Gifted:また世界に××××

歯小

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2話 飛来

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2話 飛来

「クソ何だよコレ!」
影に飲み込まれた真田心利は今、雲の上から地上へと急速に落下していた。空から見た地上は明らかに元いた世界とは異なっている。そしてその現状に心利は自分の命が脅かされている事に理解するのに時間はかからなかった。
「地上から雲の発生する距離は約2000mとされてる。俺の体重は26kg、地球の重力加速度からするともう地面に突き刺さるのにもう60秒も無いぞ!ふざけんな!!」
心利はグルグルと体を捩らせながら地面に向かって落下していく。そうこうしている内に心利の目には地上が鮮明に見えてくる。地面に落ちるまですでに30秒を切っているだろう。
「もうこんなのどうすればいいんだよ!!」
このまま地面にぶつかれば即死は避けられないだろう。何かしらの手を打たなければいけない。すると心利の視界の端から何かこちらへと向かってくるものが見えた。

心利は空中で体勢を整え、目を細めそれを見つめる。
「おいおいおい何だよ!!」
不幸の連鎖、心利の目の前にいるのはアニメや小説の物語に出てくる様な朱色の鱗のドラゴン、目は黄色い眼、口からは涎が垂れ、奴は何かを狙っている様だ。
「まさか俺じゃ無いよな!!」
そのまさかだ、ドラゴンは心利に目掛けて飛び込んでくる。
「終わった、」
コレが俺の最後の言葉だった。心利は飛行するドラゴンの口に飲み込まれていった。こんな死に方には不満しかない。
「もっと今まで自分勝手に生きればよかった、、」
「あんな俺を都合のいい召使としか考えていないクソどもとなんかと、、」
「ん?」
ドラゴンに食われた筈なのに心利は自分の思考が止まっていない事に気づいた。最後の記憶は暗いドラゴンの口の中に自分の体が収納される瞬間、心利は恐々と目を開く。するとそこにはドラゴンの体をすり抜けている自分の姿があった。
「何で、、」
心利は混乱を落ち着かせる間のなくドラゴンが後ろに振り返る。ドラゴンは心利を食い逃したと思ったのかドラゴンは再び彼の体を丸呑みにする。しかしまたもや心利はドラゴンの体をすり抜け、回避?した。

ドラゴンはそれを見て開いた口が塞がらないのか間抜けな顔をしている。その時そういう心利もまた間抜けな顔をしていたと思う。

「なるほどな、」
しかし心利はその謎を解いた。
「影か、」
心利はそう一言言い残すと地面へと叩きつけられた。いや正確には叩きつけられたと言うのは正しくない、地面へと飲み込まれていったが正しいだろう。

効果音はそう、ドップンッとだ。

そうして地面へと飲み込まれた心利は地面に手をつき、影の中から這い出る。
「原理こそはわからないがコレのおかげで助かったな、」
そうこの影はこの見知らぬ世界に落ちる前、自分を飲み込んだものだ。影の様な見た目で触れればそれは泥、この正体不明の能力によって、落下の際に映し出される自分の影を媒介に泥のクッションを作り出す事ができた。結果、急速に落下する自分の体を衝撃を受け流す事が可能になったわけだ。

この能力に気付いたのは、不幸にもあのドラゴンに飲み込まれたからだ。それは食われた際に起きた妙な出来事、それはドラゴンに食われた筈なのに俺の体には傷ひとつなく、またすり抜けた様にも感じ取れた。それはドラゴンの口の中、ようは光の入らないところに発生した影が泥に変化し、ドラゴンの歯、胃袋、外皮などを貫通し、俺の体は外にすり抜けでたわけだ。

こうして解説はしてみたものの自分でも何を言っているか分からない。
「というよりも俺はそもそも何処にいるんだ。」
心利は改めて周囲を見回す。見たことのない植物や見たことのない生き物(主に虫)、そして空を見上げる。心利は絶望で膝から崩れ落ちる。

「ここは日本なんかじゃない、そして外国でもない。」
なぜそう思うかって?それは空に月に似た衛星が八つもある。そして何かしらの飛行生物が見える。さらには自分には変な能力まで使える様になっている。心利の頭は混乱する。明らかに普通じゃない、絶対に。

そこで心利は理解した。自分が変な世界に降りたたった事を...その後はひどい眠気に襲われ心利は眠りについてしまった。

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