我儘女に転生したよ

B.Branch

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ここは?

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身体がダルい。
長い間眠っていたせいか、頭がボーッとして重く、少し頭痛がする。
寝過ぎた?いや、風邪かな?
身体が高熱に体力を奪われ、ひどく動かし辛い。
目を開けると、部屋は薄暗かった。

「う、、、」
身体を起こしてみる。
途端に目眩がして、枕に逆戻りしてしまう。
「はぁ、喉が渇いた・・・」
小さな声で無意識に呟いていた。
すると、サッと天蓋が開かれた。

「奥様!!意識が戻られたのですね!!すぐに医師様をお呼びしてまいります!!」
暗くてよく分からないが、女性が慌てた声を上げて走り去っていった。

・・・ここどこ?家じゃない?

私は・・・私は、だれ?
いや、分かっている。
私は田中由梨。
風邪で学校休んだのかな?
高熱だったみたいだし、そりゃ休むよね。
でも、どうして家じゃないんだろう?
お母さんは?

病院?っぽくはないけど・・・超セレブな病院とか?
でも、天蓋付きベッドはないよね?
頭が霞みがかってうまく思考がまとまらない。
疲れたな・・・

廊下にバタバタと足音が響いた。
ドアがバタンと開かれ、何人かの人が部屋に入ってくる。

「奥様、失礼いたします」

男の人の声がし、手を取られる。

お医者さんかな?
目を開け、横に目を向けた。
口元に髭を蓄えたおじさんが、脈を取ったり額に手を当て熱を測ったりしている。
医者だな。

「水を、、、ゴホッゴホッ」

喉がカスカスで話しにくい。

咳をしていると、唇にスプーンが押し当てられる。
水で唇が湿り、口の中も微かに潤う。

「あり、がとう、、、」

つかえながらお礼を言うと、唇に当てらたスプーンがピクリと震えた。
ん?と思い上を見ると、看護婦さん?が驚いた顔でこちらを見ていた。
なに?

「奥様、熱は下がったようですが、しばらくは安静になさってください。こちらのお薬を飲んで、お食事は具のないスープ等にしてください」

「はい、分かりました、、ありがとう、ございます」

「では、私はこれで」
医者が部屋から出て行く。

「奥様、スープをご用意いたしますか?」

・・・さっきからずっと奥様って呼ばれてるけど、セレブな病院だから?
いや、ここは病院なの?
何かがおかしい・・・

「奥様?」

「ああ、ごめんなさい。スープ貰えますか」

お腹はグーグー鳴りそうな勢いで空いている。
なんなら、バームクーヘン丸ごと1個でも食べられそうだ。余裕ですね。

見ると、看護婦さん、じゃないかも?は口を開けて固まっていた。
大丈夫?

「どうかしましたか?」

「い、いえ、申し訳ございません!すぐにお持ちいたします」

復活した、、お手伝いさん?うん、看護婦さんというよりメイドさん的な感じですね。
メイドさんは素早く部屋を出て行った。

ふう、疲れた、眠い、お腹すいた、、、眠い、、、。
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