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第2話 勇者失格
しおりを挟む「勇者ではない者は不要だ」
貴族の一人が声を張り上げた。
「召喚の失敗だ。
処分すべきだろう」
別の者が頷く。
「異世界人など、
危険な存在だ」
次郎は黙って聞いていた。
怒りはない。
恐怖もない。
長年、
修羅場を越えてきた。
人の本性は、
こういう時に見える。
王が重々しく口を開く。
「勇者ではない。
だが罪もない」
王は次郎を見下ろした。
「城を去れ。
この国の民として遇することは
出来ぬ」
それが結論だった。
剣一本。
乾いたパン数個。
それだけ渡され、
次郎は城門へ向かう。
「……すまない」
召喚官が小さく頭を下げた。
「謝罪は不要だ」
次郎は立ち止まらず、
そう答えた。
城門が閉まる。
重い音が、
この世界での立場を示していた。
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