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チューリップ
しおりを挟む「私、今度結婚するの。
結婚式来てよ」
高校時代からの付き合い貴方に通話で言った時、
私の中であなたへの気持ちのケジメをつけようと思った。
なかなか、声を発さない貴方。
貴方の言葉がいつきけるかなと思った矢先、
「えっ、おめでとう!!
いつから付き合ってたの?
私聞いてないんだけど~w」
という今までにない明るいあなたの声が耳にはいった。
あなたは、ありきたりの言葉を選んでいた。
貴方は「結婚」という言葉を私の口から聞いてどう思った?
ショックだった?
嬉しかった?
心の底からおめでとうって言えているの?
私のこと好きだったと思ってくれた?
後悔してくれた?
あなたからの好意は友情なはずなのに
私の好意の愛情と重ねて考えてしまう。
ダメだなぁ。
旦那になる人は、好き。でもあなたがもし男なら貴方の方が素敵でかっこよくて旦那よりあなたを選ぶ。
なんでこの世は性別があるんだろう。どうして、相手に素直な思いを伝えられないんだろう。
悩んでしまう。
私は、旦那になる人についての説明をしないといけないのに、
どんなに空気を吸って声を出そうとしても上手く出せない。
「大丈夫?」
貴方は、聞いてくれる。待ってくれる。きっと隣を歩いたら歩幅を合わせてくれるそんな人なんだろう。
「結婚式いつになりそうなの~?予定調節したいから大雑把にでも教えてよ~。」
「あぁ、ごめんごめん、再来月になりそうなんだよね。」
「そうなんだ~。わかったじゃあ、そこらへん忙しくないように少し仕事セーブしとくね。で、どんな人なの旦那になる人は~」
「ありがとう。優しい人だよ。新卒で働いてたとき職場で出会ったの。2年付き合ってて」
「それでゴールインかぁ。私、宵より先に結婚するって高校の時、思ってたのになぁ」
「なにそれ~w初耳w」
こういう会話懐かしい。高校の時に戻った気分。
あの時は、同性でも思いが通じればって思ってあなたに猛アタックしてたなぁ。
あなたは友情だと思ってたけど私は、愛情の好きだったよ。
結婚の話から
最近の近況報告まで話は進んで、
好きな人と話すと時間はあっという間だった。
「じゃあ今度、結婚式前に会わせてね。宵の旦那になる人に」
「え~わかった。いいよ~」
「じゃあね。」
「また連絡するね!」
「うん。
あっ、そう言えばさぁ」
「ん?」
「私、宵のこと好きだったんだ。」
「知ってるよ?」
「ううん。宵と同じ友情じゃなくて愛情の意味で。
好きだったし、気持ちもわかってた。じゃあね!」
切られた。
えっ、、やっと断ち切れそうだったのになんで。
もぅ、、、、好きだなぁ。
私は、結婚する。
貴方ではない人と….
好きだったよ。紅羽。
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