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「アリア・トーマス。お前のような税金泥棒とは婚約破棄させて貰う。今すぐこの国から出ていけ」
本日はトレンス王国の王様の誕生祭である。
年に一度しかないこのパーティーは非常に豪勢に行われ、他国の重鎮も多く集まる。
そんな中で私、アリア・トーマスは婚約者である第一王子レオ・ウィリアムズに婚約破棄を宣言された。
「レオ様、理由を伺ってもよろしいですか?」
「ハッ、そんなのお前が一番分かっているだろう。お前を筆頭に代々の聖女達は何の功績も残さなかったくせに、税金で贅沢三昧な暮らしをしていた。
これは皆から集めた署名だ。聖女という役職を廃止しろと多くの民が声を上げている」
周りを見渡すと、このパーティーに参加している貴族だけではなく王族ですら私を睨み付けている。
他国の方々は唖然とした顔をしているので、この国が勝手に行動を起こしたのだろう。
それにしても、この国はいつの間にかこんなに腐り果ててたのか。
……もう潮時か。
「皆様がそこまで仰るのなら今日中にトレンス王国を出ていきますわ。
初代聖女と聖獣によって建国され、私達聖女が生涯をかけ守り抜いてきたこの王国も、破滅の道を歩むこととなるでしょう。
……最後に一つだけ。貴方のような馬鹿王子と結婚しなくて済んだことだけは感謝致しますわ。それでは御機嫌よう」
「なっ……」
第一王子が何か言おうとしたが聞かなかったフリをし、早歩きで会場を出る。
そのまま入口で待っていた馬車に乗り込み、家族へなんて報告しようか頭を悩ませた。
本日はトレンス王国の王様の誕生祭である。
年に一度しかないこのパーティーは非常に豪勢に行われ、他国の重鎮も多く集まる。
そんな中で私、アリア・トーマスは婚約者である第一王子レオ・ウィリアムズに婚約破棄を宣言された。
「レオ様、理由を伺ってもよろしいですか?」
「ハッ、そんなのお前が一番分かっているだろう。お前を筆頭に代々の聖女達は何の功績も残さなかったくせに、税金で贅沢三昧な暮らしをしていた。
これは皆から集めた署名だ。聖女という役職を廃止しろと多くの民が声を上げている」
周りを見渡すと、このパーティーに参加している貴族だけではなく王族ですら私を睨み付けている。
他国の方々は唖然とした顔をしているので、この国が勝手に行動を起こしたのだろう。
それにしても、この国はいつの間にかこんなに腐り果ててたのか。
……もう潮時か。
「皆様がそこまで仰るのなら今日中にトレンス王国を出ていきますわ。
初代聖女と聖獣によって建国され、私達聖女が生涯をかけ守り抜いてきたこの王国も、破滅の道を歩むこととなるでしょう。
……最後に一つだけ。貴方のような馬鹿王子と結婚しなくて済んだことだけは感謝致しますわ。それでは御機嫌よう」
「なっ……」
第一王子が何か言おうとしたが聞かなかったフリをし、早歩きで会場を出る。
そのまま入口で待っていた馬車に乗り込み、家族へなんて報告しようか頭を悩ませた。
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