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ピアス
しおりを挟む僕の妊娠生活が始まってから1週間が過ぎた。
悪阻は続いてるというか酷くなって食事が喉を通らない。
リースさんが過剰に心配するから無理やり胃に入れてるけど結構辛い。
でも、僕はあるミッションを達成するためにこれ以上心配させるわけにはいかないんだ!
そのミッションとは…ずばりピアスの購入だ。
教会の仕事で得られた給金がそこそこ貯まっておりこれだけあれば満足のいくピアスを購入できると思う。
結婚してしばらく経ったけどやっと目処がたった。
リースさんにはだいぶ待たせちゃったけど妥協はしたくなかったからね。
そのピアスを買うためには城を出ないと行けない。
商人に城に来てもらう方法もあるらしいけど、リースさんにはサプライズにしたいからバレるわけにはいかない。
でも、僕1人で城どころか自分の部屋から出ることもできないし、どうしよう。悪阻もあるからリースさんが常にそばにいるし…。
誰か協力者がいてくれればな。
そうだ!こういう時はダンさんに相談しよう。
ピアスの色は黒って決まっているけど、デザインはまだ未定だしその相談にも乗ってもらおう。
ダンさんはずっとリースさんと一緒に働いてきた訳だし好みも知っているはず。
そういえば妊娠がわかってから教会での仕事はお休みしているけど、僕の補佐であるダンさんは今何をしてるんだろう。
せっかく僕のために城に来てくれたのに仕事がなくなってしまったんじゃ…。
もしそうなら、じいじに頼んで他の仕事を紹介してもらおうかな。
でもダンさんが働きたいって言ったらにしよう。
もしかしたら暫くはゆっくりしたいって言うかもしれないし。
「??マオ、どうしたんだ?」
「いっいえ、何でもありません!少し考え方をしていて。」
「そうか?体調が悪いなら訓練指導は休んでマオのそばにいるぞ」
「本当に大丈夫です。それに僕リースさんの仕事姿見るの好きなので今日も連れて行ってください。その方が気が紛れて悪阻もマシなんです」
「ならいいが、無理はするなよ」
「はい!」
相変わらずリースさんの過保護は続いている。
リースさんの訓練指導の時間になり訓練場にある僕の待機部屋に移動する。
リースさんが仕事中はエルマさんとダンさんがそばにいてくれる。
僕はリースさんが剣を振るう姿を見ながらダンさんに話しかけた。
「ダンさん、ちょっと相談に乗って欲しいことがあるんですが」
「相談ですか?私でよければ是非乗りましょう」
ダンさんは不思議そうにしながらも快諾してくれた。
そうだよね。相談ならリースさんにすればいいのにわさわざダンさんにするって、そりゃ不思議がられるよね。
「実は、リースさんにピアスをプレゼントしたいと思って。僕は随分前にもらったんですけど、どうしても自分のお金で買いたくて給金が貯まるまで待ってもらってたんです。それでそろそろ満足がいく額が貯まったので買いに行きたいのですが、できればサプライズにしたくて、何かいい方法はないでしょうか」
「…なるほど。リースさんには内緒でですか。マオくんは妊娠中ですからまず外出は無理でしょうね」
ダンさんは渋い顔でそう言った。
「そうですよね。僕も心配をかけたいわけではないので、どうしても無理なら外出は諦めます」
「信用できる商人を城に呼びますか?」
一緒に聞いてくれていたエルマさんがそう提案してくれた。
「でも、城にいる間はずっとリースさんが側にいるので秘密にするのは無理だと思います。」
「では、今の時間。つまりリース殿が訓練中なら密かに購入できるのでは?商人をあらかじめこの訓練所の詰所に呼んでおいて、リース殿が離れている隙に済ませるのです」
なるほど、時間は限られてしまうけどそれしか方法は無さそうだ。
「わかりました。ではそうします。でも僕には商人の知り合いなんていませんしどうすれば」
「そこは私にお任せください。信用できるものを連れて参ります」
エルマさんに任せておけば大丈夫だろう。
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
なんとか実現できそうでホッとした。
早くその日が来ないかな。
皆様お久しぶりです。
子育てに追われて更新できていませんでした。
これからもノロノロ更新になりますがよろしくお願いします。
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みんなの感想(12件)
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続きありがとうございます〜〜〜!!!!
子育て中だっあのに…ありがたい…!!!
ほんとに無理のないように更新お願いしたいです…!!!
すごくイイ…デス…
も〜すき!!!大好物です!!!ありがとうございます!!!!
これから先ももっとデレデレしてほしいのですが更新が二年前…?で止まっておられて…(´;ω;`)
お時間ございましたら更新よろしくお願いしたいです…(´;ω;`)
マオくんがたくさん溺愛されていて見てるこっちも凄く心が温まります!!
お体に気をつけて更新なさってください!
続き楽しみです!