召喚したら猫だった

はぎわら歓

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1 ラストバトル

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 勇者パーティーは最強の魔王を前にして全滅寸前だった。

「う、も、もう体力が……」
「回復しようにも魔力がっ」

盾になっていた剣士のケイトはすでに棺桶に入ってる。残るはリーダーの勇者ユーラ、回復役の白魔術師シーザー、攻撃魔法をもつ魔導士マレットの三人だ。
 最後の体力を聖剣に込め、ユーラは腕を振り上げ、シーザーは道具袋から彼に回復薬を投げつけようとしている。その後ろでマレットは全魔力を振り絞り、魔方陣を描き召喚呪文を唱える。

「これで、ほんとに最後の最後……」

召喚が魔王にばれないようにユーラが飛び上がり、魔王に剣を振り下ろす。もう少しの傷も与えられることのできない通常攻撃を魔王は笑って手で払う。

「ハッハッハハッ。これなら蚊の方がまだ強い」
「くっ!」
「そろそろ、飽きたな。終わらせよう」

ユーラの身体を、その三倍はあろう太く黒い腕で薙ぎ払う。

「ぐあああっ!」

投げ出された身体を、身を挺してシーザーは受け止め、同時に意識を失った。

「今だ! やってきて!」

ぼわっとエメラルドグリーンの光が魔方陣から放たれる。

「なんだ?」

魔王が魔方陣に気づき近づいたが、召喚の方が早かった。眩しさに一瞬目を閉じマレットはやってきた召喚獣を見る。

「え……」
「にー! にー!」

魔方陣の中に真っ白な子猫が一匹座っている。

「クックックク。あーっはっはっは! 残念だったな。さらばだ」

魔王の両手が怪しい紫色の光を放ち、振り上げられ勢いよく降ろされた瞬間、大爆発が起き、文字通り勇者パーティーは全滅した。
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