『観察眼』は便利

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調査員って言っても色々あって、もちろん誰しもが気象台へ派遣されるわけではない。いくら意欲があったとしても、そんなことで人選が変わるようではとてもやっていけない。

だが、二人はいとも易々と現場に派遣されることになった。これは、実力の問題ではなく、フミとナギの行動をつぶさに報告し、自分なりの事件への考察をしっかりとでっち上げ、あたかもこの仕事に向いているように思わせたからだった。

また、その考察から編み出されるフミとナギの次の行動が、実際のモノにピタリと当たったのも大きかっただろうと思う。つまり、組織は全く気づかずに、侵入してきた敵を価値ある人物だと認めてしまっていたわけだ。