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♡乳輪がCDぐらいあって、乳首はネコの糞みたいだ♡

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 茉莉子は右の靴紐がほどけたので信号待ちしている間に片膝を立てて結んでいた。

「よし、結べた」

 立ち上がると今度は左の靴紐がほどけていた。

「あれー?」

 もう一度座って結び直す。丁度信号が変わっていた。

「よし!あれー!?」

 また右の靴紐がほどけていた。

「うそ…なんで…」

 茉莉子は恐怖を感じながらももう一度座って右の靴紐を結んだ。今度は固結びで結んだ。

「これでもうほどけ…何ー!?」

 また左の靴紐がほどけていた。

「う、嘘だろ…」

 信号が赤に変わった。

 茉莉子は心を落ち着かせ、左の靴紐を固結びで結んだ。と同時に座ったお尻の下にある右の靴が引っ張られた。

「何奴!!」

 茉莉子は右後ろを見た。するとそこには5歳ぐらいの髪を金髪に染めている少女がいて、その手が茉莉子の靴紐にかかっている。

「貴様か!」

 その言葉に驚いた少女は泣き出した。

「うえ~ん!!」

 するとすぐ近くにいた谷間を強調した服を着ている金髪の母親が言った。

「おい!なに怒鳴ってんだよ!」

「あんた母親?」

「見たらわかんだろ」

「ずっと見てたんか?」

「そー言ってんだろw」

「なぜ注意しない」

「かわいいだろ?お前もうちの子に感謝しろよ、怒鳴ってんじゃねぇよーーー!!!」

 少女がクスクスと母親の後ろで笑っている。だから茉莉子は母親の胸元に手をかけてずるりと服を下ろした。ボロンと胸がはみ出した。乳輪がCDぐらいあって、乳首はネコの糞みたいだ。

「何すんだコラー!」

 と茉莉子に掴みかかりそうになった母親だったが、右足を前に出した瞬間盛大にずっこけた。

 その様子を側から見ていたそめ爺(72)が振り返る。

「両足の靴紐が一つに結ばれていたからの、右足を出したら左足につっかえ、地面に倒れたのじゃあ。倒れるまでの刹那、胸が上下に激しくブルルと揺れるあの光景、さながら乳輪が音楽を奏でておるようじゃった」

 茉莉子は信号を渡った。

 ネコが母親にクソをした。

 少女が笑った。


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