3 / 4
3
しおりを挟む
「んぅ、あ…っ、ちょ、木崎さ……!」
体を思い切り押しても、木崎さんの体はビクともしない。
くちゅりと絡められる舌は、ありえないはずなのにひどく甘く感じて、時折漏れる吐息は壮絶な色気を放っていた。
薄ら目を開けると、きりっとした瞳を縁取った長い睫が見えて、ああ……綺麗な顔……と思わずうっとりする自分に驚く。
すごく気持ちいいのに、慣れないキスのせいでうまく息継ぎが出来ない。だんだん失われる酸素に、俺の意識が遠くなるのを感じた。
「……っ、悪い……」
俺の体の力がくてっと抜けたのを見て、木崎さんが俺から離れた。
「すまん、つい……。本当に悪かった、嫌だったよな……」
「も……木崎さんの……ばか……っ」
苦しさで涙が浮かんでいる目で、木崎さんを見上げる。
木崎さんの声が、あまりに甘いから、
乱暴だけど優しいキスは気持ち良かったから、
そんな悲しい顔してほしくないから、
だから……
「木崎さんのせいで……体、熱いんです……!」
責任、とってください……と、恥ずかしくて小さく囁いた。
木崎さんの、ゴクリと息を飲む音が聞こえる。
「……もう、止めてやんねぇよ?」
俺は了承のかわりに、整った唇にキスをした。
・
・
・
あれから、駅からすぐ近くだった木崎さんのマンションに連れていかれるや否や、寝室のベッドに押し倒された。
顔中にキスを落とされている隙に、俺の服はあっという間に脱がされる。
「ふぁ……ッ」
木崎さんの長くて綺麗な指が俺の先走りを指に絡めながら、わざと音を立てるようにクチュクチュと抜く。
「は……う……んぁ……っ」
人に触られる初めての快感に、はしたないと知りつつも腰が揺れてしまう。
「あァ……ん、あ、ンッ」
「気持ちいいか?」
木崎さんの甘い声が耳元で聞こえて、先走りがトプリと溢れる。
声だけでイキそうになるとか……
「木崎さ……っ、も、俺……!」
「イキそう?」
意地の悪そうに笑う顔すらカッコいい。
「イ……ク……っ、イっちゃ……あぁァ……っ」
先端にくちりと爪を立てられて、目の前がチカチカするような快感に体を震わせた。
しばらく抜いていなかったせいで、濃くてドロリとした精液が木崎さんの服にかかる。
「はぁ……木崎さ……服が……って……あれ?」
服に精液がかかってしまったから謝ろうと目を開くと、木崎さんが顔に手を当てていた。
指の間から見える耳は、薄暗い中でも分かるほど真っ赤だ。
「……イクときの顔と声、反則だろ……」
木崎さんが困ったような、何かに耐えるような顔をするから、気持ち悪いと思われたかな……と不安になった。
「……気持ち悪かった……ですか……?」
泣きそうになるのを耐えて見上げると、木崎さんは眉をひそめていた。怒らせてしまったかと思っていたが、瞳は明らかな情欲に染まっている。
その色香に、ヒュっと喉が鳴った。
「ちげぇよ。ただ……啓太がエロくて可愛くて……
俺の理性がぶっ飛ぶとこだったから」
「……っ」
「最後までは止めようと思ったけど……無理だわ。優しくするから……いいか?」
あくまで俺の意志を考えてくれる木崎さんに、心が温かくなる。
いっぱい我慢してくれてたみたいだけど、俺も早く木崎さんのが欲しいから。
「木崎さん……
早くこれ、欲しい……です……」
俺が出せる精一杯のえっちな声で、木崎さんの硬くそそり立つそれに手を這わせながら言った。
ズボン越しに触れているだけで大きいと分かるものが、ドクンとまた大きくなる。
「……っ!どーなってもしらねぇからな……」
切羽詰まった様な木崎さんがエロくて、俺は腰をすり……と木崎さんに押しつけた。
体を思い切り押しても、木崎さんの体はビクともしない。
くちゅりと絡められる舌は、ありえないはずなのにひどく甘く感じて、時折漏れる吐息は壮絶な色気を放っていた。
薄ら目を開けると、きりっとした瞳を縁取った長い睫が見えて、ああ……綺麗な顔……と思わずうっとりする自分に驚く。
すごく気持ちいいのに、慣れないキスのせいでうまく息継ぎが出来ない。だんだん失われる酸素に、俺の意識が遠くなるのを感じた。
「……っ、悪い……」
俺の体の力がくてっと抜けたのを見て、木崎さんが俺から離れた。
「すまん、つい……。本当に悪かった、嫌だったよな……」
「も……木崎さんの……ばか……っ」
苦しさで涙が浮かんでいる目で、木崎さんを見上げる。
木崎さんの声が、あまりに甘いから、
乱暴だけど優しいキスは気持ち良かったから、
そんな悲しい顔してほしくないから、
だから……
「木崎さんのせいで……体、熱いんです……!」
責任、とってください……と、恥ずかしくて小さく囁いた。
木崎さんの、ゴクリと息を飲む音が聞こえる。
「……もう、止めてやんねぇよ?」
俺は了承のかわりに、整った唇にキスをした。
・
・
・
あれから、駅からすぐ近くだった木崎さんのマンションに連れていかれるや否や、寝室のベッドに押し倒された。
顔中にキスを落とされている隙に、俺の服はあっという間に脱がされる。
「ふぁ……ッ」
木崎さんの長くて綺麗な指が俺の先走りを指に絡めながら、わざと音を立てるようにクチュクチュと抜く。
「は……う……んぁ……っ」
人に触られる初めての快感に、はしたないと知りつつも腰が揺れてしまう。
「あァ……ん、あ、ンッ」
「気持ちいいか?」
木崎さんの甘い声が耳元で聞こえて、先走りがトプリと溢れる。
声だけでイキそうになるとか……
「木崎さ……っ、も、俺……!」
「イキそう?」
意地の悪そうに笑う顔すらカッコいい。
「イ……ク……っ、イっちゃ……あぁァ……っ」
先端にくちりと爪を立てられて、目の前がチカチカするような快感に体を震わせた。
しばらく抜いていなかったせいで、濃くてドロリとした精液が木崎さんの服にかかる。
「はぁ……木崎さ……服が……って……あれ?」
服に精液がかかってしまったから謝ろうと目を開くと、木崎さんが顔に手を当てていた。
指の間から見える耳は、薄暗い中でも分かるほど真っ赤だ。
「……イクときの顔と声、反則だろ……」
木崎さんが困ったような、何かに耐えるような顔をするから、気持ち悪いと思われたかな……と不安になった。
「……気持ち悪かった……ですか……?」
泣きそうになるのを耐えて見上げると、木崎さんは眉をひそめていた。怒らせてしまったかと思っていたが、瞳は明らかな情欲に染まっている。
その色香に、ヒュっと喉が鳴った。
「ちげぇよ。ただ……啓太がエロくて可愛くて……
俺の理性がぶっ飛ぶとこだったから」
「……っ」
「最後までは止めようと思ったけど……無理だわ。優しくするから……いいか?」
あくまで俺の意志を考えてくれる木崎さんに、心が温かくなる。
いっぱい我慢してくれてたみたいだけど、俺も早く木崎さんのが欲しいから。
「木崎さん……
早くこれ、欲しい……です……」
俺が出せる精一杯のえっちな声で、木崎さんの硬くそそり立つそれに手を這わせながら言った。
ズボン越しに触れているだけで大きいと分かるものが、ドクンとまた大きくなる。
「……っ!どーなってもしらねぇからな……」
切羽詰まった様な木崎さんがエロくて、俺は腰をすり……と木崎さんに押しつけた。
0
あなたにおすすめの小説
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
お兄ちゃんができた!!
くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。
お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。
「悠くんはえらい子だね。」
「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」
「ふふ、かわいいね。」
律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡
「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」
ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる