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大好きな君への告白

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物語1

                        『恋』
                       

『 中三の後半から好きでした』僕は彼女にそう言った。

僕の名前は海堂祐飛、これはある一人の少女に恋をした話。

彼女の名前はマリカ、マリカは容姿端麗で頭脳明晰のクラスの人気者だ。
僕と彼女の馴れ合いは本当に些細なことでした。僕が彼女に笑顔がとても素敵だねと言ったのが始まりだった。

それから僕は彼女の事がもっと気になりだした。

あの日以来ずっとマリカは朝に僕を見かけるたびに笑顔で手を振ってくれる。
僕はその笑顔を見ると今日も1日頑張れる気がする。

どんな嫌な事があっても辛い事があっても彼女の笑顔を見れば心が和む。
いつしか僕の中ではマリカは大切な存在だった。だけど少しだけ怖かった。
もしマリカがどっかにいってしまったりしたらなんて考えてしまう時があった。

だから僕は彼女に告白すると決めた。

『中3の後半からずっと好きでした。』僕は彼女に言った。
彼女もいきなりだったのでびっくりしていた。僕は『返事は明日でも良いよ』と言った。本当は今すぐにでも言ってもらいたい。けど急がせてはいけないと思った

翌日僕は昨日の告白で興奮してしまって寝れなかった。今日は返事が返ってくる日、僕は緊張とほんの少しの恐怖があった。もし断られて嫌われたらどうしようと思った。

そして彼女からの返事が来た。
答えは『ごめんなさい』という言葉だった。彼女が何か言おうとした時 僕は理由も聞かずにただ走っていた、泣きそうになりながら走っていた。僕は『ごめんなさい』という言葉を聞いた時、頭の中が混乱した。けど今やっと僕は分かった。僕は振られたことに。

走っていると目の前に夕日に染まる街が見えた。とても綺麗だった。
僕はそれを見た瞬間その場に崩れた。
 


それはとても幻想的で辛い気持ちも無くなるような気がした。

僕が夕日に見惚れていると携帯が鳴った。マリカからだった、僕は緊張しながらも携帯を見た。それは僕を振った時に、言おうとしていた事だった。それを見た時僕はひどい罪悪感に陥った。

マリカは、僕のことを本当は好きだということ知った。告白された時マリカはとても嬉しかったと言っていた。だけどその告白は断らないといけなかった。マリカは来月にこの街を出て遠くに引っ越すことになっていた。

まあ仕方ないことだろうと僕は思ってしまった。家の事情で遠くに行ってしまうのは仕方ない。そう自分に言い聞かせた。もし今僕の願いが叶うなら、彼女の引っ越す話がなくなれば、なんて思ってしまった。


数日後、学校のホームルームでマリカが転校する話がされた。クラスのみんなは寂しがってるやつもいれば
泣いてる人もいる。やっぱりみんなマリカの事が好きなのがわかる。


マリカもみんなとお別れするのが悲しくて顔をくしゃくしゃにしながらお別れの挨拶をしている。
マリカはクラスの一人一人に手紙を書いていてくれて、泣きながらみんなに渡している。あげるごとに握手をしてさよならを言っている。
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