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三兄弟です
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「貴女を必ず幸せにします!俺と結婚してください!」
突然ですが、現在、なぜか熱烈なプロポーズを受けております。
プロポーズか、、、この人生で二度目ですね。
一度目は本当に酷かった!本気で一発ボディに入れてやろうかと思った(アマーリエの)記憶があります。
あのボケナスが!失礼。いや、しかし、奴はボケナスです。
言うに事欠いて「仕方ないから結婚してやってもいいけど?」、って言いやがったんですよ!
殺!!完無視してやりましたとも!アマーリエ正解!
「ア、アル兄様!何を仰るのですか!?」
「俺は真剣だ!」
ヴィアベルが目を見開いて驚きの声を上げると、アルトゥール様が言葉の通り真剣な表情で見返す。
「例えアル兄様でも、お母様を譲る訳には参りません!お母様を幸せにするのはこの僕です!」
「何を言う、ヴィ。俺がすると言っているだろう!」
「アンネもしゅるー」
ヴィアベルとアルトゥール様の言い争いにアンネリース様まで参加する。
ヴィアベル、可愛い!いや、全員可愛いわ!
周りの侍女達も微笑ましそうに三人を眺め、辺りにはほのぼのとした空気が流れている。
アルトゥール様は、ビアンカ様の御子息にして我がフラクスブルベ家の総領息子であります。
アルトゥール様とは今日が初対面でした。
まあ、アンネリース様とも最近出会ったばかりですし、特に不思議はありません。
ヒステリック女だった私に会わせないように皆が細心の注意を払っていたのでしょう。
そのアルトゥール様がなぜかひょっこり陽光館に現れました。
まあ、理由ははっきりしています。
それは、この匂いです。
甘い甘い匂いが辺りに充満し、本館にまで漏れ出ていたのです。
子供ならその匂いにつられてしまいますよね。
アルトゥール様に丁重なご挨拶を頂いて、ご一緒にお茶をする事に。そして、バームクーヘンを一口食べた途端、冒頭の発言と相成りました。
私へというか、これはバームクーヘンへのプロポーズですよね。
「アル兄様!お母様はもう父上と結婚されています!アル兄様と結婚なんて出来ませんから!」
「むむ」
ヴィアベルの正論にアルトゥール様は口を噤む。
「そうだった、、、」
ずーんと落ち込むアルトゥール様。
アルトゥール様ってもしかして脳筋?
まあ、四歳児なので、ただ単純思考なだけかも知れませんが、落ち込む姿もなんだか憎めません。
撫で撫でしたくなりますね!
「う!?」
思わずアルトゥール様の頭を撫でると、真っ赤になって固まってしまいました。
ハッ!これが萌えってやつですか!?
ほのぼのした空気が一転、侍女達もアルトゥール様の可愛らしさに悶えています。
ギュム、、、ポス。、、、撫で撫で。
小さな可愛らしい手によって、私の手がそろそろとアルトゥール様からヴィアベルの頭に移動された。
私に撫でられながら、ヴィアベルは「僕、何もしていませんよ」的なおすまし顔でそっぽを向いている。
「キャー」
それを見て侍女達も堪え切れなくなったのか、歓声を上げる。
ベルタだけはそんな侍女達を厳しい目線で諌めているが、やはり微妙に口元がヒクヒクしているので、気持ちは皆と同じなのだろう。
うん、分かるよ!うちの子可愛いよね!
「おいしーの!」
「ん?アンネリース!!何俺の分まで食べてるんだよ!?」
「アル兄様、たべないの!」
「食べるよ!」
アンネリース様は皆が萌えている間に、一人でお食事していたみたいです。
自分の分が無くなって、アルトゥール様のバームクーヘンまで食べちゃったんですね。
でも、ヴィアベルの分は食べていないあたり、少しだけ確信犯の匂いがしますね。
狙ってましたね!
半泣きのアルトゥール様のお皿にバームクーヘンが再度用意されると、喉に詰めそうな勢いで一気に口に頬張ってしまう。
だ、大丈夫ですか?
っていうか、アンネリース様!アルトゥール様のお皿を凝視しないであげて下さい!余計に焦りますから!
そんな二人を余所に、ヴィアベルは自分のお皿のバームクーヘンをマイペースにゆっくりと味わって食べている。
三人の性格はバラバラなのにバランスがとれていて、見ていると面白いですね!
こんな感じで兄弟仲は至って良好のようです。
「あ!そう言えばお母様、今日凄かったんですよ!」
「まあ、なあに?」
またクリストハルト様が"凄い"技でも披露したのかな?
あの人何気に負けず嫌いなんですから!
「このベストです!」
そう言ってヴィアベルが自分の着ているベストを指す。
ああ、私が魔力の糸で刺繍したベストですね。
一枚だけでは飽き足らず、最近はヴィアベルの服に片っ端から刺繍しています。
その甲斐あってか、魔力操作がかなり上達しました。
刺繍は人の目には見えないので、特に見た目は変わりません。
そして、魔力操作に慣れてきた私は、ただ魔力を刺繍するのではなく、魔法効果を付ける事が出来るようになりました。
まず、癒しは絶対ですが、後は盾ですね。その他にも調子に乗って色々やったかも知れません!
先日、帰り際に互助組合長に結界について聞いてみました。
やはり、ヴィアベルを守る為に早めに覚えたかったのです。
結果を張る度に次元空間を開いていては大変ですからね。
その際、互助組合長は、結界の魔法とは別に盾という魔法があると教えてくれました。
結界の魔法は難しいが盾の魔法は割と簡単で、結界は範囲を広げる程に難しくなるとの事でした。
結界は初心者の魔法ではないと言われたので、初級の本に載っていた!と訴えてみました。色々やっちゃった事は秘密です!
すると、呆れ顔で、
「それは初心者に出来る訳はないが、そんな魔法もあると紹介していただけだろう」
と言われてしまいました。
うん、確かに説明が簡単過ぎだった記憶がありますね。
「ああ!あれは凄かったな!」
「キラキラしたの!」
バームクーヘンバトルを終えた二人が会話に加わってくる。
「木の側に小鳥が落ちてたんです」
「とりしゃん、元気なかったの!」
「うん、何か動物に襲われたみたいで、傷付いて弱って死にかけてた」
三人は今日あったスペシャルに"凄かった"事を口々に教えてくれた。
結論から言うと、小鳥は救われた。
なんと、小鳥をヴィアベルが懐に抱き締めた途端、ベストがキラキラ光って怪我が治った、らしい。
しかも、そのまま元気一杯で飛んで行ったそうだ。
え~と、本当に?
これは、素直に凄い!魔法が上達した!と、単純に喜んでいい事だろうか?
また、説教事案ではあるまいか?
いや、そんな事はないはず!ないよね?ね?
"遣り過ぎ"という言葉が頭を過ぎったが、無視しよう。
取り敢えず、ヴィアベルの安全の為に役立つと証明されたと考えて良いのではないだろうか?
癒しの魔法に効果があったのなら、盾の魔法も効果を発揮してヴィアベルを危険から守ってくれるだろう。
背後に不穏な視線が突き刺ささっているように感じるのは、被害妄想だと思う!
私は絶対に振り向きませんよ!振り向いたら負け!
「奥様、後でお話が、、、」
「ええ、分かったわ」
私は、振り返らずに、ベルタにクールに返事を返した。
冷や汗ダラダラでも子供達の前では、威厳を保たないといけないのです!
震えてないもん!本当だよ!
突然ですが、現在、なぜか熱烈なプロポーズを受けております。
プロポーズか、、、この人生で二度目ですね。
一度目は本当に酷かった!本気で一発ボディに入れてやろうかと思った(アマーリエの)記憶があります。
あのボケナスが!失礼。いや、しかし、奴はボケナスです。
言うに事欠いて「仕方ないから結婚してやってもいいけど?」、って言いやがったんですよ!
殺!!完無視してやりましたとも!アマーリエ正解!
「ア、アル兄様!何を仰るのですか!?」
「俺は真剣だ!」
ヴィアベルが目を見開いて驚きの声を上げると、アルトゥール様が言葉の通り真剣な表情で見返す。
「例えアル兄様でも、お母様を譲る訳には参りません!お母様を幸せにするのはこの僕です!」
「何を言う、ヴィ。俺がすると言っているだろう!」
「アンネもしゅるー」
ヴィアベルとアルトゥール様の言い争いにアンネリース様まで参加する。
ヴィアベル、可愛い!いや、全員可愛いわ!
周りの侍女達も微笑ましそうに三人を眺め、辺りにはほのぼのとした空気が流れている。
アルトゥール様は、ビアンカ様の御子息にして我がフラクスブルベ家の総領息子であります。
アルトゥール様とは今日が初対面でした。
まあ、アンネリース様とも最近出会ったばかりですし、特に不思議はありません。
ヒステリック女だった私に会わせないように皆が細心の注意を払っていたのでしょう。
そのアルトゥール様がなぜかひょっこり陽光館に現れました。
まあ、理由ははっきりしています。
それは、この匂いです。
甘い甘い匂いが辺りに充満し、本館にまで漏れ出ていたのです。
子供ならその匂いにつられてしまいますよね。
アルトゥール様に丁重なご挨拶を頂いて、ご一緒にお茶をする事に。そして、バームクーヘンを一口食べた途端、冒頭の発言と相成りました。
私へというか、これはバームクーヘンへのプロポーズですよね。
「アル兄様!お母様はもう父上と結婚されています!アル兄様と結婚なんて出来ませんから!」
「むむ」
ヴィアベルの正論にアルトゥール様は口を噤む。
「そうだった、、、」
ずーんと落ち込むアルトゥール様。
アルトゥール様ってもしかして脳筋?
まあ、四歳児なので、ただ単純思考なだけかも知れませんが、落ち込む姿もなんだか憎めません。
撫で撫でしたくなりますね!
「う!?」
思わずアルトゥール様の頭を撫でると、真っ赤になって固まってしまいました。
ハッ!これが萌えってやつですか!?
ほのぼのした空気が一転、侍女達もアルトゥール様の可愛らしさに悶えています。
ギュム、、、ポス。、、、撫で撫で。
小さな可愛らしい手によって、私の手がそろそろとアルトゥール様からヴィアベルの頭に移動された。
私に撫でられながら、ヴィアベルは「僕、何もしていませんよ」的なおすまし顔でそっぽを向いている。
「キャー」
それを見て侍女達も堪え切れなくなったのか、歓声を上げる。
ベルタだけはそんな侍女達を厳しい目線で諌めているが、やはり微妙に口元がヒクヒクしているので、気持ちは皆と同じなのだろう。
うん、分かるよ!うちの子可愛いよね!
「おいしーの!」
「ん?アンネリース!!何俺の分まで食べてるんだよ!?」
「アル兄様、たべないの!」
「食べるよ!」
アンネリース様は皆が萌えている間に、一人でお食事していたみたいです。
自分の分が無くなって、アルトゥール様のバームクーヘンまで食べちゃったんですね。
でも、ヴィアベルの分は食べていないあたり、少しだけ確信犯の匂いがしますね。
狙ってましたね!
半泣きのアルトゥール様のお皿にバームクーヘンが再度用意されると、喉に詰めそうな勢いで一気に口に頬張ってしまう。
だ、大丈夫ですか?
っていうか、アンネリース様!アルトゥール様のお皿を凝視しないであげて下さい!余計に焦りますから!
そんな二人を余所に、ヴィアベルは自分のお皿のバームクーヘンをマイペースにゆっくりと味わって食べている。
三人の性格はバラバラなのにバランスがとれていて、見ていると面白いですね!
こんな感じで兄弟仲は至って良好のようです。
「あ!そう言えばお母様、今日凄かったんですよ!」
「まあ、なあに?」
またクリストハルト様が"凄い"技でも披露したのかな?
あの人何気に負けず嫌いなんですから!
「このベストです!」
そう言ってヴィアベルが自分の着ているベストを指す。
ああ、私が魔力の糸で刺繍したベストですね。
一枚だけでは飽き足らず、最近はヴィアベルの服に片っ端から刺繍しています。
その甲斐あってか、魔力操作がかなり上達しました。
刺繍は人の目には見えないので、特に見た目は変わりません。
そして、魔力操作に慣れてきた私は、ただ魔力を刺繍するのではなく、魔法効果を付ける事が出来るようになりました。
まず、癒しは絶対ですが、後は盾ですね。その他にも調子に乗って色々やったかも知れません!
先日、帰り際に互助組合長に結界について聞いてみました。
やはり、ヴィアベルを守る為に早めに覚えたかったのです。
結果を張る度に次元空間を開いていては大変ですからね。
その際、互助組合長は、結界の魔法とは別に盾という魔法があると教えてくれました。
結界の魔法は難しいが盾の魔法は割と簡単で、結界は範囲を広げる程に難しくなるとの事でした。
結界は初心者の魔法ではないと言われたので、初級の本に載っていた!と訴えてみました。色々やっちゃった事は秘密です!
すると、呆れ顔で、
「それは初心者に出来る訳はないが、そんな魔法もあると紹介していただけだろう」
と言われてしまいました。
うん、確かに説明が簡単過ぎだった記憶がありますね。
「ああ!あれは凄かったな!」
「キラキラしたの!」
バームクーヘンバトルを終えた二人が会話に加わってくる。
「木の側に小鳥が落ちてたんです」
「とりしゃん、元気なかったの!」
「うん、何か動物に襲われたみたいで、傷付いて弱って死にかけてた」
三人は今日あったスペシャルに"凄かった"事を口々に教えてくれた。
結論から言うと、小鳥は救われた。
なんと、小鳥をヴィアベルが懐に抱き締めた途端、ベストがキラキラ光って怪我が治った、らしい。
しかも、そのまま元気一杯で飛んで行ったそうだ。
え~と、本当に?
これは、素直に凄い!魔法が上達した!と、単純に喜んでいい事だろうか?
また、説教事案ではあるまいか?
いや、そんな事はないはず!ないよね?ね?
"遣り過ぎ"という言葉が頭を過ぎったが、無視しよう。
取り敢えず、ヴィアベルの安全の為に役立つと証明されたと考えて良いのではないだろうか?
癒しの魔法に効果があったのなら、盾の魔法も効果を発揮してヴィアベルを危険から守ってくれるだろう。
背後に不穏な視線が突き刺ささっているように感じるのは、被害妄想だと思う!
私は絶対に振り向きませんよ!振り向いたら負け!
「奥様、後でお話が、、、」
「ええ、分かったわ」
私は、振り返らずに、ベルタにクールに返事を返した。
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震えてないもん!本当だよ!
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