りさと3人のDoctors

はな

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りさと3人の先生たち



——4年後





「りさ~」


「はーい!ちょっと待って~!!」


「早くしないと学校遅れるぞ~?」


「わかってるー!!」





ドタドタドタドタ……!!





「先生、おはよう!」


「こら~、りさ走らないの」


「へへっ。ごめんなさい」










あれから4年、りさは中学生1年生になっていた。



両親を亡くした後、りさは小野寺家に引き取られた。

孤児院育ちだったりさの両親には頼れる親戚がおらず、もしものことがあれば……と、病院長にりさのことを頼んであったのだ。



小野寺家は、病院から車で5分ほどの場所にある。

家には、

長男の蒼(そう)

次男の豪(ごう)

三男の蓮(れん)

が暮らしており、3人とも父と同じくノワールの医師をしている。

もう1人、長女の楓(かえで)もいるが、イギリスに住んでいるため家にはほとんど帰って来ない。

父の謙二郎はりさの両親が亡くなって以来、ノワールの第一線を退いて、自ら途上国の医療支援に携わっているため家におらず、謙二郎の妻もすでに他界している。

そんな謙二郎に代わり、りさの主治医は蒼が務めているが、実際には豪と蓮と、兄弟3人で公私ともにりさを見守っている。





蒼「りさ~。いつも走るなって言ってるだろ?また発作出たらどうすんの?」


りさ「は~い……」


蒼「ほら、もう行くよ。蓮、りさ送ったらそのまま病院行くから、あとよろしく!」


蓮「はーい。いってらっしゃ~い」










***



*りさside





わたしは、白鳥りさ(しらとりりさ)。

4年前にパパとママがいなくなって、先生たちと暮らしてる。



今、学校まで送ってくれてるのは蒼先生。

小野寺家の長男で、優しくて爽やかな人気者。

院長先生が海外に行った後、わたしの主治医になった。



さっき家にいたのは三男の蓮先生で、明るくてモテるタイプ。

初めて会った時から先生というよりお兄ちゃんみたいだったから、蓮先生だけは"にぃに"って呼んだりする。



そして、次男の豪先生。

普段はクールで強面な感じだけど、本当はとても優しい先生。

隠れファンも結構多い。

昨日は当直だったから、今病院にいるはず。



それからもう1人、長女の楓さんがいるんだけど、イギリスでCAをしていて世界中を飛び回ってるから、家にはめったに帰ってこない。

すごく綺麗でわたしの憧れのお姉さん。



そんな小野寺家のみんなは、容姿端麗でとっても優秀。

まるで、お伽話の王子様とお姫様みたいに見えてくるの。



普段、学校には自分で通うこともあるけど、少し調子が悪い時はこうして先生たちが車で送ってくれる。

ここ最近は症状が落ち着いてて、学校にも通えてるんだけど……

昨日の夜中、久しぶりに喘息の発作が出たのに朝階段を駆け降りたから、先生に怒られた……。










***



蒼「ねぇ、りさ。今日、学校終わったら1回検査しとこう。豪に迎えに行くよう頼んどくから」


りさ「え、やだ。検査しなくても大丈夫だよ。昨日もすぐ治ったし……」


蒼「ダメ。りさも中学生になって、新しい環境に慣れてきた頃なんだし」


りさ「慣れてきたから大丈夫でしょ?」


蒼「慣れてきたからこそ油断しちゃいけないの。緊張が解けて、溜まってた疲れが一気に出たりするんだよ?」


りさ「大丈夫なのに……」


蒼「大丈夫かどうかは検査してから。さぁ、着いたよ。いい?今日は大人しく過ごすこと」


りさ「は~い……いってきます」





りさは車を降りて、学校に入って行った。










***



キーンコーンカーンコーン——



放課後。

学校を終えたりさは、迎えに来ていた豪の車に乗り込む。





りさ「ただいま」


豪「お疲れ様」


りさ「豪先生、今から病院行くの……?」


豪「あぁ、行くぞ」


りさ「……嫌って言ったら?」


豪「蒼にしばかれたいのか?」


りさ「そうなるよね……」





りさは病院が大嫌い。

幼い頃から繰り返した入退院に、たび重なる検査や治療がつらかった。

それに、決して口には出さないが、両親のことも思い出して寂しくなる。





豪「着いたぞ。荷物持てるか?」


りさ「うん」





病院に着くと、2人はさっそく蒼の診察室へ向かった。


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