きいちごの恋

番外編19

「は、ぁ…っ攻められるってのも…いいもんだな」

下から胸を掴んで感触を確かめながら形をなぞるように乳首を舐める。力が抜けていると存外柔らかい胸は触り心地が良くて男の人が女の人の胸が好きになる気持ちもわかってくる気がする。

「その舐め方…俺がミサの乳首とクリトリス舐める時と似てるけどわざとか？」

完全に無意識だったが指摘されると顔が熱くなった。セックスのとき、舐められ方なんて考えたことなかった。でも自然と私の気持ちいいと思うものが刷り込まれていて、恥ずかしくなる。聞こえなかったふりをして口先でちゅぱちゅぱと吸い上げると、頭上から艶めかしい声が漏れてきた。

「ん、はっ…ぁ…はは……可愛い奴」

少し余裕が薄れているのか掠れた声で笑うハーヴィルは頭を優しく撫でてくれる。いつも私がされてることなのに立場が逆になるとそれがとても嬉しくて、もっと余裕のない姿を見たくて一生懸命愛撫を続ける。

「う、く……そこばっかじゃなくて……他も触れよ」

視線を下に向けるとハーヴィルの股間はもうパンパンになっていて苦しそうだ。それを分かっていながらも敢えて無視するように乳首への刺激を続け、空いている手で腹筋や臍を弄る。

「ったく焦らすなァ…これも俺の影響ってことか？まったく…」

ハーヴィルは私のお尻を撫でて、グッと腰を押し付けた。そうすると硬いものが当たって、こちらの体が反射的に脈打つ。そんな私を見てにやりと笑った彼は私の肩を掴んで噛み付くようにキスをした。

「んんッ！？ん、んむ……！」

「は……ん……ん……」

「ん……ん……ん……ぷは……」

「セックスで俺より上位に立つってのは…まだまだ早いんじゃないか？」

息が苦しくてぐったりと倒れ込む私の体を受け止め、悪戯っぽい笑みを浮かべてそのまま私の秘部に指を差し込む。そこはもうハーヴィルの体に滴るほど濡れていて楽しそうに鼻歌を鳴らす彼が恨めしい。

「オレの乳首舐めて濡らしちゃう変態サンだな、オレの嫁は」

「乳首いじられて勃起する旦那さんに言われたくない…ぁ…ッ、ン、は…」

「ははっ、お互い様だな…変態同士、気持ちよくなれば最高だろ？」

ハーヴィルは下着を下ろしてそこから屹立したペニスを取り出した。夕方も3回熱を放ったというのに懲りずに元気いっぱいな姿に唾を飲み込む。

「なぁ……今度はお前が上に乗って動いてくれよ」

熱っぽい視線を向けて懇願するハーヴィルに体が強張る。上からのしかかってくるハーヴィルも格好いいが下からこう見つめられるのもそれはまたそれで別の色気がある。

「ん、わかった……上手くできるかわかんないけど」

「いいんだよ、下手くそな方が興奮すんだから」

ハーヴィルの腕が私の腰を掴んでペニスを入れやすいように調整してくれる。これが気持ちいいものだと一年以上かけて存分に思い知った私は期待しながらも半分恐怖もあった。

(こ、こんなおっきいの…いっつも入ってるの…？カリとかすっごく張ってるし…どうしよう…)

「怖いか…？やめるか？」

私の心情を汲み取ったのか今度は揶揄うような声色じゃなくて優しくなだめるように言うハーヴィルに奉仕欲が湧いてくる。いつも気持ちよくしてもらってばかりなのだから、返さないわけにもいかない。

「大、丈夫…でも、気持ちいいやり方…教えて…？」

そう言って意を決してハーヴィルのペニスの上にしゃがみ込む。入るかどうかなんて杞憂だったようで、私の体はいとも簡単にそれを飲み込んでいった。

「は、ぁ…心配すんな…お前のやり方ですげー気持ちいいよ」

「ぁ…ふ、ぁあ…うれ、し…ぃ…っ♡」

「そうかそうか、俺に気持ちよくなってもらえて嬉しいか」

すりすりと頬を撫でられてさらに気分が良くなる。私は彼にもっと気持ち良くなってもらうためにもゆっくりと上下運動を始めた。

「ん……ぅ、は……♡きもち……？」

「ああ、上手だ……ミサ」

私の動きに合わせてハーヴィルの手が伸びてきて胸を揉まれる。先ほど私がしたように、下から胸を揉んだと思ったら乳首の形をなぞるように舐められ、赤子のように乳首を吸われる。私と全く同じ動きに絶対にわざとだ…と思いながら甘い声が出るのを下唇を噛んで堪えた。

「我慢すんなよ…上も下もたまらなく気持ちいいだろ？」