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しおりを挟む土曜日。
朝から落ち着かす、意味もなく部屋をウロウロ歩き回っていた。
昨夜は緊張でほとんど眠れなかった。もちろん今もドキドキして落ち着かない。
考えてみたら、事前にちゃんと約束をして、しかも日中から会うのは初めてだ。
ランチをして、プレゼントを渡す、ただそれだけなのにまるでデートみたいで…。こんな機会はもう二度とないかもしれない。
先生からメールが来て以来ずっと考えていた。そして、悔いが残らないように今日告白する、と決心した。フラれたらキッパリ諦める。当分の間、立ち直れないかもしれないけど…。
この日のために先日デパートで購入した、ワインレッドのレースの膝丈タイトスカートとライトグレーのカシミアのカーディガン、それから淡いピンクの小粒のパールネックレスを身に着け、鏡の前に立った。ストッキングも少し光沢がある滑らかな肌触りの薄手の黒にした。先生に少しでも大人っぽく見られるように、普段選ばないようなスタイルに挑戦してみた。昨夜念入りにトリートメントして、仕事中いつも後ろで1つに縛っている髪を今日は下ろして軽く巻いた。いつもより丁寧に、服に合わせて大人っぽく、でもあまり派手になりすぎないように気を付けながらメイクをした。
10時半。少し早いがもう出よう。グレーのコートを羽織り、プレゼントが入った紙袋とバッグを手に、パンプスを履く。これも服と一緒に買ったものだ。念のため先日の捻挫のことを考えて3センチの低めのものを選んだ。もっとヒールが高いものの方が大人っぽく見えるのかもしれないが仕方がない。
駅はもう目の前。さすがにまだ先生は来ていないだろうと思っていたら…えっ!? もう駅にいる! 先生の立ち姿に足が止まった。黒の細身のパンツに、細いストライプのシャツの上にブルーのVネックセーター、黒いシックなコートを羽織り、足元は質のよさそうな黒の革靴。なんてカッコいいんだろう…本当にモデルみたい…。しばらくポーっと見惚れてしまった。近くを歩いている女性たちも目を輝かせながら先生を見ている気がする。なんだかモヤっとして、急いで先生の元に駆け寄ってしまった。
「すみません、お待たせしました」
私に気づいた先生は、一瞬驚いたような表情をした。私の格好、変だったかな…。
「あっ、いや…俺も着いたばかりだから待っていない。じゃあ、行くか」
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