ゲームな世界の魔物として生きて行く事になった。

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13 異変のはじまり

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「一応この車はこんな高さから落ちたんで、修理に出さないといけないんだが、こんな世界観の場所にロードサービスとか無い訳で、ハギエリアのエリアタウンまで歩いて移動して回収を頼むしか無いだろうな。」
「…こんな時ポニポニだったら良かったのに…はぁ…」
「俺をこの姿にしたのってアリスだからな?俺が望んだ訳じゃ無いからね?」
「わかってるけど…」

とりあえず車をその場に放置して落ちた場所から行ける方向に向かって移動する。
道は少し歩いた所で分岐していて、北と南に向かっている様だった。

「アリス、目的地はハギエリアだったから近いのは北だけどそっちでいい?」
「いいけど、でも南に行ったら何があるの?」
「確か南側には獣タイプの魔物が多く生息してるエリアと、ずっと先の方に行ったらゴーレム系の石とか土とかが多い場所が有るね。後は…海に近い辺りに幽鬼とか魔人が生息するって場所も有るかな?」
「幽霊?」
「確か平家の落ち武者みたいな設定だったかな?そんな島が地下ダンジョンで繋がっていて行ける場所が有ったと思うよ?」
「北に行く。」
アリスそのまま歩いて北のほうに向かって移動をし始めた。

あまりそっち系の話題とか好きじゃないのかな?
でもこの先近畿の辺りに入ったらそんなのばかりになるんだけど…大丈夫かなぁ…

そしてダンジョンを移動してると襲ってくる魔物は居る訳で…
「ねぇニョロリン?なんでこここんなに襲ってくるのが多いの?」
「だってトラップダンジョンだからね。道を通らないめんどくさがり屋さんを懲らしめるって感じのコンセプトの場所だからいやらしい攻撃してくるモンスターが多いんだよな。さっき倒した虫系のセンチビートマニアとかモスキートラップなんかは麻痺攻撃とかけっこうしてくるんだ。1人でこんな場所で麻痺とかしたらどうなるか判るよね?」
「治療出来なければ…やだ…気持ち悪い…」
「まぁアリスが想像する様な感じに群られて気付いたら死に戻りって訳。」
「でもニョロリン治療使えたよね?」
「俺が今使えるのは治療(微)なんで、軽い毒と軽い麻痺を治す事しか出来ないよ。」
「…それってここでの麻痺も治せるんでしょ?」
「…ふっ…残念だが、部分麻痺までなんだなぁ~治療(微)で治せるのって。治療(中)だと全身麻痺とか毒(中)辺りまで治せる様になる。そして治療(強)とかになると石化とか全部の状態異常を治せる感じだね。」
「…ニョロリンやっぱり使えない子?」
「そんな事無いモンね~♪範囲魔法を使えば近くに居る魔物は一掃出来るんだから近寄らせなければ大丈夫♡あ、アリス、俺チョット疲れたからアリスの首に巻かせてもらっても良いかな?」
「…まぁ良いけど…」
俺は最近自分の仕事してる分ぐらいの権利は行使してる♡

アリスって何もしてなかったら言う事聞いてくれないのだが、そこそこ頑張ってたり、自分にとって良い状態になるのが確認出来るなら、若干のスキンシップを許してくれる♡

と言う訳で、俺はアリスの首にクルリン♡と巻き付き、襟巻き状態で尻尾の先をちょっとだけアリスの胸元に垂らして…幸せをかみ締める♡

どこかの神様♡俺をこんな細長い体にしてくれてありがと♡
ユニコーンの時にも感謝したけどこれでアリスの体のちょっと柔らかそうな場所は制覇出来ました♡
次は…夢の中とかに入り込めそうな夢魔とかにならせてください♡

「なんかニョロリンから嫌な感じがした…離れて。」

アリスこういうエロ系の感情にかなり敏感だったりする…
そして俺はちょっとだけ寂しくなりつつまた首に巻いてもらえる様に頑張るのだった♪

天然ダンジョンに落ちてそろそろ1時間程度かな?いい加減外に出られても良い頃のはずなんだが…
「なぁアリス?今の残り弾薬とかどれぐらいある?」
「今は…貫通弾がイベントリに一ヶ所分1000発と今使ってるのが…残り50発位かな?どうしたの?」
「なんかこんなに広いってのがちょっと気になるんだ。今まで俺も何度かここに落ちて移動した事有ったんだけど…30分もかからずに外に出られたはずなんだ…」
「…特別な所とか?」
「そう言えばアスカさんとかラヴクラフトさんが新しく何か実装されたみたいな話をしてたけど…俺が知らない内に何か実装されたのかも?」
「もしかしてまたフェニックスみたいなのと戦うの?」
「ダンジョンのサイズからしたら…あれより強いのが居てもおかしく無い感じなんだよな…一応なるべく弾を消費しない様にしておいて。」
「…判った。」

それから慎重に少し多めに休憩を挟みつつ移動して行くと鍾乳洞の様な場所が見えてきた。
「ここって秋芳洞?」
「まぁそんなイメージなんだろうな、でも…やっぱり何か新しい場所みたいだな。元々こんな鍾乳洞みたいなダンジョンは無かったはずだから。」

俺とアリスが居るのは少し開けた場所で地下に滝の様な状態で水が流れている場所。
球状の玉が重なった様なクロカンブッシュとかの上を水がコーティングして流れて居る様に見える滝が目の前に現れた。

そしてその場所にたどり着いたら空間に光の玉が漂い初めて…白い龍が出てきた。
そしてその取り巻きとして蛇やウナギ?
何かの伝承とかなんだろうか?

「とりあえずアリスは俺の魔法で生き残った奴に止めを刺していってくれ!」
「わかった!」
ボスエリアにけっこうな数の石筍と鍾乳石、更には少し太めの石柱などが有るので、アリスはそれをうまく使って回り込まれない様にしつつしっかりと一匹づつ取り巻きを倒して行ってくれてる。

と言う訳で俺はこのボス龍を引き付けておかなければならないのだが…
色合いとかを見る限りでは俺に近い感じで、龍っぽい体をしてるんだよな…
氷結に強いかな?

ちなみに俺は氷結系の攻撃が戻ってきても反射するんでまったくダメージを受ける事が無いので、とりあえずそれから使ってみる。
「と言う訳でマハダルト!」
俺の近くに居る取り巻き魔物のうち一番中心の辺りになる奴に魔法を撃ち込んだ。
魔法が発動して狙った奴の周囲に氷の粒が煌めきだし、急速に温度が下がっていく。
そして一瞬視界が止まった感じがした後でボスと蛇の何匹かを残して範囲内の取り巻き魔物が崩れ落ちた。

「けっこう倒せたな。アリス、生き残ったのを先に倒していってな~俺はこいつ止めておくから~」
「は~い!えいっ♪」
可愛い声と共に軽い射出音を響かせながら生き残った蛇の魔物を倒していくアリス。

そして俺はこの部屋のボス龍を見る。
今俺の視界にはボスのHPバーが見えてるが、まったく減ってない。
って事は、俺とは違って氷結系の魔法ではダメージがほとんど無かったか、自動回復で簡単に全快する程度のダメージしか出せなかったって事だよな。
だとしたら、残りの属性魔法を順に試して行くしかない。

と言う訳で反射とかされたらと考えたら怖かったけど、
「マハラリトでどうだ!」
火炎魔王を使ってみたのだが…どうにもあまりダメージが入らない。
他にも電撃、風の属性魔法を使ったが…

もしかしてこいつ属性魔法に全部耐性持ってるのか?
だとしたら…あの二人がコッソリ送り込んでくれていた魔法を使うしかないな。
「って訳で、ちょっと威力が高めかもしれないんだけど、コレでどうかな~♪メギドラ!」

ボス龍を基点に魔法を発動すると黒い炎が龍の周囲にまばらに点りそれが段々大きくなって行き、一気に中心に向かって集まったと思ったら、紫色の炎と共に爆発した。

「よっし!20%位減った!アリサ!頼む~~!!」
「すぐ行くから待って~~!!」
チラッとアリスの方を見たら最後に残っていた蛇を倒した所だった。

後はアリスにトドメを任せたら何とかなるはず。
俺はクールタイムになった万能魔法が再度使える様になるまで逃げ回りつつアリスにタゲが向いたら氷魔法を撃つだけの簡単な仕事をする事になった♡

ちなみに思った通りで、この龍は氷結系の魔法を使ってきた。
俺に魔法を使って反射した魔法でかなりのダメージを負うってのを繰り返したボス龍はアリスのライフル銃での攻撃もくらい続けて、けっこう早い段階で倒れた。
「アリスお疲れ様~♪何とかなったな。」
「ニョロリンがんばってたねっ♡イイコイイコしてあげるねっ♡」

とりあえずアリスの手の柔らかさをしっかりと堪能しておいた♡
「それで?この光の玉を1個取ったら良いんだよね?」
「そだね。好きなのとってさっさと補給に行こう。さすがに武器の耐久も減ってるだろ?ここまで戦い詰めだったかからな。」
「耐久ってのは…え~っと…あ、この2/30ってのの事?」
「あらまそこまで減ってた?」
「だと思う。」
「これは…武器を新調した方が良いかもしれないな。ここまで耐久が減ったら武器とかって修理してもらっても最大耐久値が一気に減る事が多いんだよ。」
「…そういうのは先に言っておいてくれないと困るよ?」

ちょっとだけ怒ってるアリスがまたイイ♡

とか考えてるとまた怒られるので、
「知らないって思って無かったんだって、一応チュートリアルでもその事は言ってたはずだからね?さぁ報酬もらって行こう♪」
チクリと小さく反撃しておいて話を変えてみた。
「ん。じゃぁこれ。」
目の前に有った光の玉にアリスが手を触れると光が消えてアリスに報酬のウインドウが開いた…はず。

「なぁ何固まってるの?何か面白い物でも出たのか?」
「えっ?あ~たぶん…ねぇ…小春日和の木漏れ日?とかってアイテムって知ってる?それに黄泉返りのハコ?それに将門の御霊?あとはゴールドだったけど…?」
「はっ?確か…最初の方の二つは…プラグインをもらう為のアイテムだと思うんだけど…将門って平将門の…これもプラグインか?…なんで一気に3個も出るの??っていうかそれらって専用のダンジョンで超々レアドロップだとか超々々レア報酬で出てくる様な物だったはずなんだけど…?」

なんだか…おかしな事が起きてるのか…システム的なバグか何かなのか…ちょっと後で調べてみる必要が出来たみたいだ。
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