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第1章 欲望の目
死霊と人狼
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「......ご、ごご、幽霊!?」
俺は咄嗟に声を出してしまい、その声に反応して奴がこちらに振り向いてしまった。俺は隠れるような場所も無かったので、ただひたすらに逃げるしかなかった。
全力疾走の最中俺は色々と考えていたのだが、逃げるのに夢中になって全く考えがまとまらなかった。なんだか今日は考えながら走る日だな、なんてバカなことも考えていたが実際そんなことを考えている余裕はない。
「今からここで起こる戦いは本当に召喚士同士の戦いか......まるで"邪神"って感じのやつがいないぞ!?」
たとえ邪神でない小さい怪異でも、召喚術が使えない一般人や成り損ない召喚士の俺には脅威なのだ。だが、召喚士が邪神以外の小物を召喚するとは考え難い。
俺はさっき上がってきた階段を駆け降り、数段飛ばしでジャンプしつつ1階まで降りると、正面玄関から脱出した。後ろを見ると、玄関前で恨めしそうにしている幽霊が見えた。
「移動範囲が学内、それも建物の中だけなのか......?」
息を切らしながら俺は一応逃げ切ったのだと安堵する。
それにしても術者の流派が分からない。あの幽霊や毛むくじゃらは多分だが奉仕種族か何かの偵察部隊で、流派は別にあるのだろう。さっきまでは毛むくじゃらと霧の正体が戦うと思っていたのだが、奴らには流派として信仰されるだけの力は見受けられず、俺は術者の尻尾を全く掴めずにいた。
「過去に獣を使った邪神......霊を使った邪神......」
全く思いつかない。そんな奴いたか!?俺たち召喚士の扱うものは『H.P.ラヴクラフト』の描いたクトゥルフ神話と呼ばれる世界線の怪異達だけのはずだ。
「あんた、頭が硬いのよ。暗記ばっかで使えやしないわ。」
俺はここ数日で嫌というほど聞いた声に唐突な罵倒を浴びせられた。
「霧宮お前......!なんでここに!!こんなとこいたら狙われに来たようなもんだろ!?」
「1限90分って聞いてたのに180分経ったから迎えに来てやったのよ。早く帰ってこいって言ったはずよ。」
そんなこと言われてもここで戦いが起きる。それを知ってて止めないなんてできない。
「あなた、この戦争の前の勝者がなにを願ったのか知らないのね。」
霧宮は俺がどういう状況にいるのか完全に理解した口ぶりだった。
「前の勝者の望みなんて知るかよ。んで、なんなんだ。今の状況にその望みは関係あるのかよ?」
「関係があるかは分からないわ。でも、あんたの脳内検索の精度で引っ掛からないなら、この線が濃厚なのよ。」
本当にどの線なんだ。俺は回りくどい霧宮の言い回しに焦ったさを感じていた。
俺は咄嗟に声を出してしまい、その声に反応して奴がこちらに振り向いてしまった。俺は隠れるような場所も無かったので、ただひたすらに逃げるしかなかった。
全力疾走の最中俺は色々と考えていたのだが、逃げるのに夢中になって全く考えがまとまらなかった。なんだか今日は考えながら走る日だな、なんてバカなことも考えていたが実際そんなことを考えている余裕はない。
「今からここで起こる戦いは本当に召喚士同士の戦いか......まるで"邪神"って感じのやつがいないぞ!?」
たとえ邪神でない小さい怪異でも、召喚術が使えない一般人や成り損ない召喚士の俺には脅威なのだ。だが、召喚士が邪神以外の小物を召喚するとは考え難い。
俺はさっき上がってきた階段を駆け降り、数段飛ばしでジャンプしつつ1階まで降りると、正面玄関から脱出した。後ろを見ると、玄関前で恨めしそうにしている幽霊が見えた。
「移動範囲が学内、それも建物の中だけなのか......?」
息を切らしながら俺は一応逃げ切ったのだと安堵する。
それにしても術者の流派が分からない。あの幽霊や毛むくじゃらは多分だが奉仕種族か何かの偵察部隊で、流派は別にあるのだろう。さっきまでは毛むくじゃらと霧の正体が戦うと思っていたのだが、奴らには流派として信仰されるだけの力は見受けられず、俺は術者の尻尾を全く掴めずにいた。
「過去に獣を使った邪神......霊を使った邪神......」
全く思いつかない。そんな奴いたか!?俺たち召喚士の扱うものは『H.P.ラヴクラフト』の描いたクトゥルフ神話と呼ばれる世界線の怪異達だけのはずだ。
「あんた、頭が硬いのよ。暗記ばっかで使えやしないわ。」
俺はここ数日で嫌というほど聞いた声に唐突な罵倒を浴びせられた。
「霧宮お前......!なんでここに!!こんなとこいたら狙われに来たようなもんだろ!?」
「1限90分って聞いてたのに180分経ったから迎えに来てやったのよ。早く帰ってこいって言ったはずよ。」
そんなこと言われてもここで戦いが起きる。それを知ってて止めないなんてできない。
「あなた、この戦争の前の勝者がなにを願ったのか知らないのね。」
霧宮は俺がどういう状況にいるのか完全に理解した口ぶりだった。
「前の勝者の望みなんて知るかよ。んで、なんなんだ。今の状況にその望みは関係あるのかよ?」
「関係があるかは分からないわ。でも、あんたの脳内検索の精度で引っ掛からないなら、この線が濃厚なのよ。」
本当にどの線なんだ。俺は回りくどい霧宮の言い回しに焦ったさを感じていた。
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