9 / 11
ジェダル王子の暴走
しおりを挟む
絶対的権限を持つ医療施設をジャックするなんて、あり得ないことをするんだなと思いながら、今私は変装した状態で集中治療室の中にいる。
別に怪我をしたわけではないが、これで寝たフリをしていればいいとのこと。
医療の先生に変装しているのは騎士団長のウェッカさん。
それに何人かの騎士団が白衣を着て私を守ってくださっている。
しばらく待っていると……。
「おいシュリアーナよ……って、誰!?」
集中治療室にもかかわらず勢いよく入ってきたのはジェダルだ。
細目で表情を見たが、ジェダルは場違いな光景を見ているようでとても驚いている。
「一般人は立ち入り禁止の空間ですが。不法侵入でこれは裁かれますよ」
「う、うるさい。今更そんな権限などどうでもよいわ。それよりもシュリアーナが記憶喪失でここにいると聞いたがなんだコイツは!?」
「患者です。迷惑なので下がってもらえますか? 次は不法侵入で捕えますよ?」
ジェダルが笑っていた。
一体何を考えているんだこの王子は。
「たかだか医療ができる程度の分際で調子に乗りおって。私とてそれなりに戦闘技術だって持っているのだよ? ここで全員消せば何も問題はないだろう。どうせそのつもりだったのだからな」
気が狂いすぎている。
今までもこうやって何度も裏で殺戮を繰り返して王にのし上がろうとしていたのかこの王子は。
「今の言葉、しかと記録させていただきましたよ?」
ウェッカさんがそう言って脅すが、ジェダルは自信に満ちたような表情で身につけていた剣を抜く。
おいおい、王族だからと言って無闇に剣を抜くのは犯罪だぞ。
「それもここで消そう。少々予定は狂ったが、私が王になるためには歯向かうものは皆消さねばならん状況になってしまったからな」
「言っても無駄か。よし、ジェダル殿下を捕らえよ!!」
「な!?」
ウェッカさんが芝居をやめ、あっという間に騎士団が剣を持っているジェダルを拘束した。
あれほど戦闘技術があると言っていたのに、騎士団の前では全く歯がたたないようだ。
「き……貴様らは騎士団の……。おのれ! なんの真似だ!」
「我々ではなく本物の医療従事者に対しても同じことをしていたのでしょう。ジェダル殿下。これは王子といえど違法ですぞ?」
「く……、こんなはずでは!」
「それから、シュリアーナ様は生きておられます」
「ほへ!?」
もう芝居は終わりでいいのか。
変装を外してジェダルの前にたつ。
別に怪我をしたわけではないが、これで寝たフリをしていればいいとのこと。
医療の先生に変装しているのは騎士団長のウェッカさん。
それに何人かの騎士団が白衣を着て私を守ってくださっている。
しばらく待っていると……。
「おいシュリアーナよ……って、誰!?」
集中治療室にもかかわらず勢いよく入ってきたのはジェダルだ。
細目で表情を見たが、ジェダルは場違いな光景を見ているようでとても驚いている。
「一般人は立ち入り禁止の空間ですが。不法侵入でこれは裁かれますよ」
「う、うるさい。今更そんな権限などどうでもよいわ。それよりもシュリアーナが記憶喪失でここにいると聞いたがなんだコイツは!?」
「患者です。迷惑なので下がってもらえますか? 次は不法侵入で捕えますよ?」
ジェダルが笑っていた。
一体何を考えているんだこの王子は。
「たかだか医療ができる程度の分際で調子に乗りおって。私とてそれなりに戦闘技術だって持っているのだよ? ここで全員消せば何も問題はないだろう。どうせそのつもりだったのだからな」
気が狂いすぎている。
今までもこうやって何度も裏で殺戮を繰り返して王にのし上がろうとしていたのかこの王子は。
「今の言葉、しかと記録させていただきましたよ?」
ウェッカさんがそう言って脅すが、ジェダルは自信に満ちたような表情で身につけていた剣を抜く。
おいおい、王族だからと言って無闇に剣を抜くのは犯罪だぞ。
「それもここで消そう。少々予定は狂ったが、私が王になるためには歯向かうものは皆消さねばならん状況になってしまったからな」
「言っても無駄か。よし、ジェダル殿下を捕らえよ!!」
「な!?」
ウェッカさんが芝居をやめ、あっという間に騎士団が剣を持っているジェダルを拘束した。
あれほど戦闘技術があると言っていたのに、騎士団の前では全く歯がたたないようだ。
「き……貴様らは騎士団の……。おのれ! なんの真似だ!」
「我々ではなく本物の医療従事者に対しても同じことをしていたのでしょう。ジェダル殿下。これは王子といえど違法ですぞ?」
「く……、こんなはずでは!」
「それから、シュリアーナ様は生きておられます」
「ほへ!?」
もう芝居は終わりでいいのか。
変装を外してジェダルの前にたつ。
25
あなたにおすすめの小説
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
どうぞお好きになさってください
みおな
恋愛
学園に入学して一ヶ月。
婚約者の第一王子殿下は言った。
「学園にいる間くらい自由にさせてくれないか。君が王太子妃になることは決定事項だ。だから、せめて学園に通う二年間は、僕は恋がしたい」
公爵令嬢はその綺麗な顔に冷酷な笑みを浮かべる。
「好きになさればよろしいわ」
思いを込めてあなたに贈る
あんど もあ
ファンタジー
ファナの母が亡くなった二ヶ月後に、父は新しい妻とその妻との間に生まれた赤ん坊を家に連れて来た。義母は、お前はもうこの家の後継者では無いと母から受け継いだ家宝のネックレスを奪うが、そのネックレスは……。
感情の無い聖女様は、公爵への生贄にされてしまいました
九条 雛
恋愛
「――私など、ただの〝祈り人形〟でございます。人形に感情はありませぬ……」
悪逆非道の公爵の元へと生贄として捧げられてしまった聖女は、格子の付いた窓を見上げてそう呟く。
公爵は嗜虐に満ちた笑みを浮かべ言い放つ。
「これからは、三食きちんと食べてもらおう。こうして俺のモノとなったからには、今までのような生活を送れるとは思わぬことだな」
――これは、不幸な境遇で心を閉ざしてしまった少女と、その笑顔を取り戻そうとする男の物語。
十六歳の妹の誕生日、私はこの世を去る。
あいみ
恋愛
碌に手入れもされていない赤毛の伯爵令嬢、スカーレット。
宝石のように澄んだ青い髪をした伯爵令嬢、ルビア。
対極のような二人は姉妹。母親の違う。
お世辞にも美しいと言えない前妻の子供であるスカーレットは誰からも愛されない。
そばかすだらけで、笑顔が苦手な醜い姉。
天使のように愛らしく、誰からも好かれる可愛い妹。
生まれつき体の弱いルビアは長くは生きられないと宣告されていた。
両親の必死に看病や、“婚約者の献身的なサポート”のおかげで、日常生活が送れるようになるまで回復した。
だが……。運命とは残酷である。
ルビアの元に死神から知らせが届く。
十六歳の誕生日、ルビアの魂は天に還る、と。
美しい愛しているルビア。
失いたくない。殺されてなるものか。
それぞれのルビアを大切に思う想いが、一つの選択をさせた。
生まれてくる価値のなかった、醜いスカーレットを代わりに殺そう、と。
これは彼女が死ぬ前と死んだ後の、少しの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる