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ディズニーランドに行った。

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「みんながウクライナ攻撃に反対なら、ロシア革命みたいにプーチンを打倒できるはずだ』
て誰か書いてるよ」と僕は言った。
基子「誰かって?」
「知恵袋か何かさ。」
「それも言えるかも。ロシアの人間が全員ウクライナ紛争に反対してるとは言えない。
 あんたの友達はどうなのよ」
僕「さあ、何もできないんじゃないかな。ある種恐怖政治みたいなもんだからな」
基子「あんたも、反対の動画載せてるから、危ないかもよ」
「そんなもん、来たかったら来んかいっちゅうねん。プーチンのハゲ!Путин лысый」
「あんた、これホンマに『プーチンのハゲ』って書いてるの?」
「いや実際には『プーチンは禿げ』やけどな。『プーチンのハゲ』って『プーチンの事をハゲって言ってやる』て言う意味やん。。。『プーチンは禿げ』って当り前やん。クレムリンにメールで送ろうかな?」

「今日は遊園地に行くんやろ?」
「お、豊島園な」
「ディスニーにしとこか?」
「ええで」
「自販機とか値段上がってるやろ?」
「そやねん。物価自体が上がってるからな」

早速、二人はディズニーに着いた。
「よっしスペースマウンテンから乗ろうか?」
と僕はきっぱり言った。
基子「あれ怖いやん。やめとこうや」
「いや、普通のジェットコースターよりましやで」
二人はスペースマウンテンのとこに行った。
中は真っ暗。
乗ると、そこは光が少ない。暗闇を左右に動かされる。
基子は悲鳴も上げない。それぐらい怖いっちゅうことだ。
身体は左右に揺さぶられる。
段々クラッとしてきた。
でも所要時間は5分程度だ。
戻ってきた。
戻ったはいいが、ふたりとも頭フラフラ。
「おい、大丈夫か?」と言いながら僕は頭痛がしている。
基子はしばらく何も言わない。
僕「そこのベンチで腰かけようか?」
やっと基子が口を開いた「今のん、何????」
とため息をついている。

しばらく休憩して僕は言った。
「次何乗る?」
基子「もっとのんびりしたものに乗りたいわ」
僕「じゃあ、飛行機とかどう?」
「お、ええやん。それはのんびりしてるわ。乗ろう」
早速僕らは飛行機のとこに来た。
そして一機に二人乗り込んだ。
しかし、見ると、シートベルトがない。
つまり、飛行機に乗り込むだけ。
基子「これで上昇するんやろ?」
僕「うん、そうみたいやで」
「落ちたらどうすんのん?」
「死ぬな」
「なんでシートベルトないの?」
「これがディズニー仕様よ」

その通りで、飛行機は急上昇して回りだした。
基子「怖い~。助けて~。下見られへんわ」
僕「遠くの景色でも見ようぜ」
「私、目つむっとく」
男の僕でも怖いのに、女ならもっとだろうな、基子。
これも所要時間5分ぐらいあった。
でも長く感じた。
飛行機は下降して、無事に地面に着いた。

基子「いややなあ、こんな怖い乗りもんばっかりやん」
僕「あ、あそこに川を流れる船みたいなんあるで。あれしようや。」
なるほど、これならのんびりできる。
他に乗ってる人もいるが、まあ二人でのんびりと楽しもう。
乗り物の名前は忘れたが、こじんまりした小さな船だ。
係員が二人もついている。こんな安全な乗り物でもだ。
基子「さっきの乗り物の方が係員必要やで」

二人は少し回ってから、ディズニーを出た。
基子「ああ、面白かった。スペースマウンテンでは死ぬかと思うたが、
 まあ、、それも楽しい。」
僕「俺は、出口で手振ってるミッキーマウスが不愛想やったのが気に入らんわ」
「不愛想って着ぐるみやろ?どこが不愛想なん?」
「俺が手振ってるのに向こうを向きやがった」
基子は笑止した。
「あ、ほ、ら、し。あんたの脳みそ子供以下やな」


家に帰った。
僕「お、手巻き蓄音機直ったわ」
基子「そらよかったやん。みんなに聞かすんやろ?」
僕「そうよ。一時は、再生無理やと思うて、ヤフオクで蓄音機買おうか思うた程や」
「ええがな」
「でもな、修理してるうちにSPレコードに傷いったわ(´Д⊂グスン」
「そら惜しいな。新しいの買うの?」
「ヤフオクで500円であるけど、すぐ高値つくやろな。
 おいらはこのSP盤、中古屋さんで2千円で買ったわ。傷いったから、冒頭にプチプチ
 ノイズが入ったわ」

「フルトヴェングラーってこの時何歳?」と基子。
「51歳やで。戦後すぐの記念的ライブの時は61や。今の俺らと同じ年やわ。」と僕。
「元気やな」
「スキーやっとったからな」
「あんた、もうスキーやる元気ないの?」
「ないな。骨折するで」
「修学旅行以来やってないの?」
「いや、あのあと、K山と六甲のスキー場いったわ。
 1回さーっと滑ってそれで終わりみたいやとこやで。
 それから、バンドのメンバーで白馬に行ったわ。
 でも、雪が少なくてシャーベット状やったから、
 すってんころりんとっこけまくったわ」
基子「そうか。私もよう行ったよ。」

僕「おう、基子、この雨の中アイスクリーム買って来たったぞ」
基子「オー、サンキュー!あ、この「爽」が好き。メロン味美味しいわ」
「このメロン味中々おいてないねん。うちのそばに薬局出来たやろ?あそこにあるねん」
「今日はビール飲まへんの?」
「おお、毎日飲んでたら腹出るからな。明日飲もうかな?焼き鳥がええで。ふじやいかへん?」

「お、俺、Кукушкаククーシュカって歌ってるやん。あれどない?」
基子「そこそこちゃう?」
「あのククーシュカって何の事って、ロシアの友達に言ってん。ほな
 『森に行ったらおるやん。日本にはおらへんの?』
ちゅうねん。それで調べたら、「郭公かっこう」よ。そやから、
 『日本の森って言っても、山の方に行かなおらへんで。』て言うてん。
確かにな、昔は、この辺でもかっこうの声聞けたらしいで。
 でも俺が生のかっこうの声聞いたんは、丹後の山奥やったわ。
鳴き方が下手糞やったで。かっこう、とは鳴かない。
 この辺のうぐいすも『ホーホケキョ』って綺麗には鳴かないよ」
基子は感心した。
「あんたよう知ってるな?探索してたん?」
「よう山行ってたからな。でももうしんどいわ。基子の家よう行かんわ」

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