20 / 36
ライブラの女 バランスの章
2
しおりを挟む
数分歩くと「待って」と美佳から呼び声がかかった。
「ねえ。もう少し遊びましょうよ」
気軽そうに声を掛ける彼女に苛立ちを感じながら思わず「ホテルにだったら行ってもいいよ」と言ってしまった。心の中でしまったと思ったが美佳はケロっとした様子で「いいわよ」と言いすぐにタクシーを止め乗り込んだ。
美佳はすまし顔で運転手に「一番近いラブホお願い」と言い、窓の外の流れる景色を見ている。どうにでもなれと半ばやけになり彼女に合わせた。
美佳が選んだ部屋は久しぶりに見るギラギラとしたけばさを感じさせる極彩色のピンクと紫で埋め尽くされている。
「せっかくだし、日常と関係ない感じじゃないとね。シャワー浴びてきます」
手際よくあっさりとバスルームへ向かった彼女を見送り僕はベッドに寝ころんだ。目にちかちかする色合いを見ていると自分が道化師にでもなったかのように感じてくる。
「お待たせ。あなたは?」
濃いピンクのバスタオルを巻きつけた身体で僕の上に馬乗りになりネクタイを外す。
「浴びてくるよ」
薄いブルーのネクタイを彼女に渡してシャワーを浴びに行った。
美佳はベッドの上でゴロゴロと気だるい様子で寝そべっている。怠惰なのにエレガントだ。半裸で美佳の上に覆いかぶさりバスタオルをはぎ取った。
「君はこうやってよく男を誘ってるの?」
「ふふ。どうだと思う?」
娼婦ではないと思う。受け身なのか能動的なのか、彼女の望みは何なのか今一つつかめない。
全裸にして美佳の身体を眺めるとなかなかのプロポーションだ。滑らかな柔らかいS字ラインは理想的だ。乳房も横向きにさせると円錐型で日本人離れをした美しい形に薄紅色の乳頭が品よく乗っている。腰も張っているのに太腿から膝下までまっすぐ伸び、ふくらはぎはきゅっと引き締まっている。
「すごく綺麗な身体だね」
「ありがとう。でも見てくれる人が誰もいないの」
淫靡なラブホテルには似合わない作品のような美しい肢体だ。
「きて」
美佳が首に腕を回す。
「緋月さんこそ、素敵な身体。引き締まっていて逞しい」
「そう」
卵型のつるりとした顔は表情が読めにくい。首から二の腕、脇からわき腹をそっとなぞっても美佳は「ふぅ」と羽のようなため息を漏らすだけで反応が薄い。乳首に吸い付き、舌先で転がしても「はあん」とゆるい声を漏らすぐらいだ。
「気持ちいいところある?」
「全部気持ちいい」
にっこり答えるがつかみどころがなく幻を抱いているような錯覚を起こす。下半身への愛撫をはじめ、色々手を施すが頼りない反応に自信がそがれていく。秘裂は潤い湿り気を帯びてはいるが心もとない。
「君を満足させられる自信がないな」
ため息をついて愛撫を中断してしまうと美佳は身体を起こして背中にしなだれかかる。
「優しいんだ。男って女のことよりも自分が気持ち良ければそれでいいんじゃないの?」
「若いときはそうだったかもしれないね」
「ねえ。普段しないことをして。少しくらい乱暴でもいいの。ね?緋月さんの良いようにしてみて」
「どうしてそんなこと言うの?初めてあった男に」
「どうしてかな。一瞬でもいいから頭を真っ白にしたいのかもしれない」
感情の起伏が薄そうな彼女には実は秘めている重苦しいものが渦巻いているのかもしれない。心の奥底に一瞬触れたような気がして再度愛撫を始めた。
「そうだね。じゃ楽しもうか」
僕はネクタイで彼女の両手首を縛り、彼女のスカーフで目隠しをした。
「目隠しってドキドキする」
「よかった。ドキドキしてもらえて」
クスっと笑い声を立てて行儀よく美佳は待っている。僕はホテルに備え付けられた自動販売機に目をやりバイブレーターとローションを購入した。がたっという音に美佳が反応する。
「なあに?」
「ん。ちょっとしたもの。少し待ってて」
バスルームに行き熱い湯を張った洗面器にローションを沈めた。女性の身体は冷やすと感度が悪くなる。温めたローションをたらりと乳房にかけマッサージをした。
「はふう。あったかくて気持ちい」
股間にも垂らし、指を入れゆっくりと中をかき混ぜるとくちゃくちゃと音が鳴り響く。
「ああん」
少しずつではあるが声が大きくなってきた。足を大きく広げさせ彼女の花弁を丸見えにする。――こんなとこまで美しい。
大小の花弁は左右対称で厚ぼったくもなく薄くもなく品が良い。小陰唇も薄紅色をした蘭の花のようだ。このような美しい秘所を目の当たりにすると思わず嗜虐的な気持ちが沸きバイブレーターを握りしめ局部にあてがった。
「あっ、なに?硬い」
「こういうの初めてかな」
黒いバイブレーターはシンプルな構造でただの筒状ではあるが振動の強弱のスイッチがありぐにゃぐにゃをいびつな円を描く回転式のものだった。そっと弱のスイッチを入れる。
「あうっ、ううぅ、やあっう」
ブウーンと低振動の音が響きグネグネを動きながら花園を荒らす。先端の振動をクリトリスに当て動かさずにしばらく様子を見ると彼女は開いた足をぎゅっと僕の腕ごと閉じ込み「くううううぅう」と耐えるような声をあげ達した。
「ああっ、はあっ、はあっ、ああ」
弛緩した身体を休ませることなくバイブレーターを花園の奥へねじ込む。
「ううううぐううぐううううっ!」
伸ばしていた足をまたM字に開脚させバイブレータの出し入れを眺めた。
「すごいよ。君のおま○こがバイブをすっかり咥えこんでるよ」
「あううう、だめえええ。やあ、やああだぁ」
反応がまた大きくなってきたが、それでも美佳は演技の中にいるかのように乱れ切りはしない。花弁は波打ちながら黒い棒に荒らされているというのに、凛として侵入を受け止めているようだ。
「ねえ。もう少し遊びましょうよ」
気軽そうに声を掛ける彼女に苛立ちを感じながら思わず「ホテルにだったら行ってもいいよ」と言ってしまった。心の中でしまったと思ったが美佳はケロっとした様子で「いいわよ」と言いすぐにタクシーを止め乗り込んだ。
美佳はすまし顔で運転手に「一番近いラブホお願い」と言い、窓の外の流れる景色を見ている。どうにでもなれと半ばやけになり彼女に合わせた。
美佳が選んだ部屋は久しぶりに見るギラギラとしたけばさを感じさせる極彩色のピンクと紫で埋め尽くされている。
「せっかくだし、日常と関係ない感じじゃないとね。シャワー浴びてきます」
手際よくあっさりとバスルームへ向かった彼女を見送り僕はベッドに寝ころんだ。目にちかちかする色合いを見ていると自分が道化師にでもなったかのように感じてくる。
「お待たせ。あなたは?」
濃いピンクのバスタオルを巻きつけた身体で僕の上に馬乗りになりネクタイを外す。
「浴びてくるよ」
薄いブルーのネクタイを彼女に渡してシャワーを浴びに行った。
美佳はベッドの上でゴロゴロと気だるい様子で寝そべっている。怠惰なのにエレガントだ。半裸で美佳の上に覆いかぶさりバスタオルをはぎ取った。
「君はこうやってよく男を誘ってるの?」
「ふふ。どうだと思う?」
娼婦ではないと思う。受け身なのか能動的なのか、彼女の望みは何なのか今一つつかめない。
全裸にして美佳の身体を眺めるとなかなかのプロポーションだ。滑らかな柔らかいS字ラインは理想的だ。乳房も横向きにさせると円錐型で日本人離れをした美しい形に薄紅色の乳頭が品よく乗っている。腰も張っているのに太腿から膝下までまっすぐ伸び、ふくらはぎはきゅっと引き締まっている。
「すごく綺麗な身体だね」
「ありがとう。でも見てくれる人が誰もいないの」
淫靡なラブホテルには似合わない作品のような美しい肢体だ。
「きて」
美佳が首に腕を回す。
「緋月さんこそ、素敵な身体。引き締まっていて逞しい」
「そう」
卵型のつるりとした顔は表情が読めにくい。首から二の腕、脇からわき腹をそっとなぞっても美佳は「ふぅ」と羽のようなため息を漏らすだけで反応が薄い。乳首に吸い付き、舌先で転がしても「はあん」とゆるい声を漏らすぐらいだ。
「気持ちいいところある?」
「全部気持ちいい」
にっこり答えるがつかみどころがなく幻を抱いているような錯覚を起こす。下半身への愛撫をはじめ、色々手を施すが頼りない反応に自信がそがれていく。秘裂は潤い湿り気を帯びてはいるが心もとない。
「君を満足させられる自信がないな」
ため息をついて愛撫を中断してしまうと美佳は身体を起こして背中にしなだれかかる。
「優しいんだ。男って女のことよりも自分が気持ち良ければそれでいいんじゃないの?」
「若いときはそうだったかもしれないね」
「ねえ。普段しないことをして。少しくらい乱暴でもいいの。ね?緋月さんの良いようにしてみて」
「どうしてそんなこと言うの?初めてあった男に」
「どうしてかな。一瞬でもいいから頭を真っ白にしたいのかもしれない」
感情の起伏が薄そうな彼女には実は秘めている重苦しいものが渦巻いているのかもしれない。心の奥底に一瞬触れたような気がして再度愛撫を始めた。
「そうだね。じゃ楽しもうか」
僕はネクタイで彼女の両手首を縛り、彼女のスカーフで目隠しをした。
「目隠しってドキドキする」
「よかった。ドキドキしてもらえて」
クスっと笑い声を立てて行儀よく美佳は待っている。僕はホテルに備え付けられた自動販売機に目をやりバイブレーターとローションを購入した。がたっという音に美佳が反応する。
「なあに?」
「ん。ちょっとしたもの。少し待ってて」
バスルームに行き熱い湯を張った洗面器にローションを沈めた。女性の身体は冷やすと感度が悪くなる。温めたローションをたらりと乳房にかけマッサージをした。
「はふう。あったかくて気持ちい」
股間にも垂らし、指を入れゆっくりと中をかき混ぜるとくちゃくちゃと音が鳴り響く。
「ああん」
少しずつではあるが声が大きくなってきた。足を大きく広げさせ彼女の花弁を丸見えにする。――こんなとこまで美しい。
大小の花弁は左右対称で厚ぼったくもなく薄くもなく品が良い。小陰唇も薄紅色をした蘭の花のようだ。このような美しい秘所を目の当たりにすると思わず嗜虐的な気持ちが沸きバイブレーターを握りしめ局部にあてがった。
「あっ、なに?硬い」
「こういうの初めてかな」
黒いバイブレーターはシンプルな構造でただの筒状ではあるが振動の強弱のスイッチがありぐにゃぐにゃをいびつな円を描く回転式のものだった。そっと弱のスイッチを入れる。
「あうっ、ううぅ、やあっう」
ブウーンと低振動の音が響きグネグネを動きながら花園を荒らす。先端の振動をクリトリスに当て動かさずにしばらく様子を見ると彼女は開いた足をぎゅっと僕の腕ごと閉じ込み「くううううぅう」と耐えるような声をあげ達した。
「ああっ、はあっ、はあっ、ああ」
弛緩した身体を休ませることなくバイブレーターを花園の奥へねじ込む。
「ううううぐううぐううううっ!」
伸ばしていた足をまたM字に開脚させバイブレータの出し入れを眺めた。
「すごいよ。君のおま○こがバイブをすっかり咥えこんでるよ」
「あううう、だめえええ。やあ、やああだぁ」
反応がまた大きくなってきたが、それでも美佳は演技の中にいるかのように乱れ切りはしない。花弁は波打ちながら黒い棒に荒らされているというのに、凛として侵入を受け止めているようだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる