楽園・ゲーム

第四章 死んだ原因？

110 ループからの脱出5/6

PM9:23

佐々木ささき君の運転する車で俺の車が置いてあるお店の駐車場まで送ってもらっている最中なのだが、少しばかり妙な話を聞かされていた。
「なぁ佐々木君さぁ、それって本当？」
「…」
完全に無視された俺。

ここまでのガン無視…確か中学生の頃、俺が自分の席に座ってぼーっとしていた所に誰かに押されてよろけて近付いて来た鳴島なるしまさん（発育度で言うならクラスで2位の美少女♡）が、俺のひざの所に小さい子がおしりペンペンでも今からされそうな状態で乗っかってきた後で、すごく恥ずかしそうな顔で俺を1回見て逃げて行ったって事があった。
その後、その状況を周囲で見ていた奴らが面白そうに俺達の事を『ペンペン夫婦』ってあだ名で呼ぶ様になったおかげで鳴島さんの視線がとても冷ややかな感じになった頃に何度かこのレベルの無視をされた事があった気がする。

「なぁ美月みつきさん。それって本当の話なのですか？」
「うんっ♡志郎しろう君…湯島ゆしま部長の所で資料で確認したから間違い無いはずだよ。」
体を許した相手俺に対して少しだけめんどくさい女になり始めている佐々木君だった。

それと湯島部長、2人っきりの時には佐々木君に、『志郎くん』って呼んでもらっていたらしい。
そんな情報とか知りたくなかったなぁ…志郎くんって…あんたもうそろそろ還暦だろ？

とりあえず無駄知識は今はどうでもいいとして、問題なのは俺の記憶からスッポリと抜け落ちている、佐々木君が教えてくれた俺の身におきていた事件の方。

「そうかぁ…俺って大学に行ってる頃に1年ほど行方不明になってたのかぁ…」
「そうらしいよ。清きよしが大学に在籍していた頃の私はまだ中学生か高校生になったばかりだったからその話自体は会社に入ってから知ったんだけど、その事件ってけっこう大きなニュースになってたみたいよ？」
「村人がいきなり消えた…集団神隠しみたいな事がなぁ…それにしてもさぁ、俺はなんでその村に行ってたのかな？そこらに関しては何か書いてなかったの？」
「さぁ？さすがにその辺りの情報ってニュースとかには取り上げられてなかったみたいだよ。確か新聞とか雑誌の画像と一緒に纏められてあった資料には書いてなかったわ。でも、清1人だけ、なぜか日本に居るのが1年ぐらい後になって見つかったらしいの。でも清って本当にその事を覚えてないんだね。」
「あぁ、1年間の空白期間ねぇ…」
俺は大学の3年生の頃に1年ぐらいの間、北欧のそこそこ辺鄙な所に行って行方不明になったらしい。
その事件の事は、今の俺にはまったく覚えが無い。
完全に記憶から抜け落ちている様だ。

実は俺と佐々木君はあれからすぐにラブホテルに行って1時間半ぐらいお互いの体を楽しんだ♡

俺は朝まで何度でも佐々木君の体を楽しめる気がしていたが、俺の元に佐々木君を寄越した湯島部長がPM9:30過ぎぐらいに俺を連れて来る様に言っていたらしく、佐々木君も名残惜しそうな顔をしつつも俺のチンポにキスしてからブリーフを穿かせてくれた♡

行為の最中に佐々木君のおまんこに自分のチンポを限界まで押し込み、グリグリとボルチオ辺りを刺激しながら、少しばかり気になっていた事を聞いてみた。
「佐々木君はなんで急に俺にこんなに積極的になったの？」
屈曲位で佐々木君の足を肩に掛けてチンポを抜き入れ♡
「そんなの後で…んあっ♡ちょっ♡そんなに奥までとかだめぇ～～♡」
こんな事を言いつつもボルチオグリグリしていたらどうも1年程度前から俺に目をつけていた事を白状した。
それと、そんな事を聞くのは後にしろとでも言いたかったのか、答えてくれた後で舌をねじ込まれて口を封じられた♡

その後シャワーを浴びながら聞いた話によると、俺は入社以来黒田くろだと争うほどに業績が良かったらしい。
それと、俺には今現在まったく記憶に無いのだが、俺は2年に1回ぐらいの頻度で会社を2ヶ月程度休んで行方が分からなくなると言った奇行が繰り返しあったらしい。
普通の会社であれば、そんな行動を把握し辛い社員はほとんどの場合、僻地の営業所とか出世からは完全に外れた資料室辺りに左遷されるはずなのだが、どうも俺はかなり優秀であったらしい。

そして佐々木君が湯島部長の家で見つけた資料に書いてあった内容を、さも自分の男の評価でも語っているかの様な顔で嬉しそうに得意げに教えてくれたのだが、どうも会社の上層部の連中は、俺に失敗させてそれを理由に左遷する為に、何度か失敗する可能性のかなり高い仕事を回したらしいのだが、なぜか全てを何とかしてしまったらしい。

佐々木君が幾つか例として教えてくれたのは、リーマンショック以降の金融不安状態での不渡りを出しそうな他社との共同企画などのあれこれだった。
一応それっぽい仕事をした記憶が俺にはあるのだが…どれもこれも特に何か問題があったと言った認識の無い仕事ばかりだった。

そんな俺を見込んで湯島部長が俺を自分の部署に引き抜いてくれたらしく、それ以降も何度も会社の窮地になりそうな案件を処理してきた実績から会社側からの俺の仕事に対する評価はかなり高いらしい。
自分が30歳になる前から課長職に抜擢される程度には仕事が出来る奴だとの認識は、なんとなくでは有ったのだが…

自分の記憶にある仕事内容ではそこまで厳しい内容の仕事ではなかったとの記憶しか無いのだが…少しばかりその辺りに認識違いと言うか…違和感が感じられる。

それと、佐々木君、入社すぐの頃から湯島部長に性的な関係を迫られていたらしく、1年程度はその誘いを断り続けていたらしいのだが、最終的に有望な玉の輿になりそうな男を見繕う事を条件に湯島部長の相手をして愛人関係とまでは言えないが、性的な関係を持つ様になったらしい。

まぁ有り体に言えば、セフレになったらしい。

「だからね？会社の独身の女のほとんどが黒田さんと清の事を狙っていたみたいだけど…まぁ、私の勝ちかな？」
よく分からないが勝利宣言の様だ。
だって俺、ニナ達が正妻だと思ってるし？
佐々木君は…俺にとっても湯島部長と一緒でどっちかと言うと…やっぱりセフレ？

「まぁそこらに関しては俺も自分の忘れてる辺りを詳しく調べ直してみるよ。送ってくれてありがと。」
「はぁ～い♡じゃぁ私はこのまま湯島部長の家までこの車を返しに行って帰るね♡」
佐々木君はわざわざ車から降りてきて俺が乗った車の窓を開けさせて両手で頭を持ってキスして満足そうに舌なめずりでもしてそうな顔で車に戻って行った。

自分の車で佐々木君が設定してくれたスマホのナビに従って移動を開始。
どうも目的地はそう遠くない場所にある旅館か何かの様だな。

ちなみに彼女の俺への態度が一気に変わった…好意的な感じに変わった理由を道中聞いてみたのだが、『なぜ急にって言われてもなぁ…まぁ…簡単に言うなら昨日までの佐藤さんが私を見る時の価値の有る場所がこの辺りとここらへんだけだったとしたら今日は私の存在に向いた感じがしたから…かな？そんな感じ？』と、自分の胸と股間の辺りを手で示しながら教えてくれたのだが…

俺、そんなに佐々木君の胸元とか股間に視線を向けてたかなぁ…自分認識での『対佐々木君♡視線占有割合テーブル』では、顔80％胸15％股間3％残りが意識に無い辺り、程度の感覚だったのだが、その事を言ったら、『清だけじゃないけど男ってさぁ、自分の視線が散漫な状態と集中している状態の違いってあまり詳しく分けて考えて無いみたいね。』って前置きしておいて、『清が昨日まで私を見ていたのを割合で言うなら…まぁこれは私が視線を感じたのをなんとなくで言うから違うって思うかもだけど、視点の向きだけを言うなら顔80％その他20％で、裏で処理しているのが…胸が60％股間が25％で、あと残りが…口とかお尻とかかな？』と教えてくれた。

どうも散漫視点認識状態でのおっぱいガン見スキルは女の本性の前では何の意味も無かったらしい。
佐々木君は俺の視界外ガン見スキルでの『対（裏）佐々木君♡視線占有割合テーブル』での割合を完全に言い当てた。
…正直驚いた。

佐々木君の教えてくれた説明内容からの女性と言う存在は、自分の体に向く無意識状態での視線…思考も含まれそうだな。そんな男の意識の向いてる部位を読み取る様な、『対認識察知力』とでも言えそうな能力を当然のように持っている…のかもしれない。

だから、自分の住む場所の近くに居続ける事がある程度確定している女性で、今後音信不通になる事が無さそうな人に、どうしてもおっぱいとかお尻なんかが気になって仕方が無い人が居るとするならば、早めに『どうしても気になってしょうがないからお前を見る時に俺の目がおっぱいとかそこら辺おまんこ辺り♡に向くかもしれないけど、許してくれ。』と正直に言っておくのも一つの方法かもしれないな。
最初に相手の女に『だってお前の体すっごく魅力的なんだもん♡』だから『見てしまうのは男として正常なんだぞ？』って自分の認識を伝えておけばかなり相手の不快感が少なくなる気がする。

まぁ、その後に他の女にも似たような事を言ってしまうと地獄が待ってそうなので用法容量に関しては自己責任でって感じだが♪

おっと、ここだな。

車を運転して少しばかり森に近い道路を進んできたら『養命亭』の看板が見えた。
和風の建物が見える駐車場に車を入れて入り口に向かうと旅館の女将さんらしき女性が出てきて湯島部長の居る部屋まで案内してくれた。