何が悪いねん?

お舐め

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何が悪いねん?

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何が悪いねん?

何が悪いねん?
誰が悪いねん?
皆が正しいと思ってるだけやろが?!

ヒロは気が立っていた。
もうすぐ家に帰るってーのに、工事現場の音がうるさい。アスファルトの掘削機が唸るように耳をつんざく。ヒロは耳を塞いで小走りにそこを避けて家に戻った。ドアを閉めたがやっぱり騒音が聞こえる。
「あーうるさい!」
ヒロはすかさずテレビを付けて。ボリュームを上げた。
「なんか面白いことないかな?」ぼそりとつぶやいた。
彼は忙しくチャンネルを変えた。
(電話のベル)
「うるさいな!誰じゃ?ボケ!」
ヒロ、受話器を取る。
「もしもしー!」と言い捨てる。めっちゃ不機嫌そうだ。
「私よ、ミコ」(ヒロ、急に声色を変えて)
「まー、、、ミッコた~ん♥元気?元気ー??」
「うん、まあ。。。何しとったん?」
「おもんないからテレビ見とってん。」
「へー、、、面白い番組ある?」
「ないなあ。。。」
「ほなどっか行かへん?」
「行こか?どこ行く?」
「そうやなあ。近場で万博会場前は?」
「うん。迎えに来てくれる?」
「勿論!30分でな」
ヒロはマンションの前に着いた。車から降りてどんどん中に歩いていく。むこうからミコが出て来て渋い表情をする。
「なあ、マンションの人に見られるから外で待っとってよ。」
ヒ「別に見られたってええやんけ、エッチしてるわけじゃないし。それともミコちゃんは、他の誰かとエッチしてるのん?ん?」
ミ「してないわよ、そんなん。」
ヒ「ええわええわ。太郎さん観に行こうぜ。」
「太陽の塔な。自分とこからすぐそばやのに、何で自分の旦那は連れてってくれへんねん?」
二人車に乗り込んだ。
ヒ「そら『連れてってー、ダーリン』っていわへんからやで。な、しつこくねだったら向こうも連れてってくれるかもしれんやんけ。」
ミ「あかんねん、それが。うちの旦那B型気質やろ?マイペースやねん。」
ヒ「そんなん関係ないで!俺はA型、ミコちゃんと同じ。そやけどマイペースやで。気分屋やし。もっとねだらんかいや?」
ミ「他の友達の旦那さんなんてもっと奥さんのこと考えてるよ。」
ヒ「見たんかい?」
ミ「見たわけじゃないけど、もっと楽しそう。」
ヒ「わかった、わかった、まあそういうな。こうやって一緒に遊べんねんからそれでええやん。」
万博記念公園のゲートから二人は中に入った。太陽の塔が目の前だ。
ミ「ヒロ君は私以外に誰か付き合ってるの?」
ヒ「さあ・・・ノーコメントだな。」
ミ「へー、ってことはいるってことね?」
ヒ「ほなミコちゃんはどうなんだ?俺以外に付き合ってる男いるんちゃうんか?」
ミ「うーーーん、、、人妻やからな。。」
ヒ「ちゃうがな、旦那以外にいるかってこと?」
ミ「おらへんわ、そんなん。」
ヒ「そうかー??じぶん時々『ヒロ君ってこんなに背が高かったっけ?』って言う時あるやんけ。誰と間違えてんのん?むー?」
ミ「(無言)」
ヒ「まあいいさ。どーせ旦那が悪いのさ。うちの勤め先のパートさんにミコちゃんの旦那の話したら『新婚って一番楽しいときやのにー』て言うよ。ま、やっぱりおかしいんやで。」
二人は太陽の塔を見上げた。ひん曲がったような団子っぱなが「何だそれ位。西洋に向かって得意にしろ。」ってうそぶいてるように見えた。

民男、これがミコの亭主である。大手電算会社に勤めている。ミコの6つ年上だ。彼がマンションに帰って来る。ピンポーン。
ドアを開ける。何も話さない。ネクタイをゆるめて、シャツに着替える。
ミコ「何か食べる?」
民「ええわ。」それだけ言って、自分の部屋に入って行った。
ミコ、しょぼんとしている。
しばらくすると、民男の部屋の方から電話で話す声がする、「ハッハッハ」誰と話してるんだろう?部屋に回線が2本あるからだ。ミコも誰かと話したいくらいだ。でももう夜9時だ。
「そうかい?モトコ。」女の名前言ってるようだ。
電話は通話時間が20分はあった。
そうこうしても、夫婦間で会話は一切なかった。
「やあ、ミコ、一緒に入浴しようか?」とか全く言わない。

民「先寝ていいよ。」
ミ「うん、わかった。」
夫婦別の部屋に寝ている。ミコはベッドを涙で濡らした。



翌日はヒロが休日。木曜日だ。
同じ日に休日なのがテンちゃん。21歳の歯科医さんだ。
この2人は同じ小楽団で演奏している。
ヒ「テンちゃん、ドライブいかへん?」
テ「えええ、いいですよー。どこですかぁ?」
ヒ「神戸とかどう?ハーバーランドあたりまで。」
テ「わー、行きまーす。」
二人は家が近かったので早速ドライブに出かけた。
テ「ヒロさん、この頃元気そうですね?何かいい事ありましたか?」
ヒ「車でよう出かけるようになったからね。特に志保美悦子みたいなB型の女の子と仲良しになったからね。」
テ「ゲゲッ!そ、それってー、私ですかぁ~??」
ヒ「そうよー。ビジンダーの頃の志保美悦子そっくりや!」
テ「うーん、そういやあよくそんな風に言われますねえ、うーーーーん。」
ヒ「さって、ここで車を止めてっと。どこ行こう?」
テ「海が見たいです。」
カモメが数羽とまっている。
ヒ「餌やろうか?」
テ「餌なんか売ってるんですか?」
ヒ「ポップコーン買おう。」
テ「あそこに売店が、私買ってきまーす。」
ふたりでポップコーンをばら撒いた。すかさずカモメが食いついた。楽しそうだ。
ヒ「ちょっと休憩しようか?」
テ「じゃ、そこの長椅子に座りましょ。」
なんかとてもロマンティックな気分になった。
彼女の肩を抱きたくなった。
すると、テンちゃん「わたし、ヒロさんに言えない事があるんです。」
ヒロもすかさず。「そう。おいらも言えない事があるんだ。」
ねえ、それってお互いに別に付き合ってる人がいるって事だろ?
うー―――ん、でもねー、ヒロにとってミコは付き合ってると言えるの?人妻じゃん!!
そう考えるとヒロは面白くなくなった。結局ポーズってるだけだ。
付き合ってると見せかけて、そこには見せかけの愛の欠片しかない。
それにな、ヒロとミコってセックスしてない。正しく言うと挿入してない。ということは不倫の関係ではない。けど、性的関係がない分結びつきは弱いかも知れない。ヒロは余計に悩んできた。梅田女子のワクちゃんがいつも言ってる「ヒロ君はなんでそんなに悩むのん?男と女はなるようにしかならへんで。」
それもそうだ。なるようにしかならんもん、悩んでもしゃーないで。じゃあ、やろう!ミコと挿入しよう。
しかしー、何故だかわからないが、それからしばらくミコとは会えなかった。理由がマチマチ。昔の友達と会うとか、そんなのありえるのか?
そのうちヒロの会社も忙しくなってきた。帰る時間も午後9時半くらいになった。ストレス溜まってきた所為かヒロは、アダルトとか沢山見るようになった。
ある日、ヒロがミコに電話した。すると「あ、貝塚さん?マー君?」とか頓珍漢な答えが返ってきた。
ヒロ「貝塚って誰やねん?」
ミコ「あ、ヒロ君。あー、間違えたー。ごめんごめん。」
ヒ「マー君?マー君てじぶんが一時付き合ってた彼氏やないけ?」
ミ「いや、その、・・・」
ヒ「おまえ、まだ付き合ってたんやな?セックスもしとったんか?」
ミ「うーん、違うよ。」
ヒ「なんやおまえ、俺とはセックスもささんくせに、他の男には遣らせとるんか?」
ミ「違うってそんなん。」
ヒ「二又やんけ。旦那に俺にマー君とはな。」
ミ「・・・」
ヒ「しばらく会うんやめよか?何か俺もちょっと醒めたわ。ほなな。」と言って電話を切った。
面白くもなんともない。ヒロは酒をしこたまあおった。
翌朝、頭が重いが、ヒロは出社した。KP商事ってとこさ。
チーフ「今日付で大手電算会社からの入社社員を発表する。小泉さんだ。
民男「小泉民男です。よろしくお願いします。電算歴15年です。」
ヒロ「(小泉?ミコの新姓だ。旦那さんは民男じゃなかったっけ?)」年齢も7つ上だ。電算会社出身だし。かといって本人に確かめる訳にも行かない。
仕方ないそれから確かめることなく1週間が過ぎた。
ヒロはまたハードな残業を課されていた。翌日までにデータを送らなければならない。しかし、かなりの量だ。
仕方がないので、会社に出勤し、そこの端末からデータを送るしなかった。夜の9時を過ぎている。もう会社には誰もいないと思ってヒロは電算ルームに近づくとまだ電気が付いているのだ。
しかも誰か喋ってる。
男「君みたいな子とも一杯飲みたいね。」
女「いやあ、わたし、こう見えて、お酒強いんですよ。」
男「そんな彼女がいたら、毎晩飲みに連れて行きたいもんだねえ。」
女「今度デートがてら誘って下さい。」
ヒロは気にせずそこに出勤した。
男は新人の小泉民男、女はモトコだ。
二人は驚いた。まさかこんな時間に出勤してくるとは。。。
でもヒロはそれどころじゃない。データを送らなければならないから。ヒロは端末を操作始めた。
他の二人は少し気にしているようだったがそのまま何か残業をしているようだ。
さあ、ヒロの残業は終わった。
ヒロ「じゃあお先に失礼します。」と言って階段を降りていった。すると後ろからかけてくる音がする。「ヒロ君!待ってー。」
会社では長年勤務のモトコだ。ヒロは振り返った。
モト「ねえ、私らの事他人に言わんとってな。」
ヒロは憮然とした「関係ないやん。僕はデータ転送するために来たんやで。他関係ない。」
モ「やっぱり言いつけるの?」
ヒ「あ、そーか。。小泉さんってミコの旦那や。お前もその不倫の片棒を担いでるようなもんや。許されへんな。」
モ「お願い、黙っとって。」
ヒ「しかしー、おかしいな。自分から言わなければ何にもやましい関係に見られないものを、何あわててるんだ?それに君と話してる小泉さんはどうして冷静なんだ?あの人の奥さん、知り合いだけどな。」
モ「んー、人に知られたくないねん。」
ヒ「(振り返って)そうか、そんなら条件を出す。」
モ「な、何よ?」
ヒ「おいらとホテル行くなら見逃したるわ。」
モ「わかった。やる。どこでも行くわよ。」
「かっる~ぅ!」こんなすぐにホテル行くの?
まあ、でも、気持よかったらいいから。ヒロは普段のセックスレスを解消したかったし、モトコを乗せてヒロは会社のそばのホテル西球場へと消えていった。

自分の付き合った女の旦那の不倫相手とホテルに行くって、何が悪いねん??
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