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42話 ダンジョンに再突入でございます!
しおりを挟むギルドについたら、中に入り受付へと向かった。
今回の受付嬢は昨日、私を対応してくれた人と同じ人だ。
ローブを着ているから気づかれない可能性も考えたけど、やっぱり頭の天使の輪っかが目印になってるのか、受付嬢は私だとすぐに気づき、声をかけてきてくれた。
「あ、こんばんわ昨日のゴーレムさん。ご依頼ですか?」
【はい、内容は昨日と同じです】
受付で依頼の手続きをしていると、また、冒険者5人くらいが私を取り囲んだ。
「なんでこんなところにゴーレムが……」
「なにをしに来たんだ!?」
そう言って構えている冒険者達だったが、昨日、私が初めて依頼した時にギルドにいた冒険者がそれを制止した。
「そのゴーレムは、依頼をしに来ただけですよ」
「そうだぜ、敵意はないみたいだから、兄ちゃんたち、剣を下ろしな」
「そもそも、そのゴーレムは誰かの"仲魔"らしいしな」
それを聞いた冒険者数名は構えるのをやめ、しぶしぶ席に戻っていった。
どこで、私が誰かの仲魔だと……そうか、私の腕にはそういうマークがついてるんだっけね。
「よぉ、また来たんだな」
そう、声をかけてくれたのは、制止と説得をさっきの冒険者達にしてくれた、レンガ色の髪のおじさんだ。
【はい、また売りたいものがあって】
「へぇ…ところでそのローブどうしたんだ? お前の主人が買ってくれたのか?」
【ええ、似合ってますかね?】
「あぁ、いいと思うぜ」
私は念話を送りながら依頼手続きを済ませ、受付嬢に掲示板に貼ってもらう。
なるべく、昨日、私の依頼を受けてくれたあの子に今回も受けてもらいたい。
それなら、もう一度説明しなくても済むからね。
だけど、あの子の姿がここには今は見えない。
私はおじさんに訊いてみた。
【今日はあの子はいないんですかね?】
「いや、そろそろ来るはずだぜ?」
その言葉とほぼ同時にギルドの戸が開き、子供がギルドに入ってきた。
昨日、私の依頼を受けてくれたあの子だ。
走ってここまで来たようで、息を切らしてるみたい。
その子はそのまま受付へと駆けてきた。
「はぁ……はぁ……ふぅ。お姉さん、何か仕事ありませんか?」
「それならちょうど、昨日のゴーレムさんが依頼に来てますよ」
その言葉を聞いた彼は私に気づき、その切らした息を整えてから私の方に向かってくる。
「ゴーレムさん、こんばんわ」
【こんばんわ。今日も昨日と同じ依頼を出しました。受けてくれますか?】
「はい、もちろん!」
目の前に依頼人はいるんだけど、一応決まりだから、男の子は掲示板から依頼の紙を剥がし、受付嬢に提出した。
そしてそのまま私達はギルドの外へ出る。
【今日も昨日と同じように、この袋の中身を売却したら一旦戻ってきて下さいね】
「はい」
男の子に袋を渡すと、冒険の店へと入っていった。
昨日よりも少し遅めに戻ってきた彼は、昨日よりもどう見ても多量の札を手にしている。
男の子はその札を私に手渡した。
「ええっと……合計249600ストンです!」
【ありがとうございます】
うん、やっぱり奥に行けば奥に行くほど魔物の量が増えたのと、3匹討伐したDランクレディバのおかげで、結構な量のお金を得ることができた。
少し奮発して120000ストンするスペーカウの袋を買ってもいいかもしれない。
今日はもっと奥に行くから、魔物の数が増えると考えて容量は増やしておかないと。
私は12500ストンを渡されたお金から抜き取り、120000ストンを再度、手渡した。
【今日はこれで、120000ストンのスペーカウの袋を買ってきて下さい】
「うんっ、わかりました!」
男の子はそう、元気よく返事をして冒険者の店へと入っていき、数分後、袋を一枚握って帰ってきた。
戻ってきてすぐに、彼は私に袋を渡す。
「はい、どうぞ」
【ありがとうございます。では、これは今日の報酬です】
私は先ほど用意しておいた12500ストンを男の子に渡した。
「え、こんなにいいんですか?」
【いえいえ、正当な報酬ですとも。また、明日…お願いできますか? 私は10時半から11時にギルドに居ますので】
「はい、また、お願いします!」
そう言って、男の子はギルドへと戻っていった。
さぁ! 今日もバリバリ稼ごうじゃないの。
私は隠密を駆使して街の外に出て、転移魔方陣の効果を使い、直接ダンジョン内までワープしてきた。
ワープしてすぐに居たのはEランクのゴロゴレディバ。
無論討伐して、拡張した袋に放り込んだ。
今日はもっともっと稼ぐつもりだから、さらに奥に行くために、転移魔方陣を剥がしてそのまま進んでいった。
◆◆◆
6時間半もの時間が経ち、私は袋の6割近くものレディバの死骸を手に入れれたので、満足した。
その場に転移魔方陣を貼り、ダンジョンに入口に貼ってある転移魔方陣にワープをする。
今回の収穫は、Fランクのレディバ127匹、Eランクのレディバ53匹、Dランクのレディバ16匹。
それに加え、Cランクのレディバ4匹。
さらにはEランク亜種のレディバとDランク亜種のレディバが1匹ずつ。超大量だね!
Cランクのレディバ4匹のうち、遭遇したのは以下の3種類。
1匹は、オプシデイァンレディバという、羽が黒く輝く縦1m50cmはある魔物だった。
ものすごく硬いく、攻撃力も高い。
魔法は使ってこなかったけど、正直、すごく強かった。
次に、なにやら羽の色が琥珀のようなレディバ。大きさはオプシデイァンレディバより数センチ低いくらい。
ウォルクおじいさんの持っていたどの図鑑でもこんなの見た記憶ないから、新種の可能性が高い。
探知した結果、Cランク相当だということがわかったから、一応Cランクということにしてる。
上中下のどれに分類されるかまではわからない。こいつはかなり手強かった。
なんせ、空を飛びながら『リファイ』『スファイ』『リゴロゴ』『スゴロゴ』の4種の魔法を放ってくるんだもん。
魔法耐性がなかったら危なかった可能性もある。
このレディバとは2匹遭遇した。
最後に、ダーティポイズナレディバ。
紫色のいかにも毒々しい見た目をしているこいつは、状態異常魔法を使って生き物をたやすく『毒』状態にしてしまう。
過去にはこいつの亜種で『猛毒(下)』にされた者もいるらしい。
しかも、倒した後に強力な『酸』を含む体液を噴出する。
故に、ダーティポイズナレディバは素材がダメになりやすいんだけど、私は倒しきってしまう前に噴出口を凍らせたから、素材の保存状態はとてもいい。高値で売れそう。
ダーティポイズナレディバは私だからこそ何の意味もなかったけど、もしこいつと人間を戦わせてみたらと思うと…ゾッとする。
Eランクの亜種はファイレディバで、『ファイ』ではなく上の段階の『リファイ』を使ってきた。
Dランクの亜種はアイアンレディバで、『ペア』を使ってきた。その上私と同じようなカラーリングだったんだ。
まぁ、さすがに身体の素材までは私と同じ、ミスリルではなかったけどね。
これら全部売ったらいくらになるんだろ?
明日、売りに行くのが楽しみで仕方がない。
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