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ある日の七夕日記 番外編
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ガヤガヤガヤガヤ
『凛さん、素麺茹で上がったよ!』
『あらあらまあまあ。ご苦労様。そうしたら、冷水でヌメリをとって締めてもらえるかしら?』
『了解だよ!任せときな!』
『ありがとう。誰かお野菜も茹でて貰えるかしら?お薬味も刻んでくれると嬉しいわ』
『『がってんしょーち!』』
んん?がってん?
『凛さん!ご飯も炊けたけどどうするね?』
『あらあらまあまあ。たくさんあるから手毬寿司だけじゃ勿体ないわね~』
『じゃあ、ちらし寿司は?』
『私は混ぜご飯がいいね~』
『おいなりさんはどうだい?』
『おにぎりもいいよね~』
『海苔巻!』
『そうね~全部作りましょうか』
『『『『『いいね~え』』』』』
キッチンでは凛さん主導のもと、七夕パーティーのご馳走が作られていました。
『サーヤの好きな枝豆と、とうもろこしもあるかしらぁ?』
『もちろんさ!』
『茶碗蒸しだってあるよ!』
『そう~良かったわぁ』す~
『ん?今の結葉様?』
『多分?』
結葉様は神出鬼没⋯
そして、外では
「せいれいじゅしゃま、きれきれにぇ~♪」
ちびっこたちが折り紙で作った七夕飾りを精霊樹に飾っていました。
『ほんとだね~モモスイもう少し右かな~?』
木の上でも自由に動ける子達が飾り付け。サーヤたちは下から指示出しです。
ぴゅいきゅい『『わかった~』』ぱたぱた
『『これは~?』』ちょろちょろ
『『『このへん~?』』』ひらひら
みゃあ『フライにぃに、フルーにぃに、もうすこしうえにゃ!』
『妖精トリオはそのままでいいのだー』
『『がってん!』』
『『『しょうち~!』』』
ん?凛さん、やっぱりまた何か仕込みましたね?
『精霊樹様、重くは、ありませんか?』ぶ~んぶ~ん
『イタクハ、アリマセンカ?』ぶ~んぶ~ん
『大丈夫だよ。紙で作られた飾りなど重くなどないさ。サーヤたちの好きにさせてあげなさい』
『はい。かしこまり、ました』
『アリガトウ、ゴザイマス』
ちびっこ達はレンゲたちハチさんたちにも助けてもらって精霊樹を飾り付け。
『あらぁ。精霊樹、随分華やかねぇ』
『結葉、見てないでちびっこたちがケガしないように見てやれ』
『はぁい。そうねぇ』ふわふわ~
『やれやれ』ふぅ~
結葉様は今日も自由⋯
そして、精霊樹から少し離れた場所では
『おーい!親方たち、いいか~?』
『おう!いつでも来い!』
『じゃあ、いくぞー!そぉれ!』
『『『よいせーっ!』』』
掛け声とともにみんなの願い事を書いた短冊を沢山つけた巨大な笹を立てるおいちゃんとドワーフさんたち。
いつの間にかドワーフやら、ぽぽたち家族やら、じぃじや泉の精霊たち、それにスライムや、トレちゃんゴラちゃんたち、妖精たち精霊たちとめちゃくちゃ住人が増えてる聖域。一本の笹じゃ足りないからまだ何本かこれから立てる。のだが⋯?
ぬお~ん⋯
『なあ、なんかよ、これだけなんか違わないか?』
『そうだな。短冊はたくさん付いてるのに何も書いてないしな』
『なんか、他のより不穏な空気を感じるよな?』
ぬお~ん⋯
『『『どうするよ?ゲン』』』
『う~ん。短冊が付いてる以上、立てるしかないんじゃないか?』
『『『そうだよなぁ』』』
『でも、隅っこに立てるか⋯』
『『『そうだな⋯』』』
何となく不気味な笹は一番端にひっそりと立てられることになった⋯
『うふふ。なるほどねぇ』ふわ~
『『『『ん?』』』』
結葉様?
そして、なんやかんや準備が整って
『じゃあ、七夕にカンパーイ!ガハハハハ!』
既に出来上がってる親方の何度目かの乾杯の音頭
「ぷはーっおいちいにぇ~」
ご飯にはお水か、麦茶です!今は麦茶だよ~!緑茶はやっぱり食後です!
『ぼく、ジュースも美味しいと思うけどな~?』
「ちっちっちっ、にゃにょ」
それはダメダメです。ね?おいちゃん、おばあちゃん。
『たしかにジュースは美味いけど、食事中一緒に飲むのはな、せっかくの料理の味が分からなくなっちまうからな』
『そうね。特に今日みたいに和食メインな時は特にそうね』
『そっか~』
ぴゅい~『むぎちゃも~』
きゅい~『ごはんも~』
ぴゅいきゅい『『どっちもおいしいよ~』』
「にぇ~♪」
どっちもおいしい大事です!
ご馳走たくさん!サーヤの好きなご飯たくさんです!
『サーヤもみんなも、野菜も食えよ~』
「あ~い」
おそうめんに~おなすと~いんげんいれて~ぽちゃっ
「うにゅ~。おいちゃん、はねちゃ」へにゃ
『おまえ、それは入れすぎだろ』
だって、おそうめん、いっぱいくっついてきちゃったんだもん
『あらあらまあまあ。麺類にありがちなパターンよねぇ』
そうだよね
『みんなも気をつけ⋯』
ばちゃっ『あ~』
びちゃっ ぴゅきゅっ『『あっ』』
べちゃっ『『ああっ』』
ぼちゃっ『『『あれ~?』』』
「ふあ?」
みんなも~
『あらあらまあまあ、ちょっと遅かったみたいね~』
『そうだな』
おそうめん、難しいよね~
『フゥとクゥ、山桜桃に春陽も悪いけど見てやってくれるか?』
『『はい』』
『『お任せ下さい』』
ありがとう~
『ところでぇ、みんなは何をお願いしたのぉ?』
結葉様がふわ~てやって来ました。
「う?みずまんじゅうちょ~、はくちょ~、みんにゃちょ~」
指を折りながら言うと
『うんうん。サーヤはおいしいものとぉ、もふもふとぉ、みんな仲良しねぇ』
さすが結葉様!
「あい!」
あのあと、〖絵だけより字にもした方がいいですよ〗ってエル様が後ろから手を持って一緒にお願いごと書いてくれたんだよ。それでおっきい笹にくっつけてくれたの。
あっ。でもね?変なこともあったんだよ。どっかから時々〖わたしだって~〗とか『ずるいですわ~』とか聞こえてくるんだけど、誰もいないの~。でもその声がするとエル様が〖ふふん〗って笑うんだよ~。なんだろね~?
『ぼくはね~はやくお父さんや、おじいちゃんや白雪ばぁばみたいに強くなりたいってお願いしたんだぁ』
『私みたいに?ハク⋯』
『ハク、おじいちゃんは嬉しいぞ』
『まあ、私のことも?ありがとう』
わあ、ギン様たち泣いてる~
ぴゅいきゅい~『『ドラゴンブレスじょうずになりますように~』』
『そうか。一緒に練習しような』
ぴゅい~『うん!あと~』
きゅい~『おとうしゃんみたいに~』
ぴゅいきゅい『『ダメダメはだめ~』』
『うぐっ』
ああ、アルコン様も泣いてる~
『『魔法がんばるよ』』
〖あら。フライにフルー嬉しいわ。私が鍛えてあげるから任せて〗
『『うん!お願いします!』』
〖まあ、いいお返事。お母様、良かったですね〗
〖そうね〗
ジーニ様もシア様も嬉しそう~
『めざせ!』
『せいれいがん!』
『コントロール!』
『あなた達なら大丈夫ですわ』
『そうね。アイナというこれ以上ない先生がいますものね』
アイナ様とリノ様も嬉しそう~
みゃあ『つちまほう、がんばるにゃ!』
『えらいにゃ!ニャーニャも一緒にがんばるにゃよ!』
みゃ『はいにゃ!ねぇね!』
ふお~メラメラ~
『姫はサーヤを守るのだ!』
姫ちゃん!
『だから、サーヤおいしいご飯(魔力)毎晩お願いなのだ!』
「あい」
姫ちゃん、普通にご飯も食べてるのに、おなかいっぱいならないのかな?
『うふふ。お願いごとと言うよりはぁ目標みたいねぇ。みんなえらいわぁ』
結葉様がにこにこ。でもぉ、あれぇ?なんか、悪いこと考えてる時のお顔~?
『他のみんなはぁ?例えばぁ、あの端っこの笹とかぁ?』にやぁ
端っこ?
『ああ、あの何も書いてない短冊がいっぱいあるやつな』
『なんか変な感じしたやつな』
『不穏な空気なやつな』
「ふえ?」
変な感じの笹?
『あ~なんかな、不気味だったから端っこに立てたんだよ。なんだったんだろな?』
おいちゃんもドワーフさんたちも思い出して不思議がってます。
みゃ?『ねぇね?どうしたにゃ?』
『な、なんでもないにゃよ?』
みゃ~『おっきいご主人もなんか変にゃ?』
『そ、そんなことはないですわよ?ね、ねぇ?お姉様?』
『え?そ、そそ、そうですわ。なんでもないですわ。ね?ジーニ様?』
〖え?も、もちろんよ〗
「うにゅ?」
なんか、みんな変?なんでみんな横向いてるのかな?アイナ様たち以外にも何人か横向いてるような?
遡ること昨日の夜。サーヤたちが寝静まったあと⋯
森の一角、一本の笹に集まる人影と、猫影?
こそこそ
『先程、定期連絡でお兄様、お姉様たちと明日の七夕のお話をしましたの』
『願い事を短冊に込めることも話したのにゃ。そしたらにゃ』
こそこそと小さな声で何やら密談?
アイナ様とニャーニャにゃんが話し始めましたが、ずーん。という字が後ろに見えそうなほど落ち込んでいます。その内容は⋯
『お兄様が『何!?なんだその面白い奴は!?俺も混ぜろ!末っ子!せめて俺の願い事代筆しとけ!母ちゃんいつか見てろ!いつかギャフンと言わせてやるっ!ってな!分かったな!』とか、おっしゃるんですの。私、そんな恐ろしいこと出来ませんわ!と、お伝えしましたのよ。そうしましたら⋯』ぐす
『『それじゃあ名前書かなきゃいいだろ!』なんて仰るにゃ。短絡的にゃ。文章でばればれにゃ。浅はかにゃ』ぷんぷんっ
『ニャーニャ、言いますわね?』
『何を言うにゃ!リノ様だってご主人をいいように使ってたおひとりにゃ!ニャーニャはそのことに関してはまだ許してないにゃ!』
『あ、あら?やぶ蛇でしたわね?おほほほ』
『ま、まあ、お話はこれだけでは無いのですわ。その後も同様のことを他のお姉様やお兄様からも言われてしまいまして⋯私、わたくしもう、どうしたら良いのか⋯』しくしく
『ご主人泣かないでにゃ~』
〖そうよ。アイナ元気だして。ここにいるみんな、多かれ少なかれ同じ思いよ〗
『ジーニ様⋯』ううっ
ジーニ様が優しくアイナ様の肩を抱いています。
『あ、あの私たちは』
『なぜここに呼ばれたのでしょうか?』
フゥとクゥがビクビクしながら聞くと
〖だって、あなた達も今日結葉の被害にあったでしょ?死にかけたじゃない?〗
『そ、それは⋯』うぐっ
『あれ?でもクゥは確かに結葉様だけど、私はジー⋯』
〖あったでしょ?〗にっこり
『『は、はい⋯』』がくぶる
『あ、あの私たちは別に⋯』じり
『そうです。ぼくたちはなんとも思ってないので』じり
『だから泉に戻らせて』じりじり
『欲しいな~なんて⋯』じりじりじり⋯
じりじり後ずさる青葉ちゃんと泉の精霊たち
『何を仰ってますの!数多いるお母様の被害者の中でも群を抜いてダントツの被害者は青葉ちゃんたちですわ!ああっ私たちの新しい妹、弟たちがこんな辛い目にあっていたなんてっ!』
『お姉様、お気持ちはよぉく分かりますが、お声が大きいですわ!』しーっ
『そうにゃ!バレたらどうするにゃ!』しーっ
『あ、あら、申し訳ございませんわ。つい感情的に⋯』しゅん
『で、ですから、あの私たちはもう気にしてなくて。ねえ?』
『そ、そうです。むしろ サーヤちゃんや他にも新しい仲間ができて、ね?』
『そ、そうだよ。むしろ感謝してるくらいで、な?』
『そ、そうなんです。毎日楽しくて、だから』
青葉ちゃんたちは巻き込まれないように必死!なのに?
『な、なんていい子たちなんでしょう』
『そうなのですわ。青葉ちゃんたちは皆素晴らしい子達なのですわ』
『そうにゃ!いい子たちにゃ!それにゃのに⋯』
『『『許せないですわ(にゃ)』』』
ああ、通じてない⋯
『あ、あのですから』
『どどど、どうしよう』
『フゥ、クゥ~』
『どうしよう?』
『『ええ?』』
『どうしようと言われても』
『どどど、どうすれば』
ぽよんぽよん
『『ん?』』
『アウルにアル』
『チビすらちゃんたちも?』
ぷるる『私たちも呼ばれた』
ぷるるん『諦めも大事』
『『『『そんな⋯』』』』がくっ
『『それしかないのか⋯』』がくっ
〖そうだわ。名前も内容も書かずに人数分吊るせばいいんじゃない?〗
『そうですわね。どうせ内容はみんな同じようなものですし。念だけ込めればいいですわ!』
『うまくいきますかしら?』
『それしか方法はないんじゃないかにゃ?』
『『『『あああ~何も知らない。何も知らない⋯』』』』
『『逃げたい…何も見てない。何も見てない⋯』』
ぷるるるん『『諦める』』
なんてことがあったとかないとか?
こそこそこそ
『ね、ねえ?ば、バレているのかしら?』だらだら
『さ、さあ?こればかりは分かりませんわ』だらだら
『結葉様のことにゃ。全部分かってるかもにゃ』だらだら
〖しっダメよ!反応しちゃダメよ〗だらだらだら⋯
がくぶるがくぶる
『『何も見てない何も見てない』』ぶるぶるぶるぶる
『フゥ、クゥ?どうした?』
『あらあらまあまあ?震えてるの?』
『『『『何も知らない何も知らない』』』』がたがたがたがた
『青葉?みんなもどうしたのかの?』
『具合が悪いのかのぉ?』
ぷるるるん『『諦めも大事』』
『うふふふふふふ』
結葉様?お顔が悪いよ?
こそっ
〖サーヤ、それを言うなら悪い顔ですよ。フフフ〗
そっかぁ。エル様お流石です。
七夕の翌日、陽の光も届かぬ空間に潜む者が⋯
【な、なんだ?なんだと言うんだ今日は?】
ゴンッ
【イタッ!ここには何も無いはずなのになぜ小指ばかり何かに当たるのだ!?】
グサッ
【こ、今度はなんだ!?足の裏に針?】
ガンッ
【な、なんだ!?この丸いのは!?なぜタライが頭上から降ってくる!?】
プ~ン
【な、なんだというんだ!?なんだこの臭いは!?我はここからまだ動けないんだぞ!?】
どうやら、ひっそりとヤツに対する短冊も紛れていたようです⋯
『『うふふふふふ⋯』』
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
お読みいただきありがとうございますm(*_ _)m
感想にヤツに嫌がらせを⋯と頂きましたので最後に少々⋯
『凛さん、素麺茹で上がったよ!』
『あらあらまあまあ。ご苦労様。そうしたら、冷水でヌメリをとって締めてもらえるかしら?』
『了解だよ!任せときな!』
『ありがとう。誰かお野菜も茹でて貰えるかしら?お薬味も刻んでくれると嬉しいわ』
『『がってんしょーち!』』
んん?がってん?
『凛さん!ご飯も炊けたけどどうするね?』
『あらあらまあまあ。たくさんあるから手毬寿司だけじゃ勿体ないわね~』
『じゃあ、ちらし寿司は?』
『私は混ぜご飯がいいね~』
『おいなりさんはどうだい?』
『おにぎりもいいよね~』
『海苔巻!』
『そうね~全部作りましょうか』
『『『『『いいね~え』』』』』
キッチンでは凛さん主導のもと、七夕パーティーのご馳走が作られていました。
『サーヤの好きな枝豆と、とうもろこしもあるかしらぁ?』
『もちろんさ!』
『茶碗蒸しだってあるよ!』
『そう~良かったわぁ』す~
『ん?今の結葉様?』
『多分?』
結葉様は神出鬼没⋯
そして、外では
「せいれいじゅしゃま、きれきれにぇ~♪」
ちびっこたちが折り紙で作った七夕飾りを精霊樹に飾っていました。
『ほんとだね~モモスイもう少し右かな~?』
木の上でも自由に動ける子達が飾り付け。サーヤたちは下から指示出しです。
ぴゅいきゅい『『わかった~』』ぱたぱた
『『これは~?』』ちょろちょろ
『『『このへん~?』』』ひらひら
みゃあ『フライにぃに、フルーにぃに、もうすこしうえにゃ!』
『妖精トリオはそのままでいいのだー』
『『がってん!』』
『『『しょうち~!』』』
ん?凛さん、やっぱりまた何か仕込みましたね?
『精霊樹様、重くは、ありませんか?』ぶ~んぶ~ん
『イタクハ、アリマセンカ?』ぶ~んぶ~ん
『大丈夫だよ。紙で作られた飾りなど重くなどないさ。サーヤたちの好きにさせてあげなさい』
『はい。かしこまり、ました』
『アリガトウ、ゴザイマス』
ちびっこ達はレンゲたちハチさんたちにも助けてもらって精霊樹を飾り付け。
『あらぁ。精霊樹、随分華やかねぇ』
『結葉、見てないでちびっこたちがケガしないように見てやれ』
『はぁい。そうねぇ』ふわふわ~
『やれやれ』ふぅ~
結葉様は今日も自由⋯
そして、精霊樹から少し離れた場所では
『おーい!親方たち、いいか~?』
『おう!いつでも来い!』
『じゃあ、いくぞー!そぉれ!』
『『『よいせーっ!』』』
掛け声とともにみんなの願い事を書いた短冊を沢山つけた巨大な笹を立てるおいちゃんとドワーフさんたち。
いつの間にかドワーフやら、ぽぽたち家族やら、じぃじや泉の精霊たち、それにスライムや、トレちゃんゴラちゃんたち、妖精たち精霊たちとめちゃくちゃ住人が増えてる聖域。一本の笹じゃ足りないからまだ何本かこれから立てる。のだが⋯?
ぬお~ん⋯
『なあ、なんかよ、これだけなんか違わないか?』
『そうだな。短冊はたくさん付いてるのに何も書いてないしな』
『なんか、他のより不穏な空気を感じるよな?』
ぬお~ん⋯
『『『どうするよ?ゲン』』』
『う~ん。短冊が付いてる以上、立てるしかないんじゃないか?』
『『『そうだよなぁ』』』
『でも、隅っこに立てるか⋯』
『『『そうだな⋯』』』
何となく不気味な笹は一番端にひっそりと立てられることになった⋯
『うふふ。なるほどねぇ』ふわ~
『『『『ん?』』』』
結葉様?
そして、なんやかんや準備が整って
『じゃあ、七夕にカンパーイ!ガハハハハ!』
既に出来上がってる親方の何度目かの乾杯の音頭
「ぷはーっおいちいにぇ~」
ご飯にはお水か、麦茶です!今は麦茶だよ~!緑茶はやっぱり食後です!
『ぼく、ジュースも美味しいと思うけどな~?』
「ちっちっちっ、にゃにょ」
それはダメダメです。ね?おいちゃん、おばあちゃん。
『たしかにジュースは美味いけど、食事中一緒に飲むのはな、せっかくの料理の味が分からなくなっちまうからな』
『そうね。特に今日みたいに和食メインな時は特にそうね』
『そっか~』
ぴゅい~『むぎちゃも~』
きゅい~『ごはんも~』
ぴゅいきゅい『『どっちもおいしいよ~』』
「にぇ~♪」
どっちもおいしい大事です!
ご馳走たくさん!サーヤの好きなご飯たくさんです!
『サーヤもみんなも、野菜も食えよ~』
「あ~い」
おそうめんに~おなすと~いんげんいれて~ぽちゃっ
「うにゅ~。おいちゃん、はねちゃ」へにゃ
『おまえ、それは入れすぎだろ』
だって、おそうめん、いっぱいくっついてきちゃったんだもん
『あらあらまあまあ。麺類にありがちなパターンよねぇ』
そうだよね
『みんなも気をつけ⋯』
ばちゃっ『あ~』
びちゃっ ぴゅきゅっ『『あっ』』
べちゃっ『『ああっ』』
ぼちゃっ『『『あれ~?』』』
「ふあ?」
みんなも~
『あらあらまあまあ、ちょっと遅かったみたいね~』
『そうだな』
おそうめん、難しいよね~
『フゥとクゥ、山桜桃に春陽も悪いけど見てやってくれるか?』
『『はい』』
『『お任せ下さい』』
ありがとう~
『ところでぇ、みんなは何をお願いしたのぉ?』
結葉様がふわ~てやって来ました。
「う?みずまんじゅうちょ~、はくちょ~、みんにゃちょ~」
指を折りながら言うと
『うんうん。サーヤはおいしいものとぉ、もふもふとぉ、みんな仲良しねぇ』
さすが結葉様!
「あい!」
あのあと、〖絵だけより字にもした方がいいですよ〗ってエル様が後ろから手を持って一緒にお願いごと書いてくれたんだよ。それでおっきい笹にくっつけてくれたの。
あっ。でもね?変なこともあったんだよ。どっかから時々〖わたしだって~〗とか『ずるいですわ~』とか聞こえてくるんだけど、誰もいないの~。でもその声がするとエル様が〖ふふん〗って笑うんだよ~。なんだろね~?
『ぼくはね~はやくお父さんや、おじいちゃんや白雪ばぁばみたいに強くなりたいってお願いしたんだぁ』
『私みたいに?ハク⋯』
『ハク、おじいちゃんは嬉しいぞ』
『まあ、私のことも?ありがとう』
わあ、ギン様たち泣いてる~
ぴゅいきゅい~『『ドラゴンブレスじょうずになりますように~』』
『そうか。一緒に練習しような』
ぴゅい~『うん!あと~』
きゅい~『おとうしゃんみたいに~』
ぴゅいきゅい『『ダメダメはだめ~』』
『うぐっ』
ああ、アルコン様も泣いてる~
『『魔法がんばるよ』』
〖あら。フライにフルー嬉しいわ。私が鍛えてあげるから任せて〗
『『うん!お願いします!』』
〖まあ、いいお返事。お母様、良かったですね〗
〖そうね〗
ジーニ様もシア様も嬉しそう~
『めざせ!』
『せいれいがん!』
『コントロール!』
『あなた達なら大丈夫ですわ』
『そうね。アイナというこれ以上ない先生がいますものね』
アイナ様とリノ様も嬉しそう~
みゃあ『つちまほう、がんばるにゃ!』
『えらいにゃ!ニャーニャも一緒にがんばるにゃよ!』
みゃ『はいにゃ!ねぇね!』
ふお~メラメラ~
『姫はサーヤを守るのだ!』
姫ちゃん!
『だから、サーヤおいしいご飯(魔力)毎晩お願いなのだ!』
「あい」
姫ちゃん、普通にご飯も食べてるのに、おなかいっぱいならないのかな?
『うふふ。お願いごとと言うよりはぁ目標みたいねぇ。みんなえらいわぁ』
結葉様がにこにこ。でもぉ、あれぇ?なんか、悪いこと考えてる時のお顔~?
『他のみんなはぁ?例えばぁ、あの端っこの笹とかぁ?』にやぁ
端っこ?
『ああ、あの何も書いてない短冊がいっぱいあるやつな』
『なんか変な感じしたやつな』
『不穏な空気なやつな』
「ふえ?」
変な感じの笹?
『あ~なんかな、不気味だったから端っこに立てたんだよ。なんだったんだろな?』
おいちゃんもドワーフさんたちも思い出して不思議がってます。
みゃ?『ねぇね?どうしたにゃ?』
『な、なんでもないにゃよ?』
みゃ~『おっきいご主人もなんか変にゃ?』
『そ、そんなことはないですわよ?ね、ねぇ?お姉様?』
『え?そ、そそ、そうですわ。なんでもないですわ。ね?ジーニ様?』
〖え?も、もちろんよ〗
「うにゅ?」
なんか、みんな変?なんでみんな横向いてるのかな?アイナ様たち以外にも何人か横向いてるような?
遡ること昨日の夜。サーヤたちが寝静まったあと⋯
森の一角、一本の笹に集まる人影と、猫影?
こそこそ
『先程、定期連絡でお兄様、お姉様たちと明日の七夕のお話をしましたの』
『願い事を短冊に込めることも話したのにゃ。そしたらにゃ』
こそこそと小さな声で何やら密談?
アイナ様とニャーニャにゃんが話し始めましたが、ずーん。という字が後ろに見えそうなほど落ち込んでいます。その内容は⋯
『お兄様が『何!?なんだその面白い奴は!?俺も混ぜろ!末っ子!せめて俺の願い事代筆しとけ!母ちゃんいつか見てろ!いつかギャフンと言わせてやるっ!ってな!分かったな!』とか、おっしゃるんですの。私、そんな恐ろしいこと出来ませんわ!と、お伝えしましたのよ。そうしましたら⋯』ぐす
『『それじゃあ名前書かなきゃいいだろ!』なんて仰るにゃ。短絡的にゃ。文章でばればれにゃ。浅はかにゃ』ぷんぷんっ
『ニャーニャ、言いますわね?』
『何を言うにゃ!リノ様だってご主人をいいように使ってたおひとりにゃ!ニャーニャはそのことに関してはまだ許してないにゃ!』
『あ、あら?やぶ蛇でしたわね?おほほほ』
『ま、まあ、お話はこれだけでは無いのですわ。その後も同様のことを他のお姉様やお兄様からも言われてしまいまして⋯私、わたくしもう、どうしたら良いのか⋯』しくしく
『ご主人泣かないでにゃ~』
〖そうよ。アイナ元気だして。ここにいるみんな、多かれ少なかれ同じ思いよ〗
『ジーニ様⋯』ううっ
ジーニ様が優しくアイナ様の肩を抱いています。
『あ、あの私たちは』
『なぜここに呼ばれたのでしょうか?』
フゥとクゥがビクビクしながら聞くと
〖だって、あなた達も今日結葉の被害にあったでしょ?死にかけたじゃない?〗
『そ、それは⋯』うぐっ
『あれ?でもクゥは確かに結葉様だけど、私はジー⋯』
〖あったでしょ?〗にっこり
『『は、はい⋯』』がくぶる
『あ、あの私たちは別に⋯』じり
『そうです。ぼくたちはなんとも思ってないので』じり
『だから泉に戻らせて』じりじり
『欲しいな~なんて⋯』じりじりじり⋯
じりじり後ずさる青葉ちゃんと泉の精霊たち
『何を仰ってますの!数多いるお母様の被害者の中でも群を抜いてダントツの被害者は青葉ちゃんたちですわ!ああっ私たちの新しい妹、弟たちがこんな辛い目にあっていたなんてっ!』
『お姉様、お気持ちはよぉく分かりますが、お声が大きいですわ!』しーっ
『そうにゃ!バレたらどうするにゃ!』しーっ
『あ、あら、申し訳ございませんわ。つい感情的に⋯』しゅん
『で、ですから、あの私たちはもう気にしてなくて。ねえ?』
『そ、そうです。むしろ サーヤちゃんや他にも新しい仲間ができて、ね?』
『そ、そうだよ。むしろ感謝してるくらいで、な?』
『そ、そうなんです。毎日楽しくて、だから』
青葉ちゃんたちは巻き込まれないように必死!なのに?
『な、なんていい子たちなんでしょう』
『そうなのですわ。青葉ちゃんたちは皆素晴らしい子達なのですわ』
『そうにゃ!いい子たちにゃ!それにゃのに⋯』
『『『許せないですわ(にゃ)』』』
ああ、通じてない⋯
『あ、あのですから』
『どどど、どうしよう』
『フゥ、クゥ~』
『どうしよう?』
『『ええ?』』
『どうしようと言われても』
『どどど、どうすれば』
ぽよんぽよん
『『ん?』』
『アウルにアル』
『チビすらちゃんたちも?』
ぷるる『私たちも呼ばれた』
ぷるるん『諦めも大事』
『『『『そんな⋯』』』』がくっ
『『それしかないのか⋯』』がくっ
〖そうだわ。名前も内容も書かずに人数分吊るせばいいんじゃない?〗
『そうですわね。どうせ内容はみんな同じようなものですし。念だけ込めればいいですわ!』
『うまくいきますかしら?』
『それしか方法はないんじゃないかにゃ?』
『『『『あああ~何も知らない。何も知らない⋯』』』』
『『逃げたい…何も見てない。何も見てない⋯』』
ぷるるるん『『諦める』』
なんてことがあったとかないとか?
こそこそこそ
『ね、ねえ?ば、バレているのかしら?』だらだら
『さ、さあ?こればかりは分かりませんわ』だらだら
『結葉様のことにゃ。全部分かってるかもにゃ』だらだら
〖しっダメよ!反応しちゃダメよ〗だらだらだら⋯
がくぶるがくぶる
『『何も見てない何も見てない』』ぶるぶるぶるぶる
『フゥ、クゥ?どうした?』
『あらあらまあまあ?震えてるの?』
『『『『何も知らない何も知らない』』』』がたがたがたがた
『青葉?みんなもどうしたのかの?』
『具合が悪いのかのぉ?』
ぷるるるん『『諦めも大事』』
『うふふふふふふ』
結葉様?お顔が悪いよ?
こそっ
〖サーヤ、それを言うなら悪い顔ですよ。フフフ〗
そっかぁ。エル様お流石です。
七夕の翌日、陽の光も届かぬ空間に潜む者が⋯
【な、なんだ?なんだと言うんだ今日は?】
ゴンッ
【イタッ!ここには何も無いはずなのになぜ小指ばかり何かに当たるのだ!?】
グサッ
【こ、今度はなんだ!?足の裏に針?】
ガンッ
【な、なんだ!?この丸いのは!?なぜタライが頭上から降ってくる!?】
プ~ン
【な、なんだというんだ!?なんだこの臭いは!?我はここからまだ動けないんだぞ!?】
どうやら、ひっそりとヤツに対する短冊も紛れていたようです⋯
『『うふふふふふ⋯』』
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
お読みいただきありがとうございますm(*_ _)m
感想にヤツに嫌がらせを⋯と頂きましたので最後に少々⋯
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