裁縫の御所

Nick Robertson

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15あ

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私は目を開けました。
お母さんがいます。
もうすっかり朝です。
私はご飯を食べて歯磨きをして学校へ行きました。
しかし授業は何も頭に入りません。
当てられても気づかないほどだったのです。
何も入ってこない。
みんながガヤガヤしているのが虚しい。
私はこの時自分はまるで別人になったのを知りました。
私は掃除も初めてサボりました。
そうして下校のチャイムが鳴ると誰よりも早く帰りました。
ただいまも言いませんでした。
靴も揃えませんでした。
自分の部屋に突撃して布団の上に横たわりました。
このまま寝てやろうと頑張りましたが目が冴えてしまってできません。
階段が軋む音がしてお母さんが顔を出しました。
「宿題!!」
お母さんは怒鳴ります。
宿題は下のリビングでお母さんが見ているなかすることになっていたのです。
「靴も脱ぎ散らかして!」
お母さんに怒られたので私は渋々下に降りました。
しかし宿題もできずに上の空です。
だいたいリビングで宿題をする意味は監視されることにありますから、すぐにお母さんに見つかって大変に叱られました。
しかしそんな時にでも私はニヘラニヘラ笑っていましたのでお母さんはゾッとしたようでした。
私はやがて、早く宿題を済ませれば早く寝れることに気がつきました。
そこでものすごい勢いで宿題を片付けました。
そうして二階に上がろうとすると後ろから「靴!」という声が飛んできましたので靴をそろえてから眠りました。
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