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第1章 誰、それ?
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「いいえ。お気になさらずに。じゃあ、残りの時間で会議を覗いて行かれますか? 今、定例の社内ミーティングをしているはずなので」
「よろしいんですか?」
「ええ、少しお待ちください。許可をもらってきますので」
会議室では榊原さんから、そこにいるメンバーにいくつか質問をしてもらい、10分ほどでタイムアップ。
こんなので、本当に参考になったのかな?
と、若干首をひねりつつ、わたしは課長と一緒に地下駐車場まで見送りに行った。
「お世話になりました」
向井さんが深々と頭を下げた。
「お役に立てたかどうか」
「そんな、とても丁寧なご対応をいただきまして恐縮してます」
「今日はどうもありがとう。橋本さん」
榊原宗介が手を差し出した。
拒否するわけにもいかないので、わたしも彼の手を握る。
すると彼は一瞬、ぎゅっと力を込めた。
たったそれだけのことなのに、なぜかドギマギしてしまう。
彼は手を握ったまま、ふっとわたしのほうに顔を寄せ「会えて嬉しかった。またね」
と、ふたりにしか聞こえない小さな声でそう言うと、さっと車に乗り込み、あっという間に去っていった。
何だったんだろう、今の。
またねって言われた気がするけど。
「よろしいんですか?」
「ええ、少しお待ちください。許可をもらってきますので」
会議室では榊原さんから、そこにいるメンバーにいくつか質問をしてもらい、10分ほどでタイムアップ。
こんなので、本当に参考になったのかな?
と、若干首をひねりつつ、わたしは課長と一緒に地下駐車場まで見送りに行った。
「お世話になりました」
向井さんが深々と頭を下げた。
「お役に立てたかどうか」
「そんな、とても丁寧なご対応をいただきまして恐縮してます」
「今日はどうもありがとう。橋本さん」
榊原宗介が手を差し出した。
拒否するわけにもいかないので、わたしも彼の手を握る。
すると彼は一瞬、ぎゅっと力を込めた。
たったそれだけのことなのに、なぜかドギマギしてしまう。
彼は手を握ったまま、ふっとわたしのほうに顔を寄せ「会えて嬉しかった。またね」
と、ふたりにしか聞こえない小さな声でそう言うと、さっと車に乗り込み、あっという間に去っていった。
何だったんだろう、今の。
またねって言われた気がするけど。
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