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ハードモードすぎて辛い。
ついに、始まる。
「はぁ…ロディなぁ」
馬車の中でため息しか出ない。
ロディは同じ歳なのだ。
どんな人間か分からない。もしかしたら、凄い聖人のような性格をしてるかもしれないし、そのまた逆もある。
「まぁ、ロディより心配しないとダメなのあるけどな……」
憂鬱な気持ちを抱えたまま、窓の外を眺める。
そして、窓に薄らと映る自分の姿に気が付き変な声が出る。
「ひゃぁふぇ?!」
あまり表情とかは見えなかったが、確かにシルエットが痩せていた。
自分の何もかもが嫌で、今まで無意識のうちに自分の体型なんて考えていなかった。
「カーナが言ってたこと、案外間違ってなかったりするのかな…」
いやいや、ちょっと考えたがそれは無いだろう。
なぜなら俺は悪役令息だから。ゲームで出てくる悪役は、不細工じゃないといけないと俺の相場で決まってる。
いくら俺が足掻いたってゲームの世界。俺がリンシャ アルマディカである限り変わりようの無い事実なんだと思う。
「やっぱり鏡見るの怖い。」
「リンシャ様、つきましたよ。」
体を揺さぶられて瞼を開ける。どうやら寝てしまっていたようだ。
馬車を運転していた男が心配そうにこちらを見ている。
「どうかしたぁ?」
「あ、いえ。本当に眠たそうにしておられるので、少し心配になりまして。」
「ん~。確かに眠いけど大丈夫だぞぉ。」
久々に外に出たせいか、日差しの温かさで気分がぽわぽわしている。
えー、まずはどうするんだ?職員室か?いや、新学期だしクラス替えあるだろうからクラス表見に行けばいいのか?あれ、寮に荷物運ぶのか?
困っている俺に馬車の運転手が声をかける。
「お荷物は私が運んでおきますので、リンシャ様は、あちらの学園の方まで行き、クラスを確認してから入学式、進級式を行う講堂まで行くように。だそうです。」
「おぉ!ありがと!」
無意識のうちに砕けた喋り方になっていた。そう言えば、学園でのリンシャの口調ってどんな感じだったか……
まぁいいだろう!なんとかなるさ!
「よし!学園はあっちって言ったよな!」
少し歩いた所にめちゃくちゃでっかい建物。なんなら歩いてる途中から見えてた。
馬車に乗ってる途中で王城をちらっと見たが、学園も王城と同じか、それより大きいまである。
「異世界すげー」
建物に圧巻されていると周りの視線が気になりだす。
「うちの学園あんな子いた?」
「見た事ないわよ?それにあの見た目なら居たら話に出ないはずないわよ。」
わかってはいたが、こんなにも直ぐに見た目の話になるとは……
悪役令息辛すぎ。ごめんな不細工で!
そうだ。俺は早くクラスの確認を…
そう思い、貼り出してあるクラスを表を見ようと、遠目からそちらの方向に視線をやる。と、またもや聞こえてくる俺の話。
「リンシャ アルマディカってこの名前さ、あの公爵家の次男か?」
「え?まじか。あの白豚引きこもり公爵息子だろ?まさか学園に来るはずがないだろw」
「それもそうか。アルマディカ公爵家からしてもそんな不評の息子を外に出す方があれだよなー。」
俺、泣いていいかな?いや、確かに引きこもりしたのは俺だよ?確かにそうだ。でも引こもる要因を作ったのは俺じゃないからな!?
まぁ、幸い遅刻しそうとは言っていたが、元々早く来る予定だっため、まだ人は少ない。ササッと目立たないようにクラス確認して講堂まで行こ……
「なんでこんなんになるんだか…ってイッタァ!」
俯きながらクラス表まで歩いていると、誰かにぶつかってしまいよろける。
「おい、大丈夫か?」
ぶつかった相手から差し出された手を取ろうとしたが、ふと思う。俺は悪役。こんなとこでお礼と謝罪をするのは…多分違う!
「大丈夫。他人の手なんて借りる必要無ねーから。」
え、これめっちゃ悪役っぽくね?!俺凄い!悪役の才能あるかも!
「あぁ、それは良かっ…た……。」
ぶつかった相手の男の喋り方が徐々にカタコトになっていく。
なんだコイツ。でもよく見るとイケメンだな。もしかしたら攻略対象?あれ、そしたら悪役っぽくしちゃダメじゃね?
あー、俺やったわ。はい。やらかし。
「お前もしかしてアルマディカ公爵家の……」
「え、なんでわかったの」
なんでわかるんだ。え、ほんとになんでわかるの?俺引きこもりだったから情報とかあんま無くない?
「いや、この白銀の髪。珍しいからな。」
なるほど?珍しいのかこの髪。でも、ゲームでそんな説明とか設定無かったぞ?ゲームも当てにならんな。
「それにしても、噂とは全く違う見た目だな。てっきりもっとふくよかなのかと思っていたんだがな。これは美味そうだ。」
そんなことを喋る男。何が美味そうだ!俺食いもんじゃねーから!
てか、さっきからこいつの声がでかくて、周りからめっちゃ見られてる……
目立っちゃってるよ、早く逃げたい。
「お、俺もう行かないといけないから」
そう言い残して走って講堂へ向かった。
馬車の中でため息しか出ない。
ロディは同じ歳なのだ。
どんな人間か分からない。もしかしたら、凄い聖人のような性格をしてるかもしれないし、そのまた逆もある。
「まぁ、ロディより心配しないとダメなのあるけどな……」
憂鬱な気持ちを抱えたまま、窓の外を眺める。
そして、窓に薄らと映る自分の姿に気が付き変な声が出る。
「ひゃぁふぇ?!」
あまり表情とかは見えなかったが、確かにシルエットが痩せていた。
自分の何もかもが嫌で、今まで無意識のうちに自分の体型なんて考えていなかった。
「カーナが言ってたこと、案外間違ってなかったりするのかな…」
いやいや、ちょっと考えたがそれは無いだろう。
なぜなら俺は悪役令息だから。ゲームで出てくる悪役は、不細工じゃないといけないと俺の相場で決まってる。
いくら俺が足掻いたってゲームの世界。俺がリンシャ アルマディカである限り変わりようの無い事実なんだと思う。
「やっぱり鏡見るの怖い。」
「リンシャ様、つきましたよ。」
体を揺さぶられて瞼を開ける。どうやら寝てしまっていたようだ。
馬車を運転していた男が心配そうにこちらを見ている。
「どうかしたぁ?」
「あ、いえ。本当に眠たそうにしておられるので、少し心配になりまして。」
「ん~。確かに眠いけど大丈夫だぞぉ。」
久々に外に出たせいか、日差しの温かさで気分がぽわぽわしている。
えー、まずはどうするんだ?職員室か?いや、新学期だしクラス替えあるだろうからクラス表見に行けばいいのか?あれ、寮に荷物運ぶのか?
困っている俺に馬車の運転手が声をかける。
「お荷物は私が運んでおきますので、リンシャ様は、あちらの学園の方まで行き、クラスを確認してから入学式、進級式を行う講堂まで行くように。だそうです。」
「おぉ!ありがと!」
無意識のうちに砕けた喋り方になっていた。そう言えば、学園でのリンシャの口調ってどんな感じだったか……
まぁいいだろう!なんとかなるさ!
「よし!学園はあっちって言ったよな!」
少し歩いた所にめちゃくちゃでっかい建物。なんなら歩いてる途中から見えてた。
馬車に乗ってる途中で王城をちらっと見たが、学園も王城と同じか、それより大きいまである。
「異世界すげー」
建物に圧巻されていると周りの視線が気になりだす。
「うちの学園あんな子いた?」
「見た事ないわよ?それにあの見た目なら居たら話に出ないはずないわよ。」
わかってはいたが、こんなにも直ぐに見た目の話になるとは……
悪役令息辛すぎ。ごめんな不細工で!
そうだ。俺は早くクラスの確認を…
そう思い、貼り出してあるクラスを表を見ようと、遠目からそちらの方向に視線をやる。と、またもや聞こえてくる俺の話。
「リンシャ アルマディカってこの名前さ、あの公爵家の次男か?」
「え?まじか。あの白豚引きこもり公爵息子だろ?まさか学園に来るはずがないだろw」
「それもそうか。アルマディカ公爵家からしてもそんな不評の息子を外に出す方があれだよなー。」
俺、泣いていいかな?いや、確かに引きこもりしたのは俺だよ?確かにそうだ。でも引こもる要因を作ったのは俺じゃないからな!?
まぁ、幸い遅刻しそうとは言っていたが、元々早く来る予定だっため、まだ人は少ない。ササッと目立たないようにクラス確認して講堂まで行こ……
「なんでこんなんになるんだか…ってイッタァ!」
俯きながらクラス表まで歩いていると、誰かにぶつかってしまいよろける。
「おい、大丈夫か?」
ぶつかった相手から差し出された手を取ろうとしたが、ふと思う。俺は悪役。こんなとこでお礼と謝罪をするのは…多分違う!
「大丈夫。他人の手なんて借りる必要無ねーから。」
え、これめっちゃ悪役っぽくね?!俺凄い!悪役の才能あるかも!
「あぁ、それは良かっ…た……。」
ぶつかった相手の男の喋り方が徐々にカタコトになっていく。
なんだコイツ。でもよく見るとイケメンだな。もしかしたら攻略対象?あれ、そしたら悪役っぽくしちゃダメじゃね?
あー、俺やったわ。はい。やらかし。
「お前もしかしてアルマディカ公爵家の……」
「え、なんでわかったの」
なんでわかるんだ。え、ほんとになんでわかるの?俺引きこもりだったから情報とかあんま無くない?
「いや、この白銀の髪。珍しいからな。」
なるほど?珍しいのかこの髪。でも、ゲームでそんな説明とか設定無かったぞ?ゲームも当てにならんな。
「それにしても、噂とは全く違う見た目だな。てっきりもっとふくよかなのかと思っていたんだがな。これは美味そうだ。」
そんなことを喋る男。何が美味そうだ!俺食いもんじゃねーから!
てか、さっきからこいつの声がでかくて、周りからめっちゃ見られてる……
目立っちゃってるよ、早く逃げたい。
「お、俺もう行かないといけないから」
そう言い残して走って講堂へ向かった。
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