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第四章 死んだ原因?

87 村作りというか家作り?3/3

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『私はマルセルの髪を抜いたりしてませんよ。変な言いがかりは止めて下さい。あれは私がバイオ・ギガノトサウルスの首を落とした時にその首が少しだけ傾いで倒れた結果、オマケで少しだけ牙が髪の毛を刈り取っただけです。詳しく見たら抜いてないのは分かるはずですよ?』
『あのなぁ、たとえマルセル君だったとしても、理不尽に刈り取られた髪の毛を興味本位で覗き込む様な事は出来ないってば。まぁジェシカからの報告では『すっごく短いこんな長さの髪が生えてたけどなんか変だった』って報告があったから今頃ジェシカが綺麗に剃ってやってると思うがね。』
『…まぁ何にしても、一応これで明日フベルトの断罪と共に太陽を復活させておしまいです。キヨシは今日はもう明日に備えてソフィー達と楽しまず早めに休みなさい。分かりましたね?』
『はいよぉ~。俺もこんなオープンな場所でソフィー達とイチャイチャできるほど他の人に見られたいって思ってないから安心してくれ。じゃぁまた明日な。』
『はーい。おやすみなさい…』
俺は10mぐらい離れた場所に簡易的に作られたレテーナ用の止り木の上でこちらを見ているレテーナを少しだけ見て自分の毛布に包まり目を閉じた。

とりあえず、さすがにまだお世辞にも家とは言えない状態ではあるが、一応村長宅の場所が決まった。
俺とニナとソフィーとココちゃんとレーヌさんと…もしかしたらジェシカも?が生活する場所の四方の柱と床が出来上がった場所に俺のインベントリ内から出したブルーシートを天幕みたいに柱を使って張り、その下に俺とソフィーとココちゃんが寝る事になった。
今の所、玄関から入った場所のロビーみたいな所しか無い状態で家が作られているが、順次増築されて行って最終的にはこの場所がロビーになり、応接室1&2(6畳と12畳ぐらい)、リビング(12畳ぐらい)、個室4(各部屋10畳程度)、俺の書斎(2畳ほど)♡が付いた俺の寝室(12畳程度)、収納2(6畳程度の納戸と30畳程度の地下室)&キッチン(20畳ぐらい?)が作られる予定になっていたりする。
そして、村長宅はあのココちゃんの居た洞窟の入り口を隠す様に建てられる事になった。

俺達三人は、家を作るのにあまり力になれないので少し早めに休む事になったが、今現在も村長宅予定地から少し離れた場所にヴォルトー達が一緒に住む長屋が建設され続けていたりする。

あぁそうそう。今日の分のテラスちゃんプロデュース・フベルト救済ストーリーは恙なく終わった。
今現在レーヌさんとニナ達も一応無事?救出されて、今日はフベルト村の村長宅で休む事になってる。
ちなみにこの報告はレテーナがニナと心話でやり取りして教えてくれた。

そうそう、今日のテラスちゃんの降臨からのストーリーは光のエフェクトとか効果音まで完備されていたおかげでとてもすばらしい見応えのあるものだった。
俺のすぐ近くまで来たフベルトが自前の槍を俺に向けて『レーヌをどこに隠した!』って言って来た時に俺は少しだけその迫力にビビって漏らしそうになったが、なんとか台本どおりに話を進めて一触即発って状態の盛り上がるシーンを作り上げて…俺もフベルトさんもどっちかが一歩でも動けばどうなるか分からないって状態の最高潮の時にテラスちゃんの声が頭の中に響いて…

あいつ絶対FF○のケフ○が出てくる所の音源パクってた。
それと…たぶんだが神様が世界に下りてきてファミリア?を作るアニメの神様の降臨シーンのエフェクトもパクってた。

でもさぁ、あぁいうのってエンジェルフォールとかを見た昔の人の感じた神々しさみたいなのを映像化してるはずだから…アニメを参考にして自分の登場シーンを演出するってのはなんとなく本末転倒っていうか…『なにやってんのよテラスちゃん』感がハンパ無いって言うか…
まぁでもあの時回りに居る連中が驚いて動けない状態の時、俺には『どうどう?これ頑張って作ったんだよぉ~♡すごいでしょう?』とかってテラスちゃんのウキウキ気分が感じられる心話が届いていたおかげで感動どうこう言ってられなかったんだがね。
たぶんチラッと見たフベルトの横顔の感じでは奴にも声が届いてたみたいだし、レテーナは『テラス様、とても立派なお姿です』とか言ってたのがこっちにも聞こえてたから、あの心話は届いてたんだろうけど…

こんな所があるからテラスちゃんを神様って感じに扱えないんだけどなぁ…もう少しなんとかならんものなのだろうか?

少しの間テラスちゃんのはしゃぎ様を思い出していたら俺にもやっと睡魔が訪れた。
ちなみにソフィーとココちゃんはココちゃんのコンテナの中に2人で一緒に入ってベッドで寝てる。
最初にあんな戦いをしていたとは思えないほどに仲が良くなっていたのは何か2人だけに通じる事でも有ったのかなぁ?

今日起きた事を思い返していた俺は…気付いたら眠っていた。





……

………んっ?

あぁ、これは…あれだな。自分が走ってるのを少し後ろから見てるからたぶん夢…だ…

そう言えばこの世界に来て夢ってまったく見てなかったなぁ…って言うか毎日夜遅くまで…まぁぶっちゃけると朝方まで色々楽しくやってたから、まともに寝たのって…もしかしたら今日が初めてだったか?

初日は気付いたらニナがビーストモードで乗ってたし?
次の日はニナとソフィーのビーストモードを楽しんで…その次の日は…もうテラスちゃんの所に行ったのか?
そしてその次の日はジェシカにちょっとだけ入ってその後でマルセル君と一緒に初めての3P♡

…この言い方だとマルセル君が俺とソフィーの間に居そうで気持ち悪いので、ソフィーと俺とおまけのマルセル君で3P♡
その後ソフィーと耐久セックスに突入して貫徹…あれは厳しい1日だったなぁ~♡
そして昨日は…あぁそうか、ジェシカにちん…尻尾を握られて寝られてしまい、ほとんど寝れなかったんだ。

本当に寝てなかったんだな俺。

死んでからの自身の行動を振り返っていたら…夢の中の俺は…何かとても焦って車に乗って移動しはじめた。

あぁ、思い出してきた…そうだ、この時レテーナが急に飛び立って心話で言ってきたんだ。
『ニナ様に危険が迫ってます!先に行きます!!』って。

…そうだ、レテーナからの心話に映像が映っていて…たぶんニナに見えてる映像が俺にも届いたんだと思うが…あいつが下卑た顔で近づいて来るのが見えたんだ。
腰巾着の男…確かヨーゼフとかヴォルトーが教えてくれたあの男だ。
そしてそいつの後ろでレーヌさんが裸に剥かれてギャスパルに乗られて…腰を振られていたんだ。

泣きながら…

そうだ、俺はニナを助ける為に車で走ったんだが、今思えばあの時、ココちゃんに起きてもらって運んでもらえば…そうだ、もしかしたら俺は間に合ったかもしれなかったのに…

俺は何度も横転しそうになりながら車を走らせてレテーナの行く方を心話の反応を頼りに移動して…

そうだ、俺が現場にたどり着いた時に見たのは、全裸にされて犯されて…胸元を手で隠して無表情に座ってるレーヌさんと、レテーナに肉塊になるまで破壊されて死んだギャスパルとヨーゼフらしき物体と…涙の跡がまだ乾いてないニナの死体だったんだ。

思い出しながらその時の光景がフラッシュバックの様に頭に浮かんで消えていく…

夢…を見てる…はずなんだが…
あぁそうだ、俺はニナの死体を見た時に衝動的にレテーナに矛先を向けたんだ…どこにぶつけたら良いか分からない怒りの衝動を手近な所に向けたんだ。
とてつもなく大きな喪失感を少しでも感じずに済む様にって…

『お前ニナの護衛だよな?!なんで死なせた!!』って。

レテーナはニナの死体の傍でまったく動かずに居たけど…たぶんあいつ、テラスちゃんと何か話をしていた。
そんなレテーナの事務的な感じもすごく腹が立ったんだよな…お前あれだけニナの事を大事にしてただろ?俺のことをオマケって言い切れる程度に大事にしてたじゃないか…


あっ…目が覚めそう…誰かが俺の肩を揺すってる…?



目を開けたらニナが少し心配そうな顔で俺を見下ろしていた。
見える空はまだ真っ暗。
「何度もニナの事を呼んでたけど…大丈夫?」
毛布から手を出し俺の肩に当てているニナの手を握ると指先が少し冷たくなってるのが感じられた。
「何か怖い夢でも見たの?やん♡」
「少し怖い夢を見てた…気がする…」
体を起こしてニナを抱きしめると全身にニナの温かさを感じる。
さっき夢の中で触れたニナの顔の涙の冷たさは今俺の首の辺りに感じるニナの顔にはまったく感じられない。

「そう言えばなんでニナがここに居るんだ?」
確かフベルトの家で今日は休むって確か言ってた…?
「少し前にレテーナからキヨシが私の事をうわごとで呼んでるって聞いたの。だから迎えに来てもらったの♡」
俺の腰に両手を回して抱き締め返してくれるニナは確かな温かさを俺に感じさせてくれる。

「そうか…夜中に悪かったな。レテーナもありがとな。」
ニナを抱きしめつつ視線を上げたら目の前にレテーナが目を赤く光らせながら見ていた。
「かまいませんよ。…では私もそろそろ休みますね。」
レテーナがそう言って簡易的に作れられている止り木に飛んで移動して動きを止めた。

「はふ~っ♡ニナまだ眠いからもう少し寝てもいいよね?」
口元を隠しながらあくびをしつつ聞いてきたニナに、俺は頷いて答えてそのままニナを胸元に抱いたまま寝るまで動かずに居た。

こっちの世界の夢って…温感、触感、色、音、自分の流した涙の味まで詳細に思い出せるほどに臨場感のあるモノだったが…本当に夢なのか?

俺は少しの間考えていたが、腕の中で感じるニナの温かさのおかげで…気付いたら寝ていたらしい。

次に目が覚めた時俺の目に映ったのは、少しばかり怒った顔のソフィーと、ちょっと悔しそうな顔のココちゃんと、俺の尻尾を握っていたジェシカの笑顔だった。
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