74 / 88
14
しおりを挟む
10分を四回?だったか?
それはもう関係なくなってしまった。
なぜなら審判のやる気がまるで無く、時間を計ってさえいないからだ。
「んんん!」俺は唸った、と思う。
早々と六点決められてしまった。
一回ポイント取られた時点で自分たちにボールが渡るはずだが、全員寝転んでいるし、審判も「どーでもいいから早く終われ」といった感じだから、また遠距離くんの手の内にあったという訳だ。
三回目のシュートだ。
ボールが綺麗に弧を描いて飛んでいく。
このままでは負ける!
俺はボールに飛びつきに行った。
「これは驚いた!!」遠距離くんが楽しそうに言う。
今度は三点をこっちが決めたのだ。
「ありゃ?もう耳鳴りおさまっちゃった感じ?」
しかし俺が返事をしないところを見て、遠距離くんはなあんだと言って笑った。
「なるほど、君は雑音に耐えてるわけね、すごいね!感動だね!」
遠距離くんがボールを拾う。
「うーん、せっかく君が来てくれたんだけどさ!これじゃ一対一じゃない?ホントはこーゆー時パスから始めるんだけどさ!もういきなりドリブルしてもいいよね!」
俺はやっぱり答えられない。
「じゃ、今だけルールにノットッテやるよ!とりゃー!」
ボールがウナリをあげてこちらに来る。
ビュン
俺の足に思いっきり当たった。
俺はそのまま倒れてしまう。
ボールは跳ね返る。やっぱり割れない。
「取った!よし!君に当たったから、これで僕のボールだよ!」
遠距離くんはボールを投げた。
俺は必死に抵抗する。
遠距離くんは「超強化魔法・背景」とつぶやく。もちろん俺には分からない。
試合会場が引き締まったみたいに感じた。
床が硬くなったみたいに。
そして、ボールに勢いが増した。
な、何をしたんだ!?
俺はこのままではダメだと気がつきまた跳ね上がる。
直接触れないと力では勝てない。
俺がもう少しでボールに手が届くという時。
「!!」
ボールは手をするりとすり抜けた。
俺は何も聞こえない。それでも「僕がボールを操ってるんだよー!」という声が高らかと頭に響いた。
それはもう関係なくなってしまった。
なぜなら審判のやる気がまるで無く、時間を計ってさえいないからだ。
「んんん!」俺は唸った、と思う。
早々と六点決められてしまった。
一回ポイント取られた時点で自分たちにボールが渡るはずだが、全員寝転んでいるし、審判も「どーでもいいから早く終われ」といった感じだから、また遠距離くんの手の内にあったという訳だ。
三回目のシュートだ。
ボールが綺麗に弧を描いて飛んでいく。
このままでは負ける!
俺はボールに飛びつきに行った。
「これは驚いた!!」遠距離くんが楽しそうに言う。
今度は三点をこっちが決めたのだ。
「ありゃ?もう耳鳴りおさまっちゃった感じ?」
しかし俺が返事をしないところを見て、遠距離くんはなあんだと言って笑った。
「なるほど、君は雑音に耐えてるわけね、すごいね!感動だね!」
遠距離くんがボールを拾う。
「うーん、せっかく君が来てくれたんだけどさ!これじゃ一対一じゃない?ホントはこーゆー時パスから始めるんだけどさ!もういきなりドリブルしてもいいよね!」
俺はやっぱり答えられない。
「じゃ、今だけルールにノットッテやるよ!とりゃー!」
ボールがウナリをあげてこちらに来る。
ビュン
俺の足に思いっきり当たった。
俺はそのまま倒れてしまう。
ボールは跳ね返る。やっぱり割れない。
「取った!よし!君に当たったから、これで僕のボールだよ!」
遠距離くんはボールを投げた。
俺は必死に抵抗する。
遠距離くんは「超強化魔法・背景」とつぶやく。もちろん俺には分からない。
試合会場が引き締まったみたいに感じた。
床が硬くなったみたいに。
そして、ボールに勢いが増した。
な、何をしたんだ!?
俺はこのままではダメだと気がつきまた跳ね上がる。
直接触れないと力では勝てない。
俺がもう少しでボールに手が届くという時。
「!!」
ボールは手をするりとすり抜けた。
俺は何も聞こえない。それでも「僕がボールを操ってるんだよー!」という声が高らかと頭に響いた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
6
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる