覚まし、道着に袖を通す。そして、玄関先に立って父を待っていた。
「お、今日も元気だな、エリ」
父が微笑む。がっしりとした体格に、少し不器用な笑顔。仕事で疲れていても、約束を破ることは一度もなかった。
道場は、家のすぐ近くの公園の一角にある、小さなプレハブ小屋だった。冬は寒く、夏は蒸し暑かったけれど、そこがわたしの“はじまり”だった。
木刀を握る手に、父がそっと手を添える。
「構えはこうだ。力を抜いて、でも心は真っ直ぐに」
父の声は、厳しくも優しかった。まだ幼かったわたしは、時に泣きたくなるほど疲れたが、それでも、稽古を嫌だと思ったことは一度もなかった。
なぜなら、父の目が――わたしを見つめるその目が、本当に嬉しそうだったからだ。
わたしが一本でも綺麗に振れると、父は満足そうに頷いた。
「いいぞ、エリ。その調子だ。お前には才能がある。……だけど、それよりも大事なのは、続けることだぞ」
父の言葉は、いつも真っ直ぐだった。剣道の技術よりも、心を育てることを重んじる人だった。
そうして毎朝の稽古は続いた。わたしは徐々に力をつけ、小学校の剣道大会では優勝もした。父は照れくさそうに頭をかいていたけれど、その顔はとても誇らしげだった。
だが――。
あの日のことは、今でも鮮明に覚えている。
わたしが小学六年生になってすぐの頃だった。父が突然、倒れたのだ。病名は、難しい医学用語だったけれど、簡単に言えば“長くはない”ということだった。
入院してからの父は、日に日にやせ細っていった。それでも、わたしが道場で稽古を続けていると知ると、微笑みながら言ってくれた。
「エリ、剣道は……俺と、お前をつないでくれるものだ。俺がいなくなっても……剣道を続けてくれたら、きっと……俺は、ずっとお前のそばにいられる」
涙がこぼれた。わたしは何も言えず、ただ父の手を握るしかなかった。
――その翌週、父は静かに息を引き取った。
その日から、わたしにとって剣道は、ただの競技ではなくなった。
竹刀を握るたび、父の声が聞こえる気がした。
「構えはこうだ」
「力を抜いて、でも心は真っ直ぐに」
どれだけ辛くても、剣を置こうと思ったことは一度もなかった。父との絆を、自分の中に刻み続けたかったから。
中学、高校と、わたしは剣道に打ち込み続けた。段位も取り、試合でも勝ち続けた。でも、勝つことだけが目的ではなかった。
父に褒めてもらいたかった。
「よくやったな、エリ」
その言葉を、夢の中でもう一度聞きたかった。
――そして。
ある日、突然すべてが終わった。交差点での事故。赤信号を無視して突っ込んできたトラック。わたしはそのまま――命を落とした。
何もかも、唐突だった。でも、最期の瞬間、わたしは父の姿を見た気がする。
「……よく、がんばったな」
その声を胸に刻み、気がつけば、わたしはこの異世界に転生していた。
新しい名前、エリーゼ=アルセリア。
この世界では剣が命を左右する。そして、わたしはまた“剣”を選んだ。まるで、父との絆をこの世界でも繋ぎ直すかのように。
――わたしは、剣を捨てない。
この手に握るものが、木刀ではなく長剣であっても。
この足が、フェンリルの銀の力を宿していても。
わたしの心は、あの早朝の道場にある。
父とともに振った、あの一本の素振り。
わたしにとって、すべての始まりだった。
焚き火がぱちりと音を立てる。エリーゼは目を開け、右手を見つめた。金色に輝く右腕――金龍の力。その内側には、今も変わらぬ父の教えが息づいている。
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